今日のポイント 2045年がどういう社会か、 イメージありますか? 「うわ、やっぱり慶應義塾大学の 入試小論文って、難しい…」 そんなことを 高校3年生が言うのを聞きながら、 作文教室ゆうでは授業をしています。 いま【慶應義塾大学入試小論文対策コース】を設け、 小論文の講義を行っているのです。 うちの講義は1対1。 採点の様子も通して 「どのように小論文を書けばいいか」 指導しています。 大学入試にあたり、 「過去問題集」を元に授業をしています。 ところが…。 「イマイチ」な解説も多いのです。 特に実感するのが 慶應義塾大学の中でも 「小論文が一番難しい」 と評判のSFC(総合政策学部・環境情報学部)です。 私もこの仕事をはじめ、 数年ぶりに過去問を見ました。 過去問を見て思うのは 問題量の【あまりの多さ】です。 読み切るだけで下手したら 30分かかります。 書くべき文字数も合計1,200文字以上。 これを【120分】で解くのです。 普通の高校生ではまず無理です。 だからこそ、 私のような塾が必要になってくるのです。 しかも。 慶應義塾SFCの小論文は 内容が実にユニークなのです。 たとえば2015年の「環境情報学部」の 過去問にはこんな問題があります。 「いま2045年の未来社会にいることを想像してください。 (…)あなたのもとに、 環境情報学部長から公式の依頼が届きました。 若い世代から尊敬される発明者・ 創造者であるあなたに、 湘南藤沢キャンパス(SFC)で 90分間の記念講演をしてほしいという 依頼でした」 「まず、講演の告知文を考えます。 あなたが取り組んできた問題と、 独自に生み出した発明や創造との関係を、 わかりやすく、かつ 魅力的に告知する文を考え、 140字以内で記述してください」 こんな問題があと 4つくらい続くのです。 すごいですよね! だって、入試の際に 【卒業後、約30年経った2045年のこと】 を書かせるのです。 ほとんどの高校生は 「大学卒業後何をしたいか」 なんて、なにも考えていません。 そのタイミングで この出題をする。 …慶應義塾に 熱意ある学生が溢れていることが 分かります。 肝心なのは 「過去問」の解説です。 慶應義塾大学をはじめ、 各大学の過去問を発行しているのが 教学社です。 表紙も背表紙も赤いので「赤本」と呼ばれています。 「大学の受験勉強の時、 使ったな〜。 なつかしい〜」 という人もいらっしゃるのではないでしょうか。 この「赤本」、 あまりに全国あちこちの大学分を 発行している関係上、 解説はけっこう【いい加減】です。 平気で【誤答】もあります。 なぜそうなるのでしょうか? それは 解説を書いているのが 「大学院生」「アルバイト」であることも 多いからです。 私の知り合いも 赤本の解説を書くバイトをしていました。 入試の専門家でもない「大学院生」が 「模範解答」を作っているのです。 「大学院生」が書く原稿に ロクなものはありません。 …大学院生だった私が言うのだから 本当です。 特に私が最近イラ立ったのは 2015年の「環境情報学部」の 赤本です。 2015年の赤本解説は あまりにひどいと思います。 なぜかというと、 「2045年の社会」をイメージさせているのに、 「2045年がどういう社会か」 ほとんど答えていない回答なのです。 2045年という時代。 日本は2つのことに襲われています。 (1)地方消滅 これはちょうど2014年に発売になった新書の タイトルです。 『地方消滅』のポイントは、 日本の市町村のうち、 およそ半分が 「市町村として持続不可能なほど衰退する」 ということです。 簡単に言えば人口減少が進み、 人口の回復も見込めなくなり、 市町村の機能を果たせなくなる自治体のことです。 これは大問題です。 2015年の過去問が出た時点でも 議論されていました。 でも、 赤本の解答には「地方消滅」については 一切書かれていないのです!!! (2)AI(人工知能)が人類の知能を上回る 「2045年問題」という言葉があります。 これはAI(人工知能)が 人類の知能を上回ってしまう、ということです。 要は人間よりも高性能になるため、 人間の「仕事」がすべてなくなる、 という議論です。 この時代において、 AIを「所有」する人だけが儲かります。 大部分の人は AIに自分の仕事が奪われるのです。 結果、 大失業&貧困を ほぼほぼ全国民が味わうことになるのです。 この2045年問題、 「シンギュラリティ」(特異点)とも言われています。 