たくさん食べているのに痩せ細っていく人を見ると、ただ「太らない体質」なのだと、摂食障害について知らない人は思われるかもしれません。 もし、 過食症なら陰で下剤の服用や嘔吐によって排出している可能性があります。 過食症は10代~20代の女性が中心の病気で、拒食症と同じ摂食障害の一つであり、精神的なストレスや悩みごとなどが原因で食べすぎてしまいます。 厚生労働省の発表では低年齢層にも及んでおり、10歳の子供の患者さんも少なくないのが現状です。 本ページでは、過食症とはどのような病気なのかについて原因や治し方などをご紹介します。 どのような特徴があると過食症の疑いがあるのかもまとめましたので、参考になさってみてください。 過食症とは 過食症は神経性大食症とも呼ばれ、拒食症と共に摂食障害の一つです。 過食症は、食欲の自己規制が効かなくなる症状の病気です。 摂食障害は10代や20代の患者が多く、全体の約90%は女性です。 病院で摂食障害の診察を受けている人は、厚生労働省の調べによれば12,000名との推計がでていますが、受診していない潜在患者数は多いとみられています。 過食症の症状 わずかな時間でたくさんの飲食を行うのが過食症ですが、ただのやけ食いや食べすぎとは一線を画しています。 食欲から起因する行動ではなく、 「自分は細くなければ醜い」という先入観から生じているところが大きく異なります。 そのため、食べすぎたあとは体重を食べる前の数字に戻そうと吐き出したり、下剤を指定量より多めに飲んだり、食べたことに対してうつ状態になったりなどします。 ひどい日には、食べすぎて吐き出すという行為を何回も繰り返します。 深刻になると、食べることだけでなくアルコールを大量に摂取したり、薬物の乱用をするなどの行為にも及ぶ場合もあります。 同じ摂食障害でも、拒食症の場合は病気にかかる前と比べて大幅に体重が少なくなりますが、過食症の患者さんは食べても体重を増やさないようにするため、 極端に体重が変わることはありません。 患者さんによっては毎食後のように下剤を飲んだり嘔吐することで食べたものを排出させる方もいますので、体重は個人差があります。 過食症というと患者さんは食べすぎで太っているのではと思われがちかもしれませんが、 下剤の使用や嘔吐によって低体重になっている方もいますので、その場合はもう一つの摂食障害である 拒食症と同じように合併症を引き起こす心配がでてきます。 過食症にかかる原因 過食症は心理的な原因から、食べることに異常が生じます。 過食症の患者さんは日常の食生活から食べすぎるようになり、自己コントロールができない状態です。 太りたくないので、過食嘔吐したり下剤を服用したりなど、正しくない手段を繰り返し行うようになります。 心理的な原因から引き起こされる病気ですので、治療するためには過食症の原因となっている精神的なストレスや心配ごと、家族関係の要因を取り除くことと、食への異常行動を徐々に元へ戻していくことの両方が必要となります。 いろいろなストレスが発症原因になり得ますが、その解消方法が間違った手段であることが過食症に繋がります。 とはいえ、どのようなプロセスによって病気を患うか、実際のところは明確になっていません。 ストレス以外の摂食障害を引き起こす原因 摂食障害は過食症と拒食症の2種類に分かれ、どちらも正反対の行動として現れる病気です。 ただ、いずれもストレスが原因であることは共通しています。 ストレス以外の原因には、以下のものがあげられます。 遺伝 摂食障害の原因として考えられていることの一つに、遺伝的要素があります。 疾患の発症しやすさに影響を与える遺伝子(罹患感受性遺伝子という)は、同じ摂食障害でも過食症と拒食症でも違いますが、重なる部分もあるといわれています。 家族 過食症などの摂食障害の発症率がアップする要因として、家族が過干渉であること、過保護であること、逆に触れ合いに飢えていることなどがあげられます。 身近な人や家族から取り組んでいるダイエット、プロポーション、食生活について否定されるような意見を投げかけられることも、発症原因になるといわれています。 