フッ素で虫歯予防 フッ素は自然界に存在する物質で、お茶の葉や海産物にも多く含まれています。 フッ素が虫歯予防に使用されるようになったのは1940年代からです。 フッ素の毒性(急性中毒や慢性中毒)による副作用を心配する人がいますが、たとえ赤ちゃん・乳幼児や子供などの低年齢に対してのフッ素使用であっても、使用量を守れば全く問題ありません。 日本では先進諸国と比べて比較的フッ素の導入が遅れていると思われます。 とは言うものの、最近ではフッ素入り歯磨き粉が全体の80%を超えるくらいまで普及してきています。 さらには2017年に歯磨き粉に配合出来るフッ素濃度の上限を1000ppmから1500ppmに引き上げる法改正がなされました。 大量のフッ素摂取で起こる副作用 急性中毒 下痢や嘔吐、悪心など。 慢性中毒 1 歯のフッ素症…生後6ヶ月~5,6歳のエナメル質形成時期(顎骨内の歯胚に影響)に大量のフッ素を持続的に摂取すると起こる疾患です。 症状は歯の表面に白色の斑点が出来たり、小さな穴が開いたりします。 2 さらに大量のフッ素摂取で骨硬化症、甲状腺や腎臓に障害。 低濃度フッ化物イオンが耐酸性を示す フッ素は歯の表面にあるエナメル質の結晶・ハイドロキシアパタイト(リン酸カルシウムでできた歯や骨を構成する成分)をフルオアパタイトの結晶に変化させ、化学的に強化してエナメル質の酸に対する抵抗性を増加させます。 さらに最近の研究では、低濃度のフッ化物イオンが僅か1ppmでも口腔内に存在すると 臨界PH5. 5以下のPH5. 0であっても著しく脱灰を抑制する事がわかっています。 つまり、低濃度のフッ化物イオンがエナメル質の表面及び内部に吸着し被覆することで水素イオン( ミュータンス菌などが作る酸)からエナメル質表面及び内部を防護し歯を強くしていると言えます。 5とは…これ以上pHが下がり酸性度が増すと歯が脱灰し虫歯になる境界のpH値です。 脱灰されたエナメル質がフッ化物イオンによって再石灰化が進む 虫歯はエナメル質の主要な無機質であるハイドロキシアパタイトが脱灰と再石灰化を何度も繰り返しながら進行する病気です。 口腔内にフッ化物イオンが低濃度(最低濃度は0. 03~0. 5ppm 程度)で存在すると、この再石灰化が持続します。 しかし残念なことに、通常の生理的な唾液中のフッ化物イオン濃度は0. 02ppm 未満であるため、積極的にフッ素の使用が必要となります。 歯の再石灰化で初期虫歯なら再生可能 歯の再石灰化とは脱灰(虫歯)によって失われたミネラルが唾液中の過飽和状態のカルシュウムやリン、及びエナメル質内のミネラルによって回復する現象です。 従って、初期の虫歯なら健康な状態にエナメル質を再生させることが出来るということです。 歯周病関連• 虫歯治療関連• 予防歯科関連• 小児歯科関連• 子供の歯並び関連• 矯正歯科関連• ホワイトニング関連• 口腔外科関連• インプラント関連• 入れ歯関連• 高齢者歯科• 歯科全般の治療関連• 全身の健康関連•
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1月9日、イギリスのロンドン大学キングスカレッジの研究チームの論文を、発表後イギリスの学術誌「ネイチャー」に掲載しました。 なんと、アルツハイマーの治療薬を使って歯を自然再生させることに成功したというのです。 どのような研究なのでしょうか。 歯の再生実験に成功したのは、ロンドン大学キングスカレッジのポール・シャープ教授の研究チームです。 使った薬はアルツハイマーの治療薬タイドグルーシブでした。 この薬は現在臨床試験中のもので、アルツハイマー治療に使用した場合は、アルツハイマーの原因であるグリコーゲン合成酵素キナーゼ3の活性化を抑制することで症状を抑えると確認されています。 しかし歯に適用すると象牙質の修復を自然に促進する作用があると認められるとして、この作用に目を付け実験を行っていました。 この実験では、マウスの歯を一部削り、生分解性があるコラーゲンで出来たスポンジにアルツハイマー治療薬であるタイドグルーシブを含ませてその部分に詰めるという方法でした。 スポンジはその性質から時間と共に分解されます。 分解されるスポンジに置き換わるように削られた象牙質が再生していくことが確認されました。 