人類がはじめて「人類以上」の知性を持つものに 打ち負かされるという技術上の「特異点」だからです。 2045年というと、AIの話がメインになります。 にも関わらず、 赤本の解答には「AI」についても 一切書かれていないのです!!! 以上、(1)と(2)で 2045年の日本が襲われる 「地方消滅」と「AI」という 2大テーマを見てきました。 あと約30年後にやってくる 「危機的」状況です。 あなたは2045年の日本で どんな生き方をしているでしょうか? 考えておかないと、 「ヤバイ」かもしれません。 さてさて。 2045年には 深刻な2大テーマが発生するのです。 にも関わらず、 こんな大事な2大テーマを無視して 赤本は解答例を作っています。 私は思いました。 「赤本を信じると 不合格になるのではないか?」 …そう危惧してしまいます。 「赤本」の解答は、 けっこう「ゴミ」です。 受験生の間では 「赤本のミスを指摘できるようになったら 合格が近い」 とも言われているくらいです。 その点、同じ大学入試の過去問と行っても 「青本」はすごくデキが良いです。 「青本」とは 駿台予備校が作っている過去問題集のこと。 駿台予備校の職員が 「駿台」の看板をかけて書いています。 そのため、解答もわかりやすいし、 解説も充実しています。 「このくらいのレベルで書ければばいい」 という目安も提示されています。 受験勉強の強力なパートナーとなってくれる本です。 「青本」には一つだけ欠点があります。 (駿河台大学以外の)難関大学の一部学部しか、 「青本」は用意されていません。 要は「東大受験生」 「難関国公立大学」 「早稲田・慶應受験生」 以外は相手にしていないのです。 しかも、慶應義塾といっても 「SFC」の「青本」は存在しません。 …ということは SFCについては ロクな過去問題集が存在しないということになります。 (解説がゴミであることは先程述べたとおりです) これでは慶應義塾SFCを受ける受験生が 路頭に迷ってしまいますよね。 SFCの難しさの「背景」には、 「青本」が存在しない、 ということもあるかもしれません。 ともあれ、 慶應義塾の小論文は 実に難しいです。 SFCとなればなおさらです。 そんなわけで、 きょうも作文教室ゆうに来る 慶應義塾小論文コースの受講生の講義のため、 いまから予習したいと思います。 総合的な小論文対策の仕方を 知ることができるのです。 「文章が変われば人生が変わる!」 を合言葉に、研修・添削を実施中である。 現在では 北海道庁職員研修、市町村職員研修、 札幌商工会議所主催ビジネス文書講座の講師、 各種企業研修も担当。
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今回は、 慶應義塾大学 総合政策学部の小論文の傾向と対策を、過去のすべての入試問題を参照・分析した上で、お伝えしていきます。 大学受験小論文の唯一かつ最高の対策方法は、過去問を解き、出題傾向を抑え、対策を練ることです。 特に、慶応SFC(総合政策学部、環境情報学部)の小論文は、他大学と比較すると出題内容が特殊ですので、過去問の演習なくして合格することは極めて難しいと言えるでしょう。 実際に、いくら英語や数学の得点が高くても、小論文で最低基準の得点(年度毎に異なるものの、約6割)を獲得しなければ、足切りで不合格となってしまいます。 訂正:2015年頃の入試より、科目別の足切り制度はなくなりました。 しかしながら、世の中に出版されている解答例や対策本では、SFC小論文の全体像を理解することができません。 そこで、慶応SFCを卒業し、多くの合格者を輩出してきた管理人Kazが、 SFC小論文(総合政策学部)出題傾向を抑えた上で、その分析、そして来年の受験に向けた対策をお伝えします。 この記事の目次• SFC小論文(総合政策学部)の出題傾向と難易度【2020年度追記】 まず、慶応SFC(総合政策学部)の過去問の出題テーマ、SFCでの研究領域(分野)、文字数、難易度を一覧化しましたので、概観を見ておきましょう。 出題テーマのリンク先は、過去問の答案例・解説の記事です。 SFCでの研究領域(分野)とは、を参照しています。 研究領域を抑えておくことは、とても大事です。 なぜなら、 SFCの受験小論文の問題を作成している人は、SFCの教員(教授、准教授)であり、必然的に教員の専門領域から出題されることになるからです。 すなわち、先にSFCの研究領域がどのような内容であるかを抑えておけば、試験当日に慌てることはなくなるはずです。 必ず目を通しておくようにしましょう。 