発売日に購入し、DLC含めプレイしたのでレビューを残します。 発売から1週間も経ってないので購入の判断材料になれば幸いです。 基本情報 【ジャンル】ガールズアドベンチャー 【発売日】 2019年6月27日 木 【価格】 7,528円 税込 【有料DLC】 500円 なぜ発売日に購入したのか? ズバリ「キーワード買い」です。 こんな ワクワクするキーワードの組み合わせ有ります? この組み合わせにまんまと トキメキまして、発売日2週間前には購入を決断していました。 だって、、この 可愛さですよ? 「美少女でサバイバルが出来る」と思うと期待が膨らんでくるわけで。 そもそも「サバイバルゲーム」と呼ばれるジャンルが流行している今、コレは ドンピシャです。 !やりますね、プロデューサー! また公式がyoutubeで配信している 「システム紹介ムービー」を見ましたが 「サバイバルを楽しんでほしい」というメッセージが感じられました。 評価 買うべき? 個人的には 「面白くないこともないけど、高い」です。 このボリュームで7,500円は高いなぁ... というのが強く印象に残りました。 しかも、DLCで加入するキャラクターがシナリオに大きく関わってくるので、このゲームを 『遊んだ』と定義するには有償DLCの購入が不可欠です。 レビューを購入の判断基準にする方には、中々手を出しづらい状況になっています。 言わずもがなですが 「面白さ」はプレイした本人によって様々で、誰かがクソゲーと評価しても、別の誰かにとっては神ゲーともなり得るわけです。 個人的にはある程度安くなってから購入するのがベストかなーと) そもそも評価が芳しくない原因の一つとして、購入側と開発側で 『ゲームの楽しみ方が乖離している』ことが問題かと思います。 サバイバル要素は特に期待していましたが、ゲームを進めると開発側が想定するゲームの楽しみ方との乖離に気付きます。 理由は明快で、INSIDEさんの記事でプロデューサーが話しているように サバイバルがメインではないからです。 サバイバルは物語のテーマとしてあるけれど、 本作のメインではない。 あくまで、女の子たちの可愛いやり取りを眺める 日常系作品である。 プロデューサーが本作で一番力を入れた部分として、 「世界の謎とは一切関係のない、 女の子同士の日常のわちゃわちゃした関係性」 と語っています。 「ゆるふわ百合」というわけです。 冒頭にある基本情報でも記載したように本作は「ガールズアドベンチャー」ですから サバイバルのゆるふわ百合アドベンチャーを楽しむ過程で、彼女達が実際に行っている サバイバル体験も出来てしまうゲーム を楽しめる、又は気になる方が購入するのが良さそうです。 評価を悪くしている最大の理由 プレイしていると何となく気づきますが、探索パートの不親切さによるものが大きいです。 この件については調べれば色々と出てくるので割愛します。 何か狙いのある仕様だったのかもしれませんが、プレイを続けるのが辛く感じてしまうものでした。 現状の仕様なら、 せめて「目的地を表示する」さえあれば嬉しかった、といった感じです。 探索パートのベースとなる仕組みは有るような印象なので、追加できなかった仕様があると推察しています。 感想 始めて百合ゲーを遊んでみて、 「なるほど、これが百合ゲーか」と。 キャラクターでは特に 「榛東京椛」ちゃんが可愛かったです。 探索パートでは何度か遊ぶのを諦めかけましたが、本作の物語が持つ「謎」のおかげで何とか最後まで走り切ることができました。 発売日に買うこと自体久しぶりで、事前DLを済ませ深夜0時から遊んだのはこれが初めての作品だと思います。 これからは 衝動買いを止めて、きちんと調べた上で購入を検討しようと思いました。 まぁこういうのが楽しかったり。 ただ高かった、、 DLCキャラクターの気になるとこ(キャラ間の関係性) 役割の話です。 