作用についても驚きですが、再生までの間がわずか6週間という短期間であったことにさらに驚かされます。 今までの虫歯治療とは そもそも従来の虫歯治療とはどういったものなのでしょうか。 歯が虫歯になると、虫歯に冒された部分をその大きさよりさらに一回り大きく削ります。 詰め物をするため、詰め物がきちんとはまる大きさに整えて削るのです。 そして詰め物を入れます。 小さい場合はCR(コンポジットレジン)を使用してその場で固めて終わります。 深い場合は型取りをして、歯科技工士が作成した銀歯やセラミックなどの硬い詰め物を入れます。 この方法が象牙質の再生を阻害しているとポール・シャープ教授が今回の発表で訴えているのです。 象牙質にはある程度の自然再生能力があります。 皮膚の様に、条件さえ整えば再生されるのです。 その作用を応用したのがMTAセメント等のある種のセメント類です。 条件があるもののこのセメントを使用すると数か月のうちに高確率で象牙質の再生がみられます。 しかし硬い詰め物は象牙質が再生しようとしても分解されず、馴染むことはありません。 つまりかえって邪魔をして歯が治らないのです。 この歯の自然再生作用を引き出したのが今回のアルツハイマー治療薬タイドグルーシブなのです。 この実験に期待すること 今後この研究に期待できることは以下の3つであると、番組内で報じられました。 削る範囲が少なくなり、伴う痛みも少なくなる。 自分の歯が再生するので、詰め物が取れるというトラブルがない• 歯の寿命が延びる。 美しさを保てる。 このどれもが期待できますね。 歯を抜かずに長いあいだ保てるというこのは大変素晴らしいことです。 しかしさらに期待できることがあります。 それは1にある「削る範囲が少なくなる」という部分を「いっさい削らずに」に変える事が出来るからです。 あなたはオゾン治療をご存じでしょうか?O3と書くオゾンのことです。 オゾンには触れた瞬間虫歯菌を一瞬にして殺菌する素晴らしい作用があります。 この作用を利用してオゾンで虫歯の殺菌を行い、痛みもなく削らずに虫歯を治療する方法が開発されているのです。 すでに一般化しています。 オゾン治療器を導入している歯科医院も増えてきています。 このオゾンで歯を殺菌してしまえば削る必要さえなくなるのです。 オゾンによって虫歯菌は死滅します。 削る必要といえば、歯がぼろぼろになって軟弱になってしまっている部分程度でしょう。 この方法ならより理想的ではないでしょうか。 さらに期待される治療となりそうですね。 実用化はいつ? ロンドン大学キングスカレッジの発表によれば、まだマウス実験での成功のみとのことです。 しかしポール・シャープ教授によると、タイドグルーシブはもともとアメリカなどでもアルツハイマー薬として承認されている薬で、歯の治療薬としての応用も時間がかからないのでは?とのこと。 年内にも臨床試験を実施し、開発が待たれる治療となっているようでした。 ポール・シャープ教授によれば「ドリルで歯を削る工程は残る。 今後もドリルからは逃れられない」とのことでした。 しかし今までの金属やセラミックを詰める前提の切削とは大きく異なりますので、削る範囲もそうとう小さくなるでしょう。 実用化が大きく期待される治療ですね。 キングスカレッジオブロンドンの発表記事 論文 Newsweek日本版 人気記事ランキング• 歯科医院で「こんち」と言っているのを聞いたことはありませんか... 6,435ビュー• 歯の再生と聞いて大喜びするのは、すでに歯を失って二度と蘇らな... 3,279ビュー• あなたは1月18日の午後の情報番組「直撃LIVE グッディ!... 3,019ビュー• あなたは食べ物や飲み物が歯とどのような関係があるのかご存じで... 2,677ビュー• 歯科医院に通っている人なら「保健で白い歯が入れられます」とい... 2,445ビュー• 歯医者さんに健診に行って「タバコは吸っていませんか?」と聞か... 1,917ビュー• 赤ちゃんのために歯科検診を受けるお母さんはたくさんいます。 1,427ビュー• 歯科医院では歯や歯茎の病気の他にも色々な病気の対応をしていま... 1,386ビュー• 笑気麻酔をしてみたい、初めてするのは不安という方、こちらのペ... 1,252ビュー• あなたが今何かのお薬を飲んでいる場合、もしかしたら治療を断ら... 1,206ビュー.
