1.痰とは 痰は気道から出る分泌物です。 健康な人でも常に少しずつ出ていますが、普段は気道表面から再吸収されたり、のどまで上がってから無意識に飲み込まれたりしているのであまり意識されません。 のどの奥から肺までの空気の通り道の粘膜表面に強い刺激や炎症が長く続くと、痰が増えます。 実は、「痰がでる」と訴えている方でも、 のどの奥にたれた「鼻水」や「鼻漏」を痰と言われている方もたくさんいらっしゃいます。 痰はあくまでも気道から分泌されたものですから、 肺炎や気管支炎では病原菌を排除する反応の結果として分泌されます。 また、 煙草を吸う方は健康でも痰がでます。 2.痰の種類 痰にも色や時期により種類があります。 2-1.痰の色• 黄色または緑色:サラサラした水っぽい痰が硬くなり、白色から黄色や緑色に代わると、 膿性の痰と呼ばれます。 これは細菌と白血球と粘液の混ざったものです。 例えば、 慢性副鼻腔炎で膿性の鼻汁がのどの奥に落ちてくる後鼻漏が、 膿性の痰が増えてきたと誤解されることがあります。 赤色: 痰に血液が混じっている場合を血痰、 ほどんどが血液そのものである場合を喀血と呼びます。 口から血が出た場合、出血した可能性のある部位としては、鼻の中・口の中(歯肉・舌等)・のどからの出血(咽頭・喉頭)や気管支・肺からの出血、もしくは吐血(とけつ)といった食道や胃からの出血が考えられます。 外来診療における 最も多い原因は上気道炎によるものですが、なかには 重大な病気が隠れていることもあります。 2-2.痰がでている期間 痰が続く期間で、おおよその原因が予想できます 痰が排出されるような病気では、咳の反射が低下するような基礎疾患がない咳を伴います。 そのため、 咳の期間である程度原因が予想されます。 3週間未満の咳と痰:ほとんど感染が原因です。 特別な経過やほかに特別な症状があれば、必要に応じて胸のレントゲンやインフルエンザの検査などを行います。 3週間〜8週間未満の咳と痰:多くは感染後の名残であることが多いのですが、症状がだんだん強くなったり通常の経過と異なることがあればレントゲンで経過をみたり、喀痰の検査で細菌や悪性細胞の有無をみる検査を行うこともあります。 8週間を過ぎた咳と痰:感染以外の原因が考えられます。 3.痰がでる原因疾患 痰がでる代表的な疾患をご紹介します。 3-1.風邪 風邪の原因は、ほとんどが ウイルスです。 風邪のウイルスが気管支の粘膜を痛めると咳や痰がでます。 3-2.アレルギー性鼻炎 アレルギー性鼻炎で、鼻内の鼻水が増えてくると、鼻の穴から鼻水が出て、さらに喉の奥に鼻水が垂れたものを痰と言われる患者さんは多いのです。 3-3.副鼻腔気管支症候群 副鼻腔炎いわゆる「 蓄膿」が原因です。 副鼻腔に分泌物や膿がたまることで、鼻水が粘り気を帯びます。 その鼻水が喉へ流れることで、寝ている間に喉にたまった分泌物を出そうとします。 多くの患者さんは、この分泌物を痰といいますが、実は痰ではありせん。 寝ている間に咳が出て、粘り気のある分泌物が喉から出る場合は、 耳鼻科での副鼻腔のチェックが必要です。 3-4.肺炎 風邪がこじれて気管支肺炎になると、熱が38度以上になり気管支から痰が大量に分泌されます。 これこそが 細菌と白血球と粘液の混ざったものであり、典型的な痰といえます。 3-5.慢性閉塞性肺疾患(COPD) 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の原因の90%がタバコの煙です。 煙に含まれる有害物質を長期にわたって肺に取り込むことで、肺が炎症を起こすのです。 坂道や階段の昇り降りで息切れをしたり、咳や痰が続きます。 この病気の怖さについては以下の記事を参考になさってください。 3-6.肺結核、肺がん 命に関わる疾患です。 痰が続く場合は、念頭に置く必要があります。 4.対応策 痰には以下のように対応します。 煙草を吸っている方では禁煙が絶対必要です。 時々、煙草を吸いながら「咳や痰が止まらない」と訴える患者さんがあります。 医療はあくまで、自然治癒のサポートです。 