ネタバレになるかは分かりませんが、苦言気味の内容なので未プレイ時は見ない方が良いかもしれません。 下手なレビュー見て、一気に面白くなくなるアレです ------------------------------------------------------------------------------------- このキャラクターって 2週目で加わってくるんですよ。 設定は「天才」キャラです。 なのでサバイバルをテーマとする本作との相性はバッチリ。 (【知識はとても豊富】と記載されていますね) じゃあ1週目に知識人いなかったの? となりそうですが、 居ます。 幽々子ちゃんです。 (これがまた可愛い)画像の吹き出しに知識寄りのキャラクターだと受け取れる内容が記載されています。 役割が被りそうな設定の中、物語に組み込む 朱香ちゃんの立ち位置に疑問が残りました。 2週目では朱香ちゃんが幽々子ちゃんの強みを奪うようなストーリー展開になっていたことです。 1週目で幽々子が話した内容(知識)を代わりに朱香ちゃんが喋っている状況になっていました。 物語としては知識人が増えたことで、 ・1週目では出来なかったことが出来るようになる ・物語が更に確信へと近づいていく といったメリットが生まれていましたが、 幽々子ちゃんを好きになったプレイヤーはどう思ったのかなと。 (当然、幽々子の立ち位置にも若干の変化があるので、新しいセリフを聞くことが出来ます) 朱香ちゃんについて話す幽々子ちゃんのセリフに、 「いわば私の上位互換」 と話していたのを見て、少し複雑な気持ちになりました。 (百合のテンプレとかですかね? 私が勉強不足なのかも;) こんな感じです。 みなさまの購入の判断材料になれば幸いです。 以上 『じんるいのみなさまへ』の購入を迷っているみなさまへ。 でした。
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前書き: 九つあるという猫の命も、八回くらいは絶命するだろう程には探索部分が退屈でした。 プレイ開始から数時間後には、一秒でも早くクリアしてこの苦行から抜け出さねばならないと考え、 心を殺し、死んだ魚の目で乾いた笑いを浮かべながらゲーム画面を見つめていました。 しかし、第六章の終盤から微かな希望が見え始め、次第に黒い感情は薄れていきました。 第八章の終わり頃には目に光を取り戻し、微笑を浮かべ足取りは軽く、トゥルーエンドを目指し二周目へと踏み出すことが出来ました。 DLCを入れてからの二周目が最も百合度が高くなります。 各所レビューでは一部を除き、バイアスが大きく掛かっている為、百合好き諸賢は冷静に判断しなければなりません。 とは言え、探索部分やグラフィックに関しては八割程度は当たっていますが 一, 特に百合が好きというわけではない者もプレイしていること 二, サバイバルがコンセプトであると誤認していること サバイバルはモチーフに過ぎない 三, 世評の多くは、途中でプレイを断念したものであること 四, 故に、百合度が上がってくる後半を目にしていないこと 五, 同様にして、終盤に明らかとなる伏線の持つ意味も理解していないこと キャラの序盤における不自然な言行 六, DLCによってトゥルーエンドを迎えることが出来るようになるのを知らないこと CGも七枚増える 七, 会話パートの演技を聴いていないため、プレイ時間が半分以下になっていること 実際はDLC込みで二十五時間ほど 八, 炎上を好むまとめサイト、ゲハ住人の一部、野次馬、百合アンチ、競合他社、投機目的で損失を被ってきた株主など。 ノベル部分を除くゲーム部分に関してですが、 探索などのシステム面によって、作品世界への没入感がいくらか得られてはいます。 しかし総合的に見れば、確かに紙芝居とした方が良かったと言われるのも仕方の無いことです。 無論、探索部分やサバイバル部分を十分に作り込む余裕があったなら、 そちらも見てみたかったところではありますが。 