「20代で保険に加入した方がいい?」 若いうちに病気になるという実感もなく、老後もまだまだ先の話だからと、保険に加入する必要があるのかと悩まれる方も多いのではないでしょうか。 しかし、FPである私は 20代であっても保険に入るべきと考えます。 20代は、 ・医療保険 ・死亡保険 ・変額保険や外貨建て保険 のいずれかの保険に加入をお勧めします。 なぜなら理由は3つ。 ・安い保険料で一生同じ保障をもつことができる ・健康なうちでないと保険に加入できない ・万が一病気やけがをした場合貯蓄ではカバーできない また、種類によっては毎月の保険料に利率がついて運用されるため、 積立も可能となります。 ただし、就職や結婚などとライフイベントが変わる20代は、それぞれ状況は様々で、適している保険種類は違ってきます。 ご自身に合った保険を見つけて加入しましょう。 この記事では、なぜ20代で保険に入ることをおすすめするのか、そして保険の種類別に適している人の特徴、20代の保険の選び方を、詳しく解説します。 是非、最後まで読んでみてください。 1.20代で保険に入るべき4つの理由 一般的に必要な生命保険は、病気やけがの保障、死亡の保障、将来の貯蓄に対して加入するものです。 では、なぜ20代のうちに生命保険に加入したほうがよいのでしょうか。 30代で入った場合との比較でみていきましょう。 1-1 30代で加入するよりも20代では約3割保険料が安い 生命保険は年齢で保険料が決まりますので、 どの保険も若ければ若いほど保険料は安いです。 生命保険とは、万が一があった場合にお金に困らないように経済的保障を持つということです。 いずれ加入するのであれば、同じ保障で安い保険料がよいと私は考えます。 では、保険料がどれくらい変わるのでしょうか? 例えば、500万円の終身保険を 25歳で加入した場合は8,820円のものが、 35歳で加入すると13,065円になり、 同じ保障でも4,245円も保険料が 高くなります。 ですから、まだ健康だからと後回しにせず、 健康な20代のうちに加入しておきましょう。 1-3 万が一病気やけがをした場合に貯蓄では足りない 20代は就職したばかりで貯蓄がなかったり、収入も安定してない方も多いです。 そんな時に 万が一病気や怪我をした場合、その治療費は貯蓄だけでは足りるでしょうか? 治療費がかかるだけではありません。 お金がなく入院を断念したり病気を治すことができず、会社を辞めざるをえなくなったり収入が減ることも考えられます。。 まず、病気やケガで入院や手術をした時の治療費は、基本的にかかった費用の 3割が自己負担です。 また、治療費が高額になった場合は「 高額療養費制度」といった、自己負担額を下げる 社会保障制度があります。 例えば、20代の平均的な年収である年収300万円~500万円の方であれば、月額の自己負担額は約7万円~9万円となります。 さらに、全額治療費を自己負担しなければならない「 先進医療」というものが存在します。 先進医療の種類によっては 数百万円もかかるものもあります。 この金額をカバーできないのであれば、保障が必要です。 突然の事故や病気に備えて、必要最低限でも保障を持っておきましょう。 1-4.保険で積み立てて増やしていくことも可能(預貯金より効率的) 保険は保障だけではなく、 積立もできます。 預貯金以外で積み立てを始めようと考えたときに、つみたてNISAやiDeCoが思い浮かぶかと思います。 しかし、投資信託等で運用するのは、資産が減ってしまう可能性もあるから怖い、そもそもわからないし難しいといった人や、銀行の積立などではすぐ取り崩してしまってお金がなかなか貯まらないという人方には、 保険で積立がおすすめです。 保険は、加入時に将来受け取れる金額が確定している商品もあり安定的で、また、 利率がついて運用されるため預貯金でためるより効率的に積立が可能です。 また、お葬式代など万が一の保障が必要と思ったときには 保障もついていて、更に、 20代なので安い保険料で持つことができるので、20代で加入するのがおすすめです。 ただし、一般的な保険は「日本の低金利」の影響を受けますので、お金を増やす効果が少なくなってしまっているのです。 そのような低金利の中でも運用効果が期待できるのが、「 外貨建て保険」と「 変額保険」で積立していくことをお勧めします。 以上の4つの理由から、私は生命保険にはなるべく早く加入することをお勧めします。 では、自分がどういった保険に加入したいいのかがわからない方は、パターン別に加入すべき保険を紹介していきます。 2.あなたに適している保険はどれ? ~保険種類別に解説~ 生命保険はただ入ればいいというわけではありません。 それぞれライフプランが違ってくるので、自身の状況で入る保険は変わってきます。 一般的に、生命保険に入る目的は下記の3つになります。 まずは、ご自身やご家族がどんな保障が必要かを考えましょう。 終身型は、加入時から一生涯保険料は変わりません。 医療保険は他に、保険期間の決まっている 定期型というものもあります。 せっかく安い保険料で加入したのに、将来、保険料が上がるのはもったいないですよね。 その代わり更新ごとに保険料が上昇します。 (再契約時に年齢が上がっているため) ポイント2.入院給付金日額は最低でも5,000円。 