なお、必ずしも特定の1つの領域だけでなく、領域を横断するテーマも該当しますが、ここでは便宜的に、主な領域を1つピックアップしています。 年度 出題テーマ SFCでの研究領域(分野) 文字数 難易度 2020年 不確実性と民主主義 政策デザイン 1,000 2019年 グローバルリスクの分析 政策デザイン 1,000 2018年 社会的選択の理論と実践 政策デザイン 900 2017年 原因分析の考え方 — 因果関係と相関関係 政策デザイン 800 2016年 社会科学の分析手法を用いた格差の考察 国際戦略 1,300 2015年 政策デザイン 1,000 2014年 教科書とは何か — 研究と教育の関係 政策デザイン 1,700 2013年 これからの日本の指針 — スピーチ原稿の執筆 政策デザイン 1,500 2012年 グローバリゼーションが世界の政治・経済に与える影響 — 現在と未来の変化 国際戦略 1,000 2011年 豊かさとは何か — 総合政策的アプローチによる日本のデザイン 政策デザイン 1,400 2010年 介護労働に関する課題 — 企業と国家の視点 社会イノベーション 800 2009年 マニフェストの評価 — 自民党と民主党の比較 政策デザイン 1,200 2008年 教育のあり方 — 教育する者と学習する者の関係 政策デザイン 1,500 2007年 議論のテーマと論点の設定 — 少子化・格差社会 政策デザイン 1,500 2006年 世論とは何か — 定義・事例・形成プロセス 国際戦略 1,500 2005年 国旗・国家はどうあるべきか — 学校・日本社会での扱い 政策デザイン 1,600 2004年 ODAから読み解く、国際・国内社会の変化 国際戦略 1,500 2003年 歴史的背景を踏まえた、他国への日本の紹介 政策デザイン 1,500 2002年 将来の産業社会における企業の役割 経営・組織 1,000 2001年 日本における政治とリーダーシップの関係 政策デザイン 1,000 2000年 技術革新の影響と国家の役割 政策デザイン 1,000 1999年 公と私のあり方 政策デザイン 1,000 1998年 高齢化社会の政策課題と解決施策 政策デザイン 800 1997年 国家の役割はどうあるべきか 政策デザイン 1,000 1996年 商品および商品広告の批評 経営・組織 800 1995年 不確実性の時代における知的心構え 社会イノベーション 1,000 1994年 国家像のあり方 — 近代国家と現代国家の比較 政策デザイン 1,000 1993年 未来の知のあり方 — 近代科学の限界 社会イノベーション 1,000 1992年 時間の意味と役割 — 21世紀の社会の考察 社会イノベーション 1,000 1991年 調査中 — — — 1990年 調査中 — — — 近年の慶応SFC(総合政策学部)の小論文では、2時間で、1,000〜1,500文字程度の回答を作成することが要求されます。 また、提供される資料は約10ページと、膨大であることも特徴的です。 出題テーマとしては、1990年代後半〜2000年代後半までは「国家観」や「公と私」といった、ある意味論点が明確な内容が主流でしたが、2010年半ばからは、複雑な資料(情報)から論点を抽出し、構造化させ、自身の考えを述べさせるという、まさに総合政策学的なアプローチがより一層強くなりました。 SFCでの研究領域としては、政策デザイン(経済・財政、立法と政策立案、政策研究の方法)からの出題が大多数を占めており、そのなかでも特に、公共政策プロジェクト、統治機構研究の2点が多いです。 難易度としては、年度にややバラツキはあるものの、総じて京大の論文試験と比類する、日本の大学受験の最高峰の難易度といって良いでしょう。 近年は合計文字数は少なくなったものの、新たに資料の論点を構造化(図示)させることが要求されており、付け焼き刃では太刀打ちできない内容となっています。 SFC小論文は、慶応SFCの理念・カリキュラムを理解することが不可欠 さて、具体的な対策に入る前に、SFC小論文で合格答案を作成するための、もっとも重要な点をお伝えしておきたいと思います。 それは、 SFC小論文(総合政策、環境情報)の問題には、SFCの理念が色濃く反映されているということです。 理念およびそれを体現する研究領域は、およびに記載されています。 これらの文章は、SFCの教授らが長期間に渡る議論の末に、丹精込めて作った重要なコンテンツです。 