薬屋 の ひとりごと 小説 9 巻。 【薬屋のひとりごと】九巻では壬氏と猫猫は結局どうなるの?玉葉后の運命は?

『薬屋のひとりごと』最新9巻&ドラマCD付き限定特装版 発売決定!

薬屋 の ひとりごと 小説 9 巻

【薬屋のひとりごと】八巻の展開から九巻では壬氏と猫猫はどうなるの? 薬屋のひとりごと八巻では、いよいよ大詰めのクライマックス!! すっごく気になる展開のいいところで次回に続く・・・でしたねぇ~^^; 薬屋のひとりごと九巻の発売は、八巻発売から一年後の2020年の春から夏にかけてという意見が多いですね! すっごく待ち遠しいって人に向けて、まことに勝手ながら九巻の推理をさせていただきます。 八巻の1話から19話は話の流れとして、まあまあこういうもんですかね、ということで。 核心に入った内容としては、気になる20話ですよねぇ。 よくもまぁここまで引っ張ってくれたなぁと、作者の日向夏さんの展開力に脱帽する部分は有りますが、ここまでの内容が無ければ読者をうならせる結末は書けなかったかな?と考えると仕方ないかなとも思います。 楽しみは後の方がいいとも言いますしね。 ならば、まだ幼い東宮が成人するまでの約20年間は現皇帝を補佐して、自分は臣下として生きていく。 猫猫の薬学の知識やよく気が付き誠実な人柄も、臣下とはいえ高官である壬氏の妻として相応しいと考えている。 ということは、猫猫を妻として迎え皇帝を盛り立てていく、つもり。 と、ここまでは誰でも想像はつくだろう。 それで物語が終わったら九巻は成り立たないし面白くない。 ここで、ひとひねり欲しいところですね。 ただ八巻では、これから一波乱くる予告めいたことが書いてましたね。 そう! 玉葉后の異母兄の玉鶯が養女として育てた、皇帝の好みの玉葉后にそっくりの養女を送り込んで玉葉后の立場まで乗っ取ろうとしていることは充分考えられる。 しかし、玉葉后はもう今までの弱く人のいい玉葉后ではない。 それに対抗して一波乱二波乱は確実にあるでしょう。 味方 身内 である壬氏と猫猫の対応ももちろん見ものですが、 それを取り巻く周囲の人たちの変貌にも目が離せません!! ・・・と、これだけでは面白くないですよね。 もう少し掘り下げて推理すると、 まず、玉葉后の異母兄の玉鶯の目的は、自身が放った刺客(養女)が皇帝を虜(とりこ)にして、この国を西都の配下に置くまたは乗っ取る。 もう一つの目的は悪意を抱いている玉葉后を陥(おとしい)れる。 ここら辺は多少の解釈の違いはあれど間違いないように思います。 なにせ西都の元指導者たる父親もこちらで名を拝してますからね!袋のねずみに出来る好都合状態。 しかし、才気煥発な猫猫の冴えわたる感と考察で周囲を巧みに動かし、一国または貴人たちの窮地を救う場面がいくつも描かれていくでしょう。 細かい内容は日向夏先生に委(ゆだ)ねます。 ^^; 九巻の発売がこんなに待ち遠しいのは日向夏先生の力作ゆえですね。 漫画村では「登録不要で完全無料な」漫画サイトとして違法コピーされた書籍をインターネットブラウザ上で誰でも無料で読むことができました。 漫画の他に、雑誌、小説、写真集の海賊版も多数ありました。 確かにどうなの?大丈夫なの?って思わなくもないけど無料で読みたいものが読めるならって読んでた人も多いですよね。 でも今は・・・閉鎖されましたね・・・ そこで、 rar,zip,pdf形式なら無料で読める!って聞いたことないですか? そういうものがあるの?と調べてみたんですが、そんなサイトは見つからなかったんです。 ということはこれって海外サイトってこと? これを検索してみてその内容をまとめたら、こういうことのようです。 無料で見ることが出来るってことで開いたら、怪しげなポップや警告が出てきたり、 パソコンが急にフリーズしたり、何らかのウイルスやスパイウェアに感染してしまった。 