京都を巻き込む「インバウンド狂騒曲」の実態 京都が体験している『』とはどのようなものでしょうか? Twitterのツイートでは、外国人観光客の多さをつぶやくものが目立ちます。 特に 悪感情はなくとも「外国人多いな、圧倒される」というタイプのツイートが多いようです。 しかし、中には京都を観光する 外国人の多さは度を越していると感じる人もいるようです。 こうした状況の中で、 お店の対応も悪くなっていくと心配する声もあります。 「いけず」とは、単なる意地悪というよりは、 京都の文化で「愛想よくしてるけど、心はなかなか許さない」というようなニュアンスを持ちますが、この「愛想よさ」すら捨てて 邪険な接客が増えているという心配です。 の爆発的な増加が、 京都の文化すら変えてしまう可能性は否定できません。 観光公害がエスカレートした海外事例 がエスカレートした海外の観光地では、次のようなことが起きています。 地元の 文化の変容(スペイン・イビザ島)• 地元住民による 観光客への攻撃(スペイン・バルセロナ、マヨルカ)• 地元住民の流出(スペイン・バルセロナ、イタリア・ベニス)• 環境破壊(タイ・ピピレイ島、フィリピン・ボラカイ島) 上記の観光地ではいずれも 観光客が増えすぎたことによるデメリットがメリットを上回る状況が続いたといえます。 京都の観光公害『オーバーツーリズム』を数字から見ると 今度は京都のを 『平成29年 京都観光総合調査結果【概要】』を使って数字から見てみましょう。 平成29年 京都観光総合調査結果【概要】より抜粋 京都市の発表したデータによると、京都における数は以下のようになっています。 【1日あたり何人ぐらいのが京都に宿泊するのか?】• 延べ人数 721万人 (対前年比14. 2%増、89. 8万人増)• 日帰り旅行客や、統計に入っていない違法への宿泊は含めていません。 【の観光消費額はどれぐらいなのか?】• 観光消費額 1兆1,268億円(2017年値)• 京都市民1人当たりの年間消費支出額 145. 5万円• 5万円= 観光消費額は京都市民 77. 5万人分の年間消費支出に相当 京都市民77. 5万人の年間消費支出が創出されている現状を分かりやすく考えると、平成30年10月現在の京都市の推計人口が約147万人ですから、 京都市民の半分近い人口が京都市内で消費者として上乗せされたということです。 しかし、 が経済的にこれほどの貢献をしているにも関わらず、ありがたがられないという原因はこの 大きな収入が市民には「再分配されない」という現実があります。 「観光公害」をもたらす受入れ自治体の「無策」 観光は世界経済において 第三位の輸出産業という認識がされつつあります。 観光産業の規模は世界的にみると 自動車産業の規模よりも巨大になりつつあるのです。 世界各国で巻き起こっているの事例を見ると、 一部の観光従事者が地元で暮らす住民の「住環境」である街や自然を「観光資源」として 勝手に切り売りしつつ、その利益を還元しないという一貫した構図が見受けられます。 街の文化や自然を誰かが 私物化することは許されないはずですが、 観光に関しては資源の公益性が問われずに野放しになっているのです。 こうした状況について、世界各国で議論と対策が取られつつあります。 における 自治体の責任は 観光誘致と共に、 その利益の再配分にあるという考え方もメジャーとなりつつあるようです。 いまインバウンド業界に求められるのは観光産業に従事しない一般市民への思いやり 少子高齢化の日本において 産業を否定することはもはや現実的ではありません。 世界中で議論が巻き起こっている 「サステイナブルで公益性の高い観光地づくり」に各自治体が本気で取り組む必要がありそうです。 受け入れ環境整備を資料で詳しくみてみる <参考>•
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宮古島とは 沖縄本島から南西に300キロ、東シナ海にポツンと浮かぶ宮古島。 人口5万4千人。 主な産業は農業、漁業、観光業。 東洋一美しいと言われる与那覇前浜を筆頭に日本屈指のビーチを有し、観光地としてのポテンシャルはハワイに匹敵するとも言われています。 沖縄本島に比べアクセスが悪く、旅費が高かったことから、観光客数は伸び悩んできました。 年間観光客数は長年30万人~40万人で推移していました。 石垣島に比べると観光客も移住者も少なく、南国ならではのゆったりとした空気感の中で島の人たちは穏やかに暮らしていました。 そんな宮古島に2015年以降観光客が急増。 典型的なオーバーツーリズム状態となりました。 