もちろん、SFC小論文の発想のネタ、起点、答案の方向性に使わない手はありません。 参考として、SFCの研究領域の説明を引用しますので、ぜひ熟読しておきましょう。 理念 複雑な現代社会と不確実な未来。 手付かずの領域に踏み込んで新しい状況を洞察し、問題解決への最適解を示すためには、土台となる技術や制度、組織を理解し、大胆に設計し直す知恵が必要です。 鍵を握るのは、公共政策にとどまらない、企業や非営利組織、個人といった多様なアクターの協働から生まれる処方箋。 総合政策学部の学生は、「実践知」を重視しながら、一つの学問領域だけでは解決が困難な21世紀の問題に取り組んでいます。 SFCでは、1990年の設立当初より、明確なコンセプトを有しています。 それが、上記で記載のある通り、1つの学問領域では解決できない問題に対して、多様な視点、異なる専門性からアプローチして問題を解決していこう、というものです。 この理念は、SFC小論文の答案を作成する上での明確な軸となりますので、ぜひ暗記出来るレベルで読み込むようにしましょう。 研究領域 次に、下記ではSFC(総合政策)が掲げる5つの研究分野の内容を記します。 これら1つ1つが、小論文の問いのテーマとなり、またあなたが小論文答案を作成する際の重要な指針となりますので、ぜひしっかり理解するようにしておきましょう。 政策デザインの分野 変化を続ける政治的・経済的・社会的環境に適応し、私達の毎日をより良いものにしていく手段として政策を広く捉えます。 政府のみならず、さまざまな主体が参加して政策をデザインする方法と概念を学びます。 政策デザインは、近年の総合政策学部の出題テーマでは頻出であり、必ず抑えておく必要があります。 具体的には、経済・財政、立法と政策立案、政策研究の手法というカテゴリーに細分化されます。 社会イノベーションの分野 イノベーションとは、社会のさまざまな要素の新しい結合によって、それまでにない新しい考え方などを生成することです。 「社会的な成果」と「経済的な成果」の両面を追求する実践プロセスを学びます。 社会イノベーション分野も、多数のベンチャー起業家、イノベーターを輩出してきたSFCらしい問題解決のアプローチ方法です。 国際戦略の分野 グローバル(地球)、リージョナル(地域)、ナショナル(国家)など、複眼的な視点から世界を捉え、国際組織、国家、企業、NGO、個人など多様な主体に焦点をあてた国際戦略とガバナンスのあり方を研究します。 世界のグローバル化と言われて久しいですが、日本にも移民問題が迫る中、今後さらに切実な問題となることは間違いないでしょう。 カテゴリーとしては、国際政治経済、地域戦略、ヒューマンセキュリティ、言語コミュニケーションに細分化されます。 経営・組織の分野 さまざまな組織の特徴を捉えつつ、その経営戦略やガバナンスのあり方について学びます。 組織がどのように運営されるべきかという視点と共に、我々個人がどう関わるかという視点を重視します。 上記3つほどは頻出のテーマではありませんが、企業経営のあり方は、社会(ガバナンス、コンプライアンス)、環境という側面への考慮が不可欠になっている現状、重要な論点であることは変わりません。 SFCでは企業経営の世界で卓越した成果を残された方々が教鞭をとっているので、引き続き関心を持つべきテーマだと言えます。 持続可能なガバナンスの分野 2030年の世界目標SDGs Sustainable Development Goals の設定で、都市・地域戦略と、グローバルかつ中長期の視点とが大きく近づきました。 パートナーシップに基づいた持続可能な社会の実現方法を研究します。 最後に、持続可能なガバナンスです。 こちらは、HP上では、都市・地域政策と記載されておりますが、同じ内容だと捉えて良いでしょう。 持続可能なガバナンスに間接的に触れる過去問は実は多数あり、これからも重要な論点であり続けるでしょう。 カテゴリーは環境政策、都市・地域政策、居住・コミュニティ政策の4つに細分化されます。 慶應義塾大学総合政策学部の受験にあたり、総合政策学部の理念および研究領域を理解することの重要性は、強調してもしすぎることはありません。 ぜひ時間の許す限り、SFCのHPを熟読するようにしましょう。 SFC小論文作成での問題発見と問題解決の流れ ここからはSFC小論文、特に総合政策学部の小論文答案作成の流れについて、解説していきます。 SFC小論文の答案作成には、「定石」と言えるような、一定の回答法があります。 この回答方法をマスターすれば、どの問題に対しても対処することができるようになるはずです。 