それで、初期化して大変だった。 というコメントがあちこちで見受けられました。 なるほどねー。 手間とお金を考えると大損ですもんね!! では、薬屋のひとりごと九巻を安全にそして簡単に読む方法はあるのでしょうか? 【薬屋のひとりごと】九巻を合法的で簡単に読む方法を見つけました! 薬屋のひとりごと九巻を、怪しげなからではなくて、完全合法でリスクなく安心して読む方法を見つけました!! 私はこれまで、漫画を書店で買っていました。 欲しい漫画を探すために大きな書店の中を歩き回る手間に面倒くささをいつも感じていました。 データ容量を気にすることなく、中には丸ごと1冊無料で読めるものもあります! 「今週の無料の本」というページに行くと全ページ立ち読みできる漫画が陳列されています。 これはアプリでなくプラウザでも読めます。 なのでMacを使っている方には嬉しい対応です。

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#壬猫 #薬屋小説300users入り [壬猫]次の一手 ※8巻ネタバレ

薬屋 の ひとりごと 小説 9 巻

物の言い方とかも完全に遠慮なくなって来ているし、距離近くなっている~😂 本当に壬猫が可愛い過ぎる。 もうニヤニヤが止まりません。 時系列の崩壊はもちろん、キャラ崩壊もあるかと思いますので、何でも許していただける方、心の広い方のお暇潰しになれば幸いです😊 いいねや、ブクマ、コメントくださる皆さま、フォローくださる皆さま、本当にありがとうございます。 タグをつけてくださる皆さま、本当にありがとうございます。 見落しもポロポロあるので助かります😃 感謝するぐらいしかできず、申し訳ないです🙏💦• 「猫猫・・・・?」 宮の庭にある四阿で膝を抱えて座る妻に、瑞月は声を掛けた。 辺りを見回しながら、もう、そんな時間・・・・とつぶやく声が聞こえた。 夏至が近づいて、陽が出ている時間が伸びて来てはいるが、いつの間にか夜の帳が下りて、宮の庭はひっそりとしている。 「いや、今日は少し早めに戻った」 宵闇を連れて現れた天仙のような男は、柔らかく微笑んだ。 「出迎えもせずに、申し訳ありません。 宮に戻りましょう」 慌てて立ち上がろうとするのを制して、猫猫の前に立つ。 「どうか、したのか?」 自分も長椅子に腰掛けて、隣りにちょこんと座る妻のその頬に手を寄せて、顔を覗き込む。 長時間、夜気に晒された頬は少し冷たく、指先がヒヤリとした。 「水蓮が、おまえの様子が少しおかしいと・・・・」 「いえ、なんでもありません」 ふるふると小さく首を振る。 「嘘だな」 両手で妻の頬を温めるように包み、自分と向き合うように顔を寄せる。 「おまえは、嘘が下手だな・・・・」 言っただろう? と顔をしかめてみせる。 猫猫は、言葉を飲み込む癖がある。 心配をかけまいのしてのことならまだしも、以前に自分との間に引かれていた、貴人と平民と言い張る妻の線引きのような気がして、寂しくなる。 「何があったのだ?」 強めに問うと、猫猫の目が伏せられた。 「何っ、羅門殿が? 大丈夫なのか! なぜ、俺に連絡を寄越さないのだ」 「あ、いえっ。 文字通り、養父が転んで・・・・倒れたということでした」 声を荒げた夫に、慌てて事情を説明する。 「お怪我は、なさらなかったのか?」 「はい。 心配はなかったのですが・・・・」 きゅっと下唇を噛み、顔を曇らせた猫猫を覗き込む。 「どうした? 驚いたな」 こくんと、猫猫が幼子のように頷いた。 おやじはもう老齢だ。 いつこの報が本物になってもおかしくはないのだ。 転んだだけということと、怪我はないことに安堵したのだが、ふっとこの想像に取り憑かれてしまった。 「まぁ、老齢 トシ ですからね。 