先進医療。 白内障手術、生保の「先進医療保障」対象外に 4月から:朝日新聞デジタル

先進医療の保障は必要なのか? [医療保険] All About

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記事の目次• 先進医療とは? 「先進医療」とは、高度の医療技術を用いた治療法や医療技術のうち、公的医療保険の対象にはなっていないものの、有効性や安全性について一定の基準を満たしたものをいいます。 先進医療にかかる費用 先進医療を受けたときの医療費は全額が自己負担です。 病院の窓口で保険証を提示しても、保険はききません。 また、費用は先進医療の種類や病院によって異なります。 厚生労働省が2018年7月から2019年6月の1年間に行われた先進医療の件数と費用をまとめた資料をみると、先進医療の内容によって、費用に大きな差があることがわかります。 先進医療というと数百万円規模の高額な治療というイメージが強いかもしれませんが、少額で受けられるものもあるようです。 先進医療 技術名 平均 入院期間 日 総額 先進医療費用 円 実施件数 件 1件あたりの 先進医療費用 円 陽子線治療 肝細胞がん 15. 3 11,587,000 4 2,896,750 重粒子線治療 肝細胞がん 2. 1 26,920,000 8 3,365,000 重粒子線治療 直腸がん 13. 2 37,783,000 12 3,148,583 マルチプレックス 遺伝子パネル検査 固形がん 4 116,903,376 130 899,257 術後のアスピリン 経口投与療法 下部直腸を除く 大腸がん 0. 2 79,714 85 938 出典: 先進医療と自由診療の違い 加えて、先進医療は保険診療と併用できます。 これが、一般的な自由診療との大きな違いです。 一般的な自由診療は、原則として保険診療と併用できません。 併用すると治療の全体が自由診療とみなされ、保険診療分も含めて医療費の全額が自己負担になります。 つまり、診察など通常は自己負担が3割(年齢などによっては1~2割)の診療を受けた後に、同じ病気やケガの治療のために自由診療の手術や検査などを受けたときには、診察も含めてすべての医療費が10割負担になるということです。 これに対して先進医療を受けた場合は、保険診療に含まれる診察・検査・投薬・入院などにかかる医療費については公的な健康保険が適用されます。 この部分は3割負担になり、先進医療にかかる医療費のみが全額自己負担になります。 たとえば、医療費が全部で100万円、このうち先進医療にかかる医療費が20万円だった場合、先進医療に対する自己負担は20万円ですが、残りの医療費(80万円)には保険がききます。 先進医療と保険診療合わせて100万円の治療費がかかった場合 出典:をもとに筆者作成 この例なら、先進医療分の20万円と、保険がきく診療分の自己負担3割の24万円、あわせて44万円を自己負担することになります(なお、保険がきく医療費には「高額療養費」という制度があり、さらに負担が抑えられることがあります)。 関連記事: なお、同じ治療を受けても、ある医療機関では「先進医療」の扱いになるものの、別の医療機関では対象外になることもあります。 先進医療は、その治療内容や医療技術が有効で安全であるかどうかだけでなく、それを実施する医療機関が基準を満たしているかどうかも認定の要件とされているためです。 先進医療を受けたいときには、治療を受けている医療機関が先進医療に対応しているかを確認してみましょう。 先進医療の対象が変わり医療費が変わることも 医療技術は日進月歩で進化しています。 このため先進医療として認められる診療の種類や数は定期的に見直されています。 新しい技術が先進医療に加えられたり、有効性や安全性について十分に確認されると、先進医療から公的医療保険の対象になる診療(保険診療)に切り替えられたりします。 逆に、先進医療から外れ、公的医療保険の対象にもならない、いわゆる自費診療に切り替わることもあります。 白内障の手術で多く行われていたものですが、現在は先進医療にはあたりません。 ただ、上記の再建術については先進医療から外れても「選定療養」という分類にされました。 これは保険がきかないものの、混合診療が認められる診療です。 したがって、再建術にかかる医療費は全額が自己負担になるものの、診察など保険がきく部分は3割負担ですみます。 先進医療から外れた後にどのような分類にあてられるかは、個々の医療技術の状況によって異なります。 分類の違いによって負担する医療費も変わってきますので、治療を受ける際には確認しておくと安心です。 生命保険の先進医療特約でどこまで対応できる? 民間の生命保険、医療保険やがん保険の中には、「先進医療特約」を付加できるものがあります。 これは先進医療を受けた時に、その技術料と同額の先進医療給付金を、通常の入院給付金などとは別に受け取れるものです。 