概要 1999年に発売。 初代~3代目までの日本では、『 』の名称で発売されていたことで知られる。 初代から20周年となる2020年発売の4代目からは、2017年から復帰している(WRC)で「」の名称で参戦していることや、フルモデルチェンジでの心機一転を図り、国内でも ヤリスに名称が統一された。 また型式名称の命名規則もこの4代目で変更されている。 2018年の売上33万7000台のうち6割超の21万9000台を欧州で、2割超の8万7000台を日本で売り上げるという偏った市場構成となっており、トヨタの世界戦略車の中では日本市場も重視した車作りがされているモデルである。 海外では多数の派生車を持っており、の『ヤリスセダン』、の『ヤリスクロス』(東南アジア限定)、『ヤリスL クロスオーバー』(中国限定)などがある。 またタイでは日欧とは全く異なるコンパクトカーの『ヤリス』が販売されているほか、のほとんど売れない北米では(デミオ)のOEM版に『ヤリス』、MAZDA2セダンのOEM版に『ヤリスiA』の名称をつけて販売している。 加えて2020年には4代目ヤリスをベースとした欧州・日本向けの『』が発表されている。 2020年6月現在までに新を用いたトヨタ車は3車種が発表されているが、その全てが「ヤリス」を車両名称に含んでいる。 このように世界中の様々なボディ形状のトヨタ車に名づけられているという点ではに近いブランド性がある。 なお4代目発売とほぼ同時に、のホモロゲーションモデルである『』が披露されているが、こちらも上記の派生車同様に全くの別設計であり、本記事で述べるヤリスとは別の車である。 製造国 販売期間 - 5人 5ドア 4ドア (ATIV) 6NR-FE型 1. 3L 直4 DOHC(中国仕様) 7NR-FE型 1. 5L 直4 DOHC(中国仕様) 3NR-FE型 1. 2L 直4 DOHC(仕様) 駆動方式 前輪駆動 1. 2L 11. 3L 12. 5L 14. 日本・欧州・北米仕様とは全く別の専用ボディを纏い、当初は5ドアのみが展開された。 2013年10月22日にまずで「ヤリス」として発表され、その後、2013年11月にで「ヤリスL」、2014年8月にで「NEWヤリス」として順次発表・発売を開始した。 タイ仕様は同国政府認定エコカーに指定されるべく、エンジン排気量を1. 2Lのみとし、エコカーとして最適なチューニングが行われている。 中国仕様と台湾仕様には1. 5Lのエンジンに4速ATのみを組み合わせるが、台湾仕様は2016年5月の改良で4速ATから7速マニュアルモード付Super CVT-iに換装された。 2016年11月、広州モーターショーにおいてハッチバックのマイナーチェンジ、および4ドアセダンの追加投入を発表。 その際、セダンのみで展開していたにハッチバックの『ヴィオスFS』が追加され 、ヤリスLを販売する広汽トヨタとヴィオスを販売する一汽トヨタにおいて、ハッチバックとセダンの両タイプを展開する形となった。 2017年8月、タイ市場でセダンボディの『ヤリスATIV(エイティブ)』を追加。 同社のヴィオス(2013年販売型)とは異なるボディが与えられ、タイ市場では両モデルを併売する形を取った。 2018年以降、タイや中国以外の地域のヴィオスはヤリスATIVに準じた外観に順次変更されている。 ヴィオスでは搭載エンジンが1. 5リットルのなのに対し、ヤリスATIVでは1. 2Lのとなるなどエントリークラス寄りの位置付けとされた。 2017年9月、タイでハッチバックがビッグマイナーチェンジ。 ボディパネルを大幅に更新しており、先月発売したATIVに準じた外観となった。 その後台湾、、、などでも順次マイナーチェンジを実施、同様の外観に変更されている。 2018年2月、デリーモーターショーにおいてセダンの投入を発表。 近郊のビダディに立地するトヨタ・キルロスカ・モーター(TKM)第2工場で現地生産され、5月に販売が開始された。 2018年6月、投入を発表。 のソロカバ工場で現地生産され、ハッチバックは6月半ば、セダンは7月に販売が開始される予定となっている。 中国仕様• 9kW 5. 3PS エンジン 1KR-FE型:92N・m 9. 0Lガソリン) ギア機構付き Direct Shift-CVT、1. 5Lガソリン) 6速(1. チーフエンジニアは、2代目の製品企画主査を担当した末沢泰謙。 製品コンセプトは「 Ready To Go! デザインは「小さく、美味しく、それでいて面がすごくふくよかでツヤがある」というイメージで作られた『黒豆号』というモチーフがベースとなっている。 デザインコンセプトは「B-ダッシュ」で、Bには「BOLD(大胆)」「BRISK(活発)」「BOOST(加速)」「BEUTY(美)」「BULLET(弾丸)」などの意味が込められており、躍動感が重視された。 