社会 日本の社会はスリム体型の方がいいという考え方がはびこっており、太ることに抵抗感があるのは否定できません。 この考え方に近年ますます拍車がかかっており、厚生労働省の発表によれば、20歳代女性の平均体重は減少の一途をたどっているとのことです。 本来であれば身長から割り出される 標準体重であることが健康面で理想的なのですが、現状は 約1割も下回っています。 こうした社会の流れが、過食症患者の増加を後押ししてしまっています。 心理 スリムなプロポーションの方が優れているかのような社会の流れを受けて、若年層を中心に 「人から痩せて見られたい」という願望が高まっています。 他人から見た自分の価値はスリムなプロポーションや少ない体重によってはかられ、当人もそれらの要素で自己発信しようとしてしまうことから、体重への意識が過度になるのです。 過食症は不安感やうつ病などから、また拒食症は自分の中にある決まりごとが達成されなくてはならないという強烈なこだわりの性格(強迫性パーソナリティ傾向という)が、病気の発症原因にかかわっています。 他にも、 自尊心や自己評価の低さなども引き金になるケースが考えられます。 過食症患者の特徴と照らし合わせてみよう 過食症の患者さんは、以下のような要素が特徴的です。 ご自身や周囲の方の状態と照らし合わせて、過食症の可能性があるかチェックしてみてください。 脱水症状が原因の不整脈をよく引き起こす• 下剤を頻繁に服用したり嘔吐を繰り返すなどの行動から、電解質異常が生じてむくみやすくなった• (女性限定)月経不順の頻度が増えた• 問題行動(薬物を用いたり自殺未遂を起こすなど)がよくある• 食後に食べすぎたことへの罪悪感が沸いてきて、よくうつ状態におちいる• 人が見ていないところで、隠れて食べる• 食後によく無理矢理排泄や嘔吐を行っている• 大量の飲食を短い時間のあいだに行う 過食症の治し方 過食症などの摂食障害と診断されたら、暴飲暴食をしないよう指導するだけの治し方では決して効果は現れません。 病院での治療 病院の外来では、いろいろな検査が実施され、家族療法や精神療法、栄養士の栄養指導などが行われます。 症状によっては、内科や婦人科などの治療と並行して進められます。 入院しなければいけないケースは、患者さんに強い希死念慮(きしねんりょ)と呼ばれる自殺願望や抑うつ感がある場合です。 家族関係が発症原因の場合は、食べることに対して毎食家族ともめていては家族との問題解決が困難になってしまうでしょう。 家族とのやり取りに大きなストレスがあるようでしたら、摂食障害の専門家から治療を受けた方がスムーズです。 必要な栄養素 過食症と診断された患者さんで、よく食べたあとに後悔して、下剤を服用することで無理矢理下痢をするという方も少なくありません。 排出したときに同時にたくさんの カリウムが体外へ出ていっていますので、体内では足りない状態です。 カリウム不足は不整脈の発症率を高めてしまいますので、食事によって意識的に摂取するように心掛けてください。 カリウムを豊富に含むバナナ、アボカド、トマトなどを食べて補いましょう。 うつ状態を生じているようでしたら、 精神安定作用を持ったナイアシンやビタミンB1などの栄養素を摂ってください。 ナイアシンは鶏ささみ、サバ、カツオなどに。 ビタミンB1は大豆やカレイ、強化米などに含まれています。 病院で行われている過食症の診断基準 医療機関では、以下のICD-10やDSM-IVなどが過食症の診断基準として採用されています。 ICD-10 以下の 全ての項目にあてはまったら、ICD-10では過食症だと診断されます。 (ちなみに、一部だけあてはまる場合は「非定型過食症」とみなされます)• 病的なまでに太ることに恐れがある。 本人の理想体重は、医師が健康を意識して良いと考える発症前の体重よりも大幅に軽い。 神経性食思不振症の逸話がしばしば先となり、間隔は何か月~何年にもなる。 一時的に生理がなかった、少し体重が減ったなどのあいまいな話もあれば、鮮明な記憶として残っている話もある。 