「ホワイト国」問題から1年 日本が韓国に対して「輸出管理適正化」に関する措置を講じてから1年近くが経つ。 経緯を振り返っておこう。 日本は昨年の7月1日に、2つの措置を行った。 具体的には、 (1) 製造に必須な品目を含む3品目を包括輸出許可から個別輸出許可へ切り替える、(2)韓国のカテゴリー変更(=ホワイト国からの除外)、を公表してそれぞれ実行したのである。 これに韓国は強く反発して、それまでもぎくしゃくしていた日韓関係がさらに冷え込んだことは周知の事実である。 韓国は日本の措置に対抗して、個別許可に切り替えられた3品目、すなわち、レジスト、フッ化水素、フッ化ポリイミドについて、輸入品の日本依存からの脱却を図るとともに、国産化を模索することとした。 〔PHOTO〕Gettyimages あれから1年。 韓国はこれら3品目について日本依存から脱却できたのか。 韓国貿易協会が提供するデータから見てみたい。 まずは半導体製造用フッ化水素である。 フッ化水素は半導体の洗浄に使われる。 2018年の輸入額に占める輸入元のシェアは、中国が52. これが2019年には、中国のシェアは50. さらに2020年1〜5月のシェアは、中国が73. 輸出管理適正化に関する措置前後の動きをまとめると、中国のシェアが高まり日本のシェアが落ち込んだ形になっている。 このように、半導体製造用フッ化水素については日本のシェアが低下したが、ほかの2品目はどうであろうか。 日本のシェア9割超え 次に半導体製造用レジストを見てみよう。 レジストは、半導体の表面に画像層のパターンを形成することに使用される。 2018年の輸入額に占める輸入元のシェアは、日本が93. 2019年は、日本のシェアが88. さらに2020年1〜5月も日本のシェアが88. 輸出管理適正化に関する措置前後の動きをまとめると、日本のシェアはわずかながら低下したものの、依然として9割に近いきわめて高いシェアを維持していることがわかる。 〔PHOTO〕iStock 最後はフッ化ポリイミドである。 フッ化ポリイミドは有機ELの材料として使われる。 2018年の輸入額に占める輸入元のシェアは、日本が84. 2019年は日本のシェアが93. 一方、台湾の2020年1〜5月のシェアは4. 輸出管理適正化に関する措置によって個別許可に切り替えられた3品目の動きを見てきたが、フッ化水素については元々中国のシェアが日本を上回っていたが、措置後は中国依存が進み、日本からの依存脱却が進んだように見える。 ただし報道によれば、韓国は中国を介して日本のフッ化水素を輸入している動きもあり、供給元をたどれば日本依存から脱却できたのかについては検証が必要であろう。 レジストは措置後も日本が9割近いシェアを有している。 そして、フッ化ポリイミドにいたっては、措置後に日本のシェアが拡大し9割を超えるなど、日本依存からの脱却にはほど遠い状況である。 つまりフッ化水素は少なくとも数字の上では日本依存からの脱却が進んだが、レジストやフッ化ポリイミドは日本依存からの脱却はまったく進んでいないといえる。 国産化も進んでいない… 国産化の動きはどのような状況であろうか。 韓国では半導体製造用の高純度のフッ化水素の国産化を進めており、この6月から量産を始めたとの新聞報道もある。 実際にフッ化水素の輸入額は減少している。 フッ化水素の品質は様々であり、日本が得意とする超高純度フッ化水素といった品質のものまで製造できるのか明らかではないが、今後は順次国産化が進んでいくものと考えられる。 レジストについては2019年の輸入額は前年比で5. またフッ化ポリイミドについても、2019年の前年比は44. つまり輸出は増加しており、国産品が輸入品に代替しているといった動きは見られない。 実際、レジストやフッ化ポリイミドについては、韓国国内で量産化が始まるといった情報はなく、国産化は進んでいないといえる。 輸出管理適正化に関する措置を講じてから1年近くが経つが、個別許可に切り替えられた3品目については、フッ化水素は輸入の日本依存からの脱却が一定程度進み、国産化も徐々に進んでいるといえるが、レジストやフッ化ポリイミドについては輸入の日本依存からの脱却も国産化も進んでいない。 レジストは半導体製造に必須であり、フッ化ポリイミドも有機ELの生産に必要である。 半導体も有機ELも必要な部品・素材のひとつでも欠ければ製造ができないわけであり、この観点からは、輸入の日本依存からの脱却や国産化といった韓国の戦略が十分に功を奏していないことがわかる。 半導体関連部品・素材などの日本依存脱却はそう簡単ではなさそうだ。 外部サイト.