10,000円あれば安心 入院給付金日額は、 少なくとも5千円、高くても1万円あれば安心です。 治療費は「高額療養費制度」を利用すれば1か月の自己負担額は約7万円~9万円です。 (収入により違いがあります) つまり、 1日3000円程ということですね。 しかし、入院したときにかかる費用は治療費だけではありません。 「公益財団法人生命保険文化センター」の調査によれば、 入院時の1日あたりの自己負担費用は平均で2万3千円というデータがあります。 (下図参照) 【入院時の1日あたりの自己負担費用】 参照: この費用の内訳は、治療費だけでなく食事代・差額ベッド代・交通費や日用品などが含まれています。 このデータからわかるのは、 入院をすると治療費よりもそれ以外の雑費にお金がかかるということです。 特に、これらの費用は入院が長期化すると負担はどんどん大きくなります。 もちろん、入院は短期化傾向にありますが、 本当に困るところに掛けるのが保険です。 別の目的で貯めていた貯蓄を切り崩すことにならないよう、医療保険で備えるのが望ましいです。 関連記事 ポイント3.入院日数は60日型で充分 医療保険の入院日数は60日もあれば十分です。 最近では、医療技術が進歩し長期の入院を必要としなくなったり、入院日数が短いほど病院の利益になるような制度になっているため、入院日数はどんどん短くなっています。 入院日数とは 入院給付金日額は無制限で支払われるわけではなく、1回の入院の支払い限度日数が決められており、それを入院日数と言います。 ポイント4.先進医療特約は必ず付加しよう 先進医療特約は必ず付加しましょう。 先進医療の種類によっては300万円以上かかる治療もあります。 以下、先進医療の例です。 先進医療技術 技術料(1件当たり平均額) 高周波切除器を用いた子宮腺筋症核出術 307,342円 陽子線治療 2,716,016円 重粒子線治療 3,133,672円 多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術 656,419円 歯周外科治療におけるバイオ・リジェネレーション法 59,830円 MRI撮影及び超音波検査融合画像に基づく前立腺針生検法 107,601円 参考: この先進医療だけを保障する「先進医療保険」となるものは発売されておらず、民間の保険会社が販売している医療保険に 特約(オプション)という形で加入するしかありません。 中には、「先進医療を受ける可能性は低いので保険に入る必要がない」と考える方がいるかもしれません。 しかし、 保険は発生確率が高いか低いかで加入を考えるものではなく、確率が低くても起こってしまったときに経済的損失があるのであれば加入しておくものです。 そのため、先進医療の技術料は健康保険の給付対象外となり全額自己負担となります。 2020年2月1日現在、先進医療は87種類となっています。 先進医療の種類・内容は以下を参照ください。 一般的な円建の保険は、契約したときの金利の状況で利回りの良し悪しがきまります。 現在は低金利の影響で、円建ての保険は利回りが低く貯蓄としての魅力がありません。 金利の高い外貨建保険か、投資信託等で運用する変額保険を選択するべきでしょう。 この2種類の保険商品については以下の記事に詳しく記載していますので、是非お読みください。 なぜなら、死亡保険は遺族の生活保障を目的に加入するものだからです。 あなたが亡くなって今まで稼いでいたお給料が入ってこなくなった時のことを想像してみてください。 経済的に困る人がいる方は死亡保険が必要ということです。 独身の方でもご両親や兄弟に仕送りをしている方は、もし自分が亡くなって両親や兄弟が経済的に困るのであれば死亡保険に入ることをオススメします。 女性の方でも、夫婦共働きでご自身のお給料が入ってこないとご主人やお子様が生活できないという方は死亡保険が必要です。 そして、実際に加入する際は、死亡保険は お給料をベースに必要保障額と保障期間を算出し、ご自身にあった死亡保障に加入しましょう。 必要保障額とは 必要保障額とは、万一の事があっても、残された家族が不自由なく暮らすために必要な金額の事で生命保険の死亡保険設定額になります。 万一の事がなければ、毎月のお給料で生活をやりくりするので、 基本はお給料をべースに考えます。 計算式は以下の通りです。 関連記事 4.保険は見直しが大切~信頼できるアドバイザーを味方につける~ 生命保険は、一度入って終わりではなく 見直しをすることが大切です。 そして、その見直しには 信頼できるアドバイザー に相談することが重要です。 4-1.保険は見直しが大切 一般に保険を見直すタイミングとしては、 結婚・ 出産・ 住宅購入などのライフイベント時と言われています。 20代で保険に入れば、これらのライフイベントが待ち構えていますよね。 しかし、それ以外にも見直すべき場面はあります。 例えば、 医療保険制度の改正です。 医療保険は制度が変われば、それに合わせた新商品や新しいオプションが発売されます。 今から15年、20年前の医療保険は「20日以上入院すると給付金が下りる」「入院5日目から保険金が下りる」」という内容の医療保険が主流でした。 現在は、入院日数も短期化しており入院1日目から給付金がおりるものが主流ですよね。 つまり 20代で加入した医療保険は、40代・50代になる頃には時代にあっていない可能性があります。 