仕方ないことは、よくわかっています。 人は必ず死にますから、順番です。 「無理に、笑うな」 「瑞月さま・・・・」 「羅門殿が、猫猫にとってかけがえのない方なのは、よく分かっているから」 何かを堪えるような夫の眼差しに、猫猫の言葉が詰まる。 こんなこと、誰にも言うつもりなんてなかった。 これは自分個人の問題で、この貴人さまには関係のない話しだ。 「こら、関係なくはないぞ」 節くれた長い指先で、ふにっと頬がつままれた。 「だから、なんで・・・・」 「猫猫のおやじ殿なら、俺にとっても『おやじ殿』だからな」 自分のおやじと呼ぶべき存在が亡くなった時、遠い国のできごとのようで、なんの実感も湧かなかったのにな。 そういえば、礼部の高官が亡くなられた時にも、わざわざ喪に服していたな 皇弟殿下が、一臣下のために喪に服す必要などないのに『彼には世話になった』と、この方は佩玉を変えていた。 あぁ、とても温かかった」 みっともないところを見せたな、とつぶやくようにひとりごちる。 「あの夜は・・・・」 自らが管理していた後宮の、最古参の妃を花園から出さねばならなくなった。 それも咎などではなく、年齢を理由にだ。 主上の東宮時代からの妃でもあったその方は、幼い頃から、自分を気にかけてくれた存在だった。 表裏のない性格で、時に悪戯じみたことや、からかわれることもあったが、まるで頼れる姉のような存在だった。 ずっと後宮にいらっしゃるものだと、思っていたのに。 「阿多さまが、後宮を出ていかれる前夜だった」 大切な者を、失うかもしれない恐怖。 そして、その采配を自らが行わなければならないという戸惑い。 「不思議だったな。 あの方、それまで一緒に飲んでいたのだが、ふらりと部屋から出ていかれて、戻られたと思ったら『もういい』とおっしゃって・・・・」 その時のことを思い出すかのように、瑞月が切れ長の瞳を静かに閉じる。 「阿多さま・・・・」 後宮の外壁の上で、あの方とお酒を飲んだ。 翌日、そこを出て行かねばならない淑妃は、自分のために死んでいった者たちを弔うために、あそこにいらっしゃったのだ。 『みんな、莫迦だ』 寂しそうにつぶやいた言葉を、今も鮮明に覚えている。 「『おまえはもう大丈夫なのだな』と言われて、『すっきりしたから、帰れ』と柘榴宮を追い出された」 釈然としない気持ちで一杯で歩いていたら、猫が、後宮の外壁から落っこちてきてな。 あの時のことを思い出して、クスッと瑞月が笑みを溢した。 そして、あの時とは逆向きに、自分の胸に押しつけるようにして腕の中に抱え込む。 「俺を・・・・俺にも、その不安を分けてくれ」 頭の上から、天上調べのような声がする。 「瑞月さま・・・・」 宵闇は嫌いだ。 緑青館が店を開け、賑やかしい客人や妓女の声を聞きながら、私は孤独になる。 でも、それでいいと思っていた。 孤独ならば、他人に時間を費やすことなく、全てを自分の時間にできる。 「俺とおまえは、血こそ繋がってはいないが、縁が合って夫婦となった」 縁かな、と猫猫は口の中でつぶやく。 「だから俺に、おまえの全てを分けてくれ。 こんなことで捕らえるつもりではなかったが。 焼き印の治療をしてくれたあの日から、ずっとそう思っていた。 「おやじは、本当に不運な人です。 実力もあるのに、いつもいつも・・・・貧乏くじばかり引かされていて」 「羅門殿に何かあれば、すぐに俺にも伝えろ。 「猫猫は一人ではない。 例え、羅門殿に何かあったとしても、俺は・・・・俺が、いつだって共に居るからな」 顔を覗き込むようにして、この国で有数の地位に居る御仁が微笑む。 出会ってからことあるごとに、ずっと傍に在る人。 そんな風に、たかが一妃の全てを抱えたら、重たくて仕方ないですよ 時間はゆっくりと流れていって、宦官壬氏さまは、皇弟になって、揚げ句の果てに夫になって、瑞月さまになった。 