先進医療特約のしくみ 先進医療特約の保障内容は、基本的にはどこの保険会社でも同じです。 1回に受け取れる限度額や通算の限度額は保険会社により多少異なりますが、原則としては先進医療を受けたときにかかった費用の実費が保険でおりるしくみです。 受け取れる給付金額は2020年現在、最高で通算1,000万円~2,000万円までとしているところが多いです。 保険に先進医療特約を付けると、オプションの保険料がかかります。 月々100円程度でつけられることがほとんどです。 ただしこのオプション部分の保険料は10年ごとに見直されるのが一般的です。 医療保険やがん保険には終身タイプといって、契約してからはずっと保険料が変わらないものがありますが、先進医療特約部分の保険料だけは、途中で変わることがあります。 これは、先進医療特約はほかの特約と異なり、契約時の年齢や性別などに応じた料率ではなく、先進医療を利用する人がどれくらいいたか、どれくらいの金額を保険会社が給付したかという過去の実績に基づいて、特約の保険料が決まるためです。 先進医療特約は必要? 生命保険の先進医療特約は、年齢や性別にかかわらず比較的手ごろな保険料でつけられるのが一般的です。 ですから、保険に加入するならとりあえず先進医療特約もつけておこうと考える人も少なくありません。 いざ病気やケガをしたときに、治療の選択肢を広くしたいと考えるなら、先進医療もそのひとつに含めておきたいところでしょう。 ただ先進医療は費用の全額が自己負担になります。 医療費の負担を心配したくないなら、保険の先進医療特約があると安心ではないでしょうか。 一方で、ひとくちに先進医療といってもその内容はさまざまで、かかる費用も大幅な差があります。 1回に200万円から300万円など高額な費用がかかるものもあれば、数千円程度で済んでしまうものもあります。 また、先進医療として実施される件数は年間1,000件弱で、その技術によって異なります。 高額な先進医療技術でも、実施件数がそれほど多くないものもあります。 さらに、先進医療の対象は随時変更されます。 厚生労働省による見直しで先進医療の対象が変われば、民間の保険の先進医療特約の対象も変わります。 先進医療特約を付けていても、実際に自分が病気やケガをしたときに先進医療による治療を受けるかどうかは、予測が難しいといえます。 保険に先進医療特約を付ける必要があるかどうかも、判断に迷うところでしょう。 先進医療でかかる医療費と考え方に応じて、先進医療特約の検討を 先進医療は全額が自己負担で、種類によっては高額な費用がかかることもあります。 ただその範囲は医療の進歩とともに随時見直されています。 執筆者プロフィール.

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先進医療保険、必要のない保険料を払ってる!?保険料が安い理由と検討ポイント

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はじめに|先進医療特約とは 先進医療特約とは、「先進医療」にかかる技術料を、一定の限度額まで、全額保障してくれるものです。 多くの保険会社では限度額を2,000万円に設定しています。 なぜこのような特約があるのでしょうか。 これを付ける必要性・メリットはどれほどあるのでしょうか。 そもそも「先進医療」とは何かということから説明します。 先進医療とは 先進医療とは、厚生労働省がその治療効果と安全性を認めた新しい治療法・手術法です。 治療の効果が高い、身体への負担が少なくて回復が早いといった理由で、医療機関からも大きな注目を集めています。 具体的な先進医療の種類については、厚生労働省の公式サイト(「」)で確認することができます。 2019年11月15日時点で88種類あり、先進医療A(29種類)と先進医療B(59種類)に分かれます。 先進医療Aと先進医療Bの区別は以下の通りです。 「未承認の医薬品・医療機器を使うか」と、「人体への影響が懸念されるか」の組み合わせで決まります。 先進医療A• 未承認の医薬品・医療機器を使わない医療技術(安全性・有効性が高い)• 未承認の医薬品を使うが、その医薬品による人体への影響が極めて低い医療技術 先進医療B• 未承認の医薬品・医療機器を使う医療技術 医薬品による人体への影響が極めて低いものは除く• 未承認の医薬品・医療機器を使わないが、安全性・有効性について今後も慎重な観察や評価が必要とされる医療技術 1-1. 先進医療は「技術料」が全額自己負担となる 先進医療と認められた治療法は、今後、公的な医療保険の対象にするかどうかのテストをしている段階にあります。 そのため、先進医療を受ける場合、「技術料」が全額自己負担となります。 では、先進医療を受けたらどの程度の額を自己負担することになるのか、入院して先進医療を受けるケースで見てみましょう。 以下の費用が発生するものとします。 