エプスタインの半生と疑惑 ジェフリー・エドワード・エプスタイン Jeffree Edward Epstein は1953年ニューヨーク市で生まれました。 音楽の才能を示し、飛び級で高校を卒業する少年でした。 1974年に教師として働き始めたエプスタインは、1976年に金融業界に飛び込み、1988年には投資顧問会社を立ち上げ、巨万の富を築きます。 エプスタインが少女たちを性的に搾取している疑惑が出たのは2005年のことです。 フロリダの邸宅で彼は14歳の女の子に服を脱ぐように強要したのです。 そのほかにも多くの告発があり、FBIも捜査に乗り出しました。 しかし、当時南フロリダの連邦検察官だったアレクサンダー・アコスタがこの事件を連邦裁判所に持ち込まないと決定します。 エプスタインの被害者になった少女たちの多くは問題を抱えた貧しい家庭の出身でした。 ととの記事でも書きましたが、フロリダ州は貧富の差が激しく、貧困と犯罪の陰には薬物があります。 被害者には薬物依存症の親に虐待されていた少女もいたようです。 彼女たちは十代前半から、自分で稼ぐか、何か自立するすべがなければ生きていけませんでした。 エプスタインはこのような弱い立場にある少女たちを標的にし、性的に搾取したのです。 被害者の一人ヴァージニアは16歳でマララーゴで働いていたときに声をかけられたと語っています。 マララーゴ Mar-a-Lago はドナルド・トランプの別荘地で、エプスタインとトランプは昵懇でした。 トランプはエプスタインについて2002年に「彼はずいぶん若い子が好きみたいだねぇ」と語っています。 トランプ、メラニア、ジェフリー、ギレイン お金がもらえると聞いたヴァージニアはエプスタインの喜ばせ方を教えられ 、上達したところでエプスタインに引き合わされ、性的に搾取されました。 ほかの少女たちも、マッサージの名目で連れてこられて暴行されています。 被害者たちはフロリダのエプスタインの邸宅について同じ証言をしています。 螺旋階段を上がった先に寝室があり、寝室の奥にはドアがあって、もう一つの寝室がある。 そこにはマッサージ用のマットレスと風呂場があり、ローションと性具の入った引き出しがあった……そこで彼女たちは同じように性的に暴行されたのです。 もう一つ、彼女たちが共通して証言していることがあります。 毎日一人新しい娘を連れてこい、新しい性奴隷を連れてこいと言われたことです。 エプスタインは性欲が強く、一日7回セックスをしないと収まらなかったからだといいます。 もちろん、連れてこられたその少女も暴行されました。 彼女たちは生きるために、そそのかされて悪事に荷担させられていたのです。 まるでネズミ講のようだった、と被害者の一人は語っています。 監獄からの脱出 ヴァージニア・ロバーツ Virginia Roberts は16歳から19歳までエプスタインのもとで働かされていました。 Virginia Roberts その間、エプスタインの所有する島の別邸でくつろいでエプスタインと家族のよう暮らしたり、ハイキングを楽しんだりもしていたといいます。 エプスタインに心理的に支配され、疑似家族のようになっていたのでしょう。 ヴァージニアはエプスタインの相手をするだけでなく、いろいろなところに「貸し出されて」いました。 エプスタインの所有するカリブ海に浮かぶ島で大実業家・政治家・学者・王族の接待をさせられました。 彼らの名前はプライベートジェットの搭乗リストやエプスタインが所有していた顧客リストから判明しています。 チャールズ英皇太子の弟ヨーク公アンドルーもその中に含まれています。 政治家や企業家など各界の大物は人格的にも優れているのだろうと漠然と思っていた彼女は、彼らの振る舞いに失望したと語っています。 あるときヴァージニアはエプスタインの子供を産むようにもちかけられます。 契約書を見せられた彼女は、契約してもよいが、見捨てられたとき自活するために技術を身につけたいからマッサージの資格を取らせてほしいと言います。 エプスタインは彼女をタイに送ってマッサージの勉強をさせ、同時に彼女にタイの少女たちを連れてくるように命じました。 タイに渡ったヴァージニアは現在の夫と出会い、エプスタインに電話をかけて関係を切りました。 