以上、ディーゼル車の販売減少や南アランドの下落はプラチナ独自の下落材料であるため、プラチナ価格が金価格に対して相対的に下落し、両者の価格逆転状況の長期化に繋がっている。 本来、プラチナ価格が金価格を上回っていることは"当たり前"であった。 クレジットカードにおいて、一般的にゴールドカードの上位にプラチナカードが位置付けられていることや、多くの会員制サービスにおいて、ゴールド会員よりもプラチナ会員の方が高いランクとして設定されていることは、プラチナ価格が金価格を長期にわたって下回る事態が想定されていなかったためと考えられる。 そして、その大きな根拠とされてきたのは「プラチナの方が金よりも希少性が高い」という見方である。 実際、プラチナの年間産出量は金と比べて圧倒的に少なく、2016年のプラチナの産出量(191トン)は金(3110トン)の16分の1に過ぎない(図表5・6)。 ただし、実際の価格は需給のバランス(に対する市場の見方)で決まる。 いくら、金よりも産出量が少なくても、構造変化によってプラチナの需給バランスが大きく緩和するのであれば、価格が金を下回ることは起こり得た。 「プラチナ価格が金価格よりも高くて当たり前」という見方は、この点を見逃していたと言えるだろう。 確かに、世の中で"当たり前"とされることには永遠不変の真理もある。 例えば、「氷は冷たい」という事象は、世界のどこに行っても、いつ何時でも変わらない。 氷が冷たくなくなったら、氷の形状を維持できないためだ。 しかし、投資の世界で"当たり前"と見なされることは、長年の経験則から来ていることが多い。 例えば、バブル期まで広く信じられていた「土地神話」(土地の値段は下がらないという見方)が端的な例だが、バブル崩壊に伴う需要の急減によって神話は崩れ去った。 また、「金利はマイナスにはならない」と見なされていたこともこれと似ている。 "当たり前"とされることを前提に投資を行い、その前提が崩れたとき、投資家は大きな損失を抱えることになりかねない。 投資を決定する際には、「"当たり前"とされることは本当に"当たり前"なのか?」、一度立ち止まって考えてみる姿勢が求められる。 (お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。 また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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以上、ディーゼル車の販売減少や南アランドの下落はプラチナ独自の下落材料であるため、プラチナ価格が金価格に対して相対的に下落し、両者の価格逆転状況の長期化に繋がっている。 本来、プラチナ価格が金価格を上回っていることは"当たり前"であった。 クレジットカードにおいて、一般的にゴールドカードの上位にプラチナカードが位置付けられていることや、多くの会員制サービスにおいて、ゴールド会員よりもプラチナ会員の方が高いランクとして設定されていることは、プラチナ価格が金価格を長期にわたって下回る事態が想定されていなかったためと考えられる。 そして、その大きな根拠とされてきたのは「プラチナの方が金よりも希少性が高い」という見方である。 実際、プラチナの年間産出量は金と比べて圧倒的に少なく、2016年のプラチナの産出量(191トン)は金(3110トン)の16分の1に過ぎない(図表5・6)。 ただし、実際の価格は需給のバランス(に対する市場の見方)で決まる。 いくら、金よりも産出量が少なくても、構造変化によってプラチナの需給バランスが大きく緩和するのであれば、価格が金を下回ることは起こり得た。 「プラチナ価格が金価格よりも高くて当たり前」という見方は、この点を見逃していたと言えるだろう。 確かに、世の中で"当たり前"とされることには永遠不変の真理もある。 例えば、「氷は冷たい」という事象は、世界のどこに行っても、いつ何時でも変わらない。 氷が冷たくなくなったら、氷の形状を維持できないためだ。 しかし、投資の世界で"当たり前"と見なされることは、長年の経験則から来ていることが多い。 例えば、バブル期まで広く信じられていた「土地神話」(土地の値段は下がらないという見方)が端的な例だが、バブル崩壊に伴う需要の急減によって神話は崩れ去った。 また、「金利はマイナスにはならない」と見なされていたこともこれと似ている。 "当たり前"とされることを前提に投資を行い、その前提が崩れたとき、投資家は大きな損失を抱えることになりかねない。 投資を決定する際には、「"当たり前"とされることは本当に"当たり前"なのか?」、一度立ち止まって考えてみる姿勢が求められる。 (お願い)本誌記載のデータは各種の情報源から入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。 また、本誌は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
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金は「現物取引」 新型コロナウイルスの感染拡大で、世界中で経済活動が停止状態に陥り、株式市場は混乱。 大きく売られ、株価は急落している。 こんな事態に、株式に投資している人は気が気ではない。 その一方で、「金」の価格が急上昇している。 現物資産である金は、価格は変動するが、保有していても金利や利息が付かない。 しかし、株式や債券などと違って、金そのものに価値があるため、戦争や自然災害、世界恐慌やリーマン・ショックのような経済危機が警戒されると、「安全資産」として投資資金の受け皿となる。 「有事の金」といわれるゆえんで、株式などの資産価格が下落するときこそ、上昇が期待できる。 そうしたなか、金価格が40年ぶりに最高値を更新した。 金価格が値上がりしていることで、保有している金地金を「売り」に出して、利益を確定しようという個人投資家などは少なくないが、国から外出自粛が呼びかけられている中で、動くに動けない投資家もまた少なくない。 というのも、金は「現物取引」のため、直接、貴金属店に足を運ぶ必要があるからだ。 金地金は貴金属メーカーなどが自社ブランドとして製造、販売しているため、店で買う(売る)のが一般的。 店に行けば、面倒な手続きもなく、最も手軽で誰にでもできる「投資」方法なのだが、「(金地金は)電話で買うことはできますが、不正防止の観点から、売る際にはお店に現物を持ってきていただくことになります。 お持ちいただいた現物を量ったうえで、当日の価格で買い取らせていただきます」と、田中貴金属工業の広報担当者は説明する。 ちなみに、40年ぶりの高値を付けた4月13日の買取価格は1グラムあたり6393円だ。 純金積み立てなら「緊急事態宣言」でも売れる! 4月13日の店頭のようすを、田中貴金属の広報担当者に聞くと、ふだんに比べると客足は鈍く、「待ち時間なしでご対応できます。 来店したくてもできない方はいるのではないでしょうか」と話す。 ただ、1日当たりの売買状況は増えているという。 同社では金地金のほか、純金積み立てなどを取り扱っており、全体の売買は1日平均400キログラムにのぼる。 それが2倍の約800キログラムに達しているそうで、「買いも、売りと同じように伸びています」(広報担当者)。 なかでも、純金積み立ての売買は好調。 広報担当者は、「純金積み立ては3000円(1000円単位)から、WEBで積み立てることができます。 お客様が現物を保有しているわけではないので、WEBで売却することもできます。 金は安い時に買って、高値で売ることでしか利益を得ることができないので、積み立ててきた金を高値の今、売却しようという人が多いわけです」と言う。 純金積み立ては、毎月の積立金額を営業日数で割った1営業日あたりの金額で、営業日ごとに自動的に金地金を買い付けていく方法(ドルコスト平均法)を採用している。 長期的なコツコツ運用がセールスポイントではあるが、タイムリーな利益確定を逃さないメリットも見込めるようだ。
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