しかし、自分で制度について勉強したり、「自分の保険は今の時代に適しているのか」「もっとより良い保険が新しく発売していないか」といった情報収集することは難しいです。 4-2.保険の見直し時には信頼できるアドバイザーに相談を 結婚・出産・住宅購入といった一般的に保険を見直すべきタイミングと言われている場面だけでなく、新商品の情報なども随時手に入れるために、 信頼できるアドバイザーを味方につけることをオススメします。 保険販売資格のある独立系ファイナンシャルプランナーであれば、複数社の生命保険会社からライフプランを考慮し最適な商品のアドバイスをしてくれるだけでなく、販売資格があるため、新商品の情報もいち早く入ってきます。 関連記事 5.そもそも保険とはなんのために入るのか? 保険とは、 もしものことがあったときにお金に困らない【経済的リスク】に備えるために加入 するものです。 ですから、この 経済的リスクに対して貯蓄など保険以外の方法でカバーできる場合は 加入する必要はありません。 しかし、経済的リスクに対してカバーできるほどの貯蓄等がない場合は、年齢に関わらずその備えをしなければなりません。 つまり、経済的リスクに備えるという点において、年齢は関係ありません。 20代のあなたは今現在、何かあった際に、経済的リスクに備えられますか? まとめ いかがでしたか? 保険に加入するかどうかは、確率が高いか低いかで考えるのではなく 「起こったときに経済的に困るかどうか」で考えましょう。 そして、保険に入らないという選択をした方は今ある貯蓄の価値を減らさないように(インフレに負けないように)することが大切です。 「今の自分にあった保険が知りたい」「保険の選び方がわからない」という方は、4章でお伝えした独立系FPに相談することをオススメしますが、敷居が高いと感じる方には独立系FPが主催する「 保険セミナー」や「 マネーセミナー」に参加することから始めても良いでしょう。 お金のプロであるFPが保険の見直しをサポート お金のプロであるFPが保険の見直しをサポート 保険は種類が多くて、一人では難しく考えがち。 そんな方にピッタリなのがお金の相談室の生命保険相談です。 知識も経験も豊富なファイナンシャルプランナーが、保険の知識のない方へもわかりやすくアドバイスします。 なぜFPに相談した方が良いの?• 保険以外の商品も含めて、あなたに一番ベストな商品をご提案できます• ライフプランを踏まえた保険プランをご提案できます• 担当者の転勤がなく永続的にサポートができます 生命保険相談で出来ること• ライフプランを踏まえ、あなたやご家族に必要な保障内容がわかります• 家計とバランスのとれた保険の入り方がわかります• 豊富な保険商品、保険以外の金融商品の中から、自分に最適な商品の提案が受けられます• 保険料を節約して浮いたお金の活用方法もアドバイスできます 生命保険相談はこんな方にオススメ!• 初めて保険に入るので、自分に必要な保障や選び方を教えてほしい方• 結婚をしたので保険の見直しをしたい方• お子様が産まれて教育資金を貯めたい方• 住宅ローンを組んだ方または組む予定の方で保険の見直しをしたい方• 加入中の保険が自分に合っているのか知りたい方• 保険料を節約したい方 お金の相談室では、 東京、札幌、仙台、宇都宮、長野、新潟、金沢、名古屋、大阪、京都、福岡、熊本、長崎などの地域を中心に、全国で無料相談会を実施しています。 対面での無料相談をご希望の方は、インターネットもしくはお電話にてお申込みください。 予約制です。 お気軽にご相談ください!.
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女性保険に加入するべきタイミングとは? 保険は一度大きな病気にかかってからでは加入できない場合があります。 つまり保険を検討する場合、健康なタイミングで加入しておく必要があるのです。 女性のがんで一番多いのが乳がんです。 によると、乳がんは 30代から患者数が大幅に急増することがわかります。 これらを考慮すると、20代は自分の女性保険についてしっかり考えたいタイミングと言えるでしょう。 20代で女性保険に加入するメリットとは? 保険料は 加入年齢によって金額が変わります。 基本的には加入時期の年齢が上がるにつれて、保険料は高くなります。 加入する年齢にもよりますが、20代で保険に加入した方が、30代以降に加入するよりも保障期間が長いにも関わらず、 払込合計金額が安くすむ場合があります。 他人ごとではない、女性特有の病気 ここでは多くの女性保険がカバーしている、「女性特有の病気」について詳しく説明しましょう。 女性特有の病気とは、女性しかかからない病気だけではなく、女性に多い病気も含みます。 子宮、乳房に関わる病気から関節リウマチや甲状腺障害、膀胱炎に至るまで幅広く保障されています。 女性特有の病気の中でも患者数が多いのが乳がん・子宮がん・子宮筋腫・卵巣機能障害です。 によると、がん罹患数は乳がんは女性のがんの中で1位。 子宮がんは5位でした。 やはり他人ごととは思えないですよね。 また、病気は何と言っても早期発見が大切。 女性保険に入っていれば万が一のときの治療費などの心配事が軽減され、安心して病院に行けるかもしれません。 早めの検討をしておきましょう。 女性保険の賢い選び方とは? では一体、女性保険はどのように選べばいいのでしょうか。 