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1.エナメル質とは 歯の頭の部分を覆っている白いところで、体の中で一番硬い部分です。 エナメル質の96%は無機質でヒドロキシアパタイトという成分で構成されています。 カルシウムやリン酸を主成分にしています。 エナメル質には神経がなく、虫歯になっても痛みはありません。 エナメル質はその下の象牙質によって支えられ、象牙質には神経があります(象牙質知覚過敏など)。 2.エナメル質の虫歯の始まり 2-1.食事によりエナメル質が脱灰(だっかい)する 全ての人のお口の中には虫歯菌が住んでいます。 虫歯菌は人が食事をした時のたんぱく質や糖を食べ、糞として酸を出します。 この酸によってエナメル質が溶かされることを脱灰(だっかい)といいます。 2-2.唾液の力でエナメル質を再石灰化(さいせっかいか)する エナメル質はただ酸によって溶かされっぱなしではありません。 溶かされたエナメル質は唾液の力によって再石灰化(さいせっかいか)するのです。 再石灰化は溶け出してしまったエナメル質の成分を唾液の力によって元の状態に戻すことです。 唾液の力 唾液の中には歯を再石灰化させるカルシウムやリン酸が多く含まれています。 そのため脱灰したエナメル質を再石灰化できるのです。 しかし、副作用として歯石が出来てしまいます。 プラークが溜まっているとそこにも唾液が石灰化させるので歯石が出来易くなってしまうのです。 2-3.脱灰と再石灰化のバランスが崩れると虫歯になる 間食が多く脱灰の回数が多かったり、飴など甘いものがお口の中に長く入っていて脱灰の時間が長いと、再石灰化する時間が足りなくなり、エナメル質に穴が開いて虫歯が始まります。 3.エナメル質を再生させる方法 3-1.キシリトールガムで唾液を多く出す 脱灰してしまったエナメル質を再生しているのは唾液の中のカルシウムやリン酸などの成分です。 そのためガムをかんで唾液を多く出せば溶けてしまったエナメル質は再生します。 特にキシリトールガムは虫歯菌が酸を出すのを抑える効果があります。 詳しくは「」を参考にしてください。 3-2.間食を控え、脱灰を抑える 間食を控えることによって、エナメル質が脱灰する時間が短くなります。 そのため再石灰化の時間が長くなりエナメル質が再生します。 3-3.食後歯磨きをして酸を出す細菌を減らす 食後歯磨きをすることで、お口の中の虫歯菌を減らし、酸が作られる量を少なくすることができます。 その分再石灰化が多く起こりエナメル質を再生させることができます。 4.エナメル質を強化させる方法 4-1.フッ素の力を使う エナメル質が再石灰化するとき唾液の中のカルシウムやリン酸を取り込みます。 この時フッ素が加わるとより強いエナメル質の構造(フルオロアパタイト)になります。 そのため虫歯を20%~50%も予防できるといわれています。 現在はほとんどの歯磨き粉に入っています。 その他にもフッ素入りのジェルや洗口剤もあります。 詳しくは「」を参考にしてください。 4-2.おすすめのフッ素用品 歯磨き粉:チェックアップスタンダード フッ素ジェル;チェックアップジェル 洗口剤:フッ化ナトリウム洗口液 5.エナメル質の虫歯は自然治癒を目指す エナメル質が虫歯になったからと言って直ぐに削って詰める必要はありません。 エナメル質の虫歯は自然に治すことができます。 詳しくは「」を参考にしてください。 5-1.現在のエナメル質虫歯の状態を確認する レントゲンやダイアグノデントを使って虫歯の深さや硬さを確認します。 虫歯は黒いからと言って全て削らなくてはいけないわけではありません。 5-2.唾液検査を行い原因を調べる エナメル質が虫歯になってしまった原因を調べる必要があります。 唾液検査によって原因が判れば、改善方法がわかります。 5-3.歯医者で高濃度のフッ素を塗る 歯医者でお口の中の歯石や歯垢を取り除いた後、高濃度のフッ素を塗り、歯を強化させていきます。 5-4.自宅で唾液検査によってわかった改善方法を行う 唾液検査の結果から分かった原因をもとに、自宅でできる改善方法を行っていきます。 毎日続けることが大切です。 5-5.定期的に観察する エナメル質の虫歯が進行していないか定期的に観察していきます。 お口の中が虫歯にならない環境にできれば、ほとんどの場合、虫歯は進行しません。 定期的に検査を行い、虫歯が硬く改善しているか確認していきます。 詳しくは「」を参考にしてください。 