発行日前に増刷が決まったと話題になったフェミマガジン「エトセトラ」(エトセトラブックス)の創刊を記念して、その発行人であるエトセトラブックスの松尾亜紀子さんと、ゲストに作家でフェミニストの北原みのりさんをお招きして対談イベントを行います。 <イベント内容> 『82年生まれ、キム・ジヨン』など、韓国で書かれたフェミニズム本が、日本でもベストセラーになっている昨今。 実は、北原さんと松尾さんも、作家とその編集担当としてここ数年、韓国のフェミニストたちへの取材を重ねており、強い影響を受けているとか。 韓国を愛してやまないお二人に、日本と韓国のフェミニズムについて、いろいろと語っていただきます。 <プロフィール> 松尾亜紀子(まつお・あきこ) 1977年生まれ。 編プロ勤務を経て、河出書房新社で15年間書籍編集をつとめる。 2019年に独立、フェミニズムにまつわる様々な本を届ける出版社として、エトセトラブックスをスタートさせる。 福岡で過ごした大学時代は、学生交流をきっかけに釜山に通いつめていた(が、その頃学んだハングルはすべて忘却)。 ゲスト:北原みのり(きたはら・みのり) 1970年生まれ。 96年に、フェミニズムの視点でセックス・トーイショップ「ラブピースクラブ」を設立。 著書に、韓流にハマる女性たちを共感を持って考察した『さよなら、韓流』、普通の主婦が愛国化する理由に迫った『奥さまは愛国』(朴順梨との共著)など多数。 責任編集に、日本のフェミニズム運動の歴史をわかりやすく解説する『日本のフェミニズム』(以上、河出書房新社)がある。
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故障している感覚が、ずっとある。 私は子供の頃から、「怒り」がよくわからない。 あるはずなのに、故障していてその感覚を自分できちんと認識することができない。 一方で、大切な女友達に、あなたの心は麻痺(まひ)しすぎていて苦しみが認識できなくなっている、このままでは倒れてしまう、あなたは悪くないのに、と叫びたくなることがある。 『彼女の体とその他の断片』を読んだとき、私が真っ先に思い出したのは、いつも自分につきまとっているこれらの感覚だった。 首にリボンを巻いている女性の生涯と、そのリボンがついに解かれてしまった瞬間の光景。 透明になっていく女たちに縫い付けられたドレス。 減量手術を受けた女性のもとに現れた物体。 この短編集で描かれる世界は、故障してしまった私のような人間にとって、とてつもないリアリティを持って響いてくる。 作者の言葉は、ただ物語と共に流れていくだけで終わらず、読んだ人間の体の内側にとどまり、いつまでも鳴り続ける。 壊れた自分の中で本当はどんな「音」が鳴っているのか、驚くほど鮮明に教えてくれる。 故障しなければ生きてこられなかった女性たちにとって、世界がどれだけ壊れているか。 現実世界での眼差(まなざ)しが破損してしまっていても、物語の力を借りることで、誰もがその光景をとてもクリアに見ることができる。 怒りとは想像よりずっと柔らかいものだったのだ、と思う。 この作品集は、怒りだけではなく、恋をする喜び、そのとき肉体に宿る言葉、切ない人生の一場面、様々な記憶を、まったく新しい角度と形で何度も揺さぶりながら、私に開放と安らぎ、そして苦しむ自由を与えてくれる。 麻痺は麻酔ではない。 この本が覚醒させてくれた痛みは、私に希望を与えてくれる。 精神世界の無数の傷がやっと血を流し、体の中で新しい言葉が燃える。 そのことが始まりになるのだと信じられる作品である。 小澤英実ほか訳。
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発行日前に増刷が決まったと話題になったフェミマガジン「エトセトラ」(エトセトラブックス)の創刊を記念して、その発行人であるエトセトラブックスの松尾亜紀子さんと、ゲストに作家でフェミニストの北原みのりさんをお招きして対談イベントを行います。 <イベント内容> 『82年生まれ、キム・ジヨン』など、韓国で書かれたフェミニズム本が、日本でもベストセラーになっている昨今。 実は、北原さんと松尾さんも、作家とその編集担当としてここ数年、韓国のフェミニストたちへの取材を重ねており、強い影響を受けているとか。 韓国を愛してやまないお二人に、日本と韓国のフェミニズムについて、いろいろと語っていただきます。 <プロフィール> 松尾亜紀子(まつお・あきこ) 1977年生まれ。 編プロ勤務を経て、河出書房新社で15年間書籍編集をつとめる。 2019年に独立、フェミニズムにまつわる様々な本を届ける出版社として、エトセトラブックスをスタートさせる。 福岡で過ごした大学時代は、学生交流をきっかけに釜山に通いつめていた(が、その頃学んだハングルはすべて忘却)。 ゲスト:北原みのり(きたはら・みのり) 1970年生まれ。 96年に、フェミニズムの視点でセックス・トーイショップ「ラブピースクラブ」を設立。 著書に、韓流にハマる女性たちを共感を持って考察した『さよなら、韓流』、普通の主婦が愛国化する理由に迫った『奥さまは愛国』(朴順梨との共著)など多数。 責任編集に、日本のフェミニズム運動の歴史をわかりやすく解説する『日本のフェミニズム』(以上、河出書房新社)がある。
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