ここでは、4つのポイントから説明します。 定期型か終身型かを選ぶ 女性保険とは、と女性疾病特約がセットになった保険商品です。 つまり基本は医療保険と同じで定期型・終身型に分かれます。 これは 保障が一生続くかどうかの違いです。 通常の医療保険同様、共にメリット・デメリットがあるのでよく考えて選びましょう。 女性特有の病気の保障対象を比較する 女性保険と一口に言っても、保険会社によって女性特有の病気の定義が異なります。 保障対象となる疾病をよく比較しましょう。 入院時の保障内容を選ぶ 入院(手術)給付金や、 入院の入院限度日数なども商品によって異なります。 いざ病気になったときのことを踏まえて選ぶ必要があります。 お祝い金の条件を比較する 女性保険の中には一定条件を満たせば、支払った保険料の一部が お祝い金(ボーナス)として返ってくる商品があります。 お祝い金の有無、条件を比べましょう。 条件に満たない場合は1円も戻ってこない可能性もありますし、お祝い金があるタイプでも結局は支払う保険料が高くなってしまうこともあるので注意が必要です。 このように、女性保険を選ぶポイントは複数あるので、何を重視するかをしっかりと考えましょう。 20代の女性が女性保険の加入を考えるには早すぎると思えるかもしれませんが、20代で人生設計がある程度決まっていたとしてもその通りに物事が進むかは誰にも分かりません。 だからこそ20代から保険を検討しておく必要があるのです。 皆さんも一度女性保険についてしっかりと考えてみてはいかがでしょうか。 まずはよく検討してから保険の要・不要をご自身でご判断されると良いでしょう。 保険は、ライフスタイルの変化もそうですが、年代によっても考え方が異なるものです。 また、20代から保険に加入していて、30代で見直しをするということもあるでしょう。 30代女性の保険を選ぶポイントは下記よりご覧ください。 頼りになるFPの存在 「お金のことを相談できる場所やサービスがある」ことをご存じですか? 資産形成・家計見直しのプロフェッショナルとして、ファイナンシャルプランナー(FP)がいます。 FPに相談することで、お金のお悩みやご不安の解決法のヒントが得られるかもしれません。 ご自分で調べるだけでは不安だという方は、「FPに相談する」という選択肢も検討してみませんか。
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1-1:保険がなぜ必要なのか? ひとくくりに「生命保険」といっても、保障される内容や保障の目的はいくつかあります。 そのうちひとつは、「亡くなったとき」に備える死亡保険。 もうひとつが、「病気やケガ」「がん」などに備える医療保険、がん保険です。 たとえば、子どものいる30代の方の場合、まだ子どもが未就学児や小学生という方が多いのではないでしょうか。 子どもが小さいということは、これから子どもが独立するまでには、多額の生活費や教育費が必要になります。 もし今、家族をのこして亡くなってしまったとしても、家族が生活水準を落としたり、子どもが経済的な理由で希望の進路を諦めたりすることなく暮らしていけるように備える手段のひとつが、死亡保険です。 また、入院するような病気やケガ、あるいはがんのような病気になった場合、医療費の負担はもちろんですが、治療のため休職することで収入も減ってしまうかもしれません。 治療に専念できるほどの十分な貯蓄があればよいですが、もしそうでなければ、治療中の生活に経済的な不安も出てくるでしょう。 治療中の経済面をサポートすること、それが医療保険やがん保険の役割です。 3-1:死亡保険について 死亡保険とは、被保険者(保障の対象になっている人)が亡くなった場合、または所定の高度障害状態になった場合に、保険金が支払われる保険です。 「亡くなったとき」を想定して備えておかなくてはいけないお金は、主に2種類あります。 まずひとつ目が、どんな状況の人であっても考える必要がある「死亡整理資金」と呼ばれるお金です。 これは、お葬式やお墓にかかる費用や、亡くなったあとの身辺整理に必要なお金をさします。 「独身で一人暮らしだし、そんな費用は必要ないのでは?」と感じる方もいるかもしれませんが、葬儀関連の費用だけでなく、片付けや家財道具の処分などの遺品整理費用、部屋を引き払うまでの家賃や光熱費といった費用も必要です。 こうした、「人が亡くなったときに必然的に発生する費用」が死亡整理資金です。 もうひとつは、「のこされた家族のためのお金」です。 たとえば、住居費について考えてみましょう。 家庭を持っている方が亡くなった場合、住まいが賃貸住宅であれば、遺族は継続して家賃を支払っていく必要があります。 持ち家(マイホーム)の場合、団体信用生命保険(*)(以下、団信)に加入していれば、亡くなった方の残りの住宅ローンはすべて返済されますが、固定資産税、メンテナンス代、火災保険料などの費用は引き続き遺族が負担していくことになります。 他にも、日々の食費や光熱費などの生活費や車の維持費、子どもがいるご家庭では教育費や養育費も確保しておく必要があります。 こうした、「のこされた家族が経済的に困らないようにするための備え」が、のこされた家族のためのお金です。 (*)住宅ローンを組む際、加入が必須となる生命保険(フラット35の場合、団信への加入は任意)。 