今は夫とともにオーストラリアに住んでいて、三児の母です。 エプスタインからの電話とFBIの捜査 ヴァージニアが真ん中の子を妊娠していたときのことです。 エプスタインと弁護士から、「あのこと」について口外していないかと尋ねる電話がかかってきました。 アメリカから離れて何年も経っているのに、なぜ自分の電話番号がわかるのか、恐ろしかったそうです。 翌日にはFBIを名乗る電話があり、エプスタインの性奴隷だったか、ほかの女の子を紹介したのか、と聞かれました。 ヴァージニアは、あなたがFBIかどうかわからないし、そんなことを聞かれても答えられない、と答えました。 半年後、FBIが書類と被害者リストを持ってきて事情聴取をしにきました。 そのとき、FBIは少女たちのリストを入手していて、自分が60から80人もいる被害者の一人だったと知ったそうです。 彼女は実名と顔を出して動画の中でエプスタインを告発しています。 非常に勇気のある行動ですが、これは娘を授かったときに、娘にはこんな思いをさせてはならないと思ったからだそうです。 名乗り出るのが被害から十数年後でもかまわない、訴え出てほしい、訴え出ることで被害にあう女性が減る、と言っています。 さらに、自分が紹介したせいで同様の被害に遭わせてしまった少女たちに大変申し訳ないことをした、とも話しています。 エプスタインをとりまく人々 このような大犯罪をエプスタインは一人でやってのけたのでしょうか? そうではありません。 不可解な釈放は強力な弁護団や有力者たちの後押しで可能になりました。 連邦裁判所で扱わないことを決めたアレクサンダー・アコスタもその一人です。 それだけではありません。 彼のパートナーとされるイギリス出身の女性、ギレイン・マックスウェル Ghislaine Maxwell も大きな役割を果たしていました。 マララーゴで働いていたヴァージニアに声をかけ、エプスタインの喜ばせ方を教えたのは彼女です。 エプスタインから電話がかかってくる前日にはギレインから全く同じ内容の電話があったそうです。 ギレイン・マックスウェル エプスタインの犯罪が悪質なのは、劣悪な家庭環境で苦しんでいる少女をさらに苦しめているからです。 彼女たちから選択肢を奪った上で、ほかの少女たちも巻き込ませ共犯関係を作りました。 彼女たちを性的に搾取していたのが各界の著名人だったことも許しがたいことです。 彼女たちを社会的に手助けする義務があるはずの政治家や富豪が彼女たちを食い物にしたのです。 性犯罪に遭った女性たちが声を上げられる時代になりつつありますが、依然として世界中の多くの女性は弱い立場にあります。 このような事件が今後防がれるような仕組みが作られることを願ってやみません。 では、エプスタインをとりまく人々に焦点を当てます。
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エプスタインの半生と疑惑 ジェフリー・エドワード・エプスタイン Jeffree Edward Epstein は1953年ニューヨーク市で生まれました。 音楽の才能を示し、飛び級で高校を卒業する少年でした。 1974年に教師として働き始めたエプスタインは、1976年に金融業界に飛び込み、1988年には投資顧問会社を立ち上げ、巨万の富を築きます。 エプスタインが少女たちを性的に搾取している疑惑が出たのは2005年のことです。 フロリダの邸宅で彼は14歳の女の子に服を脱ぐように強要したのです。 そのほかにも多くの告発があり、FBIも捜査に乗り出しました。 しかし、当時南フロリダの連邦検察官だったアレクサンダー・アコスタがこの事件を連邦裁判所に持ち込まないと決定します。 エプスタインの被害者になった少女たちの多くは問題を抱えた貧しい家庭の出身でした。 ととの記事でも書きましたが、フロリダ州は貧富の差が激しく、貧困と犯罪の陰には薬物があります。 被害者には薬物依存症の親に虐待されていた少女もいたようです。 彼女たちは十代前半から、自分で稼ぐか、何か自立するすべがなければ生きていけませんでした。 エプスタインはこのような弱い立場にある少女たちを標的にし、性的に搾取したのです。 被害者の一人ヴァージニアは16歳でマララーゴで働いていたときに声をかけられたと語っています。 