患者さん自身にも努力していただく必要があるのです。 4-2.痰が続く場合の注意点 痰を気にしすぎてしょっちゅう 強く「痰切り」をしたり「咳払い」をしたりすると、逆にのどの粘膜を痛めてしまい逆効果です。 うがいも極端に強く行うのはよくありません。 軽く口に含んで出せば十分です。 診断は重症度の高い順から否定する必要があります。 命に関わる、肺がん、肺結核、肺炎を否定する必要があります。 内科では、胸のエックス線写真を撮ってもらいましょう。 肺に異常陰影が見えることがあります。 大きい病院で行う胸部CTスキャン検査で、初めて見える陰影もあります。 痰を容器に出して検査することも大切で、痰のなかに含まれる細菌や結核菌、がん細胞、喘息にかかわりが深い炎症細胞である好酸球などを調べます。 これらが否定されて内科的に異常がないことが確認されても痰が残る場合は、耳鼻科で副鼻腔炎やアレルギー疾患をチェックしてもらいましょう。 細菌による肺炎が咳と痰を引き起こすことがあります。 気管支炎、肺気腫、肺結核、肺癌の可能性も探ります 5.痰の治療 検査で痰と診断された場合は、痰を減らすために去痰剤を使用します。 5-1.去痰剤には2種類ある 臨床では、以下の2種類を組み合わせて処方します。 気道の粘液の分泌を亢進させ、気道壁を潤滑にして痰の喀出を容易にするもの:ビソルボンやムコソルバンなど• 痰の粘稠度を低下させてその喀出を容易にするもの:ムコダインなど 5-2.吸入 患者さんが寝たきりなどで、自分自身で痰も出せないようなときは、去痰剤の吸入も効果的です。 この場合は、去痰剤の中でも吸入液があるビソルボンを使うことで痰を出しやすくします。 5-3.抗生剤 通常の風邪の原因の8割を占める ウイルス感染に抗生剤は無効ですが、 細菌性の肺炎や副鼻腔炎には抗生剤は有効です。 必要な時に適切な量の抗生剤を使用します。 6.まとめ• 痰は気道からの分泌物です。 痰を訴える患者さんの中には、鼻水や副鼻腔からの濃を痰と訴える患者さんもいます。 3週間以上痰が続く場合は、まずは内科で命に関わる疾患を否定することが第一です。
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Sponsored Link なぜ咳と痰が出るの? 「痰」は喉の粘膜の表面にある粘液が、細菌やウイルスなどを 排除するために大量に分泌され、ねばねばした塊になったもの。 塊になった痰が気管にからむと、体は咳によって痰を出そうとします。 感染の症状が軽度であれば咳はそれほどひどくなりませんが、 感染によって粘膜が刺激を受け続けていると異物を排出する働きが 低下するため痰がなかなか出せず、咳が止まらなくなります。 痰の原因となる症状が何であるかは、 痰の色によって見分けることができます。 ・白黄色~淡黄色・緑色・さび色・・・・・細菌やウイルス感染による炎症 ・透明・白色・・・・・・・・・・・・・・非細菌性の炎症(アレルギー、たばこなどによるもの) ・茶色・鮮赤色・黒赤色・ピンク色・・・・肺内部の疾患のサインであることが多い このように痰は様々な病気のサインにもなります。 痰が出る場合はその色にも注意してください。 痰がからむ咳にはどんな病気があるの? 痰が出て咳が止まらない場合に考えられる病気は次の通りです。 上に書いた痰の色別にみていきましょう。 痰の色が黄色や緑色の場合 感染症(風邪・インフルエンザなど) 風邪やインフルエンザなどの感染症により痰がからみ、咳込みます。 通常の風邪であれば発熱や鼻水などの症状が収まっていくと痰や咳も 少なくなっていき、1~2週間以内にすっかり治ることがほとんどです。 痰の色は炎症の程度がひどくなるほど黄色みがかってきます。 慢性的な炎症になると緑色になることも。 また、風邪をこじらせて肺炎になると、胸の痛みや 呼吸困難、全身のだるさといった症状も出てきます。 高熱や激しい咳が続き、全身的な症状も 出てきた場合は肺炎を疑ってみる必要があります。 痰の色がさび色の場合 肺真菌症 真菌というカビによって肺真菌症という感染症にかかることがあります。 