明治大学博物館にひっそりと置かれているのは、中世ドイツの拷問・処刑具「ニュルンベルクの鉄の処女」。 中には長さ数十センチの針が30本ほどはり巡らされており、抱きしめた犯罪者の体を貫く。 三角の帽子と胸飾りは当時の女性の流行だ。 ニュルンベルクの鉄の処女(明治大学博物館) ただし複製品。 博物館の前身の一つ、刑事博物館が開館した1929年、初代館長だった法学部の大谷美隆教授が作らせた。 ドイツ・ローテンブルクの博物館にあったものをまねたとか。 開館にあたって大谷教授は拷問具の輸入も検討したが、税関や輸送費の問題から実現しなかったらしい。 館内にはギロチン(複製)や江戸時代の石抱責(いしだきぜめ)の石なども展示され、建学の精神「権利・自由」を抑圧する拷問・処刑の怖さを学べる。 想像するだけで痛そうな「鉄の処女」の複製はヨーロッパ各地に残っている。 ただ、実際に使われたかは不明だ。 博物館の伊能(いよく)秀明事務長は「偽金犯に使ったという記録はあるが、はっきりしません。 キリスト教の異端審問などで脅しの道具に使われたのでは」と話す。 〈メモ〉 明治大学博物館は商品、刑事、考古学の旧3博物館を統合して04年にできた。 最寄りはJR・地下鉄の御茶ノ水駅。 開館は午前10時〜午後4時半で無料。 10日〜16日は夏休み。 詳細は03・3296・4448へ。 * とりあげて欲しい話題や意見・質問をお寄せ下さい。 〒104・8011 朝日新聞教育グループ、FAX03・3542・4855 メールeducation@asahi.com.
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罪と罰の歴史資料 明治大学博物館はJRお茶の水駅から徒歩5分、明治大学アカデミーコモンの地階にある。 入場料は無料で、開館日なら誰でも入れる。 ビルの地下フロア一階分なので、それほど広い博物館ではない。 だが、商品部門・刑事部門・考古部門の三部門でそれなりに充実した展示が行われている。 鉄の処女が置いてあるのは刑事部門フロアだ。 ここには主に日本の歴史的な刑罰や拷問の資料が置いてあり、江戸時代の高札や十手などの実物が見られる。 磔や石抱きなどの刑具の再現があり、江戸末期に撮影されたさらし首や磔の写真資料と共に展示されている。 このフロアの一角に、「ニュルンベルクの鉄の処女」は置かれている。 日本で唯一のレプリカだ。 隣にはギロチンが置かれている。 どちらも日本にはここにしかないらしい。 実のところ、鉄の処女が実際に使われていたという証拠はないらしい。 世界のあちこちにある鉄の処女も後の世に作られた再現品ばかりで、本当に使われていたかどうかは疑わしいということだ。 不思議な空間 数年前、この近隣に通っていたのでこの博物館には何度か行ったことがある。 この博物館が入っているアカデミーコモンは、大学や予備校、会社などが建ち並ぶ都会の一等地にある、前面ガラス張りの近代的な高層ビルだ。 最初に行った時は本当にここなのだろうかと疑問に思ったほど健全な雰囲気の場所だ。 刑事部門のフロアは何とも異様な雰囲気だったが、なかなか見応えのある展示だった。 また機会があれば行きたいと思っている。 各地から鉄の処女を見に来る好事家は多いらしく、展示されていた熱いメッセージカードが妙に印象に残っている。 なお、ここのミュージアムショップには鉄の処女Tシャツというイカれたグッズが売られていた。 今でも置いてあるのだろうか。 開館時間は10:00〜17:00。 日曜日、祝祭日、大学の定める休日などは休館となる。