手を離そうとしても、逃げようとしても追ってくる。 そして、次の玩具を見つけられるだろう。 そうしたら、以前遊んだものなんて、忘れてしまうだろう。 忘れなくても箱にしまって、思い出したら、時々は眺めてくれるだろうか。 いつか、思い出してくれる日を夢見て。 べたべたと、やたら触れてくるのが苦手だった。 でも今は私の方が、この人に触れたくなってしまう。 猫猫の左手首を掴んで、自らのわき腹に押し当てるように手のひらを付けさせた。 「おまえが俺から離れるつもりならば、何度だってやる。 わき腹と言わず、いっそ罪人のように、額にでも焼き印をしてやろう」 腕が引かれて、倒れ込むように、筋肉がついた胸に身体が抱き込まれた。 俺と猫猫の間に入るものは、何も・・何もないからな」 まるで毒のような甘い言葉が耳朶を打つ。 信じて飲み込んだら、この先、きっと身も心も蝕まれてしまうだろう。 あぁ、やっぱり自分は毒でいつか命を落とすんだ 毒は苦いか辛いか、刺激ばかりが強い物だと思っていたのに。 こんなに甘くて禍々しい毒も在ったのか 世の中には、自分が知らないことがまだまだたくさんある。 どんな毒でも、平然として飲み込んでみせる 猫猫はきゅっと唇を結ぶ。 「宮に戻ろう」 大きな腕に、軽々と身体が抱き上げられた。 「誰よりも俺の傍に・・・・来てくれ」 古今東西、特殊趣味な人は居るものだ。 絹糸のような髪の毛が頬をくすぐる。 「ずっと居たい」 薄暗い闇の中でもはっきりわかるぐらい、夫の顔が赤く染まった。 「もちろんだ。 いつまででもどうぞ。 奥さまの・・・・お気が済むまで」 柔らかな声で答える。 あの時、吐息から酒精の香りがして、だいぶ酔っ払っていたようだが、覚えていてくれたようだ。 「猫猫専用、抱き枕だ」 蜂蜜のように甘やかな声で、莫迦なことを言い出した。 「苛々したら、殴ってしまうかもしれませんよ」 「どうぞ」 涼しい顔で微笑む。 「何だって受け止めるし、拭ってやろう」 「枕は・・・・喋りませんよ」 二人が顔を見合せると、どちらからともなく影が重なり合った。 この影のように、重なり合って一つになれたらいいのに。 茉莉花の香りがする吐息を飲み込んで、猫猫はそっと目を閉じたのだった。 おしまい Before story『皇弟妃さまは治験中』 Next story『月の檻』.

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薬屋のひとりごと 1

薬屋 の ひとりごと 小説 9 巻

物の言い方とかも完全に遠慮なくなって来ているし、距離近くなっている~😂 本当に壬猫が可愛い過ぎる。 もうニヤニヤが止まりません。 時系列の崩壊はもちろん、キャラ崩壊もあるかと思いますので、何でも許していただける方、心の広い方のお暇潰しになれば幸いです😊 いいねや、ブクマ、コメントくださる皆さま、フォローくださる皆さま、本当にありがとうございます。 タグをつけてくださる皆さま、本当にありがとうございます。 見落しもポロポロあるので助かります😃 感謝するぐらいしかできず、申し訳ないです🙏💦• 「猫猫・・・・?」 宮の庭にある四阿で膝を抱えて座る妻に、瑞月は声を掛けた。 辺りを見回しながら、もう、そんな時間・・・・とつぶやく声が聞こえた。 夏至が近づいて、陽が出ている時間が伸びて来てはいるが、いつの間にか夜の帳が下りて、宮の庭はひっそりとしている。 「いや、今日は少し早めに戻った」 宵闇を連れて現れた天仙のような男は、柔らかく微笑んだ。 「出迎えもせずに、申し訳ありません。 宮に戻りましょう」 慌てて立ち上がろうとするのを制して、猫猫の前に立つ。 「どうか、したのか?」 自分も長椅子に腰掛けて、隣りにちょこんと座る妻のその頬に手を寄せて、顔を覗き込む。 