発熱や呼吸困難、血の混ざったさび色の痰が見られます。 痰の色が透明や白色の場合 アレルギー性鼻炎 通常、アレルギーによる炎症で痰はからみませんが、アレルギー性鼻炎などで 溜まった鼻水が寝ている時に喉の方へ溜まって痰になることがあります。 ・透明な痰で、朝起きた時に痰がからんでいるという人は、 鼻炎によるものを疑ってみる必要があります。 喘息 気道の粘膜が炎症を起こしてむくみ、痰も分泌され呼吸困難になります。 透明な痰と、息をするときの「ヒューヒュー」「ゼーゼー」という音が特徴です。 慢性閉塞性肺疾患・肺気腫(COPD) 主にタバコの吸い過ぎによって慢性的に肺に炎症が起き、 痰や咳、呼吸困難などの症状が出る病気です。 放置すると命に関わるため、進行を遅らせるにはまずは禁煙する必要があります。 痰の色が茶色や赤色・ピンク色の場合 気管支拡張症 気管支が拡張してしまうことにより血管が増え、 細菌などによる感染症にかかりやすくなります。 炎症による痰の色は黄色から緑色のことが多いですが、 重症化すると痰に血が混じることもあります。 肺炎や蓄膿症などの疾患から移行して発症することが多いため、 肺や気道に慢性的な疾患がある人は要注意です。 肺結核 結核菌に感染することにより発症します。 発熱や食欲不振、倦怠感といった風邪に似た症状が長く続き、 重症化すると痰に血が混じり、肺に血が溜まって呼吸困難に陥る怖い病気です。 近年感染者が増えている結核はもう過去の病ではなくなってきています。 風邪のような症状が3週間以上続くようなら肺結核を疑ってみる必要があります。 肺がん 肺がんの初期症状としては血の混じった痰や息切れ、胸の痛みや 全身の倦怠感などがありますが、ごく初期では ほとんどこれらの症状が出ず、咳だけが出ることもあります。 タバコなどの煙が要因となって発症する肺がんは「喫煙者の病気」と 思われがちですが、非喫煙者も副流煙の影響を強く受けて 発症することがあるので注意が必要です。 普通の痰や咳が8週間以上続く場合は肺がんを疑ってみる必要があります。 Sponsored Link 痰を出そうと無理に咳込んではダメ!骨が折れることも!? 肺の重篤な病気でない場合でも、痰や咳が 出続けるだけで体を痛めてしまうおそれがあります。 咳によって骨や筋肉に大きな負担がかかり続けると、肋骨が疲労骨折することも。 痰がからむ時は無理に咳込まず、次のような方法で痰を出すようにしましょう。 ・うがいをする、またはぬるま湯を飲む ・口を閉めて小さく咳払いをし、痰を集める ・最後に大きく咳払いをして痰を出す この方法で痰が出せない場合は、寝た状態で痰を出す方法もあります。 ただし疲れやすいため、1日2~3回、1回20分以内にとどめましょう。 (ポイント: もう吸えないところまで胸いっぱい吸ってから、ゆっくりと吐きましょう。 (ポイント:横向きに寝たままおこなっても、座っておこなっても、どちらでも構いません。 (ポイント:咳は3 回まで。 それ以上おこなうと疲れます。 ) 画像と文の出典:erca. 見過ごしていると 重篤な病気のサインを見逃してしまうことになります。 上にあげた病気が疑われる場合は、早めに 専門医を受診して適切な治療を受けて下さい。 また、しつこくからむ痰は無理に咳込んで出そうとすると 身体に思わぬダメージが出ることもあります。 今回紹介した痰を上手に出す方法を参考にしてみて下さいね。 Sponsored Link•
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子どものは、主に感染性のです。 痰(たん)が絡む咳が特徴で、完治までには3週間ほどかかります。 風邪のなかでも、痰が絡むものを気管支炎と呼んでいることがほとんどのため、過度な心配は必要ない病気です。 今回は、子どもの気管支炎について千葉市立海浜病院小児科の阿部克昭先生に詳しくお話を伺いました。 痰が絡むような咳が、一番の特徴です。 発熱や鼻水、喉の痛みをともなうことや、下痢気味になることもあります。 