人のあくびを見ると、自分もついしたくなる。 「あくび自体は、哺乳類や鳥類、爬虫(はちゅう)類、魚類などの脊椎動物全般に見られる現象ですが、伝染するのはその中のごく一部。 たとえば、チンパンジーやサル、ヒヒ、犬、オオカミなどでは、あくびがうつることが分かっています。 これらの動物の共通点は、群れで生きる、いわば社会性のある動物だということ。 あくびの伝染は、社会的コミュニケーションの一つと考えられています」と大原氏。 犬では、種の違いを超えて、人のあくびがうつることも確認されている。 ちなみに、亀のあくびは伝染しないらしい。 英国の研究者らがそれを証明し、2011年にイグ・ノーベル生理学賞を受賞した。 この賞は、人々を笑わせ、そして考えさせてくれる研究に対して贈られる。 こうやって見ていくと、あくびの伝染は一種、親しさのバロメーターともいえる。 仮にあなたがあくびをして、誰かがそれにつられたとしたら、その人とは結構いい関係にあると思ってもいいのかもしれない。 逆に、以前はよくつられてあくびをしていたのに、最近はとんと伝染しない…といった場合は、相手に対する共感や関心が薄れてきたってこと? あくび一つにも人間関係が反映される。 面白いような、ちょっと怖いような…。 あくびで覚醒水準が上がる? ところで、そもそもあくびはなぜ出るのか。 「血液中の酸素が足りなくなるから」という話を聞いたことがあるが、これは今では否定されているという。 「室内の酸素や二酸化炭素の濃度を変えても、あくびの発生頻度に影響はなかったという実験結果が報告され、血中酸素欠乏説は否定されました。 近年、注目されているのは、あくびによって脳の温度を調整し、覚醒水準を上げようとしているのではないかという説です」(大原氏)。 確かに、あくびは眠いときや退屈なときなど、覚醒水準が低下したときに出てきやすい。 つまり、あくびは眠気を促しているのではなく、むしろ眠気を妨げ、体を覚醒させようとしているというのである。 しかし、口を大きく開けて息を吸い込むだけで、果たして覚醒水準が上がるのだろうか。
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あくびがうつるのは好きな人だから? 眠たいときや退屈な時など、 あくびが連発する経験は 誰もが持つものでしょう。 会社の会議中や授業中に あくびをするのは躊躇ってしまいますが、 我慢し続けても最終的には 出てしまいますよね。 経験上、大事な場面だと あくびをかみ殺すのも だんだんと上手くなっていきます。 このあくび、なんと 好きな人を確かめる方法の1つ という研究結果も出ています。 実際、あくびをすると 人に移る現象は知っている人も 経験がある人も多いと思いますが、 この現象は あくびをする人同士の 親愛の深さにより うつる時間も短くなるのです。 自分の好きな人の前や近くであくびをして もしその人にあくびがうつると、 自分のことを好きだったり 気になっていることになる、ということ。 因みにですが何故あくびが 人にうつるかというと、 人間の脳の中にある 「 ミラーミューロン」という 名前の共感細胞の作用が働くためです。 したがって好きな人と一緒にいると、 このミラーミューロンの動きが活発になり、 あくびがうつるのも早くなるのです。 あくびが移るのは親密な証拠、 だと考えると、 微笑ましくもありますね。 信頼や共感、仲良しだとうつる確率が高まる? 好きな人だとあくびがうつる時間も 早まると書きましたが、 この現象は恋愛感情ではなく 親愛関係や友達同士でも 例外ではありません。 友達同士であくびをすると、 もう1人の子が反応して あくびをしてしまうのが その証拠だと言われています。 更にいうと近年では あくびが 人から人へとうつっていくのは メッセージを伝える為の 合図の1つであるとする 研究結果も幾つか出てきています。 あくびは1種の 非言語コミュニケーションの1つと 確定される日も近いかもしれません。 動物にあくびがうつるのはどういう意味? 人から犬・猫にあくびが うつる理由は、 彼等の方が耳が良く、 その分あくびが移る現象の要である 共感細胞が働く範囲自体も 狭いからなのです。 