概要 胆のうや胆管に石(結石)ができることで生じる、痛みをはじめとするさまざまな症状の総称で、特に症状がないものも含めて胆石症と呼ぶ。 胆石は、できる場所によって3種類に分けられ、胆のうにできる胆のう結石、消化液の胆汁が通る胆管にできる総胆管結石(胆管結石)、肝臓の中にある胆管にできる肝内結石(肝内胆管結石)がある。 このうち最も多く見られるのは胆のう結石で、次いで総胆管結石、肝内結石は発症頻度としてはまれ。 さらに胆石を構成している成分も、コレステロール、役目を終えた赤血球が壊れる際にできるビリルビンという成分、カルシウムがあり、コレステロールだけでできているものもあれば、コレステロールとビリルビンが混ざったもの、ビリルビンとカルシウムが混ざったものなどさまざまある。 原因 胆汁は水分、コレステロール、ビリルビンのほか、胆汁酸やレシチンという成分などからなっており、食べ物の消化に備えて一時的に胆のうにためられている。 そして食事の刺激を受けると胆汁から水分が吸収され、5~10倍に濃縮される。 胆石は、この過程において濃縮する成分に偏りが出たり、細菌に感染したりすることによって、胆汁が結晶化してしまうことによってできる。 そもそもの原因としては、もともとの体質のほか、大腸菌の感染、赤血球が破壊されることで起こる溶血性疾患、肝硬変、食物繊維やタンパク質が少なく脂質や糖質が多い食事、それに伴う肥満などと考えられており、コレステロールを成分とする結石(コレステロール結石)が最も多く見られる。 また加齢とともに発症率は高まる傾向にあるため、中高年以上の発症が多く、コレステロール結石は特に中年以降の肥満の女性にできやすい。 検査・診断 診断は主に、血液検査と画像検査によって行う。 血液検査では炎症の反応を診るほか、肝臓から出る酵素の値を調べて肝機能の状態を調べる。 この酵素の値が高い場合は、胆管結石がある疑いが強まる。 画像検査は、腹部超音波(エコー)検査、CT検査、内視鏡を使って胆管に造影剤を入れ、エックス線撮影を行う内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP)、MRIを応用して造影剤を使わずに胆管や膵管の状態を確認できるMRCP検査などがあり、胆石の有無や位置、大きさなどを詳しく確認する。 なお、胆石の種類に応じてより適切な検査方法が異なり、超音波検査は胆のう結石、CT検査は総胆管結石や肝内結石の診断に優れているといわれる。 治療 胆のう結石に対しては、腹腔鏡手術にて胆のうを摘出することが基本となる。 臍部を含む腹壁に4~5箇所の穴を開けて、臍部から挿入されたスコープにて、腹腔内をモニター画面に描出しながら、別の穴より鉗子と呼ばれる専用の器具を挿入して、胆のう摘出を行う手術が一般的である。 最近では、臍部だけの1箇所の穴から、手術を施行する事も可能となった。 一方開腹手術は、以前に胃や腸の手術を受けたことがあったり、胆のうの炎症や癒着が強かったりする場合に行われることが多い。 総胆管結石に対しては、胆のうを摘出するだけでは不十分であり、胆のう摘出に加え、胆管の結石の摘出が必要になる。 胆管の結石に対しては、口から十二指腸まで内視鏡を入れ、胆管の出口となっている部分を広げて胆管内の結石を取り出す方法が一般的である。 肝内結石の場合は、皮膚から肝臓内の胆管にチューブを挿入し、胆管鏡を使って肝内胆管の結石を摘出する方法がある。 また、手術にて、胆石がある部分の肝臓を切除する方法がある。 このほか、薬で胆石を溶かす治療もあるが、胆石の成分によっては効果が期待できず再発の可能性も高い。 都道府県からクリニック・病院を探す 内科に対応可能なクリニック・病院を探すことができます。 北海道• 甲信越・北陸• 中国・四国• 九州・沖縄• 消化器内科に対応可能なクリニック・病院を探すことができます。 北海道• 甲信越・北陸• 中国・四国• 九州・沖縄•
