ゲノム編集食品という名前を聞いたことがありますか? 名前を聞いたことがある人や何となく知っているという人は多いかもしれませんね。 ところでその ゲノム編集食品が国内で解禁され販売が可能になるそうです。 10月1日より届け出制度の運用が開始され、ゲノム編集食品は届け出のみで販売できるようになり 安全性審査は不要になります。 早ければ一部の食品が流通を始める見通しなのだとか。 9月24日の「 クローズアップ現代+」ではゲノム編集食品についての特集が組まれるようですね。 では、ゲノム編集食品とはどのようなものなのか、安全性は大丈夫なのか、似たような感じがする 遺伝子組み換え食品とは違うのか? 少し調べてみました。 ゲノム編集食品 遺伝子を自在に操作できる「ゲノム編集」の技術が使われた食品を流通させる際のルールについて厚生労働省は通知を出し、来月以降、国に届け出れば「ゲノム編集食品」の販売が可能になりました。 ゲノム編集食品とはこのゲノム編集技術を農作物や家畜などの品種改良に応用した食品のことなのですね。 例えば、 甘くて傷みにくいトマトや 筋肉量の多いマダイなどの研究が進んでいます。 ゲノム編集食品の安全性は? このゲノム編集という方法は結果から見ると、自然界で起こる突然変異や 化学物質やガンマ線を使った従来の育種技術で起こりうる変異と似ているそうです。 なので 安全性では従来の品種改良農産物とあまり変わりがないのだとか。 しかも狙った場所を変異させられるため、従来の技術に比べ格段に効率的な品種改良が可能だということでした。 しかし、 ゲノム編集にも問題がゼロというわけではないそうです。 研究者が作成するDNAを切断するための酵素が不適切な設計になれば、狙っている部分とは別の部分を 変異させてしまうかもしれません。 そのせいで予想外の作用がもたらされてしまうことも否定できないというわけです。 ゲノム編集食品と遺伝子組み換え食品の違いは? 遺伝子組み換えというのは特定の遺伝子のみを組み込む技術です。 ゲノム編集は特定の遺伝子のみを編集する技術となります。 遺伝子組み換えは全く類縁関係ではない遺伝子を組み込むという点が従来の 品種改良と違い、自然界では発生しない現象を実現できます。 ゲノム編集は遺伝子を切ったりつないだりし編集し、狙った性質の遺伝子だけを編集することができ 自然界でも起こりうる突然変異を意図的に起こさせるものともいえますね。 ただ現在はゲノム編集に関する情報が全く足りてないと思います。 「何か怪しいな」とか「遺伝子組み換えと似たようなものじゃない?」と思っている人も大勢いるでしょう。 まずは正確な情報を広めることが大事ですね。
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次々と食材を有用なものへと変えてゆく「ゲノム編集」の成果がいよいよ市場に出現しつつある。 これは「いいこと尽くし」の新技術なのか。 夕飯のハヤシライスはおいしくなるのか。 トップランナーから徹底的に話を聞き出した。 今日の夕飯、何にしよう? 冷蔵庫の中には、トマト、タマネギ、ジャガイモ、マッシュルーム……そうだ、ハヤシライスにしよう! う~む、トマトがまだちょっと青いけど……仕方ないか。 このジャガイモ、芽が出ちゃってる! イチイチとるの面倒くさいんだよなぁ。 あれ? マッシュルームの色悪くない? 茶色くても問題ないよね? あ! お米も炊かないと! ……しまった、もうなくなりそう。 お米高いんだよなぁ。 今年は不作なの? ……とぼやきながら、ハヤシライスを作るこんな日が、数年後には過去の話になっているかもしれません。 ここに挙げた5つの食材(トマト、タマネギ、ジャガイモ、マッシュルーム、コメ)は、どれも ゲノム編集技術を用いて品種改良が進められている作物の一例です。 消費者メリットを意識した開発が進む ここに挙げた食材のうち、最も実用化が近いと言われているのが、マッシュルームです。 時間がたったり、手荒く扱ったりすると茶色く変色し、商品価値が落ちて廃棄されてしまうマッシュルーム。 ゲノム編集により「白いままのマッシュルーム」がアメリカで開発されています。 同じくアメリカではデュポン社が、ゲノム編集によりデンプンの組成を改変した「ワキシーコーン」を2021年までに上市予定であると公表しています。 ゲノム編集農作物で最初に商品化される可能性が高いとみられています。 さまざまなキノコの品種改良が日々開発されている Photo by The Washington Post 冒頭の5つの食材のうち、マッシュルーム以外は、日本で開発が進んでいるものです。 たとえばトマトでは、筑波大学の江面浩氏らが、高血圧の予防につながる成分、そして癒しの成分としても知られるGABA(ギャバ)を多く蓄積させることに成功しています。 他にも、完熟後の収穫でも長距離輸送に耐えられる「甘くて長持ちするトマト」や、「切っても涙の出ないタマネギ」、「毒のないジャガイモ」、収量アップを目指した「多収イネ」などの開発も進んでいます。 これらはいずれも、内閣府が主導する戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)の「次世代農林水産業創造技術」によるもので、農業のスマート化(省力化・高生産化)や、農林水産物の高付加価値化を目指すものとして研究開発が行われています。 農作物だけでなく、ゲノム編集の対象は動物にも及びます。 養殖中の衝突死を防ぐ「おとなしいマグロ」や、筋肉量を増やした「肉厚のマダイ」、卵アレルギーの原因物質を抑えた「アレルギー対策卵」を産むニワトリなど、続々と開発が進んでいます。
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「遺伝子」は「DNA」の一部で、生物の設計図となる情報です。 「DNA」は遺伝情報を記録している物質です。 「ゲノム」は「DNA」にしまわれている、生物に必要な1セットの遺伝情報のことです。 「遺伝子」をもっと詳しく 「遺伝子」は、生物の設計図になる情報です。 DNAのところどころにあって、DNA全体のうち約1. 具体的には、 遺伝子はタンパク質の作り方を記録しています。 タンパク質は筋肉や内臓、血液、皮膚、骨を作っているため、タンパク質の作り方を記録した遺伝子は、生物の設計図になる情報なのです。 「DNA」をもっと詳しく 「DNA」は遺伝情報を記録している、デオキシリボ核酸という物質です。 細胞の核というところの中にあります。 遺伝子や、DNAの働き方を調節する情報を持った部分がありますが、 機能がよくわかっていない部分も多く残っています。 「ゲノム」をもっと詳しく 「ゲノム」は、DNAにしまわれている情報であり、遺伝子もそうでない部分も含めた遺伝情報全体のことをいいます。 自分自身を形作るのに必要な最小限の遺伝情報1セット分です。 ヒトは、母親と父親から1セットずつ受け継ぐため、2セットのゲノムを持っています。 ヒトの遺伝子の数は約2万3千個ですが、ミジンコでも約3万1千個、カーネーションは4万3千個あります。 ヒトより複雑ではない単細胞生物や植物より遺伝子の数が少ないのです。 しかし、ゲノム全体の情報量で比べればヒトのゲノムはカーネーションの5倍もあります。 ヒトのゲノムには、遺伝子以外に、遺伝子の働きを調節する部分が多くあります。 様々な調整をしながら、カラダは作られているのです。
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