人のあくびが犬・猫に移るのは 人と同じく共感細胞があり、 更に言うと飼い主からという 他の人間よりも余計に親密な 相手からのあくびだから、 ということになります。 しかし犬があくびをするのは 怖い敵にあったり見知らぬ人に触られたりと、 不安やストレスを感じた場合にも 発してしまうことが研究により分かっています。 犬のあくびも人間のように 1種の深呼吸として不安を抑える 作用を働かせると同時に、 相手にそれ以上近づくなと警告しているのです。 電話越しでも相手によってはあくびはうつる? あくびが移るのは 共感細胞のミラーミューロンの 伝達作用が働いている所為です。 では対面ではなく、 電話越しでも あくびは移るのでしょうか? その答えは イエスです。 実際に友達や恋人同士で 電話で長話をしているとき、 相手があくびをするとつられて私も… といった経験を持つ人もいます。 実は共感細胞ミラーミューロンは 対面してなくても、 電話越しの相手にでも この作用が働いてあくびをさせて しまう効果もあるのです。 でももし電話越しにあくびをしても 相手はあくびをしていなかったら、 その相手は自分のことを好きではない、 もしくは 人への共感能力が 低い可能性も考えられます。 それか電話をした時間が真夜中なら、 単なる寝不足かもしれません。 その場合はお互いに 夜更かしせず早く寝ましょう。 まとめ 仲の良い相手同士の場合、 あくびがうつる確率は高くなります。 ミラーニューロンという 脳内の共感細胞が活発になり、 より親密な相手ほど 脳内での伝達組織が早まり、 あくびがうつる時間も 短くなるという研究結果も 出ています。 家族や親友、友達や恋人など 仲の良い関係間でより頻繁に 見られる現象です。 あくびがうつるのは何も 人間同士だけに限った話ではなく、 猫や犬、鳥にもどれほど 人間との距離が信頼感があるかにより 同じ脳細胞の働きにより 見られることがあります。 あくびがうつるのは 必ずしも相手が眠いからとは 限らないのです。
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カラダの不思議。 赤ちゃんも犬も猫も鳥もネズミも、ヘビですらあくびをします。 母親の胎内であくびをする子もいるんだそう。 これまで長い間あくびの理由は謎に包まれていましたが、近年の研究で少しずつ明らかになってきました。 あくびの生理学 人があくびをするとき、あごの筋肉がストレッチされることで、頭、首、顔への血流が増加します。 また脳脊髄液が脳から下方へ送り出されます。 同様に、あくびをすると副鼻腔の壁が収縮し、これが大きく口を開くことと相まって、多量の空気が鼻腔、口、副鼻腔を通って取り込まれます。 あくびの理論 人がなぜあくびをするのかについては、主に3つの理論があります。 あくびは血中酸素濃度を上げる あくびをすると多量の空気が取り込まれるため、多くの人が当然の帰結として、あくびの目的はより多くの酸素を取り込み、より多くの二酸化炭素を排出することだと理論づけています。 ただこの従来の見解を裏付けるような客観的な証拠はひとつもありません。 それどころか、によると、 酸素や二酸化炭素の濃度上昇時に、あくびの増減は見られないことが分かっています。 そのため一部の科学者たちは、あくびは血中酸素濃度を上げることとは関係ないと結論しています。 あくびは覚醒を促す さまざまな種において、「」ことが分かっています。 そこで、あくびは警戒態勢を強化し覚醒状態を促進するために発生するという理論が生まれました。 この理論は、あくびが神経伝達物質と内分泌物レベルの変化を伴うという事実によって裏付けられています。 あくびは脳の温度を下げる 最近主張されているのが、 あくびが体温を調節をするという理論。 この理論は、脳の温度が3つの要素でコントロールされていることが発見されたところから生まれました。 脳の温度は血流の温度と速度、そしてメタボリズムによってコントロールされています。 あくびによって血流が増えますから、あくびの目的は脳をクールダウンすることだという理屈にあった仮説が立てられたわけです。 この理論はで最初に打ち立てられました。 この研究では2つの実験が行われました。 