製品としてはかつて「安かろう悪かろう」が一般的であったコンパクトカーの概念を覆した初代をオマージュし、「ボディの大小によるヒエラルキーにとらわれないクルマ」「ファーストカーとして選んでもらえるクルマ」を目指した。 後部座席は先代に比べると割り切られた作りで、ファミリーカーというよりはドライバーズカー、パーソナルカーとしての面が強い。 日本仕様車では幅がサイズに抑えられている。 また、電動やシフトブーツが採用されていない。 また欧州仕様車はホイールが5穴なのに対し、日本仕様車は4穴となる。 また仕様車において、欧州仕様では3ナンバーボディのためフェンダー周りが日本仕様と比較し、ややもっこりしておりスタイリングの躍動感がより高められているほか、3代目ヴィッツ同様サイドフェンダー部に「HYBRID」エンブレムが装着されているのに対して日本仕様車では装着されていない。 メカニズム トヨタ車初の新技術として、の一環として開発された既存ののM20A型を基に、シリンダーを1気筒分差し引いてそのまま化したM15A型、1. 5L版の4代目、座席位置を記憶する『イージーリターンシート』、座席を横に向けて乗り降りしやすいようにする『ターンチルトシート』、白線がなくてもスペースを記憶してできる高度駐車支援機能『Advanced Park』 アドバンストパーク 、交差点での右折時の直進車や右左折後の歩行者、横断自転車や自転車への追突にも対応したなどが採用されている。 またコンパクトカーとしては初となる、電気式4WDシステムの『E-Four』がラインナップされており、駆動系を収めるためにこの仕様のみリアサスペンションが2リンク式となる(あくまで省スペースのためであり、性能追求型ではない )。 新プラットフォームの効果により重心は15mm下げられ、ねじり剛性も30%向上するなど、走りの質感が大幅に改善された。 またハイブリッド仕様は先代の1,100kgから1,050kgへと50kg軽量化されている。 エンジンは1. 0Lガソリン()、1. 5Lガソリン()、1. 5Lハイブリッド()の3種類で、GA-Bプラットフォームの制約上全てのガソリンエンジンとなる。 1KR-FEとハイブリッド車専用のM15A-FXEはポート噴射、M15A-FKSはとなる。 いずれもを採用するが、M15A-FKSは吸排気可変バルブタイミングシステム(VVT-i)により、スロットル開度が大きい領域ではに近いパワーを出す。 M15A-FXEは最大熱効率40%に到達している。 1KR-FEは唯一、先代からのキャリーオーバーとなるが若干の改良が施されており、、全域でを採用することで燃費向上を見込んでいる。 このほか、M15A-FKSに限り時の振動対策としてが採用され、エンジン回転数が一定の領域に達すると自動的にバランサーシャフトが切り離される仕組みとなっている 点に加え、車体側におけるエンジンマウントの取り付け位置の最適化がなされている。 トランスミッションは1. 0LがSuper CVT-i、1. 5LガソリンがダイレクトシフトCVTと6速、1. 5Lハイブリッドがとなる。 なお6速MTは自動ブリッピング機能が付与される『iMT』ではない。 また発売前に世間を騒がせていた踏み間違い事故の対策により、アクセルとブレーキの距離を離しているため、ヒール&トウは従来より難しくなっている。 SuperCVT-iは1KRと同じく一世代前だがブラッシュアップが進んだ技術で、レシオカバレッジが5. 6:1から6. 53:1と大幅に改善されている。 リアサスペンションはをよく研究し、トレーリングアームを前後方向に並行する形で配置するというマウント手法を採用した。 またフロントサスペンションはエンジンの3気筒化により設計の自由度が高くなったため、フリクションが改善されている。 はパネルを用いた二眼のデジタル式だが、ベースグレードの「X"Bパッケージ"」「X」「HYBRID X」のみアナログ式となる(ただし、ガソリン車に限りデジタル式、アナログ式を問わず、全車が標準装備)。 また最上級の「Z」「HYBRID Z」のみカラーヘッドアップディスプレイをオプション装備できる。 ディスプレイオーディオは、全グレードに標準装備される。 設計者自らトヨタの(WRC)活動拠点であるに赴き、の補強構造を参考にしてボディが設計されている。 またラリーカーとしての改造もしやすいように設計されており、前提に例えばサブストロークを増やしてもドライブシャフトとサイドメンバーを干渉させない改造が容易にできるよう、サイドメンバーのレイアウトが決定されている。 また『凄腕技能養成部』の大阪晃弘が設計初期の段階から加わって「乗り味」を作り込んだ。 これは発売時WLTCモードの国産車最高記録となる。 1KR-FEとM15A-FKSは市街地でも十分な燃費を確保できている(市街地モード14. 7~16. 先進安全装備は「X"Bパッケージ"」を除く全車にを標準装備。 