次の
空腹時のみぞおちの痛みは胃・十二指腸潰瘍かも?空腹時にみぞおちの痛みを感じる場合、胃・十二指腸潰瘍の可能性があります。 この病気は、胃および十二指腸の内壁に生じる粘膜組織の欠損のことで、強酸性の胃液によって粘膜が溶かされ、ただれやえぐれを作った状態をいいます。 典型的な症状は上腹部の痛みで、食後すぐに現れることもありますが、一般的には食事をすると痛みがやわらぐ場合が多く、空腹時にみぞおちの辺りが強く痛む傾向があります。 潰瘍が出来る原因としては、ストレスや薬物、細菌などが挙げられます。 特にストレスによって心の不安や緊張が続くと自律神経を大きく乱し、それが胃や十二指腸の粘膜の血行を阻害して強酸性の胃液に対する抵抗力を失うことにあるようです。 胃・十二指腸潰瘍の主な症状 代表的なものは空腹時のみぞおちの痛みですが、それ以外にも、胸焼けや胃もたれ、げっぷが出る、悪心(むかつき)、嘔吐、便に血が混じる、貧血、体重が減少する、などがあります。 空腹痛は食後三時間経過した際や夜間に襲ってくる場合があります。 何かを食べたり制酸剤を服用することで消失するのも特徴的です。 鈍痛やけいれん性の痛みを訴えることもありますが、胃部の膨満感、重圧感程度のこともあり、人によっては全くこれらを感じないケースもあるようです。 胃の出口(幽門)が狭くなって食物の通過障害を起こしたり、胃粘膜が荒れて刺激に弱くなると、悪心や嘔吐が起こりやすい状態になります。 潰瘍は粘膜に起こる一種の傷ですから、しばしば出血します。 吐血や糞便に血が混じる下血を見ます。 大量に出血すれば鮮紅色の便になりますが、僅かな出血では胃液の影響を受けてタール便が出ます。 いわゆる黒くて粘り気のあるコールタールのような血便のことです。 さらに出血によって鉄欠乏性の貧血を起こしやすくなります。 その他、便秘、疲労感、倦怠感を訴えたり、お腹がゴロゴロ鳴ったりすることもあります。 食欲は衰えないのが普通ですが、食後に疼痛が出る人は控え目になってしまうようです。 季節の変わり目や周期的に疼痛が現れるのも消化性潰瘍の特徴となっています。 ピロリ菌との関係は? 近年、潰瘍には胃や十二指腸の粘膜に棲むピロリ菌の感染が深く関わっていることがわかってきました。 粘膜の中でアンモニアや毒素を出して炎症を引き起こし、それが慢性化して粘膜の修復力や抵抗力自体を低下させるようです。 患者さんの約9割がピロリ菌感染者ということで、ストレスとタッグを組んで胃にダメージを与える悪役的な存在です。 潰瘍は治療しても再発しやすい傾向があるため、ピロリ菌感染者は除菌療法を行う必要があります。 空腹時のみぞおちの痛みが続く場合 空腹時のみぞおちの痛みが1週間も続くようなら早期に検査を受けて下さい。 胃の病気には特有の症状がないことが多く、胃がんですら最初の自覚症状をただの胃炎程度と思って市販薬で改善しようとする人が多いです。 もし、胃・十二指腸潰瘍だった場合、薬物療法などで治療を進めながら、完治するまで心身ともに休める努力をしましょう。 過労や睡眠不足も避けるべきですし、辛いものや脂っこい食事も控える必要があります。 規則正しい生活リズムも基本ですね。 症状一覧(上の検索窓もご利用下さい)•
次の