最初の実験では、被験者は鼻か口のどちらかで呼吸するように指示され、その後他の人があくびをしているビデオを見せられます。 鼻から呼吸をした人はビデオにつられてあくびをすることはありませんでした。 2つ目の実験では、被験者は温かいパックと冷たいパックを交互に額に載せるように指示されました。 そして同じように他の人があくびをしているビデオを見せられます。 これにより研究者たちは、あくびの理由の少なくとも一部は脳のクールダウンに関係しているようだと考えています。 が実施され、そこでは あくびの前に脳の温度の上昇が見られました。 そして あくびの直後、脳の温度が下がったのです。 後続の研究によると、あくびの後の温度下降は脳全体で見られるものの、あくびの前に温度上昇が見られるのは大脳皮質だけであることが分かりました。 あくびが脳の温度を下げるメカニズムについては3つの仮説があります。 1つ目の仮説は「」という事実に基づいています。 脳の温度が血液の温度より高いため、血流が増加すれば脳内の温かい血液が押し出され、冷たい血液が流れ込むというわけです。 研究者たちはクーリングプロセスをラディエーターに例えています。 2つ目の仮説も熱交換に関するものですが、この仮説では口、鼻、副鼻腔の空洞から流れ込む冷たい空気が関係してきます。 この空気が温かい血液を含む静脈部分と接し、息を吐くときに血液をクールダウンして熱を取り除きます。 このメカニズムは冷蔵庫の仕組みと似ています。 3つ目の仮説も冷たい空気と副鼻腔の接触に関するものですが、この場合は副鼻腔の粘膜周辺で蒸発を促進することに関係しています。 このメカニズムは体が皮膚の表面の汗を使ってクールダウンする仕組みと同じです。 あくびの理由が脳をクールダウンすることだとすると、周囲の気温が上昇した場合、最初はあくびの回数が増えることになります。 しかし気温が体温に近づいてきたり、それ以上になった場合には、別の方法によるクールダウンが発生するのであくびは減少します。 また体温と気温が一定のレベルを下回った場合もあくびは減少します。 そうでないと脳をクールダウンしすぎてしまう可能性がありますから。 この理論は2009年インコでテストされました。 そして案の定、気温が上がるとあくびが増加し、ある程度の高温になると「」あくびは減少しました。 これらの発見は2011年の研究にて人間でも確認されました。 ただ、すべての人がこの温度調節理論に賛成しているわけではありません。 異論を唱えている人たちは、あくびでは急激な温度の低下は見られない、あくびとクーリングの間に大きな時間差がある、哺乳類だけでなく変温動物もあくびをすることを指摘しています。 では、なぜあくびはうつるのか? なぜあくびがうつるのかについて最も一般的な理論は、 模倣と 共感に関連しています。 この理論は、例えばあくび中に撮影した脳のMRI画像など実証的証拠により裏付けされています。 そのような研究の一つで、 あくび中(自分および他人の)感情を処理する脳の部位が活性化することが分かりました。 これにより研究者たちは「」としています。 ただし、あくびの伝染は人口の60~70%でしか発生しないことは覚えておく必要があるでしょう。 この理論に付随するものとして、野生動物(インコなど)では、あくびの伝染は環境的な脅威が知覚された後に見られることが分かっています。 これはサバイバルメカニズムの一環として発達したものと考えられています。 グループ全体に警戒するよう促し、危険に備えるようにするわけですね。 Melissaは面白い事実に関する記事を集めた人気ウェブサイトのライターです。 Today I Found Outの「 Daily Knowledge(今日の知識)」を購読したい方はするか、Facebookでください。 でもお楽しみいただけますよ。 は、の許可を得て再掲載されています。 image by under Creative Commons license Meliissa - GIZMODO US[] mana yamaguchi• Tags :•
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