加入者が亡くなった場合、保険金によって住宅ローンの残額が返済される。 この2種類のお金について、公的保障や貯蓄でカバーできない分を死亡保険で準備する、という考え方が、死亡保険を検討するときのベースになります。 公的制度をチェックしておこう:遺族年金とは? さて、死亡保険への加入を考える前に、まずは公的制度からどれくらいの保障を得られるのかを、チェックしておきましょう。 遺族が受け取れるお金としてまずあげられるのが、「遺族年金」です。 遺族年金は遺族基礎年金と遺族厚生年金に分かれており、年齢や性別、被保険者が加入していた年金によって、受給できる年金額が異なります。 まず、子どもがいるご家族の場合について、考えてみましょう。 【子どもがいるご家族の場合】 もし夫婦のどちらかが亡くなった場合、配偶者は「遺族基礎年金」を受け取ることができます。 さらに、子ども(*)の人数に応じた「子の加算」が受けられます。 *平成30年 12月時点の受給額 もし亡くなった方が自営業もしくは専業主婦(夫)などで、国民年金の加入歴しかない場合、遺族が受け取れるのは遺族基礎年金のみになります。 遺族基礎年金は、一番下の子が18歳到達年度の3月31日を迎えると、支給が終了となります。 ここからは、亡くなった方が会社員などで厚生年金に加入していた場合についてです。 少し複雑になるので、夫が亡くなった場合と妻が亡くなった場合に分けて考えてみましょう。 【子どもがいるご家族】厚生年金に加入している夫が亡くなった場合 子どものいる家庭で、厚生年金に加入している、もしくは加入していたことのある夫が亡くなった場合、妻は遺族基礎年金とあわせて「遺族厚生年金」を受け取ることができます。 遺族厚生年金は一生涯受け取ることができます。 また、40歳以降に子どもが18歳を迎えて遺族基礎年金の支給がなくなると、「中高齢寡婦加算」というお金を65歳まで受け取ることができます。 遺族厚生年金の受給額は、報酬に応じて決定されます。 【子どもがいるご家族】厚生年金に加入している妻が亡くなった場合 子どものいる家庭で、厚生年金に加入している、もしくは加入していたことのある妻が亡くなった場合、夫は子どもの人数に応じた遺族基礎年金を受け取ることができます *。 しかし、遺族厚生年金は、夫が55歳以上でないと受け取れません。 つまり、30代の夫は遺族厚生年金を受け取れないことになります。 ただし、子どもには遺族厚生年金を受給する権利が発生します。 そのため、子どもが18歳到達年度の3月31日を迎えるまでは、世帯としては遺族基礎年金と遺族厚生年金を受給できることになります。 子どもが18歳を迎えると、遺族基礎年金も遺族厚生年金も支給は終了となります。 (*)夫が遺族基礎年金を受給できるのは、妻が亡くなったのが2014年4月以降の場合となります。 【子どもがいないご夫婦の場合】 次に、子どもがいないご夫婦の場合です。 この場合、夫婦のどちらが亡くなっても、遺族基礎年金は支給されません。 遺族基礎年金は、「子ども、または子どものいる配偶者」に支給されるものだからです。 また、亡くなった配偶者が自営業などで国民年金の加入歴しかない場合には、遺族厚生年金も支給はありません。 つまり、子どもがいない自営業の方の場合、配偶者に遺族年金は支給されないということになります。 それでは、会社員など厚生年金に加入歴のある配偶者が亡くなった場合を、夫と妻に分けて考えてみましょう。 【子どもがいないご夫婦】会社員である夫が亡くなった場合 妻が30歳以上であれば、遺族厚生年金を一生涯受け取れます。 夫が亡くなったときに妻が30歳未満の場合は、遺族厚生年金の受給は5年間の期間限定となります。 【子どもがいないご夫婦】会社員である妻が亡くなった場合 妻が亡くなったときに夫が55歳未満であれば、夫に遺族厚生年金は支給されません。 つまり、30代で子どものいない夫は、妻が亡くなっても遺族年金は受け取れないということになります。 このように、家族構成や働き方によって、受け取ることのできる遺族年金には差があります。 万が一のことがあったとき、家族がどれくらいの遺族年金を受け取れるのかがわかっていれば、死亡保険の保険金額を考えるときの参考になります。 遺族年金や公的年金について詳しく知りたい方は、以下のコラムも参考にしてみてください。 3-2:医療保険について 医療保険とは、病気やケガの治療のために入院や手術をしたときなどに給付金が受け取れる保険です。 「病気やケガで入院・手術を受けたとき」を想定して備えておかなくてはいけないお金は、主に2種類あります。 ひとつ目は「治療などに関わる『出費』」です。 日本は国民皆保険制度といって、すべての国民が「国民健康保険」や「健康保険」など、何らかの公的医療保険制度に加入しています。 この公的医療保険制度があるため、30代の方が病院で診察や治療を受ける場合、窓口で支払う自己負担額は、実際にかかった医療費の3割になります。 さらに公的医療保険制度には、高額療養費といって、1ヵ月の医療費の自己負担額が上限に達すると、超えた金額を還付してもらえる制度があります。 3割負担で高額療養費も利用できる、となれば、入院しても自己負担額はそこまで大きくなることはないように感じるかもしれません。 しかし、この3割負担や高額療養費の対象となるのは、あくまでも公的医療保険が適用される保険診療の範囲のみです。 