さて、以下では少々大仰な口振りとなります。 主に予約してまで本作を購入した百合好き同士へ、この言葉を送ろう。 拭い切れぬ疑念を胸に抱きつつも 希望を捨てずに本作を手に取った者達よ 形骸に過ぎぬシステムに絶望し 他者や我が身を呪うのではなく 百合ゲームの普及と発展に率先して貢献することが出来たという事に対し 我々は矜持を持たねばならない 諸君らの流した血が 確かな未来の礎となるのだ 本作は ゲーム性を持った史上初の日常系百合作品である 日常系というジャンルへの進出 百合ゲーム生存圏の拡大…… 何であれ 初めての試みが十分なまでの成功を収めることは稀であるということを 我々は知っている 不確かな未来に対し 恐れることなく最初の一歩を踏み出した本作の功績は偉大だ その一歩こそが 未来に大いなる実りをもたらすからである この類稀なる繊細な百合の萌芽を守り 育み 慈しむことは我々の責務である そして 自らの意志でそれを行っている諸君らを 私は誇りに思う 演説はこの程度にしておこう。 以下、ネタバレは「百合的な面とシナリオについて」と「百合的な場面の抜粋」のみ。 攻略のコツ: 一, 菓子永里那ちゃんのありがたいお言葉を胸に刻もう マップを暗記するくらいになると、探索部分における悪性ストレスはいくらか軽減されます。 ちなみに、キャラの関係性把握は百合ゲーマーの基本です。 二, 長時間の移動中は何か好きな音楽でも聴きながらプレイすることで、苦痛を軽減すること 目的地が曖昧な時など、10分以上時間が無駄になる場合もある為 三, R1ボタンにテープを貼るなどして固定することで、指の負担を減らす 四, あえてキャラを空腹状態とすることで探索時間を減らしやすくし、ホテルへの帰還を容易にする 可愛い女の子達を空腹にさせておく事は筆者 には出来ませんでしたが 五, 日数におそらく制限は無い為、ゲーム内での時間を気にする必要は無い 六, セーブを任意のタイミングで行うには、食事を取れば良い 七, 料理は効果を狙うのではなく、会話を見る為と考える 八, 百円硬貨を大量に集める必要はない ロッカーに関してですが、百円硬貨が一枚あれば全て開けることが出来ます。 特定のロッカーを開けた後、タイトル画面へ戻り、ロードしてから別のロッカーを開ける。 これを繰り返すだけで、システム的には全て開けたことになります。 全て開けたらセーブしましょう。 賢者による書き込みを見かけましたので載せておきます。 DLCについて: 本作はDLCキャラとして朱香・スハーヤを加入させることができます。 これによってシナリオが大きく変化します。 CGの枚数も七枚追加され、合計で二十五枚となります。 トロフィーに関しては、DLC抜きの十八枚でコンプリートされた扱いになります。 このDLCに関しては、筆者はプレイ前に導入しましたがロックが掛かっていましたので、二周目以降に適用されました。 つまり、一週目でトゥルーエンドには至ることは不可能です。 DLCを導入し、二周目以降に朱香を第三章まで寝かせておくと、イベントが発生してCGが回収できます。 他のCGに関しては普通にプレイしていたら集まったので、覚えていません。 百合的な面とシナリオについて: まず百合部分について。 友情レベルかと思いきや、まさかのお見合いと結婚の予定まで。 恋愛的な面はほとんど描かれない為、ガチと言えるかは人により ます。 しかし結婚してからのことを考えると、色々と捗るかも知れません。 非常に繊細かつ上質な百合でした。 メインとなる京椛と朱香のカップリングが特に好きです。 薄れた記憶と消えない想い、スレ違ったまま再会することなく終わっていたと思うと胸が苦しくなってきます。 天才の朱香にはゆるい京椛がぴったりです。 シナリオに関して。 日常系をメインにサバイバルとSFを足したものとなっています。 序盤から伏線も張られていて、日常系作品としては十分な仕上がりです。 