観光客急増 宮古島の観光客は2015年以降急増しています。 【宮古島の年間観光客数】 2014年 430,550人 2015年 513,601人 2016年 703,005人 2017年 988,343人 2018年 1143,031人 2015年以降年間20万人ペースで観光客が急増しています。 特にクルーズ船で海外から入ってくる外国人観光客が増えています。 観光客数が年間100万人に迫った2017年頃から宮古島はオーバーツーリズム状態。 観光公害への苦情が聞こえるようになりました。 オーバーツーリズムの原因 伊良部大橋の開通、県外からの直行便の充実、海外からのクルーズ船急増、下地島空港新ターミナル開業など、宮古島は複合的な要因によってオーバーツーリズム状態となりました。 伊良部大橋開通 宮古島オーバーツーリズムの始まりは伊良部大橋開通。 2015年1月、宮古島と伊良部島を結ぶ全長3540メートルの伊良部大橋が開通しました。 離島住民の生活苦解消を目的にかけられた橋ですが、地元住民が思っていた以上に観光面で大きなインパクトがありました。 伊良部大橋開通をきっかけにテレビや雑誌で宮古島観光の特集が組まれるようになり、全国的な宮古島の知名度が急上昇。 インスタグラムやツイッターなどのSNS拡散効果もあり、宮古島の観光地としてのポテンシャルが広く知られるようになりました。 県外からの直行便 2014年以前、県外から宮古島への直行便は羽田からの1往復だけでした。 2015年以降、羽田以外からも直行便が飛ぶようになりました。 直行便就航前、関西や名古屋、福岡から宮古島へは乗り継ぎ時間も含め片道3時間半~4時間かかっていました。 直行便の就航で所要時間は2時間に短縮されました。 特に関西からの直行便は搭乗率が高く、夏場のピーク時には1日2往復に増便されます。 海外からのクルーズ船 2015年以降、宮古島には海外からのクルーズ船が急増しています。 【クルーズ船の年間寄港数】 2015年 13回 2016年 86回 2017年 130回 2018年 143回 クルーズ船の大半は中国、台湾から寄港します。 2泊3日、3泊4日の日程で宮古島と那覇を周遊するコースが定番です。 一度に寄港するクルーズ船の乗客は2000人~4000人。 乗客の大半は中国人・台湾人観光客です。 2018年の寄港回数143回は日本国内のクルーズ船寄港数ランキング5位。 博多、那覇、長崎、横浜に次ぐ寄港数で、神戸や佐世保、鹿児島よりも多いです。 人口5万4千人の小さな島に大都市と同程度のクルーズ船が寄港。 クルーズ船が来る日は観光バスもタクシーもフル稼働。 市民生活でタクシーを使えなくなります。 下地島空港新ターミナル 2019年3月、宮古島と橋でつながる下地島空港に新しい旅客ターミナルが整備されました。 パイロット養成訓練飛行場だった下地島空港は、国際線や国内線LCCが飛ぶ宮古島第2の空港として生まれ変わりました。 成田、関西からジェットスターの直行便が1日1往復、香港から香港エクスプレスの直行便が1日1往復しています。 下地島空港ターミナルの運営会社は国際線を中心にさらに多くの路線の就航を目指しています。 2025年の年間乗降客数の目標は57万人。 下地島空港の国際線路線が増えれば、宮古島の観光客は今後さらに増えます。 クルーズ船専用岸壁 宮古島の平良港では、これまでよりさらに大きなクルーズ船の寄港に対応するための岸壁整備が行われています。 これまでは、大型のクルーズ船は港に接岸できず、乗客は小型の船に分乗して宮古島に上陸していました。 専用岸壁が完成すれば乗客の移動がスムーズになります。 専用岸壁の整備には世界最大のクルーズ船会社、カーニバル社が関わっています。 宮古島へのカーニバル社のクルーズ船寄港はこれまでありませんが、岸壁が完成すれば巨大なクルーズ船を寄港させることは目に見えています。 宮古島のオーバーツーリズムは今後も深刻になる一方です。 地元住民のSOS オーバーツーリズムの一般的な事例としてよく挙げられるのが、混雑や渋滞、ゴミや騒音の問題。 宮古島でも観光客の急増で夜の繁華街が混雑し、地元住民が居酒屋に入れないことがあります。 レンタカーや観光バスの増加で交通量が増え、交通事故も増加傾向です。 心癒される静かな海には中国人観光客のボリュームの大きい声がこだまし、ビーチへのゴミのポイ捨ても目立ちます。 宮古島では日本のオーバーツーリズムの一般的な事例とは異なる、離島ならではの観光公害も見られます。 リゾート開発 宮古島ではすさまじい勢いでリゾート開発が行われています。 