保険診療の適用外となる治療や、入院中の食事代、個室を希望した場合などに発生する差額ベッド代については、費用をすべて自己負担しなくてはなりません。 ふたつ目が、「治療期間中に減ってしまう『収入』」です。 現役世代である30代は、病気やケガで働けなくなる=収入が減少する、というリスクにも備えておく必要があります。 ただし、会社員など勤務先で健康保険に加入している方の場合は、病気やケガで働けなくなったときに、傷病手当金という給付金を受け取ることができます。 病気やケガの療養のため、3日以上連続して働けなかった場合に4日目から支給され、期間は1年6ヵ月。 このように、傷病手当金を受け取れる方は、働けなくなったとしてもいきなり収入が途絶えてしまうわけではありません。 しかし、自営業などで国民健康保険に加入している方には傷病手当金がないので、病気やケガで仕事ができなくなれば収入が途絶えてしまう可能性も考えられます。 自己負担する費用と、減ってしまう収入の補てん。 この2つにどこまで備えるかを考えながら、医療保険やがん保険の保障内容を決めていくようにしましょう。 *上記で紹介したのは、がん保険の保障の一部です。 また、保険会社によって、給付金の名称や加入できる保障の種類は異なります。 がんの治療は、入院して行うこともありますし、通院治療がメインとなる場合もあります。 また、がんが発見されたときの進行具合(ステージ)や患者さんの体調などによって、選ばれる治療方法はさまざまです。 1回の手術で治療が終わる可能性もありますし、治療が長期間にわたったり、再発を繰り返したりする可能性も考えられます。 たとえば、入院せずに通院でがん治療をすることになった場合、医療保険の入院給付金を受け取ることはできません。 通院給付金も、ほとんどの医療保険で「入院後」もしくは「入院前後」の通院を保障するものとされています。 しかし、がん保険の「がん診断給付金」はがんと診断された段階で受け取ることができますし、「がん通院給付金」は入院を伴わない通院治療でも給付されることが一般的です。 治療の初期段階で50万円や100万円といったがん診断給付金を受取っていれば、治療の費用や当面の生活費をカバーできるかもしれません。 また、定期的に抗がん剤治療などを受けることになれば、仕事を休んだり、勤務時間を調整したりして収入が減少する可能性も考えられます。 もし、通院給付金や、抗がん剤治療を受けた月ごとに治療給付金を受け取ることができれば、経済的な負担も心理的な不安も、軽減することができるでしょう。 がん保険は、治療の選択肢を広げたり、経済的な不安への支えとなったりしてくれるものです。 もしもがんになったとしたら、生活はどうなるのだろう?といったことをイメージしながら、がん保険の保障内容を決めていくとよいでしょう。 4-1:独身男性Aさんの保険の選び方とは? 例)Aさん:30代独身・会社員 30代独身男性のAさんの保険の選び方を考えていきましょう。 死亡保険 Aさんは独身であることから、のこされた家族への保障を重要視する必要はありません。 そのため、死亡保険への加入の優先順位は高くないといえます。 ただし、以下に当てはまる場合は、死亡保険で自分に万が一のことがあった場合に備えておく必要があります。 ・貯蓄が少ない、自分に万が一のことがあったときに両親などに経済的負担をかけたくない、といった理由から、葬儀代や身辺整理費用など、死亡整理資金が必要な方• ・両親を扶養している、仕送りをしているなど、生活を支えなければならない家族がいる方 死亡保険には、保障される期間が定まっている「定期保険」と、一生涯保障が続く「終身保険」があります。 終身保険は、定期保険と比べて保険料が高くなりますが、保障がずっと続き保険料は加入時からずっと変わりません(*)。 それに対して定期保険は、終身保険と比べて保険料が安く、高額な保険金を準備しやすくなっています。 契約内容によって、保険期間の満了とともに保障も終了する全期型と、保険期間の満了後も更新によって保障が継続される更新型があります。 関連コンテンツ• 医療保険 病気やケガで入院することになった場合、治療にかかるお金も心配ですが、仕事を休むことによる収入の減少も気になるところです。 医療保険に加入していると、療養期間中の貯蓄の減少や収入ダウンにも備えることができます。 もし、仮にAさんが自営業者で国民健康保険に加入している場合は、会社員のように傷病手当金を受け取ることができません。 そこで治療費の負担や、貯蓄減、収入減をカバーする医療保険の重要性がより高まります。 また、保険料は一般的に年齢が上がるほど高くなるため、30代の若いうちに加入すると、毎回支払う保険料を抑えることができます。 医療保険も、死亡保険と同じように、保障される期間の定まった「定期型」と一生涯保障が続く「終身型」に分類されます。 定期型のメリットは、保険期間以外の同じ保障内容で比較した場合に、保険料が安くなる点、終身型のメリットは、加入時から保険料がずっと変わらない点です。 保障の内容と、保障される期間、そして負担する保険料のバランスを考えながら、医療保険を検討するようにしましょう。 どちらも会社員として働く共働き夫婦です。 Cさん夫婦の保険選びについて考えていきましょう。 死亡保険 Cさんも奥さんも働いていて収入がありますので、基本的に高額な死亡保険は必要ありません。 