初期虫歯治療の流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。 また、構造も永久歯に比べ緻密ではなく脱灰しやすいため、虫歯菌の酸に侵されると直ぐに脱灰し、気づくと直ぐに穴が開いてしまいます。 その為、乳歯の虫歯を防ぐにはフッ素とデンタルフロスは欠かせないものです。 詳しくは「」を参考にしてください。 6-2.生えたての永久歯のエナメル質が弱い 生えたての永久歯のエナメル質は熟成していないため、軟らかく虫歯菌の酸によって溶かされやすい状態にあります。 また、歯に擦り減りが無いため溝が深いことと、生えてくる途中で歯茎に部分的に覆われて、プラークが溜まりやすい状態にあります。 そのため生えている途中から虫歯になってしまうこともあります。 生えている途中の永久歯は必ずフッ素を使い予防をする必要があります。 6-3.虫歯の90%は歯と歯の間からできる 虫歯の多くは歯と歯の間のエナメル質が溶けて始まります。 デンタルフロスの習慣がない方は虫歯ができるのを繰り返しています。 早くに歯の大切さに気づき、デンタルフロスと定期的なクリーニングを行っていけば体を守ってくれるエナメル質を失わなくて済みます。 7.エナメル質の病気 7-1.エナメル質形成不全症 エナメル質が何らかの原因で、先天的に影響を受けて、上手く作られなかった歯のことを、エナメル質形成不全と言います。 これは乳歯にも、永久歯にも見られます。 他の歯と比べて歯の質が弱かったり、柔らかかったりするので、虫歯になりやすく、虫歯の進行も早いです。 そのため定期的な観察と必要であればプラスチックの樹脂などでコーティングする必要があります。 詳しくは「」を参考にしてください。 エナメル質形成不全の治療する流れと実際の治療の様子をわかりやすく動画にまとめましたので、こちらでご覧ください。 7-2.酸蝕症(さんしょくしょう) 虫歯以外の酸によってエナメル質が溶かされて、減ってしまう病気です。 ガラス工場やメッキ工場など酸性のガスがある場所で働いている方、スポーツドリンク、柑橘類を好んで飲食される方、嘔吐をよくする方は酸によってエナメル質が溶かされていきます。 歯がクレーター状に削れていきます。 7-3.咬耗症(こうもうしょう) 歯ぎしりや食いしばりがある方はエナメル質が擦り減っていいきます。 歯ぎしりは硬いエナメル質どうしが、削り合うので擦り減りが早く、人によっては神経が出てしまうまで削れてしまう方がいます。 原因が解明されていないために、マウスピースで保護する必要があります。 7-4.テトラサイクリン歯 永久歯が作られる妊婦の時期や8歳くらいまでにテトラサイクリン系の抗生物質をのむと歯がグレー色になることがあります。 実はこの色はエナメル質ではなく象牙質に着色しています。 近年は徐々にホワイトニングでも白くできるようになってきましたが、満足いくほどではないため、セラミックで白くする方が多いです。 8.エナメル質をきれいにする方法 8-1.歯のクリーニング エナメル質には茶渋などのステインが付くことがあります。 ステインは歯磨きでは取りにくいため、歯医者でクリーニングをしてもらい取る必要があります。 ステインが付きやすい人はホワイトニング用の歯磨き粉を使うとエナメル質にステインが付きにくくなります。 詳しくは「」を参考にしてください。 8-2.歯のトリートメント エナメル質に傷がついているとステインが付きやすかったり、歯が濁って見えたりします。 エナメル質は食べ物や歯磨き粉、歯医者でのクリーニングによって傷が付くことがあるのです。 そのためエナメル質をトリートメントすることによって傷を修復し、エナメル質の表面をツルツルにすることができます。 8-3.ホワイトニングはエナメル質の色を抜く 歯のホワイトニング剤にはエナメル質内にある有機質を分解する作用があります。 歯の色の原因は有機質のため分解されることによって歯が白くなります。 ただ、この有機質は徐々に戻ってくるので定期的にホワイトニングすることによって白さは維持されます。 詳しくは「」を参考にしてください。 そのため体の中で最も硬くなっています。 ただ、このエナメル質の砦を虫歯菌に破られてしまうと、虫歯が一気に広がります。 皆さんもエナメル質と一緒に歯を守り、生涯自分の歯で過ごせるように虫歯予防をしてみてはいかがでしょうか。
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