すき家は10月以降も店内と持ち帰りの価格を揃える 大手外食チェーンの増税後の価格設定の対応がおおむね出そろった。 初の軽減税率の導入で各社の反応はわれた。 消費者への周知など、10月以降も混乱を防ぐ配慮が求められそうだ。 店内で飲食しても持ち帰っても税込み価格をそろえることにしたのは「すき家」「松屋」「ケンタッキーフライドチキン(KFC)」といったチェーンだ。 もともと10円単位で価格を決めている。 10円単位での税込み価格でそろえたほうが1円単位の支払いが発生せず、会計作業も煩雑にならずに済む。 (HD)は本体価格を据え置いて、外税にする方針だった。 だが「『500円ランチ』などの(価格を打ち出す)キャンペーンが消費者に伝わりにくくなる」(近藤正樹社長)との懸念から、店内飲食と持ち帰りとの価格を統一し、税込み価格を続ける。 全商品を据え置くと利益を圧迫するため、商品によっては本体価格を引き上げる見通しだ。 「マクドナルド」は7割の商品で税込み価格を据え置きとし、店内飲食でも持ち帰りでも支払額が同じになるようにした。 主要メニューの「ビッグマック」(税込み390円)や平日昼の「バリューランチ」(550~600円)などは現在と同じ価格を維持する。 現在100円のハンバーガー、130円のチーズバーガーなど3割の商品は10円引き上げる。 日本マクドナルドは販売数を加味して「メニュー全体で税を抜いた本体価格の引き上げにならないようにした」という。 下平篤雄副社長は「シミュレーションを重ね(消費者に)分かりやすく、利便性が高いと判断した」と統一価格にした理由を述べた。 本体の価格を据え置き、同じメニューでも店内飲食と持ち帰りで支払う金額が異なるようにするのは「モスバーガー」や「ガスト」だ。 「タリーズコーヒー」も従来の税込み表記を税別表記に直し、店内飲食と持ち帰りでそれぞれの税込み価格を分ける方針だ。 例えば現在330円のコーヒーSサイズは305円+税と表記する。 タリーズコーヒージャパンは「今も店内を利用するか持ち帰りかを聞いて注文を受ける。 混乱は少ないと判断した」と説明する。 の「天丼てんや」は、主力商品の税込み価格を据え置き、店内外で統一した。 一部商品は店内外で価格を別にする「折衷案」を採っている。 税込みで統一価格にすれば本体価格の調整が必要で、コストが利益を圧迫する可能性がある。 ただ消費者の側からすれば店内飲食も外食も支払額が同じで、店内飲食が敬遠されにくくなる。 持ち帰りの比率や店内作業の違いなどで判断が分かれた。 チェーンによって個別企業がどう対応しているかを周知させる期間も限られており、当面は消費者の混乱を招きかねない。 10月以降も、店内外での周知や、消費者をつなぎとめるための販促などが必要になるとみられる。 政府、税込み同一価格を推奨 政府は、消費者にとって分かりやすいとの理由から、持ち帰りと店内飲食の税込み価格を統一することを推奨してきた。 10日には関係する省庁の担当者を集めた会議を開いて、企業や消費者に混乱が起きないよう情報収集を強化することを確認した。 法律では価格の表示は「税込み価格(総額表示)」が原則で、「本体価格+税」は例外との位置づけだ。 過去の消費増税時には、値札の貼り替えが必要なく、消費者に値段の据え置きを印象づけるため、例外の方を選ぶ企業が目立った。 政府が税込み価格の統一を推奨したのは、消費者の混乱回避だけが理由ではない。 多くの企業が税込み価格に統一したうえで10月1日の前後で価格を据え置けば、商品の価格が一斉に値上がりすることはなく、消費者心理の冷え込みを回避できるという読みもある。 一部の主要外食チェーンが税込み価格の統一を選んだとはいえ、企業によって対応は分かれており増税直後は消費者が戸惑う場面がありそうだ。 税込み価格を統一した企業の多くは本体価格ベースでは実質的な値下げを余儀なくされており、その負担が納入業者などに転嫁されないかを監視することも課題になる。 古谷一之官房副長官補は10日の会議で、各省庁に情報収集体制を強化するよう指示した。 政府は消費者の混乱や納入業者への買いたたきなどが起きていないか監視を徹底する構えだ。