みぞおちの右側が痛いのはどんなとき? 盲腸(急性虫垂炎)• みぞおちの痛みが右下腹に移動• 押して勢いよく離すと痛みが響く• 熱がでる事がある 体の右寄りの場所にあると言うことで、 右側の腹部が痛むときに心配されるのが盲腸です。 盲腸のイメージは、『右下腹部が強く痛む』というものですが、 痛み始めはみぞおちの右側だという事が少なくありません。 特徴的なのは、時間がたつにつれて 痛む場所が右下腹部に移動すると言うことです。 最近では、薬による治療だけで手術しない場合が増えてきています。 ただ、症状の出始めに適切な治療を受けないと腹膜炎など命に関わる状態に進行する可能性がある病気ですから、特徴に当てはまる場合にはすぐに病院を受診しましょう。 消化器内科を受診した場合、手術が必要な場合には消化器外科を紹介されます。 十二指腸潰瘍• お腹がすくと痛み、飲食するとやわらぐ• お腹の上の方、みぞおちの右側などがキリキリと痛む• 食欲不振、口臭 十二指腸が傷つき、消化液にさらされる事で潰瘍が起こります。 空腹になると、胃酸が濃くなるので痛みが出やすく、夜寝ている間にキリキリとした痛みに目が覚めてしまうといった事が起こります。 飲食で胃酸濃度が薄くなると痛みがやわらぐことと、右側上腹部に痛みが出やすいのが特徴です。 胃潰瘍同様、発症した人は、ピロリ菌を保菌している事が多く、除菌治療をしておくと再発を防ぐ事が出来ます。 みぞおち右側付近に差し込む様な痛み• こってりした飲食の後に痛みが出やすい• 背中や右肩が痛む• ウーロン茶のような尿が出る事がある 胆石症は、胆のうや胆管に体内の過剰なコレステロールが排出されて結晶化したものが核となって固まり胆石を作ります。 高脂肪の食事や高脂血症がリスクを高めます。 閉経後の女性はホルモンバランスの変化から高脂血症になりやすく、中年以降の太り気味の女性の発症が多くなっています。 逆流性食道炎・胃炎• みぞおちが痛む• 胸焼けするような感覚がある• 喉がヒリヒリする感覚がある みぞおちの右側に限らず痛みを感じたり、胸焼けするような感覚があります。 ムカムカするだけでなく、喉に消化液が上がってくることで、風邪でもないのに慢性的に喉の痛みを感じている場合に、逆流性食道炎が疑われます。 消化器内科で治療を受ける事と、生活習慣を改善することで直すことができます。 IBS過敏性腸症候群• 検査では胃腸に異常はないのに便秘や下痢を繰り返す• お腹のハリを感じたり圧迫感を感じる• 緊張状態で症状が出やすい 緊張するとお腹の調子が悪くなった場合、『精神的なもの』として深刻に受け止められず苦労している方も多い病気です。 神経伝達物質のセロトニンが、腸内でセロトニン受容体と結びつくと腸の動きが異常になってしまうので、お腹にガスがたまったり、違和感や痛みが出ます。 みぞおちのあたり・・・上腹部に痛みが出る事もあります。 胆道ジスキネジー• 食後にみぞおち右側が痛む• 右の背中が痛む• 吐き気や下痢 胆道ジスキネジーの症状を見てみると、 胆石症に良く似ています。 ひどく痛む事もありますが、がんや胆石などの異常は検査してもなく、自律神経やホルモンの異常で胆のうの収縮が上手くいかずに痛みが出ると考えられている病気です。 ストレスが引き金になる事が多く、本人は痛みがツライと訴えているのに、CTなどで異常を見つけることができません。 胆道シンチグラフィーで肝臓から胆のう・胆管への分泌物の状態を検査して診断されます。 肋間神経痛• みぞおちからあばらにかけて痛む• 息を吸うとみぞおちが痛い事がある• 息苦しさを感じる 肋間神経痛は、背骨から走っている 神経が筋肉の固さ、腫瘍などで圧迫されることで痛みが出ると考えられています。 特にストレスや、筋肉のバランスの悪さから 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)、僧帽筋(そうぼうきん)、菱形筋(りょうけいきん)に固さが出ているときに起こりやすくなっています。 ストレッチやトレーニングで整える事と、肋間神経痛を緩和する事が出来ます。 もし、こうしたストレッチやトレーニングで良くならない場合には、 腫瘍が原因であったり、 内臓からの放散痛など、ほかの病気がかくれている事があるので、検査を受けることをおすすめします。 心臓疾患と関連が強い場合には、左側が痛む事が多くなっています。 肋間神経痛を緩和する方法.
次の