海沿いで潮風が強く、畑にすらできなかったような場所を本土企業が買い漁り、リゾートホテルを次々に建設しています。 宮古島には県外からの建設作業員が急増しています。 ・ 建設作業員の増加は、間接的に島民の暮らしを圧迫しています。 アパート不足 建設業者は島外からの建設作業員を住み込みで働かせるため、アパートの部屋を寮として抑えています。 以前からこの動きはありましたが、リゾート開発の加速と共に、建設業者が大量の部屋を抑えるようになり、宮古島はアパート不足に陥りました。 宮古島に移住したい人も、島に帰ってきたい地元出身者も、実家を出て一人暮らししたい人も、住む場所がありません。 私も今住んでいるアパートを追い出されれば、宮古島から出て行くしかなくなります。 建設業者はホテルやペンションにも作業員を住ませています。 1泊3000円のペンションに1ヶ月作業員を住ませれば、それだけで9万円です。 それでも作業員を雇えるほど、建設業者は儲かっています。 家賃高騰 アパート不足に便乗して、宮古島ではアパートの家賃の値上げが始まりました。 宮古島の本来の家賃相場は単身用の1DKで3万~4万円台。 ファミリー向けの3DKで5万円~6万円台です。 宮古島の不動産屋のホームページを見ればわかりますが、新築アパートの家賃は相場を大きく上回っています。 1DKで10万円。 コンテナハウスで9万円。 などという驚きの物件が出始めています。 最も深刻なのは、今住んでいる家の家賃が値上がりすること。 契約更新のタイミングとは関係なしに、不動産屋から家賃値上げの通知が来て、一方的に家賃が値上げされています。 「来月からいきなり3千円あげると言われた」「家賃4万円が8万円になると言われた」など、住民からは悲鳴が聞こえます。 良心的な不動産屋の物件は家賃が変わりませんが、不動産屋によっては大家に値上げを働き掛けているところがあります。 宮古島最大の不動産屋、アパマンショップ住宅情報センターが特に家賃値上げに積極的だと噂になっています。 日本全国探しても、オーバーツーリズムで家賃が上がったという話は聞きません。 家賃の値上げは家計を直撃します。 家賃値上げが原因で島に暮らせなくなり、島から出た人もいます。 宮古島のオーバーツーリズムは、かなり深刻です。 京都や鎌倉などの事例では観光地周辺の住民が被害を受けていますが、宮古島では島民全員がオーバーツーリズムの弊害を受けています。 家賃が上がる分給料が上がれば納得できますが、観光客が増えても、開発が進んでも島民の給料は全く変わりません。 観光客急増で儲かっている地元企業はごく一部。 利益の多くは島外資本の企業に流れています。 まとめ 「日本のオーバーツーリズム事例、宮古島の観光公害SOS」をまとめました。 宮古島では2015年以降観光客が急増しています。 人口の20倍以上の観光客が毎年島を訪れます。 今後も海外からの国際線やクルーズ船は増える見込みで、オーバーツーリズムは深刻化する一方です。 行政がオーバーツーリズムの対策をする気は全くないようで、宮古島市は年間観光客の目標を200万人に上方修正しました。 増える観光客。 加速する開発。 取り残される島民。 このままでは宮古島は足元から崩れます。
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現在は・・• ピーチ・アビエーション• ジェットスター・ジャパン• バニラエア• 春秋航空日本 格安航空 LCC がたくさんあり、飛行機代を安く抑えることも可能です。 飛行機と書きましたが宿泊施設も同様です 旅館やホテルに泊まるのが普通でしたが、 今ではAirbnb エアビーアンドビー に代表される民泊などを利用すれば宿泊費を抑えられます。 step 3SNSの普及 最後にSNSの普及です。 Instagram インスタグラム などの観光地の魅力を伝えられるSNSが普及した結果、 これまで以上に観光地に訪れるきっかけを与えています。 今までなら知られていないような観光地の情報が拡散しやすくなりました。 住民と観光客の乗り場を分離する試行実験を27日から始める。 金閣寺(北区)周辺に観光路線専用の臨時停留所を設け、効果を検証する。 一部の市バスから市営地下鉄に乗り換えた場合に東山-京都駅と北大路-京都駅の 地下鉄運賃を無料にする。 さらに金閣寺と永観堂(左京区)周辺の市バス経路を一部変更する。 市バスと地下鉄の臨時増発も行う予定。 京都新聞より ここで注目したいのはこの2つの対策案です。 住民と観光客の乗り場を分離する•
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