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ポイント還元制度に関わるマクドナルドの対応について ポイント還元制度 正式名称「キャッシュレス・消費者還元事業」 とは? 消費増税後の需要平準化と、キャッシュレス決済の促進を目的とした経済産業省の取り組みです。 この取り組みは、現時点では2019年10月1日から2020年6月30日までの期間において実施される予定です。 マクドナルドはポイント還元制度に参加する? この制度は参加を表明した店舗が対象となる取り組みであり、国内のマクドナルド約2,900店舗のうち、約2,000店舗のフランチャイズ店舗が参加を予定しています。 なお、直営店舗に関しましては制度の対象外のため、実施はいたしません。 ポイント還元対象店舗はどこから確認できる? 参加対象店舗は地図形式または一覧形式でご確認いただけます。 ・地図形式は ・一覧形式は 対象店舗には、本制度への参加加盟店であることがわかるステッカー等を店舗に掲示しております。 ポイント還元の対象となるキャッシュレス手段は? 2019年8月31日時点では以下のキャッシュレス手段がポイント還元対象です。 注1:お買い上げいただく方法によってご使用いただけるキャッシュレス手段に違いがある場合がございます。 なお、LINE Payはマクドナルド モバイルオーダーのiOSのみで利用可能です 2019年10月1日現在。 注2:楽天社が運営する楽天Edyはポイント還元対象ですが、同社のRポイントによる支払いはポイント還元対象外です。 同様に、NTTドコモが運営するiDはポイント還元対象ですが、同社のdポイントによる支払いは対象外です。 注3:上記は2019年8月31日時点の情報であり、変更となる可能性があります。 注4:対象と記載されているものでも、カードの種類や条件により、例外的にポイント付与の対象とならない場合があります。 詳しくはをご覧いただくか、カード発行会社等にお問合せください。 よくあるご質問 ポイント還元制度については 消費増税対応については 価格表示については また、制度の詳細は、をご確認下さい。
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「gettyimages」より 消費増税に伴い 軽減税率制度が導入され、飲食店等での店内飲食(イートイン)は税率10%、持ち帰り(テイクアウト)は8%となったことで、特に影響があるファストフード店の動向が注目されていた。 蓋を開けてみると、イートインとテイクアウトを税込同一価格で販売する店と、税抜価格を同じにして税率で販売価格に差をつける店とに分かれた。 税込同一価格を導入した代表格は、 マクドナルド、ケンタッキーフライドチキン、すき家である。 しかも、イートインをテイクアウト価格と同じにするため、イートインの税抜価格を、増税前より安くしている。 増税なのに値下げをしているのだ。 例えば、マクドナルドの「ビッグマック」は増税前は390円(税込価格)だったが、増税後もイートイン、テイクアウトとも390円。 イートインの場合、増税後の税抜(本体)価格は355円になり、実質的には6円の値引きになる(表参照)。 では、なぜ実質値下げまでして税込価格を同一にしたのか。 そうしなければ、以下のような弊害が生じるからである。 (1)同じ商品なのに食べる場所で価格が変わる、すなわち一物二価にすると、レジ精算時に間違いが起こりやすい。 (2)レジ精算時でも、どちらにするか迷う顧客がいると、レジの待ち時間が長くなる。 (3)レジ精算後に変更する顧客がいると、修正処理に時間がかかる。 こうした、レジ精算時の間違いや待ち時間の発生などより、店側がもっとも懸念するのは、顧客同士のトラブルだ。 イートインかテイクアウトかは、レジでの顧客の申請時に決まる。 その後、顧客がどこで食べても法律違反にはならない。 もちろん精算時にテイクアウトと申請した顧客が店内で飲食していても、店側は「2%分の税金を徴収すること」も「無理やり追い出すこと」もできない。 あくまでモラルの問題だ。 軽減税率制度がスタートした当日、コンビニエンスストアでは精算時にテイクアウトだと申請して購入した商品をイートインコーナーで飲食する客の姿が多く見られた。 店側は黙認するとしても、イートインの混雑時に客同士で次のようなやり取りがあるかもしれない。 A「私は消費税を10%支払ったので、座って食べる権利がある。 あなたはテイクアウトだと言って8%しか払っていないのだから、席を空けなさい」 B「レジを済ませた後、席が空いていたから、それじゃあここで食べていこうと思ったから食べているんです」 A「いや、税金払っていないんだから席を譲れ」 こうなれば、店側は対処に困るのだ。 「席が空いたから店内で食べている」と言われれば、店側は「それでも税金払っていないんだから、席を空けてください」とは言えない。
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