ただし、2人の収入額に大きな差がある場合や、一方の収入がなくなると大きく生活水準を下げなくてはいけないような状況であれば、死亡保険で配偶者にしっかりとお金をのこすことが必要になってきます。 今後の資産計画や働き方、お互いに万が一のことがあったらどうするかなどを日ごろからよく話し合い、保険金額を決めることが大切です。 関連コンテンツ• 医療保険 Cさん夫婦はどちらも会社員なので、• ・どちらか一方が入院や療養で仕事を休むことになっても、世帯としては収入を得られる• ただし、治療が長期化して今までのように働くことが難しくなり、家計のバランスが変化するといった可能性は十分に考えられます。 医療保険の中には、がんや三大疾病などへの保障が手厚い商品もありますし、入院日数にかかわらずまとまった一時金が給付されるタイプの商品もあります。 医療保険を検討するのであれば、「シンプルな内容の医療保険に、お守り代わりに加入する」もしくは「がんや三大疾病など、治療が長期化する可能性のある病気にしっかり備えておく」など、どんな状況に備えたいかを想定してから、その希望に合った保険を選ぶことが重要です。 夫は会社員、妻は扶養内のパートです。 自宅は賃貸マンション。 Dさん夫婦はどのように保険を選ぶとよいのでしょうか? 死亡保険 子どもが1人、妻は扶養内のパートというDさんファミリーは、Dさんが経済面での柱です。 Dさんに 万が一のことがあっても、家族が経済的に不自由なく暮らしていけるように備えておかなくてはなりません。 死亡保険でどれくらいの金額を準備しておくべきかを考えるには、まず「必要保障額」を計算する必要があります。 必要保障額は、想定される遺族の収入を、遺族の支出から差し引いた金額です。 まずは、遺族の収入について考えてみましょう。 【遺族の収入】 まずは、Dさんに万が一のことがあった場合に、家族が遺族年金をいくら受給できるか実際に計算してみましょう。 遺族基礎年金の受給額は、以下のようになります(2018年12月現在)。 (遺族基礎年金額)年額779,300円 (子の加算) 年額224,300円 したがって1年間で受給できる遺族基礎年金額は 779,300円+224,300円=1003,600円 月額に換算すると 約83,633円です。 さらに、Dさんの収入額と厚生年金の加入期間に応じて、妻には遺族厚生年金が一生涯支給されます。 遺族基礎年金の受給期間は、子どもが18歳になった年度の3月末までです。 この遺族年金に、現在の貯蓄やDさんの死亡退職金、妻の今後の収入の見込みなどを足した金額が、「遺族の収入」となります。 次に、「遺族の支出」について考えてみましょう。 【遺族の支出】• ・住まいが賃貸なので、住居費が今後も必要• ・子どもの教育費• ・妻と子どもの食費や公共料金などの生活費 といったお金がかかることになります。 特に、子どもの進路によっては教育費が多めにかかる場合もあるかもしれませんし、家電の買い替えやマイカーを購入することもあるかもしれません。 どのような支出が予想されるかを洗い出し、どれくらいのお金がかかるのかを明確に予想することが大切になります。 (*)事前に申請することで、医療機関の窓口での自己負担を上限額までにすることもできます(限度額適用認定証)。 また、Dさん夫妻には子どもがいます。 Dさんまたは妻が入院してしまうことで、今まで自分たちでやりくりできていた家事や子どもの世話などについて、代行サービスを利用しなければならないことも考えられます。 もし、妻が主に家事や育児をメインで担っていた場合、妻が入院してしまうと食事は外食が多くなったり、子どもを預かってもらうための費用が必要になったりするケースも考えられます。 たとえ医療費そのものの自己負担額がそこまでかからないといっても、治療が長期にわたれば、経済的な負担が重くなってくる可能性もあるでしょう。 医療保険の給付金をいくらにするか、どういった保障内容にするかは、こういったさまざまな支出を総合的に考えた上で決定することが重要になります。 また、がんになった場合にも備えておきたいものです。 がん保険の保障内容は商品によってさまざまですが、たとえばがんと診断されたときにまとまった給付金(一時金)を受け取れる【がん診断給付金】で備えておくと、がんと診断されたときに50万円や100万円、200万円といったまとまったお金を受け取ることができ、治療費から生活費まで幅広く役立てることができます(*)。 (*)団信とは、団体信用生命保険の略称。 団信に加入していると、住宅ローンの契約者が亡くなった(もしくは所定の高度障害状態になった)場合に、保険金で残りの住宅ローンが一括返済されます。 死亡保険 死亡保険を検討するには、Dさんのときと同じように、まずはEさんファミリーの必要保障額を考えなくてはなりません。 まずは、遺族の収入についてみてみましょう。 【遺族の収入】 Eさんは自営業のため、Eさんに万が一のことがあった場合、家族が受け取ることができるのは「遺族基礎年金」となります。 遺族基礎年金の受給額は、以下のようになります(2018年12月現在)。 (遺族基礎年金額)年額779,300円 (子の加算) 年額523,400円(224,300円+224,300円+74,800円) したがって1年間で受給できる遺族基礎年金額は 779,300円+523,400円=1,302,700円 月額に換算すると 約108,558円となります。 