食べて体重を増やしたくないことから、利尿剤・甲状腺末・食欲抑制剤を用いる、大食いをしたあとは極端に食べなくなる、下剤を頻繁に服用する、自己誘発性嘔吐をする、(糖尿病の方はインスリン治療を休む)などの行動が見られる。 いつも頭の中は食べることばかりの状態で、食欲旺盛であり、わずかな時間内に大量の食事量を達成した経験談を話したがる。 DSM-IV 以下の 全ての項目にあてはまったら、DSM-IVでは過食症だと診断されます。 (ちなみに、一部だけあてはまる場合は「特定不能の摂食障害」とみなされます)• 拒食症の逸話内に生じていない。 自分のプロポーションや体重が、自己評価に大きく反映されている。 体重が増えないようにする取り組みと暴食行為が、1週間に少なくとも2度以上ある状態が、3か月以上継続している。 体重が増えないようにハードな運動などに打ち込む、もしくは間違った利尿薬・浣腸剤・下剤の使い方をしている、自己誘発性嘔吐をするなどの行為を繰り返している。 大食いの逸話を何回も話したがる。 60分以内などのタイムリミットが設けられている中で、ほとんどの挑戦者は時間内に食べきれないくらいたくさんの量を食べきった。 その制限時間のあいだ、食べずにいるということができない感覚がある。 具体的には、どのメニューをどのくらいの分量口にするかを制御できない、途中で食べる行為を中断できないなどの感覚。 定期的に自己誘発性嘔吐をする。 身近な人が過食症か判断する 過食症かどうかを判断したいのは、決してご本人だけではないはずです。 家族やお知り合いなどの様子が近頃変わり、暴飲暴食をしているのに体型が変わらないなどの特徴があるなら、 過食症かを判断する以下のポイントをチェックしてみてください。 身体的な異変• 疲労感や脱力感があり、筋肉がつる• (女性限定で)生理が一定のサイクルで来ない• 肌が荒れている• 唾液の分泌量が少ないなど、いつも脱水状態にある• 唾液腺腫脹から丸顔になった• 食べたものを頻繁に嘔吐しているので、吐きだこや虫歯、喉の痛みなどがある• 自己誘発性嘔吐をする• よく体重が変動する 行動面での異変• 気が付くと食べ物がなくなっている• 食べ物に大金をはたく、食べ物を万引きする• 周囲に対してなんでも秘密にするように変わり、他人と共に過ごしたがらなくなった• 運動をたくいん行う• 過食する時期と断食する時期がある• 浣腸・利尿剤・下剤を頻繁に利用して食べたものを排出する• 大食いして吐き出す• 食べたあとはよくトイレへ行く 心理的な異変• 周囲から孤立しており、自分のことを孤独で無力な存在だと思っている• 罪悪感・恥・自己評価の低さ・うつ・心配などを抱えている• 気分変動や感情的な行動を取る• プロポーションや体重に対する考え方がゆがんでいる• 頭にはいつも食べることがある• 暴食に対する欲求を抑えられない まずは病気だと知ることから ちょうど思春期の10代などの患者さんが多い病気なので、育ち盛りなのだから食べたくなるのは当然だと勘違いしやすい側面があります。 食欲旺盛なだけでなく精神的な要因が引き金になっているなら、摂食障害の過食症という立派な 病気ですので治療を行わなければならないことを認識しましょう。 病気だという本人の自覚や周囲に認識が行われることが、改善への第一歩です。 上記でご紹介した過食症患者の特徴と照らし合わせ、疑いがあるなら早めに病院で専門医に相談してください。
次のContents• 10年以上の吐かない過食(非嘔吐過食)を克服 私は中学生時代に拒食症になり、その後、過食と拒食を繰り返してきました。 その中でも、 吐かない過食症(非嘔吐過食症)の時期が最も長く、合計すると10年以上はあると思います・・・。 現在、30代。 摂食障害は克服しています。 和食中心の食事を3食摂り、時には外食も楽しみます。 また、おやつも気軽に楽しんでいます。 罪悪感はありません。 (チョコレートのときは、少しあるかもしれませんが。 笑) その状態で、 BMIは20と標準体型です。 BMI20のイメージは、身長160cmだと52kgくらいです。 最も病気になりにくいのはBMI22と言われており、私はもう少し増やしていいくらいだそうです。 昔では、このようなゆとりのある状態は考えられませんでした。 