ただし、あくまでも「定石」という位置づけであり、問いが求める論点によって変化させていく必要がありますので、ご留意ください。 SFCの基本的なスタンスは、「問題発見・問題解決」です。 このスタンスは、SFCでの研究活動だけでなく、社会人になってから企業で仕事をする際にも求められるスタンスです。 この「問題発見・問題解決」というプロセスを、もう少し細分化してみると、このようになります。 この流れに沿って、制限時間(近年は2時間)内に答案を作成していくことになります。 それでは、それぞれのステップについてポイントを抑えておきましょう。 問いの確認 まずは、問いの確認です。 繰り返しますが、受験小論文の試験において、問いが要求する内容に対して回答することが求められます。 何言ってるんですか?そんなの、当たり前じゃないですか? と思われる方もいらっしゃるかもしれませんね。 しかし、 問いの要求に対して正しく回答できていない人が、本当に多いのです。 この原因は、答案用紙を埋めていくにしたがって、徐々に問いの要求から、内容が遠ざかってしまっていることに気づかないことによるかと思います。 もちろん、 問いの要求に回答できていない答案は、大幅に減点され、合格答案にはなり得ません。 特に、SFC小論文の場合は、問いの内容が複雑に一見複雑に見えます。 メインテーマと複数のサブテーマ(論点)が含まれていることが大半です。 これらに対して、過不足なく回答することが求められます。 また、大事なポイントですが、 問いを読んだ時点(資料を読み始める前に)、必ず問いに対する回答のおおまかな方向性、すなわち「回答の軸」を用意することを意識しましょう。 なぜなら、何も考えずに資料を読み進めてしまうと、ほぼ100%制限時間内をオーバーしてしまうからです。 そのため、時間を15分程度かけてでも、問いを読んでいる時点で、回答の軸、方向性を決めておくことが肝要です。 論点の構造化 次に、論点の構造化です。 ここでは、問いを把握した上で、問いの論点を構造化することが求められます。 論点を構造化する上では、 「問いのメインテーマを細分化する」 「資料間がどのような構造、関係性なのか」という視点で考えてみましょう。 SFC小論文の資料は膨大ですが、ヒントの宝庫でもあります。 資料の中からあなたの主張の論理展開をサポートできる部分をピックアップし、あなたの主張の論理をより説得力あるものにするために利用するのです。 そのためには、 資料の正確な読解力が不可欠です。 総合政策学部の小論文の問いでは、資料の要約が求められることがあるのも、そのためです。 正しく外部の情報を理解し、そこからあなたの意見を展開することが求められているのです。 アウトラインの作成 3番目に、アウトラインの作成です。 アウトラインは、小論文全体のガイドラインであり、小論文答案の骨子を成すものです。 このアウトラインで論理構成が破綻してしまうと、当然答案用紙の内容も破綻してしまいます。 したがって、いかに優れたアウトラインを作成するかが、小論文答案作成の肝となります。 アウトラインの作成方法については、に詳述していますので、併せてご覧ください。 主張の展開 4番目に、主張の展開です。 小論文で常に問われていることは、あなたの主張です。 資料の要約や引用は、あなたの主張ではありません。 いかにあなた自身の主張を説得力を持って伝えるかが、小論文の得点獲得に直結します。 あなたの主張に説得力を持たせるためには、理由と根拠・論拠をセットにして語る必要があります。 詳しくは、で繰り返しお伝えしてきたことですので、不安がある方はぜひ復習してみてください。 主張の評価 最後に、主張の評価です。 これは、あなたの主張に対する、想定される反論もしくはあなたの主張(考え、アイディア)の欠点を考え、その反論(欠点)に対する反論を記述するというものです。 これによって、あなたの主張はより説得力を持つことができますし、「物事を多面的に捉えることができる人だ」と採点者にアピールすることができます。 SFC小論文の問題発見・問題解決のプロセスは、大学での研究活動と同じ これまで、SFC小論文(総合政策学部)での答案方法の流れを見てきましたが、実はこの流れは、まさにSFC入学後にあなたが研究活動で行うことそのものなのです。 研究活動の流れをシンプルに表現すると、 ・自ら問いを立て、 ・論点を整理し、 ・自らの初期段階の考え(仮説)を立て、 ・その論点に沿った情報を収集し、 ・自分の考えをまとめる というものです。 SFC小論文では、問いこそ与えられているものの、それ以降の流れは研究活動とまったく同じです。 さらには、卒業後、社会人としてさまざまな仕事に就くことになると思いますが、仕事の進め方も実はまったく同じなのです。 受験生の皆さまには、ぜひSFCに入学した自分を想像して、SFC小論文を愉しみながら取り組んでみてもらえたらと思います。 なお、「慶応SFCに合格したいけど、どうやって小論文を書けば良いの?」という状態の方は、の受講をご検討ください。 現役慶応SFC生のメンターと一緒に、SFC合格までフルサポートします。 も、ぜひチェックしてくださいね!.