2020年4月からのオートライト義務化の法改正に伴ってヘッドライトのスイッチは無くなっているが、一手間かければ強制的にオフにすることは可能である。 5G 2WD リア 年表• (元年)• - 公式サイト上でワールドプレミア。 - 発売日を含めた日本仕様を発表。 グレード体系はガソリン車・ハイブリッド車共通で、「X」・「G」・「Z」を設定(ハイブリッド車は「HYBRID X」・「HYBRID G」・「HYBRID Z」となる)。 なお、「Z」は1. 5Lのみの設定となり、「X」の1. 0L車には、エントリーモデルの「Bパッケージ」が設定される。 (令和2年)• - 日本国内でヤリスを発売。 - 日本国内での発売から1ヶ月が経過した3月9日時点での受注台数が月販目標(7,800台)の約5倍にあたる約37,000台となったことが発表された。 (補足) - 日本国内でヤリスの事実上の前身モデルとなる3代目ヴィッツがし、名実共に販売終了。 4月下旬 - 1. 5Lガソリン車に4WD仕様を追加。 - を除く全ての地域での全車種併売化に伴い、、、を除くでの販売を開始。 取扱店• 2020年4月30日まで専売扱い 東京都では、ネッツ店系列のネッツトヨタ多摩とネッツトヨタ東都に加え、やカローラ店系列のトヨタ西東京カローラでも取り扱う。 東洋経済オンライン 2019年10月16日• Response イード. 2016年12月12日. Response イード. 2016年12月13日. Response イード. 2018年2月13日. プレスリリース , Toyota Kirloskar Motor, 2018年5月18日 ,• ポルトガル語 プレスリリース , Toyota de Brasil, 2018年6月7日 ,• 日本国内モデル。 欧州モデル。 2019年10月17日• Response. jp 2019年10月16日• Response. jp 2019年10月17日• - 2019年10月17日(2020年3月2日閲覧)。 Response. jp 2019年10月16日• 『トヨタ ヤリスのすべて』モーターファン別冊 ニューモデル速報 第591弾 2020年2月10日三栄刊行• ベストカーweb 2020年1月28日• Motorfan 2019年10月19日• プレスリリース , トヨタ自動車株式会社, 2019年10月16日 ,• プレスリリース , トヨタ自動車株式会社, 2019年12月20日 ,• 「Bパッケージ」では、前述したToyota Safety Senseに加え、先行車発進告知機能、セカンダリーコリジョンブレーキ、モードも非装備となる• プレスリリース , トヨタ自動車株式会社, 2020年3月10日 , 2020年3月11日閲覧。 関連項目• 外部リンク•
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モデル概要 コンパクトカーの域を超える、新世代コンパクト。 コンパクトカーならではの「軽快なハンドリング」という強みを生かしつつ、「上質な乗り心地」、「最新の安全、安心技術」を備えた車を目指して開発されたモデル。 コンパクトカー向けのTNGAプラットフォームを初採用し、軽量かつ高剛性、低重心なボディを開発。 新開発された1. 5Lダイナミックフォースエンジンを採用した新世代ハイブリッドシステムは、力強くシームレスな走りとともに、クラストップレベルとなる、WLTCモード36. ガソリン車は前述の1. 5Lダイナミックフォースエンジンにダイレクトな加速を実現する、ダイレクトシフトCVT(4WDも選択可能)と6速MTを用意。 (2020. 2) 派生車種 モデル概要 コンパクトカーの域を超える、新世代コンパクト。 コンパクトカーならではの「軽快なハンドリング」という強みを生かしつつ、「上質な乗り心地」、「最新の安全、安心技術」を備えた車を目指して開発されたモデル。 コンパクトカー向けのTNGAプラットフォームを初採用し、軽量かつ高剛性、低重心なボディを開発。 新開発された1. 5Lダイナミックフォースエンジンを採用した新世代ハイブリッドシステムは、力強くシームレスな走りとともに、クラストップレベルとなる、WLTCモード36. ガソリン車は前述の1. 5Lダイナミックフォースエンジンにダイレクトな加速を実現する、ダイレクトシフトCVT(4WDも選択可能)と6速MTを用意。 (2020. 2) 派生車種 グレード別の新車・中古車価格 モデル概要 コンパクトカーの域を超える、新世代コンパクト。 コンパクトカーならではの「軽快なハンドリング」という強みを生かしつつ、「上質な乗り心地」、「最新の安全、安心技術」を備えた車を目指して開発されたモデル。 コンパクトカー向けのTNGAプラットフォームを初採用し、軽量かつ高剛性、低重心なボディを開発。 