想像もできなかったのです。 こういった経験から、まるで過去の過食が苦しくてたまらなかった自分に向けて書くように、 非嘔吐過食症を治した率直な体験談を綴っていこうと思います。 「こんな人もいたのか~」と気軽に読んでいただけると幸いです。 治らない過食に、ちょっとした革命が 隠れて過食することをやめた 女性が飾らずとも最も美しいであろう時期、 中学生~20代を摂食障害に費やしてしまった私です。 その中でも非嘔吐過食症の時期は長く、心療内科に通院しても、どんな本を読んでも治らなかったので、途方に暮れていました。 しかし、あることをきっかけにちょっとした ブレイクスルー(行き詰まりの打開)が起きました。 これは、 後に 過食症が治るきっかけの1つだったと思います。 それは、私が20代後半のころのことです。 非嘔吐過食症のまま、当時の彼氏と同棲を始めました。 これまでの過食と少し違うのは、 彼氏と同じ部屋で堂々と沢山食べていたことです。 今まではもちろん一人きりで隠れて過食していました。 なぜ、堂々と過食できるようになったのでしょう。 それは、当時の彼氏が 甘い物が好きで、量も沢山食べる人だったからです。 沢山食べる人と、あまり変わらない!? 彼が休日に食べるメニューは、結構なボリュームでした。 朝食は抜き、昼か夜に次のようなメニューを食します。 今考えるとすごいですね。 血糖値のジェットコースターになりそうです・・・。 (若いときの一時的なものとしてご覧くださいネ^^;こんなに食べても大丈夫と言う趣旨ではありません。 しかも、食べる順番が 大体順番が決まっていて、食事っぽい食べ物から、段々味の濃いもの(甘さ)が強くなっていくのも何だか分かる~。 」と妙に共感していました。 しかし、彼は過食症ではないのです。 そこがポイントでした。 「非嘔吐過食症」と「甘い物に目がない」の違い? 私は、自分と同じくらい食べる彼氏を見ながら、 「非嘔吐過食症」と「甘い物に目がなく、食べることが大好き」な人の違いは、精神的なものが大きいのでは?と感じました。 2、 焦って食べている(どんどん詰め込んでいる)ような感じがある。 3、 やめたいのにやめられなくて苦しい。 4、 食べすぎてしまい、食後は胃が苦しい。 5、 嘔吐のような目立った浄化行為があまりないが、過食の後は野菜しか食べないときも。 (ある意味、小規模な拒食) 6、 過食症に対して、嫌悪感や危機感を感じている。 2、 マイペースで食べる。 3、 ダイエットしなきゃなぁとは思っている。 4、 食べすぎて苦しいときもあるが、鬱状態になるほど自分を責めることはない。 5、 時々ランニングしたり、ダイエットメニューにすることもある。 6、 過食症だと思っていない。 危機感を感じるのは、健康診断で体重を見たときなど。 厳密な診断は別として、体感的にこういった違いだけでも、「病気」か「そうでない食べすぎの人」という違いが生まれるように思います。 そこで私は、 「過食を止めたい、過食がきつい」という状態から、彼のような 「好きで食べている」という状態にシフトしようと考えたのです。 まずは「過食できつい」から「好きでよく食べる人」へ 「好きで食べている人」になる試み 「過食を止めたい、過食がきつい人」から「好きでよく食べている人」へシフトしよう・・・。 ちょっと大胆な発想ですが、実際に以下のようなことを試みました。 ですが「無制限に食べていい」というのではなく、 「止めたくても止めれず、毎回苦しいほど過食してしまうなら、 楽しんで食べよう。 食べすぎの分は、ウォーキングなどで健全に対策しよう。 」ということです。 過食後の落ち込みや、過食の量に効果 先述した項目を実際に試してみたところ、 確かに「食べた後の酷い落ち込みや鬱状態」は減りました。 そして、過食後に眠ることがなくなりました。 私は一人で過食していたころは、非嘔吐過食のあとは眠くてそのまま寝てしまうことも多かったのです。 過食の量も、満腹を100%とすると、 昔は130%以上食べてしまい「苦しい!」という感じだったのですが、体感的に 105%くらいまでに抑えることができたイメージです。 