子どもが18歳到達年度の3月を経過すると、「子の加算」の対象外となり、その分受給額が少なくなります、一番下の子が18歳到達年度の3月を経過すると、遺族基礎年金の支給は終了となります。 Eさんは自営業のため、過去に厚生年金に加入していた時期がなければ、遺族厚生年金は支給されません。 この遺族基礎年金に、現在の貯蓄などの資産を加算したものが、Eさんの遺族の収入となります。 次に、遺族の支出について考えます。 【遺族の支出】 Eさんに万が一のことがあった場合、団信によって住宅ローンの返済はなくなります。 ただし、固定資産税や修繕費といった費用は考えておかなくてはなりません。 さらに毎月の生活費に加えて3人の子どもの教育費の用意もあります。 ・団信によって住宅ローンの返済はなくなるが、固定資産税や修繕費、火災保険などの費用は必要• ・子ども3人分の教育費• ・妻と子どもの食費や公共料金などの生活費 といった費用を考えなくてはなりません。 中でも、子どもの教育費は大きな負担となります。 いくらくらいの教育費がかかるのかをみてみましょう。 学校種別ごとの1年間の学習費総額 保護者が支出した教育費 (単位:円) 学校教育費 学校給食費 学校外活動費 合計 幼稚園 公立 120,546 20,418 92,983 233,947 私立 318,763 29,924 133,705 482,392 小学校 公立 60,043 44,441 217,826 322,310 私立 870,408 44,807 613,022 1,528,237 中学校 公立 133,640 43,730 301,184 478,554 私立 977,435 8,566 320,932 1,326,933 高校 公立 275,991 - 174,871 450,862 私立 755,101 - 285,067 1,040,168 出典:文部科学省の以下の統計により楽天生命試算 文部科学省 国公私立大学の授業料等の推移 文部科学省 平成28年度 私立大学入学者に係る初年度学生納付金 平均額(定員1人当たり)の調査結果について 仮に、幼稚園(3年間)から高校までは公立に通い、大学で私立文系に通った場合、こどもひとりあたり約1,003万円の教育費がかかることになります。 こうした費用を、遺族基礎年金と預貯金などからすべて準備することは難しいでしょう。 遺族基礎年金を含め、今後見込める「遺族の収入」がいくらくらいで、教育費など「遺族の支出」がどれくらいになるのかを計算し、不足分は死亡保険でしっかりと準備しておくことが大切です。 医療保険 Eさんが病気やケガで入院するとなると、• ・医療費が家計への負担となる。 ・Eさんが働けなくなることで、収入が途絶えてしまう可能性がある。 といった不安が生まれます。 Eさんが会社員なら、働けなくなったとしても一定期間は傷病手当金を受給できますが、Eさんは自営業者なので、傷病手当金の受給対象にはなりません。 治療に関わる出費と、仕事ができない期間の経済面での保障、両方をしっかりとカバーできるような医療保険に加入することが必要になります。 また、Eさんの妻は専業主婦なので、普段家事や育児をメインに担当しているとします。 妻がもし長期入院やがんの闘病で通院しなければならないような状況となったとき、家事や育児の代行サービスを利用する際のコストも想定しておかなければなりません。 自営業の方の場合、会社員の方のように傷病手当金や企業からの補償を受けることができないので、より一層手厚い備えが必要と考えられます。 共通: 保険を選ぶ前には、遺族年金や傷病手当金、高額療養費などの公的制度をチェック。 独身の方: 1)基本的に死亡保障は不要なケースが多いが、死亡整理資金は必要。 死亡整理資金として死亡保険に加入しておくケースも考えらえる。 2)収入減に備えて、医療保険への加入は検討したい。 またがんや女性特有の疾患が心配な方はがん保険や女性向けの医療保険へ加入しておくとよい。 既婚者の方で子どもがいない夫婦: 1)共働きなら夫婦で高額な死亡保険が必要なケースは少ない。 ただし、夫婦の収入に差があるような場合には、のこされた配偶者が困らないように備えておく必要がある。 2)医療保険を考える際には、高額療養費や傷病手当金(会社員の場合)の利用を前提に考える。 また、長期入院や通院治療などで治療費がかさむケースや家族の見舞い・病院までの交通費が必要となる場合も想定して保障内容を決めよう。 既婚者の方で子どもがいる夫婦: 1)のこされた家族の生活や子どもの教育費などを考え、死亡保障額は十分に用意しておきたい。 2)子どもがいる場合は遺族基礎年金を受給できる。 ただしそれでも生活するには足りない場合もあるので、保険への加入を検討するようにしたい。 3)入院や通院により、医療費の負担が増すだけでなく、家事や育児に支障が出るケースも考えらえる。 医療保険は医療費の補てんだけでなく、そういった費用をカバーすることを目的とすることもできる。 また、ライフプランに合わせて保険の見直しも必要です。 一度加入したらそのままではなく、ライフステージの変化にあわせて見直すようにしていきましょう。
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