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慶應義塾中等部の特色 慶應義塾中等部の教育は、「学業」、「校友会活動(クラブ活動)」、「学校行事」の3つが軸となっています。 様々な学問や知識を学ぶことに加え、校友会や学校行事で多くの体験ができることを重要視しています。 ただ学業を優先するのではなく、広い視野での教養を身につけることが、慶應義塾中等部の教育の特徴です。 慶應義塾では付属校と呼ばれずに一貫教育校という呼称がありますが、慶應義塾中等部は慶應義塾の一貫教育校となっています。 また、慶應義塾中等部は中等部長の推薦によって慶應義塾が設ける高等学校への進学が可能です。 そのため、受験を目標に勉強だけに専念するという校風ではなく、比較的自由な校風の中で幅広い教養や人間力を大切にする中学校となっています。 学校の沿革 慶應義塾は、福澤諭吉が1858年に蘭学塾を創設したことに始まる、長い歴史があります。 1868年には慶應義塾と命名され、1898年には5年制の大学部、5年制の普通部(中等教育)、6年制の幼稚舎(初等教育)の一貫教育が完成しています。 1947年、戦後の教育基本法によって男女共学が実現するなか、共学の慶應義塾中等部が設立されました。 施設 主な施設は、本館、新館、特別教室棟、体育館、小体育館、新体育館、プール、ポプラ館、F館(Future館)、綱町グラウンド、武道館があります。 このうち新体育館は平成23年の竣工した新しい施設で、アリーナ、中体育室、小体育室、セミナールーム、和室、多目的コート、プールなど、充実した施設を備えています。 進学先 慶應義塾中等部は、中等部長の推薦によって慶應義塾が設ける高等学校へ進学することができます。 これには、男子校の慶應義塾高等学校、慶應義塾志木高等学校、女子校の慶應義塾女子高等学校、共学校の慶應義塾湘南藤沢高等部、慶應義塾ニューヨーク学院高等部(アメリカ)があります。 また、進学については本人の希望によって決定するため、成績による選抜ではありません。 学校へのアクセス• JR山手線・京浜東北線の田町駅から徒歩15分• 都営三田線・浅草線の三田駅から徒歩15分• 都営大江戸線の赤羽橋駅から徒歩25分• 東京メトロ南北線の麻布十番駅から徒歩15分 慶應義塾中等部の受験情報 試験日 一次試験:2020年2月3日(月) 二次試験:2020年2月5日(水) 募集人数 男子:約140名 女子:約50名 一次試験 男子 女子 志願者 991名 511名 合格者 170名 54名 受験倍率 5. 8倍 9. 4倍 上記2019年度の志願者数を基準とした倍率です。 毎年高い倍率で推移しています。 慶應義塾中等部の入学後の学費 入学金 340,000円 授業料 860,000円 教育充実費 200,000円 諸会費 15,000円 合計 1,415,000円 慶應義塾中等部の入試問題と対策 算数 試験時間45分の中で大問は6~7問という構成になります。 慶應義塾中等部の算数は、短い試験時間の中で多くの問題をこなす必要があります。 また、部分点はなく、答えのみを解答する問題形式となります。 全体的に難易度はそこまで高いわけではありませんが、かなりの高得点を取らないと合格できない傾向が強く見られます。 9割前後の得点は必要といえるでしょう。 また、やさしい問題だけでなく難易度が高い問題も含まれます。 その中でも速く正確に解くことが重要となるので、計算力などは重点的に鍛えておく必要があります。 頻出範囲としては、平面図形、割合や比の出題が特に目立ちます。 特に図形や点の移動など、手間のかかる問題が多く見られます。 これらを速く正確に解く必要があるので、似たような傾向の問題を日ごろから多く解いておく必要があります。 特に、図形や点の移動などは演習量で差がつく分野です。 本番で焦らないように、日ごろの重点的な演習が必要となります。 