日常系作品というものは基本的に、カタルシスを得ることに対して重きを置くわけではない為、 その配分は本作の目的に対し、狙い通りに機能していると言えるでしょう。 500年という月日、当時の技術力と衰退した人類。 日常部分を主眼とした作品に求められる水準を大きく超えた、十二分な理由付けがなされています。 他: <うおうお> 魚が水平になるタイミングが難しかった……。 我ながら実にシュール <神のごとき京椛ちゃん> <それヤバい所です> <スースーするの> <菓子・ハチミツ大好き・永里那ちゃん> <かしこいかわいいスハヤシュカ> まさにKKS <かしこいかわいいかっこいいスハヤシュカ> KKKS 百合的な場面の抜粋: ところどころ抜けや見落としがあります。 次回作にも期待しています。
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この春、百合愛好家そして一部のゲームファンをざわつかせたリリース情報。 重厚な世界観のRPG作品を多数出していることで有名な「日本一ソフトウェア」からの新作情報は、我々の持つ「日本一ソフトウェア」のイメージから大きく離れたものでした。 『じんるいのみなさまへ』 可愛い女の子が廃墟のような街を歩くそのキービジュアルに、「あれ?日本一ソフトウェアっぽくない?」と混乱する古参のゲームファン。 次々と明らかになるゲーム情報。 漏れ聞こえる「百合」というキーワード……。 「鬱展開あるんですよね」 「日常系に見せかけた鬱百合ですよね」 中の人の「本当に日常系なんです!鬱展開はありません!」 という回答さえ、疑心暗鬼なフォロワー。 筆者である私もまた、その声を信じていない一人でした。 日本一ソフトウェアが、(いろんな意味で)重くないゲームを出す……? そんなことってありえるのか……? そこで私は、インサイド百合部門(今作った)を代表して、「じんるいのみなさまへ」のプロデューサーである菅沼氏に、話を聞くことにししました。 「じんるいのみなさまへ」プロデューサー・菅沼元氏。 2012年入社、2019年5月に30歳になったばかり。 この人の好さそうな方が、「日常百合ゲー」と言い張る「じんるいのみなさまへ」で、数多の百合ファンを鬱の沼に落とそうとしている「日本一ソフトウェアの刺客」……! 油断はできません。 気を引き締めてインタビューしていくことにします。 さっそくで申し訳ありませんが、まず本作はどのような作品になるのか、プロデューサーの菅沼様からお話頂けませんでしょうか。 菅沼氏:そうですね、内容としては日常系サバイバル百合、としています。 何故か廃墟となった秋葉原で目覚めた5人の女の子が、ゆるふわっとしたサバイバルをしながら生き延びていく。 なぜ世界がこうなってしまったのか、他の人類は……?というのを物語のテーマとしています。 荒廃した世界観で繰り広げられる、重い空気の漂うサバイバル百合。 可愛いパッケージでだまされるところでした> 菅沼氏:ですが……ちょっと普通のサバイバルとは違いまして……。 電気も一部生きていますし、シャワーは暖かいお湯が出ます。 <???> 菅沼氏:なのでサバイバルなリアルな表現……例えば野犬を倒して肉を捌くとか……そういうのは一切無いです。 お肉はいつの間にかお肉になっています。 そういう不思議なサバイバル生活を通してお届けしたいのは、あくまで5人の女の子の百合的な日常、です。 ゆるっとふわっとした不思議なサバイバル生活の中で繰り広げられる、ほのぼのと心あたたまる女の子同士の他愛もない会話……、それがこのゲームでお届けしたいメインです。 いつから百合を百合と意識して好きだったのかは、じつははっきり思い出せないんです。 詳しくは筆者の参照) 菅沼氏:ただその『好き』も、ぼんやりとかっこいいなー、くらいのものだったと思うんです。 後から思い返してみて、ああ、あれは百合だった……っていう感じで。 