マララーゴ Mar-a-Lago はドナルド・トランプの別荘地で、エプスタインとトランプは昵懇でした。 トランプはエプスタインについて2002年に「彼はずいぶん若い子が好きみたいだねぇ」と語っています。 トランプ、メラニア、ジェフリー、ギレイン お金がもらえると聞いたヴァージニアはエプスタインの喜ばせ方を教えられ 、上達したところでエプスタインに引き合わされ、性的に搾取されました。 ほかの少女たちも、マッサージの名目で連れてこられて暴行されています。 被害者たちはフロリダのエプスタインの邸宅について同じ証言をしています。 螺旋階段を上がった先に寝室があり、寝室の奥にはドアがあって、もう一つの寝室がある。 そこにはマッサージ用のマットレスと風呂場があり、ローションと性具の入った引き出しがあった……そこで彼女たちは同じように性的に暴行されたのです。 もう一つ、彼女たちが共通して証言していることがあります。 毎日一人新しい娘を連れてこい、新しい性奴隷を連れてこいと言われたことです。 エプスタインは性欲が強く、一日7回セックスをしないと収まらなかったからだといいます。 もちろん、連れてこられたその少女も暴行されました。 彼女たちは生きるために、そそのかされて悪事に荷担させられていたのです。 まるでネズミ講のようだった、と被害者の一人は語っています。 監獄からの脱出 ヴァージニア・ロバーツ Virginia Roberts は16歳から19歳までエプスタインのもとで働かされていました。 Virginia Roberts その間、エプスタインの所有する島の別邸でくつろいでエプスタインと家族のよう暮らしたり、ハイキングを楽しんだりもしていたといいます。 エプスタインに心理的に支配され、疑似家族のようになっていたのでしょう。 ヴァージニアはエプスタインの相手をするだけでなく、いろいろなところに「貸し出されて」いました。 エプスタインの所有するカリブ海に浮かぶ島で大実業家・政治家・学者・王族の接待をさせられました。 彼らの名前はプライベートジェットの搭乗リストやエプスタインが所有していた顧客リストから判明しています。 チャールズ英皇太子の弟ヨーク公アンドルーもその中に含まれています。 政治家や企業家など各界の大物は人格的にも優れているのだろうと漠然と思っていた彼女は、彼らの振る舞いに失望したと語っています。 あるときヴァージニアはエプスタインの子供を産むようにもちかけられます。 契約書を見せられた彼女は、契約してもよいが、見捨てられたとき自活するために技術を身につけたいからマッサージの資格を取らせてほしいと言います。 エプスタインは彼女をタイに送ってマッサージの勉強をさせ、同時に彼女にタイの少女たちを連れてくるように命じました。 タイに渡ったヴァージニアは現在の夫と出会い、エプスタインに電話をかけて関係を切りました。 今は夫とともにオーストラリアに住んでいて、三児の母です。 エプスタインからの電話とFBIの捜査 ヴァージニアが真ん中の子を妊娠していたときのことです。 エプスタインと弁護士から、「あのこと」について口外していないかと尋ねる電話がかかってきました。 アメリカから離れて何年も経っているのに、なぜ自分の電話番号がわかるのか、恐ろしかったそうです。 翌日にはFBIを名乗る電話があり、エプスタインの性奴隷だったか、ほかの女の子を紹介したのか、と聞かれました。 ヴァージニアは、あなたがFBIかどうかわからないし、そんなことを聞かれても答えられない、と答えました。 半年後、FBIが書類と被害者リストを持ってきて事情聴取をしにきました。 そのとき、FBIは少女たちのリストを入手していて、自分が60から80人もいる被害者の一人だったと知ったそうです。 彼女は実名と顔を出して動画の中でエプスタインを告発しています。 非常に勇気のある行動ですが、これは娘を授かったときに、娘にはこんな思いをさせてはならないと思ったからだそうです。 名乗り出るのが被害から十数年後でもかまわない、訴え出てほしい、訴え出ることで被害にあう女性が減る、と言っています。 さらに、自分が紹介したせいで同様の被害に遭わせてしまった少女たちに大変申し訳ないことをした、とも話しています。 