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「ホワイト国」問題から1年 日本が韓国に対して「輸出管理適正化」に関する措置を講じてから1年近くが経つ。 経緯を振り返っておこう。 日本は昨年の7月1日に、2つの措置を行った。 具体的には、 (1) 製造に必須な品目を含む3品目を包括輸出許可から個別輸出許可へ切り替える、(2)韓国のカテゴリー変更(=ホワイト国からの除外)、を公表してそれぞれ実行したのである。 これに韓国は強く反発して、それまでもぎくしゃくしていた日韓関係がさらに冷え込んだことは周知の事実である。 韓国は日本の措置に対抗して、個別許可に切り替えられた3品目、すなわち、レジスト、フッ化水素、フッ化ポリイミドについて、輸入品の日本依存からの脱却を図るとともに、国産化を模索することとした。 〔PHOTO〕Gettyimages あれから1年。 韓国はこれら3品目について日本依存から脱却できたのか。 韓国貿易協会が提供するデータから見てみたい。 まずは半導体製造用フッ化水素である。 フッ化水素は半導体の洗浄に使われる。 2018年の輸入額に占める輸入元のシェアは、中国が52. これが2019年には、中国のシェアは50. さらに2020年1〜5月のシェアは、中国が73. 輸出管理適正化に関する措置前後の動きをまとめると、中国のシェアが高まり日本のシェアが落ち込んだ形になっている。 このように、半導体製造用フッ化水素については日本のシェアが低下したが、ほかの2品目はどうであろうか。 日本のシェア9割超え 次に半導体製造用レジストを見てみよう。 レジストは、半導体の表面に画像層のパターンを形成することに使用される。 2018年の輸入額に占める輸入元のシェアは、日本が93. 2019年は、日本のシェアが88. さらに2020年1〜5月も日本のシェアが88. 輸出管理適正化に関する措置前後の動きをまとめると、日本のシェアはわずかながら低下したものの、依然として9割に近いきわめて高いシェアを維持していることがわかる。 〔PHOTO〕iStock 最後はフッ化ポリイミドである。 フッ化ポリイミドは有機ELの材料として使われる。 2018年の輸入額に占める輸入元のシェアは、日本が84. 2019年は日本のシェアが93. 一方、台湾の2020年1〜5月のシェアは4. 輸出管理適正化に関する措置によって個別許可に切り替えられた3品目の動きを見てきたが、フッ化水素については元々中国のシェアが日本を上回っていたが、措置後は中国依存が進み、日本からの依存脱却が進んだように見える。 ただし報道によれば、韓国は中国を介して日本のフッ化水素を輸入している動きもあり、供給元をたどれば日本依存から脱却できたのかについては検証が必要であろう。 レジストは措置後も日本が9割近いシェアを有している。 そして、フッ化ポリイミドにいたっては、措置後に日本のシェアが拡大し9割を超えるなど、日本依存からの脱却にはほど遠い状況である。 つまりフッ化水素は少なくとも数字の上では日本依存からの脱却が進んだが、レジストやフッ化ポリイミドは日本依存からの脱却はまったく進んでいないといえる。 国産化も進んでいない… 国産化の動きはどのような状況であろうか。 韓国では半導体製造用の高純度のフッ化水素の国産化を進めており、この6月から量産を始めたとの新聞報道もある。 実際にフッ化水素の輸入額は減少している。 フッ化水素の品質は様々であり、日本が得意とする超高純度フッ化水素といった品質のものまで製造できるのか明らかではないが、今後は順次国産化が進んでいくものと考えられる。 