本格的にそういう世界に飛び込んだのは、やっぱりもうちょっと経ってからです。 でも「いつから」っていう明確な目覚めはなくて。 当時から、百合をいつかゲームにしたい、というような夢はお持ちでしたか? 菅沼氏:そうですね、それはもちろんありました。 好きなもの……百合でごはんが食べれたらいいなあと。 でもそれはあくまで、「サッカー選手になりたいなあ」くらいのぼんやりとした夢で……。 当時は今ほど百合ってメジャーな嗜好じゃないと思ってたんです。 ですがある日、「百合姫」をめくってったら、「ゆるゆりアニメ化」って出てるじゃないですか。 いやもうびっくりでした。 でもきっと誰も見ないだろうなあ、周りで見てるの僕だけだろうな……って思ってたんです。 菅沼氏:そうなんです、周りのアニメ好きがゆるゆりを受け入れて盛り上がってるのを見たときに、初めて思ったんです。 あれ?僕のこの「好き」は、商売としてちゃんと手が届くんじゃないか?って。 「百合の市場は拡大する可能性を秘めている」それなら僕がそこで仕事をできる可能性もあるんじゃないかと思ったんです。 菅沼氏:そうですね、紆余曲折はありましたが、こうして日本一ソフトウェアで百合のゲームを作ることができました。 まあ、運もあったと思います。 2012年に入社したのですが、すぐにゲームを作らせてもらえるということもなく。 2年前の夏(2017年)にゲームの企画を任されることになり、そこでようやく、ということで百合ゲームの企画を提案しました。 すぐに企画は受け入れてもらえたのでしょうか? 菅沼氏:最初はなかなか苦労しました。 当社にはいわゆるディスガイアのような重いゲームを作るという本流と、それとは別に「ある一部分を尖らせた、チャレンジングな性質のゲームを作る」という二つの開発テーマがあります。 それで言えばもちろん百合ゲームは後者、となるのですが……。 まだちょっと尖り過ぎていたのか、社内に『百合』が分かる人物が自分しかいなかったんです。 まず企画を通すにあたって、会社のえらい人に話をしないといけないわけです。 百合なんて聞いたことも無かったような50代の男性に、百合とは何かを伝えなくてはいけない。 この資料作りだけでも2か月くらいは要していたと思います。 たまたま僕の上役にあたるその人は、「言葉の定義」みたいなものをしっかり求めてくる人だったんですよね。 だから今まで自分自身でもふんわりと捉えていた「百合」に関して、すごく考えました。 つまり、レズビアンは個人の性的嗜好を示す言葉であり、百合は複数人での関係性を示す言葉なのではないか、ということです。 まぁ、これは誰かから聞いた話なのですが(笑)。 菅沼氏:これはいい答えを言えた……!と思ったんですが、そうするとその人から「じゃあ、百合の関係性に登場する女の子個人はレズビアンなの?」と聞かれて……。 最終的にはあちらが「わかった」と。 納得して分かった、っていうんではなくて、「よくわからんが、お前に熱い思いがあるのはわかった」みたいな感じでしたね(笑)。 いざ開発!となったときに、また同じように百合の定義から説明を……? 菅沼氏:それもありましたが、ゲーム作りにはたくさんの人が関わっています。 思想をそのすべての人と共有するっていうのはやっぱり少し難しいんです。 ですので定義を共有するとともに、もっとシンプルな「ルール」をディレクターと作りました。 これを徹底しました。 菅沼氏:はい。 例えば彼女たちが「家族」についての会話をするシーンで「お父さん」や「お兄ちゃん」などの単語もNGとしました。 そのシーンで引用させていただいたサバイバル術の実在の本がいくつかあるんですが、全て女性作家の本から引用しています。 ですが今回は当社が初めて手掛ける百合タイトルということもあり、そのような分かりやすいこだわりを入れてみました。 では開発もスムーズに行ったんですね。 