エプスタインをとりまく人々 このような大犯罪をエプスタインは一人でやってのけたのでしょうか? そうではありません。 不可解な釈放は強力な弁護団や有力者たちの後押しで可能になりました。 連邦裁判所で扱わないことを決めたアレクサンダー・アコスタもその一人です。 それだけではありません。 彼のパートナーとされるイギリス出身の女性、ギレイン・マックスウェル Ghislaine Maxwell も大きな役割を果たしていました。 マララーゴで働いていたヴァージニアに声をかけ、エプスタインの喜ばせ方を教えたのは彼女です。 エプスタインから電話がかかってくる前日にはギレインから全く同じ内容の電話があったそうです。 ギレイン・マックスウェル エプスタインの犯罪が悪質なのは、劣悪な家庭環境で苦しんでいる少女をさらに苦しめているからです。 彼女たちから選択肢を奪った上で、ほかの少女たちも巻き込ませ共犯関係を作りました。 彼女たちを性的に搾取していたのが各界の著名人だったことも許しがたいことです。 彼女たちを社会的に手助けする義務があるはずの政治家や富豪が彼女たちを食い物にしたのです。 性犯罪に遭った女性たちが声を上げられる時代になりつつありますが、依然として世界中の多くの女性は弱い立場にあります。 このような事件が今後防がれるような仕組みが作られることを願ってやみません。 では、エプスタインをとりまく人々に焦点を当てます。
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裁判所の前に集まった被害者の女性たち(写真・ロイター/アフロ) 「私は彼の奴隷でした。 自分が無力で恥ずかしいと感じました……」 8月27日、米ニューヨーク・マンハッタンの連邦地裁で、涙を流しながら自身のを語る、10数人の美女。 彼女たちは今、欧米を揺るがす淫行事件の中心にいる。 「事件の被告はジェフリー・エプスタイン(享年66)。 中高一貫校で物理と数学の教員をしていましたが、投資の世界で頭角を現わし、資産総額が1200億円以上もある大富豪となりました」 こう語るのは、事件の詳細を知る在米ジャーナリスト・A氏。 「エプスタインは、2000年ごろから金銭や恐喝により、未成年の少女たちに、性的なマッサージや性行為をさせていました。 場所はフロリダの邸宅やパリのマンション。 そして悪名高い、彼の所有していたリトル・セント・ジェームズ島です。 一度連れてこられると逃げられない、カリブ海の孤島です。 莫大な資金を背景に、本格的な追及を逃れつづけた被告でしたが、今年の7月6日、ついに性的人身売買と共謀罪で逮捕されました」(A氏) 逮捕後、一貫して無罪を主張しつづけたエプスタインだったが、8月10日、事態は急展開を迎える。 拘置所の独房で、首を吊って自殺したのだ。 「問題はここからです。 『エプスタインは、事件が明るみに出ることを恐れた何者かによって暗殺された』という陰謀論すら議論されるほどです」(米タブロイド紙記者) 渦中の人物たちはそうそうたる顔ぶれだ。 「まず、イギリスのアンドリュー王子(59)です。 被害女性のバージニア・ジュフリー(36)が17歳のころに被告の仲介で、何度も性行為を強要されたと訴えています。 また、元米大統領のビル・クリントン(73)は、被告のプライベートジェットに合計26回搭乗したと報道されています。 その機内に同乗したという女性もいます」(前出・記者) 島へ行くための、エプスタイン被告のプライベートジェット機は、「ロリータ・エクスプレス」と揶揄されていた。 そして疑惑は、現米大統領のドナルド・トランプ(73)にまで及ぶ。 「トランプは、何度も別荘を訪れるほど被告と親密でした。 2002年のインタビューでトランプは、『彼は美しい女性が好きだ。 意味深なその口ぶりから、共犯者ではないかと疑われています」 「エプスタイン被告は、国際的な組織を運営していた」と証言する被害者もいたが、被告の死により、裁判は終わってしまう。 胸をなでおろしているのは、どこのVIPだろうか。 (週刊FLASH 2019年9月17日号)•
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