新開発された1. 5Lダイナミックフォースエンジンを採用した新世代ハイブリッドシステムは、力強くシームレスな走りとともに、クラストップレベルとなる、WLTCモード36. ガソリン車は前述の1. 5Lダイナミックフォースエンジンにダイレクトな加速を実現する、ダイレクトシフトCVT(4WDも選択可能)と6速MTを用意。 (2020. 2) 派生車種 発売日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年04月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年04月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年04月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 2020年02月01日 排気量 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 1,490 cc 996 cc 996 cc 996 cc エンジン区分 ハイブリッド ハイブリッド ハイブリッド ハイブリッド ハイブリッド ハイブリッド ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン ガソリン 燃費 - - - - - - - - - - - - - - - - - - 燃料 レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー レギュラー 駆動方式 FF 4WD FF 4WD FF 4WD FF 4WD FF FF 4WD FF FF 4WD FF FF FF FF ミッション CVT CVT CVT CVT CVT CVT CVT CVT MT CVT CVT MT CVT CVT MT CVT CVT CVT ハンドル 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 右 定員 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 5名 最小回転半径 5. 1 m 5. 1 m 4. 8 m 5. 1 m 4. 8 m 5. 1 m 5. 1 m 5. 1 m 5. 1 m 5. 1 m 5. 1 m 4. 8 m 5. 1 m 5. 1 m 4. 8 m 4. 8 m 4. 8 m 4.
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トヨタが2020年2月に発売した、新型コンパクトカー「ヤリス」。 2020年4月の乗用車販売台数ランキング(自販連)において1位を獲得するなど現在人気のクルマだが、そのヤリスに早くもSUVタイプの「ヤリスクロス」が加わる。 ヤリスクロスの発売は、2020年秋頃が予定されている。 SUVというジャンルは幅が広く、たとえば悪路を走破できる性能を持つものから、既存の車種にワイドなフェンダーや大径タイヤを装着することでSUV風に仕立て上げているクルマまで存在する。 ヤリスクロスは、基本的には後者の流れに沿っているが、先ごろ公開されたヤリスクロスのプロトタイプを見てみると、ベースのヤリスに単にパーツを後付けしただけのSUVではなさそうだ。 当記事では、そんなヤリスクロスの魅力について詳細に解説していきたい。 まず、ヤリスクロスの外観はヤリスとはかなり異なる。 ボンネットの角度は、ヤリスに比べて傾斜が抑えられ、水平に近付けられている。 そのため、ヤリスクロスのフロントマスクには厚みがあって、SUVらしい強い存在感を覚える。 ボディサイドは直線基調で、丸みのあるヤリスに比べて鋭角的だ。 タイヤが収まるフェンダーのアーチ部分とボディの下まわりには、ブラックの樹脂パーツを装着してSUVらしさを強調している。 テールランプは横長の形状で、ヤリスに比べてワイド感が強調されている。 ヤリスクロスは、ヤリスという車名を使っているものの、ボディの前後左右は大幅に造り変えられている。 ヤリスクロスのプロトタイプとして公表されているボディサイズは、全長が4,180mm、全幅は1,765mm、全高は1,560mm。 全幅が1,700mmを超えるために3ナンバー車になり、ボディの大きさをヤリスと比べると240mm長く、70mmワイドで、60mm高い。 また、ホイールベースは2,560mmとヤリスに比べて10mm長いが、これはヤリスクロスのプロトタイプが左ハンドルの海外仕様のために計測方法が異なるからだ。 ホイールベースを10mmだけ伸ばしても、居住性や走行安定性はほとんど変わらない。 したがって、日本国内でヤリスクロスが販売されるときには、ホイールベースはヤリスと同じ2,550mmになる可能性がある。 