レジストについては2019年の輸入額は前年比で5. またフッ化ポリイミドについても、2019年の前年比は44. つまり輸出は増加しており、国産品が輸入品に代替しているといった動きは見られない。 実際、レジストやフッ化ポリイミドについては、韓国国内で量産化が始まるといった情報はなく、国産化は進んでいないといえる。 輸出管理適正化に関する措置を講じてから1年近くが経つが、個別許可に切り替えられた3品目については、フッ化水素は輸入の日本依存からの脱却が一定程度進み、国産化も徐々に進んでいるといえるが、レジストやフッ化ポリイミドについては輸入の日本依存からの脱却も国産化も進んでいない。 レジストは半導体製造に必須であり、フッ化ポリイミドも有機ELの生産に必要である。 半導体も有機ELも必要な部品・素材のひとつでも欠ければ製造ができないわけであり、この観点からは、輸入の日本依存からの脱却や国産化といった韓国の戦略が十分に功を奏していないことがわかる。 半導体関連部品・素材などの日本依存脱却はそう簡単ではなさそうだ。 外部サイト.
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中国が議論を呼んでいる香港の国家保安法制定を予告した中で、日本が香港のアジア金融ハブの地位を引き継ぐ動きが具体化されている。 去る11日、安倍晋三首相の発言後に追加ニュースが発表された。 英フィナンシャル・タイムズ(FT)は21日、関係者の言葉を引用し、日本が香港の代替地として、グローバル金融会社を東京に誘引する方案を準備していると報道した。 日本の関係者はFTに、日本政府は過去数十年間、東京を金融ハブにしようとしたが、今回は「以前よりも熱心だ」という。 香港の不安な状況をチャンスと捉えているという意味に解釈される。 報道によると、日本金融庁、外務省、経済産業省、東京都などが今週の結論を目指して、複数のインセンティブ案を議論中であり、関係者が香港の資金運用会社と話をしている。 脱香港金融機関と金融関係のためのインセンティブ方策としては、ビザ免除、固定居住地の例外規定、オフィス無料レンタルなどが挙がった。 片山さつき自民党議員はFTに「香港より日本の所得税が非常に高い」とし、税金が問題であることを強調した。 彼女は去る11日、東京の金融ハブ化問題に公式言及した。 当時参院予算委員会で片山議員は安倍首相に「香港(を離れようとする)金融人材を日本が受け入れることも選択肢ではないか?」と尋ね、安倍首相は肯定的な回答をした。 日本経済新聞は一日後の12日、自民党の経済成長戦略本部が「東京の金融機能強化戦略」について議論したと報道した。 自民党は来月、日本政府が経済改革の基本方針を定めるに先立て議論をまとめ、金融規制緩和などを検討するという。 一方で、中国が香港の保安法を直接作ることは一国二制度原則に違反すると、香港人と国際社会から批判が相次いでいる。 日本もこれに参加した。 昨年に送還法の問題で触発されたデモに加え、政治的な問題が生じているが、最近の香港金融界では、オフィス空室率が2009年以来の高割合を記録するなど、離脱の兆しが見えている。 アジア内ヘッジファンドの運用資産規模でみると、シンガポール、オーストラリア、日本が2〜4位だが、香港はこれら合わせたものよりも大きな金融ハブとして機能してきた。 コンセプトが分からない島国。 そこまで必要ないならヨイドにしろ。 daum. 1,038• 243• 220• 447• 2,219• 568• 556• 419• 181• 248• 105• 102• 1,166• 545•
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