微妙なところかもしれませんが、「異常」「むしろ吐かないの?」というレベルではなく、 「あー、ちょっと食べすぎた」くらいに落ち着いたというわけです。 「過食したら鬱のように落ち込み、それでも過食を止めれない自分に攻撃的な感情をいだいたり、食べていないあいだも食べ物のことで頭がいっぱい」・・・そのような苦しい症状が、緩和したのです。 むしろ、「おやつ食べるのが楽しみ」という状態になりました。 もちろん、そればかりでは体重も増えてしまいます。 そこで、 意識的にウォーキングすることを始めたのでした。 自分より良い状態の人のようになれると信じる ちなみに、過食が最もひどかった頃は、恋愛体質の私でも恋愛どころではなく彼氏はいませんでした。 部屋もすごく散らかっていましたし、肌もボロボロでした。 ですので、ブログやsnsなどで「彼氏がどうの」「過食症の仲間と会った」など書いているのを見て羨ましく、 「自分より恵まれている人なんだな」と感じたものです。 次第に過食症の仲間が同棲、結婚してゆくと「なぜそんなふうに幸せになれるのだろう。 私とは違う。 学歴があるから、美人だから、才能があるから、仕事ができるから・・・?」と焦りや嫉妬などで複雑な思いになることも多々ありました。 しかし、自分より幸せそうな過食症の人を見るとねたむのではなく、 「私もこんなふうになれるんだ。 よい実例を見れた。 」というふうに受け取るとよいです。 そう思うことで実際になれる可能性が高まります。 そして「自分は駄目だ」「過食が治らない!」と焦って追い込まず、 「ストレスもあるし、お菓子も食べたくなるよね。 血糖値なんかも、きっと影響あってきつかったよね・・・。 そして、禁じながらもいっぱい食べていたから、余計中毒のような状態にはまるよね。 」 といったふうに、 自分をねぎらいながら、心身の声に耳を傾けます。 そして少しずつ 本来の食欲や満腹感、味覚などを取り戻してゆくのです。 摂食障害は私の青春時代を共に過ごしたもので、長い付き合いでした。 克服した過程も紆余曲折を経ており、治すためのアプローチは複数あり、同時進行のものもあります。 これからも、少しずつ紐解き、整理しながら綴っていこうと思います。
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夜のイライラ食い、月経前の甘い物食い、週末のドカ食い・・・・・・ つい食べ過ぎるあなたのための 「ストレス食い、過食対策」 ストレスでスナック菓子を食べすぎる、ダラダラと甘い物をつまんでしまう・・・・・・。 それはあなただけではありません。 「どうしてこんなに食べちゃうの?」と自分を責めないで!ちょっとした考え方と食べ物との向き合い方のコツがわかれば、過食はコントロールできます。 中には、食べすぎて「病気かも? 」と不安に感じている人もいるのでは? 「女子大生の6割に過食経験があるという報告が。 過食は女性にとって一般的な行為。 それだけで病気とはいえない」と話すのは、過食症治療の第一人者、自由が丘高木クリニック(東京都目黒区)の高木洲一郎院長。 「過食は、ストレスを解消する趣味の一つぐらいに考えて」とアドバイスするのは、ダイエットカウンセラーの伊達友美さん。 スイーツは体の栄養にはならなくても心には必要な栄養。 だから食べていいのです」(伊達さん)。 問題は、食べることに罪悪感をもつこと。 まずは食べる自分を責めず、「食べて、ストレス解消していると前向きにとらえること」が第一歩なのだ。 まずは罪悪感を捨てること。 その上で、「食べたい」と思う、食の本能を高めることを心がけて。 本当に食べたいものは何か、体に聞くような気持ちで向き合ってみよう。 五感をフルに使って、「食べる」ことを心から楽しめば、栄養が心と体を満たしてくれるはず。 「栄養が足りていない」という体や心の叫びのようなものだという。 例えば、月経前に急に食欲が抑えられなくなって過食に走ってしまう月経前症候群(PMS)は、体の栄養不足。 「月経はーカ月間の食事の成績表。 心の栄養不足は、本当に食べたいものを食べていないから起こる。 体重の増加を恐れ、カロリーや糖分を気にしすぎ、食べたいという欲を押さえこんでいる人。 