一方で、頻出範囲以外の難問に慣れておく必要はあまりないといえます。 確かに数問は難問が含まれていますが、基本的にはやさしい出題が多く見られます。 これらを速く正確に解くことが必要なので、典型的な出題に対する演習を重点的に行うことが重要です。 国語 試験時間45分で大問は5~7問という形式になります。 慶應義塾中等部の国語は、他校と比較して一見変わった問題に特徴があります。 読解問題も、文章の難易度が高いというより、文章表現がやや難しいことがあります。 また、一般常識、社会常識などと関連した出題もあり、時事問題を交えた問題も見られます。 俳句や文学史も出題され、これらは特に知識が重要になります。 全体として、語彙力、文法、文学史など、国語としての知識が重要視されます。 読解演習を積み重ねるだけでなく、このような知識の定着にも意識を向ける必要があります。 特に語彙力をつけておくと、読解問題における文章表現の把握に大きく貢献できます。 また、時間が少ない中で解くことになるので、読解問題を速く解くことももちろん必要です。 こちらも十分な演習をしておきましょう。 社会 社会は試験時間25分で、大問5~7問程度となります。 特に歴史と地理の出題が多い傾向が見られます。 算数と同様に、難易度が高いというより基本的な問題が多いため、高得点での勝負となります。 一方で難易度が高い問題もいくつか出題されるので、ここで点を取るには幅広い知識が必要となります。 記述も出題されているため、25分の試験時間の中で解くことを考えると難しい試験となります。 これは、日ごろからスピードを重視した対策をしておく必要があります。 特に基本的な問題は必ず正答し、落とさないという意識が重要です。 応用問題の演習というよりは、基本問題を速く正確に解くことを意識しておきましょう。 そのために、基本的な知識の確実な定着が必要です。 それに加え、記述問題や資料問題に対処するため、時事などの社会的な視点も必要となります。 特徴的な問題としては、地図の書き込みが挙げられます。 地図に関する問題はある程度慣れておかないと対処が難しいので、地図帳を活用した演習などを重ねておきましょう。 理科 社会と同様に試験時間は25分です。 大問数は4~5問で、4分野からまんべんなく出題されます。 こちらも速く正確に解くことが求められます。 一方で、問題によっては難易度に差が見られる場合があります。 基本的な問題が中心となるなか、突然時間のかかる問題が出題されるなどの傾向があります。 あまりに細かすぎる知識を問う問題もあるため、解きながらペースが乱れるおそれがあります。 対策としては、基本的な問題を中心に正答し、あまりに細かい問題は時間をかけすぎない、という意識が重要です。 もともと試験時間が短いので、確実に正答するべき問題は正答し、絶対にミスをしないことが必要になります。 そのためにも、難易度の高い問題で時間をかけすぎないようにしましょう。 時間配分に慣れることが必要なので、特に過去問演習を重ねておく必要があります。 理科で特徴的な問題としては、データや実験に関する問題のほか、日常の現象など、身の回りの理科について出題されるものが挙げられます。 これらの対策としても、過去問演習は特に重要となります。 それに加え、ただ問題集を解くだけでなく、図鑑などを見て身の回りの理科に関する現象に興味を持っておくことも重要です。 過去問• 慶應義塾中等部合格のために必要なこと 慶應義塾中等部の試験問題は、全体的に短い試験時間の中で速く正確に解くことが求められます。 これは4科目で共通する特徴といえます。 正答するべきものは必ず正答し、ケアレスミスは絶対に避ける必要があります。 また、慶應義塾中等部ならではの特徴的な問題も多く見られます。 これらは過去問演習とともに、似た傾向の問題を数多く解いておく必要があります。 算数の図形と点の移動、国語の知識や語彙力、社会の地図の書き込み、理科の現象の問題など、特徴をきちんと把握しておきましょう。 特に国語と算数は社会と理科より配点が高くなります。 その中で、算数の計算力、国語の語彙力など、基本的な力をいかに活用するかがポイントとなります。 頻出分野や傾向に沿った難易度の高い問題の演習も大事ですが、それ以外の難易度の高い問題演習はあまり必要とはいえません。 それよりは、4科目で基礎的な力を最大限に活用し、本番で速く正確に解くことを意識することが重要です。
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