長時間、夜気に晒された頬は少し冷たく、指先がヒヤリとした。 「水蓮が、おまえの様子が少しおかしいと・・・・」 「いえ、なんでもありません」 ふるふると小さく首を振る。 「嘘だな」 両手で妻の頬を温めるように包み、自分と向き合うように顔を寄せる。 「おまえは、嘘が下手だな・・・・」 言っただろう? と顔をしかめてみせる。 猫猫は、言葉を飲み込む癖がある。 心配をかけまいのしてのことならまだしも、以前に自分との間に引かれていた、貴人と平民と言い張る妻の線引きのような気がして、寂しくなる。 「何があったのだ?」 強めに問うと、猫猫の目が伏せられた。 「何っ、羅門殿が? 大丈夫なのか! なぜ、俺に連絡を寄越さないのだ」 「あ、いえっ。 文字通り、養父が転んで・・・・倒れたということでした」 声を荒げた夫に、慌てて事情を説明する。 「お怪我は、なさらなかったのか?」 「はい。 心配はなかったのですが・・・・」 きゅっと下唇を噛み、顔を曇らせた猫猫を覗き込む。 「どうした? 驚いたな」 こくんと、猫猫が幼子のように頷いた。 おやじはもう老齢だ。 いつこの報が本物になってもおかしくはないのだ。 転んだだけということと、怪我はないことに安堵したのだが、ふっとこの想像に取り憑かれてしまった。 「まぁ、老齢 トシ ですからね。 仕方ないことは、よくわかっています。 人は必ず死にますから、順番です。 「無理に、笑うな」 「瑞月さま・・・・」 「羅門殿が、猫猫にとってかけがえのない方なのは、よく分かっているから」 何かを堪えるような夫の眼差しに、猫猫の言葉が詰まる。 こんなこと、誰にも言うつもりなんてなかった。 これは自分個人の問題で、この貴人さまには関係のない話しだ。 「こら、関係なくはないぞ」 節くれた長い指先で、ふにっと頬がつままれた。 「だから、なんで・・・・」 「猫猫のおやじ殿なら、俺にとっても『おやじ殿』だからな」 自分のおやじと呼ぶべき存在が亡くなった時、遠い国のできごとのようで、なんの実感も湧かなかったのにな。 そういえば、礼部の高官が亡くなられた時にも、わざわざ喪に服していたな 皇弟殿下が、一臣下のために喪に服す必要などないのに『彼には世話になった』と、この方は佩玉を変えていた。 あぁ、とても温かかった」 みっともないところを見せたな、とつぶやくようにひとりごちる。 「あの夜は・・・・」 自らが管理していた後宮の、最古参の妃を花園から出さねばならなくなった。 それも咎などではなく、年齢を理由にだ。 主上の東宮時代からの妃でもあったその方は、幼い頃から、自分を気にかけてくれた存在だった。 表裏のない性格で、時に悪戯じみたことや、からかわれることもあったが、まるで頼れる姉のような存在だった。 ずっと後宮にいらっしゃるものだと、思っていたのに。 「阿多さまが、後宮を出ていかれる前夜だった」 大切な者を、失うかもしれない恐怖。 そして、その采配を自らが行わなければならないという戸惑い。 「不思議だったな。 あの方、それまで一緒に飲んでいたのだが、ふらりと部屋から出ていかれて、戻られたと思ったら『もういい』とおっしゃって・・・・」 その時のことを思い出すかのように、瑞月が切れ長の瞳を静かに閉じる。 「阿多さま・・・・」 後宮の外壁の上で、あの方とお酒を飲んだ。 翌日、そこを出て行かねばならない淑妃は、自分のために死んでいった者たちを弔うために、あそこにいらっしゃったのだ。 『みんな、莫迦だ』 寂しそうにつぶやいた言葉を、今も鮮明に覚えている。 「『おまえはもう大丈夫なのだな』と言われて、『すっきりしたから、帰れ』と柘榴宮を追い出された」 釈然としない気持ちで一杯で歩いていたら、猫が、後宮の外壁から落っこちてきてな。 あの時のことを思い出して、クスッと瑞月が笑みを溢した。 