A 先進医療の技術料:100万円• B 先進医療の技術料以外の費用 診察・検査・投薬・注射・入院など :100万円 このうち、「 B 先進医療の技術料以外の費用」は公的医療保険の対象なので、一般成人なら3割の負担となります。 さらに、が適用され、1ヶ月あたりの自己負担額の上限があるので、医療費の負担は大幅に軽減されます。 これに対し「 A 先進医療の技術料:100万円」は公的医療保険の対象とはならず、その全額を自己負担しなくてはなりません。 この例では A 先進医療の技術料を「100万円」としましたが、決して大げさな額ではなく、種類によっては数百万円にもなる場合もあります。 なぜこのように高額になってしまうことがあるのか説明しましょう。 先進医療の種類によっては、全国でごく限られた数か所、特殊なものになると1か所でしか受けられないものもあります。 仮に医療技術として有効性が認められたとしても、一部の施設でしか実施できず全国的な普及が難しいのであれば、公的医療保険の対象にはできません。 なぜなら、公的医療保険の対象は、多くの国民が等しく受けられる治療でなければならないからです。 一方で、全国的に普及する可能性が高いと判断されれば、先進医療から公的医療に転換され、公的医療保険で補助してもらえるようになることもあります。 1-2. 先進医療を受けるには高額な費用が必要となることもある このように、先進医療は、その技術料の全額が自己負担となってしまいます。 しかも、治療の種類によっては非常に高額です。 以下、先進医療の種類(一部)と平均費用をまとめた表をご覧ください。 いずれも有効なガンの治療法として注目されています。 また、年間実施件数が最も多い「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」は、白内障によって悪化した視力を回復させるための手術法であり、陽子線治療などと比較すると費用は安くなるものの、こちらも決して軽い負担ではありません。 一方、表にもある通り「先進医療=高額」というわけでもない点にも注意してください。 たとえば、表に挙げた中で「神経変性疾患の遺伝子診断」は、平均費用が17,783円とそれほど高くありません。 また、この表には含まれていませんが、厚生労働省の資料「」によれば、大腸がんの治療の1つでがんの再発予防などのために行われる「術後のアスピリン経口投与療法」は、平均費用が244円ときわめて安価です。 とはいえ、紹介した陽子線治療・重粒子線治療・多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術をはじめとして、年間の実施件数が多い治療法・手術法は数十万円・数百万円という負担になることが多くなっています。 1-3. 確率は低くても、誰もが先進医療を受ける可能性がある 先進医療は、基本的には、受ける可能性が低いものと言えます。 なぜなら、担当の医師が合理性・必要性を認めた場合にしか受けられませんし、実施している医療機関の数自体が限られていることが多いからです。 たとえば、上で紹介したがん治療の「陽子線治療」「重粒子線治療」の実施件数は2つ合わせても年間2,671件にすぎません。 厚生労働省がまとめた「平成29年 2017年 患者調査の概況」の「」によればがん 悪性新生物 患者の数は178. 2万人なので、このうち2017年に陽子線治療・重粒子線治療を受けた人の割合は単純計算で 0. また、先進医療全体で見ると、上述した厚生労働省の資料(「」「」)によれば、2017年7月1日~2018年6月30日の1年間に行われた先進医療の件数は28,539件です。 日本の総人口は約1億2,615万人(総務省統計局「」参照)なので、1年間で先進医療を受けるのは0. このように、先進医療を受ける確率自体は決して高くはありません。 ただし、「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」については注意が必要です。 上の表にあるように、年間約2万3千件行われており、年間約3万件行われている先進医療の大半を占めています。 また、白内障は、長生きすればいずれは発症する病気とも言われており、誰でもこの治療を受ける可能性があると言っても過言ではありません。 したがって、誰しも、先進医療を受ける確率は低いとはいえ、受ける可能性があることは否定できないのです。 先進医療特約は付けるべき 以上を踏まえ、先進医療特約を付けるべきでしょうか。 結論から言えば、これから医療保険やがん保険に加入するならば、ぜひ付けるべきです。 特約自体の保険料負担は大変軽く、どの年代でも、月額100円程度です。 先ほど、先進医療の技術料が高いとお伝えしたので、意外に思われるかも知れません。 なぜこれほど安いかと言うと、やはり、先進医療を受ける可能性自体が非常に低いためです。 ただし、低いとは言っても、たとえば「多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術」白内障になる可能性はがんなどの病気になったとき、万が一先進医療を受けることになっても特約で高額な技術料を負担してくれることが分かっていれば心強いでしょう。 