菅沼氏:開発自体には問題はなかったです。 ただ、『本当にこれでいいのか?』という声は、社内でも何度かありましたね。 それはまた辛辣な意見ですね? 菅沼氏:ですが、それは最もな意見で。 本作は一般的なRPGゲームなどとはやはりちょっと違う作りになっていますから。 例えば一般的なRPGは,戦うという行為が明確に存在し、その戦い方のシステムに多くの開発比重が割かれます。 シナリオはあくまでその「戦闘」というメインの行為の理由付けとして描かれますから、「無駄な会話」というものをいかに省くか、ということになります。 そしてエンディングまでストーリーを体験していくわけです。 また、ユーザーの分身が主人公として物語を動かし、キャラを操作することで、平坦な道のりが平坦でなくなるんですよね。 それがドラマチックになる。 ルートを間違えて遠回りしてしまったり、カジノで寄り道したり、ありますね。 菅沼氏:はい。 それをベースに考えると、日常系は本来、ゲームとは非常に相性が悪いんですよ。 お話はどこまで言っても平坦ですし、今日と変わらない日常を繰り返す、というシステムはゲームの本筋とはとても相性が悪い。 ですから本作でも大きな物語として「世界がどうしてこうなってしまったのか」という謎と答えをエンディングとして用意しています。 ですが見てほしいのはそこではない? 菅沼氏:もちろん物語も自信を持ってお届け出来るものですから見どころです。 ですが、本作でやはり一番力を入れたのは、「世界の謎とは一切関係のない、女の子同士の日常のわちゃわちゃした関係性」です。 なので、会話シーンが本当に多いのですが、繰り返しますがその会話のほとんどが、世界の謎とは全然関係ないただの日常会話なんですよね(笑)。 それがRPGに慣れている社内の人間には「無駄話ばかり」と見えたんだと思います。 菅沼氏:相性が悪い、と言われながらそれでも日常系百合をゲームで作りたかった、その問題点を良い感じに解決したゲームができたと自負しています。 菅沼氏:内容としても、日常系の流れをきちんと踏襲して……そうですね、かって「けいおん!」や「ゆるゆり」、最近だと「ゆるキャン」なんかを楽しんでいらっしゃる百合好きな皆様には間違いなく楽しんでいただけるはずです。 無理に百合を好きにならなくてもいい。 ちょっとでも「百合って何だ?」と思ったら、本屋さんの百合コーナーに言って、目に留まった本を買ってください。 そうすることによって、百合市場は拡大し、拡大した結果、良作が生まれ、僕がうれしくなります。 市場がすこしでも拡大する手伝いが本作で出来れば、結果として僕がホクホクする。 それが百合ゲームを出したかった目的の一つですからね!。 菅沼氏:(笑)。 菅沼氏:本当にどうして皆さん信じてくれないんだろう……。 僕は少なくても「鬱じゃない!」って思ってるんですけど、あんまりこう、信じてもらえないと……「あれ?コレが鬱じゃないと思ってるのは僕だけで世間はもしかしたら鬱と思うのでは?」ってわかんなくなってきますよね……。 だが……。 最後には「鬱の定義とは」という終わらない哲学的問いへと堕ちそうになりつつも、こうしておおよそ1時間に渡る百合談義は終わりました。 (本当はこれ以外にもめちゃくちゃ脱線百合会話した) 実際、鬱展開がゲーム内にあるのかどうか、現時点では私の結論は「あれだけ言っているのだから多分ないはず」としか言えません。 しかし、こうも言う事ができるのではないでしょうか。 あれだけの百合への熱量を持ち合わせた男の作った作品です。 例え鬱があろうがなかろうが、素晴らしくないわけがない。 これだけはライターとして責任をもって表明することができます。 あとの真実は、読者の皆さんがプレイして、是非確かめてみてほしいです。 2019年6月 発売日を待ちわびながら 《永田たま》.
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