そして、あの時とは逆向きに、自分の胸に押しつけるようにして腕の中に抱え込む。 「俺を・・・・俺にも、その不安を分けてくれ」 頭の上から、天上調べのような声がする。 「瑞月さま・・・・」 宵闇は嫌いだ。 緑青館が店を開け、賑やかしい客人や妓女の声を聞きながら、私は孤独になる。 でも、それでいいと思っていた。 孤独ならば、他人に時間を費やすことなく、全てを自分の時間にできる。 「俺とおまえは、血こそ繋がってはいないが、縁が合って夫婦となった」 縁かな、と猫猫は口の中でつぶやく。 「だから俺に、おまえの全てを分けてくれ。 こんなことで捕らえるつもりではなかったが。 焼き印の治療をしてくれたあの日から、ずっとそう思っていた。 「おやじは、本当に不運な人です。 実力もあるのに、いつもいつも・・・・貧乏くじばかり引かされていて」 「羅門殿に何かあれば、すぐに俺にも伝えろ。 「猫猫は一人ではない。 例え、羅門殿に何かあったとしても、俺は・・・・俺が、いつだって共に居るからな」 顔を覗き込むようにして、この国で有数の地位に居る御仁が微笑む。 出会ってからことあるごとに、ずっと傍に在る人。 そんな風に、たかが一妃の全てを抱えたら、重たくて仕方ないですよ 時間はゆっくりと流れていって、宦官壬氏さまは、皇弟になって、揚げ句の果てに夫になって、瑞月さまになった。 手を離そうとしても、逃げようとしても追ってくる。 そして、次の玩具を見つけられるだろう。 そうしたら、以前遊んだものなんて、忘れてしまうだろう。 忘れなくても箱にしまって、思い出したら、時々は眺めてくれるだろうか。 いつか、思い出してくれる日を夢見て。 べたべたと、やたら触れてくるのが苦手だった。 でも今は私の方が、この人に触れたくなってしまう。 猫猫の左手首を掴んで、自らのわき腹に押し当てるように手のひらを付けさせた。 「おまえが俺から離れるつもりならば、何度だってやる。 わき腹と言わず、いっそ罪人のように、額にでも焼き印をしてやろう」 腕が引かれて、倒れ込むように、筋肉がついた胸に身体が抱き込まれた。 俺と猫猫の間に入るものは、何も・・何もないからな」 まるで毒のような甘い言葉が耳朶を打つ。 信じて飲み込んだら、この先、きっと身も心も蝕まれてしまうだろう。 あぁ、やっぱり自分は毒でいつか命を落とすんだ 毒は苦いか辛いか、刺激ばかりが強い物だと思っていたのに。 こんなに甘くて禍々しい毒も在ったのか 世の中には、自分が知らないことがまだまだたくさんある。 どんな毒でも、平然として飲み込んでみせる 猫猫はきゅっと唇を結ぶ。 「宮に戻ろう」 大きな腕に、軽々と身体が抱き上げられた。 「誰よりも俺の傍に・・・・来てくれ」 古今東西、特殊趣味な人は居るものだ。 絹糸のような髪の毛が頬をくすぐる。 「ずっと居たい」 薄暗い闇の中でもはっきりわかるぐらい、夫の顔が赤く染まった。 「もちろんだ。 いつまででもどうぞ。 奥さまの・・・・お気が済むまで」 柔らかな声で答える。 あの時、吐息から酒精の香りがして、だいぶ酔っ払っていたようだが、覚えていてくれたようだ。 「猫猫専用、抱き枕だ」 蜂蜜のように甘やかな声で、莫迦なことを言い出した。 「苛々したら、殴ってしまうかもしれませんよ」 「どうぞ」 涼しい顔で微笑む。 「何だって受け止めるし、拭ってやろう」 「枕は・・・・喋りませんよ」 二人が顔を見合せると、どちらからともなく影が重なり合った。 この影のように、重なり合って一つになれたらいいのに。 茉莉花の香りがする吐息を飲み込んで、猫猫はそっと目を閉じたのだった。 おしまい Before story『皇弟妃さまは治験中』 Next story『月の檻』.

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