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2012年04月15日 12時00分 「鉄の処女」など今ではありえない方法で人を懲らしめまくる中世の拷問器具の数々 現代日本において罪を犯せば、刑務所に入ることになりますが、中世ヨーロッパでは罪に合わせて様々な拷問や罰がありました。 水に沈められたり、檻に入れられてクルクル回されたり、ヘンな仮面を被らされて見世物にされたり……。 今ではありえないそれらの拷問に使われた器具を、これでもかと展示しているドイツの中世犯罪博物館に行ってきました。 皆さん、こんにちは。 の松崎敦史です。 世界一周中のわたくし、先日、ブエノスアイレスからドイツへ飛び、ヨーロッパにやってきました。 今は南ドイツのローテンブルグという街にいます。 ローテンブルグはこの辺り。 ロマンティック街道に位置し、今なお中世の街並みを残す素敵な街です。 より大きな地図で を表示 街の入り口 街の中央に位置する広場 観光客で賑わっています。 日本人が多い! まるで中世にタイムスリップしたような感覚に陥ります 街は城壁でぐるっと取り囲まれています この街に来た目的は中世犯罪博物館。 中世ヨーロッパの拷問に使われた器具がたくさん展示されているそうです。 入口前にいきなり、器具発見 入館料は約440円 案内に従って地下へ おお 日本語の説明があります フロアは1~4階まであり、膨大な数の拷問器具が展示されています 「ドイツにおける過去700年(12~19世紀)の立法や司法の歴史を明らかにする」がコンセプト では早速、見ていきましょう。 まずは定番から。 ・針の椅子 拷問、または脅しの目的で使われたそうです ・縛り台 このイガイガの上で身体を引っ張って使うとのこと お次は締め具ゾーン 用途によって様々な種類があります ・指締め具 これは痛い……。 ・舌締め具 さぁここからが本番です。 めくるめく羞恥マスクゾーン。 ・おしゃべりの過ぎる女性用 ・豚のように振舞う男性用 このマスクの鼻は動物的なものを象徴しているとか ・破廉恥で口の悪い人用 これらを被らされて、市場など人目が多い場所に立たされるそうです。 その際、一緒に罪の書かれたボードを提げるということもあったようです。 ・下劣な男性用 「太い鼻はあれこれちょっかいを出さずにはいられない事を、角は他人の妻を寝取ったことを、蛇と鼻の上の小悪魔は脳から沢山悪事が湧き出たことを象徴している」 誰用かは不明も、確かに恥ずかしいマスク ・死刑執行人のマスク 「死刑囚の毒っ気を含んだ嫌な眼差しの効力(庶民は根強く信じていた)を防ぐために」つけたらしい。 ここで面白いものを見つけました。 この本には男女間の決闘について定められていることが書かれています 基本ポジションはこう。 男性はこん棒を持ち、穴に入り、女性は布で覆われた石を持ち、自由に動き回れます。 女が勝てば、男は首を切られます 男が勝てば、女は手を切られるだけで済みます。 ハンデがあっても女が勝つことは滅多になかったそうです。 じゃ、どんどんいきます。 ・首絞め具(仲の悪い女2人用) 喧嘩をやめるまで外してもらえない ・貞操帯 夫の不在時、妻が不貞にならないように。 ・汚名の笛 下手な楽師用だそうです ・樽のマント(恥辱の樽、「鉄の処女 アイアン・メイデン 」の原型と言われるもの) 居酒屋に通い飲んだくれになる人が閉じ込められた ・藁の冠(新婦用) 婚前に関係があった花嫁はこれをかぶって、黒い玄関を通って祭段に向わなければならなかった ちなみに、ひどい花嫁の場合、居酒屋や牢獄で挙式することもあったという。 又、挙式から7ヵ月以内に子供が生れた夫婦は罰金や監獄の刑罰を課された。 ・回転台 外野がクルクル回してもよかったそうです ・鉄の乙女 、いわゆる「アイアン・メイデン」 不道徳な女性を懲らしめるための鉄のマントだとか ・木馬(怠け者の生徒用) ・水責め用の檻(パン屋用) 目方をごまかして小さくパンを焼いた時用だとか……。 これらの拷問や罰は当時の世の中では法的に認められた行為として重要な役割を果たしていたそうです。 しかし、罪の立証が困難なで多くの無実の人間が拷問されたことを契機に、社会の非難が高まり、18世紀には刑事訴訟手続きの改革が行われ拷問は姿を消したのでした。
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