神的な負担も軽減できます。 そのため先進医療特約は、医療保険やがん保険に加入するならば、ぜひとも付けることをおすすめします。 今の保険に先進医療特約を追加できるか 中には、現在医療保険やがん保険を契約しているものの、先進医療特約を付けていないという方もいるでしょう。 保険会社によっては、加入中の保険に先進医療特約を追加できることがあります。 「中途付加」と言います。 では、先進医療特約を中途付加できない場合はどうすれば良いでしょうか。 その場合は、現在の医療保険やがん保険を乗り換えは慎重に考えなければなりません。 なぜなら、医療保険やがん保険は契約した年齢によって保険料が大きく変動し、場合によっては年齢が10歳上がるだけで保険料が2倍程度に跳ね上がってしまうことも珍しくありません。 そのような場合、先進医療特約を付けるために保険を掛け替えるのは、合理的とは言えません。 一方、現在加入している医療保険・がん保険が10年間の定期契約でちょうど見直すタイミングであったり、先進医療特約の有無だけでなく他にも契約内容などに不足を感じていたりする場合には、掛け替えを検討しても良いでしょう。 まとめ 医療保険やがん保険に付けられる「先進医療特約」は、先進医療にかかる技術料を、一定の限度額まで、全額保障してくれるものです。 先進医療は、技術料が国の公的医療保険の対象外で、自己負担になる治療法です。 統計上、先進医療を受ける確率自体は非常に低いのですが、誰もが受けることになる可能性があります。 仮にその必要が生じた場合には技術料が全額自己負担となり、その負担は非常に高額となることが多いのです。 保険料は月額100円程度と非常に安価なので、万が一の際に備えて付けしておくことをおすすめします。 ただし、先進医療特約を備えたいがために既存の保険を解約して掛け替える場合は、年齢がアップしたことで保険料が上がることがあるので、慎重に検討するようにしてください。

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全5331文字 こんにちは、総合南東北病院外科の中山祐次郎です。 8月に入り、暑い日々がやってきました。 全国で猛暑のニュースが流れていますね。 昨年、京都にいたときに「最高気温38度」を5日経験しましたので、こちら福島での35度にはそれほど苦痛を感じません。 とはいえ皆様、本当に熱中症にはお気をつけて。 病院にも多数熱中症の患者さんが受診されています。 特に死亡率が高いのが高齢者ですので、読者の皆様の親御さん世代にも「クーラーをつける」「のどが渇かなくても水分をとる」ことをお伝えください。 さて、今回はがんの「先進医療」についてお話ししましょう。 先進医療について、その意義と必要性についてここまでまとめたものは他にありません。 さらに私個人の医者としてのスタンスも本音を書きました。 なお、今回も引き続き、今年の6月に出版した著書『がん外科医の本音』から引用しております。 ありがたいことに、本書は全国の本屋さんでご好評をいただいております。 先進医療は治療に必要なのか? 皆さんは、先進医療というものを聞いたことがあるでしょうか。 最近、名前が知られてきたもので、生命保険会社などの「先進医療特約」でご存じの方もいるかもしれません。 これは何かと言うと、厚生労働省によって指定されている新しい治療のこと。 「先進」という名前はついていますが、ちょっとこの言葉のイメージはぴったりではありません。 先進医療は、「これから保険診療の一つとして認めるかどうかの候補生のような新しい治療」とも言えます。 保険診療とは、有効性や安全性が確認されていて、それゆえ割引料金(多くの人は3割負担)で受けられる治療のこと。 これは、検査も手術も薬もすべて事細かに決められており、辞書のような分厚い本に載っています。 先進医療は保険診療の一つに入ることを目指している治療で、新しいものですが、保険診療を超えた先進的なもの、という意味ではないことに注意が必要です。 あくまで保険診療になる手前の治療法のことだと考えてください。 手前である理由は、大ざっぱに言えば有効性や安全性が高いレベルで証明されていないからです。 通常、保険診療の一員になるためには、効くことと安全であることがきっちり示されていることが必要です。 過去には結構、適当な証明だったものもありますが、今はしっかり証明され、評価されています。 参考までに、厚生労働省のいう先進医療の定義は、「将来的な保険導入のための評価を行うものとして、未だ保険診療の対象に至らない先進的な医療技術等と保険診療との併用を認めたもの」です(厚生労働省ホームページ「先進医療の概要について」より)。 先進医療は89種類(2019年7月1日現在)もあります。 どんなものがあるのでしょうか。

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