過食はその. 反動というわけだ。 食は本能。 本当に欲しいものを食べれば、食欲も治まり、過食も落ち着くはず」と伊達さん。 つまり過食の悩みから抜け出すポイントは「本能を取り戻すこと」だ。 そのためには、目で味わい、香りを楽しむなど五感をフル活用。 すると、同じ量を食べても満足感が違ってくる。 伊達さん直伝のテクニックを紹介しよう。 「同じ菓子パンでも、どの店の何がおいしいかを真剣に考えて書き出してみて。 それだけでワクワクするはず」(伊達さん)。 食べるとき、たくさん並べて、目からも幸福感を味わうのもいい。 次に食べ物の質を変えること。 「迷ったら高価なものを選ぶ。 アイスでも高級な方が味も濃厚で満足感が高い。 スナックや加工食品は、より自然の形に近いものを。 ジャガイモ粉を成形したものよりポテトチップ、チキンナゲットより焼き鳥の缶詰。 より自然なものを食べることで、体も心も自然に本能を取り戻せる」。 月経前の過食対策は良い油とたんぱく質で「ホルモンの材料補給」を 月経前症候群(PMS)はホルモンバランスの乱れや、血糖値が不安定になることが原因といわれる. 「PMSになる人の多くはたんぱく質や脂質、鉄分などの栄養不足。 女性ホルモンの材料は油なので、まずは良い油をプラスして、ホルモンを整えることから」と伊達さん。 良い油とは、DHA/EPAを含む青魚や、エゴマ油、シソ油、亜麻仁(あまに)油、クルミ、豆類などに含まれるn3系脂肪酸。 体内で合成できないので、食事でしっかり取る必要がある。 PMSの症状が出たら、良い油を中心にたんぱく質なども意識してきちんととろう。 そうすれば、翌月の症状は軽くなっているはず。 味覚も食欲も変化 3カ月くらいで実感も 基本の食事の質を整えることも重要。 「過食に悩む人の多くが、パンやサラダ、パスタといった偏った食事をとりがちで、たんぱく質、脂質不足に陥っている」と伊達さん。 体の材料であるたんぱく質や良い油を十分にとれば、体はSOSを出さなくなり、自然と必要以上には食べたくなくなる。 「カウンセリングに来る女性の9割が婦人科に、6割が心療内科に通院している。 ストレスやPMSなど過食の原因はそれぞれだが、食事を整えていけば、体を構成する細胞が少しずついいものに入れ替わっていく。 すると味覚も食欲も変化する。 早い人では3カ月くらいで落ち着いてくる」と伊達さん。 きちんと食べて「過食の悩み」から卒業しよう。 その過食、うつが原因の場合も!? 過食が増えただけでなく、疲労感が強い、怒リっぽくなった、いくら寝ても眠い、などの症状が月経前の一定期間以外にもあるときは、過食の背後にうつが潜んでいるかも。 非定型うつの場合は、生活リズムを規則正しく整えることが大事。 気になる人は心寮内科などに相談を。 こんな症状が非定型うつの特長です 夕方から夜に具合が悪化 いくら寝ても眠い 甘い物が無性に食べたくなる イライラして落ち着かない 疲労感が強い 好きなことをするときは元気が出る どうしても、自分でコントロールできない「過食症」なら治療も考えて 過食したことを「無し」にしようと、嘔吐(おうと)したり、下剤などを使って無理に体から出そうとする習慣がつくと「食べる」「吐く」の悪循環に陥り、抜け出せなくなることも。 過食の期間が長く続き、自分だけではどうしても食べ方をコントロールできない場合は、第三者の手を借りることも考えてみて。 下の項目に当てはまるような場合は、心療内科や精神科などの医療機関に相談してみよう。 過食症の治療は、カウンセリングのほか、抗うつ薬や抗不安薬を使った薬物治療、対人関係療法、認知行動療法などさまざま。 「親子で治療に取り組み、家族関係や人間関係を見直すことが解決につながるケースも多い」と高木院長。 ただ、「過食症の患者の増加に対し、専門の治療機関が足りていない」(高木院長)現状も。 下記のウエブサイトでは、摂食障害から回復するための情報提供や最寄りの自助グループも探せる。 情報収集をし、自分に合った治療法や専門家を探してみて。 こんな症状ありませんか? 