さらに、全高の1,560mmも変更されることが考えられる。 日本の立体駐車場の事情を考えると、全高を1,550mm以下に抑えたほうが利用しやすいからだ。 トヨタ「C-HR」やマツダ「CX-30」、スバル「XV」などのシティ派SUVも、全高は1,550mm以下になっている。 14〜16インチのヤリスに比べて、サイズが大きい。 タイヤサイズの違いもあって、ヤリスクロスの最低地上高は165〜175mmと高めだ。 ヤリスの最低地上高は130〜160mmだから、ヤリスクロスではSUVらしく悪路の凹凸などにおける乗り越えやすさが向上する。 また、駐車場から車道に降りるときの段差などでもヤリスクロスなら下まわりを擦ることは少なくなる。 ヤリスクロスのインパネは、基本的なレイアウトはヤリスに似ているものの、装飾類の違いによって質感はヤリスクロスのほうが少し上回る。 居住性は、前席はヤリスとほぼ同じだが、後席はヤリスクロスが少し向上する。 後席の足元空間については、ヤリスと同じで狭めだが、室内高が少し増える。 天井の形状も、ヤリスに比べると後方まで伸ばされるため、後席の頭上空間は若干広がりそうだ。 これにともなって、床と座面の間隔が拡大すれば、ヤリスの、腰が落ち込むような着座姿勢が少し解消されるので、後席の快適性は高くなりそうだ。 また、ホイールベースはヤリスと同じだが全長は240mm伸ばされるため、リア側のオーバーハングが長くなる。 そのため、ヤリスに比べて荷室面積も拡大すると考えられる。 主要なメカニズムとプラットフォームについては、ヤリスと共通だ。 エンジンは、直列3気筒1. 5Lのノーマルタイプとハイブリッドをラインアップする。 駆動方式は、前輪駆動の2WDと4WDだ。 ちなみに、ハイブリッドの4WDは後輪をモーターで駆動する「E-Four」が採用される。 ヤリスクロスとヤリスの車重を比べてみると、SUV化してボディを拡大することによってヤリスクロスは40kgほど重くなる。 そのためか、ヤリスに採用されているベーシックな1Lエンジンは搭載されない。 ヤリスの1. 5Lエンジンは動力性能に余裕があるので、ボディが重くなったヤリスクロスでもパワー不足は感じないだろう。 メカニズムで注目されるのは、車間距離を自動制御できる運転支援機能の「レーダークルーズコントロール」だ。 ヤリスではパーキングブレーキがレバー式だから、速度が時速30km未満まで下がるとキャンセルされてしまう。 だが、ヤリスクロスのパーキングブレーキはスイッチ操作による電動式だ(スイッチは運転席と助手席の中央部分に装着されている)。 先行車に追従走行しながら自動停車したあと、停車時間が長引いたときにはパーキングブレーキが自動的に作動する。 そのために、ヤリスクロスのレーダークルーズコントロールは「全車速追従型」に上級化される。 ヤリスクロスは、ヤリスをベースに開発されたSUVでありながら、外観の存在感、内装の質感、運転支援機能などは幅広く向上される。 そうなると、価格はヤリスの上級グレード「Z」と比べても17〜25万円ほど高くなりそうだ。 2WDの価格は、ノーマルエンジン搭載車が210〜218万円、ハイブリッドは247〜255万円くらいになると予想される。 ライバルとなるであろうホンダ「フィットクロスター」は、直列4気筒1. 3Lノーマルエンジン搭載車が1,938,200円、e:HEV(1. 5Lハイブリッド)搭載車は2,288,000円だ。 また、ホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」は1. 5Lノーマルエンジンを搭載する「X HondaSENSING」グレードが2,205,093円、「HYBRID X HondaSENSING」グレードが2,586,018円だ。 また、トヨタのコンパクトSUV「ライズ」は、直列3気筒1Lターボの「Z」グレードが206万円だ(駆動方式はいずれも2WD)。 ヤリスクロスの価格は、フィットクロスターやライズよりも高く、ヴェゼルと比べれば安いという位置付けになるだろう。 ヤリスクロスの価格が、車内や荷室の広いヴェゼルを上回ると割高感が目立ってしまうが、妥当な設定にすれば人気を得られるだろう。 今は、新車として販売されているクルマのうちの25%前後をコンパクトカーが占めているが、売れ筋カテゴリーであるがゆえに物足りなさを感じて個性を求めるユーザーが増えてきた。 そこで、いま人気を獲得しているのがコンパクトSUVだ。 SUVのシェアは、以前に比べると増えてはいるものの割合としては15%程度なので、コンパクトカーに比べれば今後も伸びていく余地がある。 ヤリスクロスの可能性は、そこに秘められている。
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