食べた物を、吐いたり、利尿剤、下剤、浣腸(かんちよう)などを使って出そうとする 家中のものを食べつくすような量を、ごく短時間で食べてしまう。 食べているときは、止めたくても止められない 上記のいずれかが、少なくとも3カ月以上、毎週、2回は続いているときは、医療機関に相談してみるといい。 過食で悩む人たちのネットワークから知恵や情報の収集を あかりプロジェクト 摂食障害からの回復に役立つサポートを当事者の視点から考え実現していくプロジェクト。 私の食べ方、大丈夫 あなたにもない?こんなドカ食い、ストレス食い体験 人にはなかなか言えない、分かってもらえないのが過食の悩み。 でも、聞いてみると、意外にみんな似てる!? 読者の体験と、それに対する専門家からのアドバイスを紹介します。 Aさん 週末は家にこもってメロンパンをドカ食い 仕事が忙しくて残業も多く、疲労が蓄積。 そのせいか週末は家から一歩も出たくなくなり、家の中で食べ続けてしまう。 金曜の夜はスーパーやコンビニで菓子パンを買いだめし、パソコンをしながらメロンパンを何個も食べ続けてしまったり、ベッドから出ないで菓子パンを食べ続けてしまう。 なかでも食べたくなるのは、メロンパンやシュークリームのように、甘くて柔らかいもの。 週末に、メロンパンを10個食べてしまったことも……。 ケーキのように甘すぎるとたくさん食べられないので、メロンパンは大食いするのに最適だと思っている。 Advice 金曜の夜にコンビニで買いこんでしまうくらいなら、帰りにデパ地下に寄り、見た目も味もいいものを買うようにして。 一緒に飲むのは水ではなくココアにすれば、満足感が高まります。 メロンパンばかり食べてしまうのなら、どこの店が一番おいしいのか極めるぐらいの気持ちで「メロンパン中毒」ではなく、「メロンパンマニア」を目指してみて。 (伊達さん) Bさん 深夜に眠れなくてアイス一気食い この夏、暑かったこともあって、アイスの一気食いが止められない。 暑さや、ほてりをおさえるのにはアイスがぴったり。 冷たくて食べやすいアイスクリームはファミリーパックで買いだめしてあり、食べ始めたら気持ち悪くなるまでやめられなかった。 冷たくてやわらかく、のどごしもいいので、病みつきに。 深夜に目が覚めたときには、「ガリガリ君」のファミリーパックを一箱食べ切ってしまった。 Advice 夜中に食べたことを忘れてしまうようなら病的ですが、数回程度なら問題ありません。 (貝谷さん) ほてって眠れないのは鉄分が不足している可能性も。 鉄不足だと舌が熱くなり、氷などをガリガリ食べたくなります。 赤身の肉を食べて鉄不足を補って。 (伊達さん) Cさん 「食べない」の一線を越えて、雪崩食い ダイエットのために油物や炭水化物を食べないようにしている。 この方法で1週間は順調に体重が減ったが、2週目から体重の減りが停滞・・・・・・。 友人の誘いでつい禁断の揚げ物をひと口食べたら、糸が切れたようにドカ食い。 どんぶり飯3杯、コロッケ10個を一気に平らげてしまった。 せっかく減った体重もたった1日で戻ってしまい、自分の意志の弱さに落ちこむ。 とにかく誘惑を断ちたいので、最近は人との外食を断っている。 Advice コロッケやどんぶり飯を食べてしまうくらいなら、たんぱく質もとれるかつ丼に。 (伊達さん) 完全主義は強迫観念を生みやすいので、まずはオールorナッシングの考え方をやめることから。 (貝谷さん) アオハルクリニック カウンセラー 伊達友美さん 管理栄養士、日本抗加齢医学会認定指導士。 自由が丘高木クリニック 東京都目黒区〕 高木洲一郎院長 精神科医。 慶応義塾大学医学部卒業。 国立病院東京医療センター精神科医長、慶応義塾大学医学部客員助教授を歴任、40年以上前から摂食障害の研究・治療を進める。 赤坂クリニック 東京都港区 貝谷久宣理事長 精神科医。 名古屋市立大学医学部卒業。 独・マックス・プランク精神医学研究所留学。 岐阜大学客員教授。 自衛隊中央病院神経科部長を歴任。 97年不安・抑うつ臨床研究会を設立。 日経ヘルス 2011・11.
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