また、2歳未満の小さな子どもでは、のようにゼイゼイと音がする呼吸をしてしまうことがあり、その場合は「」と呼び区別しています。 要は「風邪」ですが、そのなかでも特に痰が絡む、咳が出るという症状が強い場合を「気管支炎」と呼んでいます。 たとえばRSウイルスの場合、鼻風邪で済む方と気管支炎になる方まで症状の幅は広く、赤ちゃんの場合は、でゼイゼイしてしまうこともあります。 細菌の場合は、うつってもすぐに病気を起こさずに鼻の奥で定着しています。 ウイルス感染症で粘膜が傷ついていたり、分泌液が増えて気道の通気が悪くなると、細菌が増殖して病気を一段と重くしてしまうことがあります。 「風邪をこじらした」という現象の多くはこの状態と考えています。 子どもの気管支炎の種類• 急性の咳をしている子どもの90%が治るまでにかかる期間は、25日という報告があります (注)。 大人でも変化しながら症状が残ることがあり、完治には半月近くかかることがあると思います。 子どもがにかかると、完全に治るには3週間ほどかかることがよくあると思っていてください。 (注)BMJ 2013;347:f7027 慢性気管支炎 は、粉塵作業(塗装、建築、鉱山業、農家など)に従事していたり、たばこを吸っていたりと、長年にわたり微粒子状の物質を気管支内に吸引していた方がなりやすい病気です。 生まれつきの脳の障害や免疫不全症のある子どもでは、頻繁に繰り返されて長引くや感染性のために、慢性気管支炎といえる状態に至ってしまうことがあります。 しかし、このような疾患のない子どもで3週間を超えて咳が続いている場合には、やなど他の病気を疑います。 ウイルス性気管支炎 いきなり発熱と同時に鼻水、咳、痰などが出てくるときは、たいていウイルス性(風邪)です。 基本的に外来では、どのウイルスが気管支炎の原因となっているかを検査しません *。 ウイルス性気管支炎には特効薬がなく、原因ウイルスがわかったところで治療に結びつかないからです。 が原因の場合は治療につながるため、検査の意義があります。 RSウイルスやヒトメタニューモウイルス(の疑いがあるときのみ)の検査は、院内感染防止目的に行うことがある。 ウイルス性気管支炎の原因となる主なウイルス• RSウイルス• インフルエンザウイルス• アデノウイルス• ヒトメタニューモウイルス• ヒトボカウイルス• 3か月未満の赤ちゃんは鼻が詰まっただけで呼吸困難になるため、たかが鼻風邪と馬鹿にできないウイルスです。 咳や痰の他にや関節痛、ときには嘔吐や下痢、まれに脳症を起こすこともあります。 インフルエンザは感染力が強く、RSウイルスと比べて急速に広がることが問題です。 特には、感染力が強いです。 「エンテロ」とは腸管のことで、子どものエンテロウイルス属感染で有名なのはやといった「夏風邪」で、あまり咳や痰は出ません。 しかし、エンテロウイルスD68の感染症では、痰が出て気管支炎の症状をきたしたり、発作を起こすことがあります。 極めてまれにですが、気管支炎が治った後に(ポリオウイルスもエンテロウイルス属)のような麻痺を起こしてしまうことがあり、治療法もないため恐れられています。 細菌性気管支炎 細菌によると細菌検査で判明した場合のみ、抗菌薬を使います。 千葉市立海浜病院では、1時間程度でグラム染色 *の結果が出て、2日後には抗菌薬感受性検査(どの抗菌薬がどれだけ効くかというデータ)の結果が出ます。 細菌検査を行わずに抗菌薬を処方することは原則としてありません。 感染しても発熱を起こさないことも多いのですが、痰や鼻水といった分泌物を増やしてしまうことが多い細菌です。 単独で気管支炎やを起こすだけではなく、インフルエンザ菌や肺炎球菌と一緒に感染すると、ペニシリン系の抗菌薬を壊して効きにくくしてしまうという厄介な特徴があります。 肺炎マイコプラズマによる気管支炎 マイコプラズマは、肺炎だけではなくも起こします。 マイコプラズマはグラム染色 *で見えず、培養でも検出できないため、千葉市立海浜病院では、マイコプラズマの遺伝子を見つけだすP法という検査を行って診断します。 マイコプラズマによる気管支炎と肺炎で治療内容を変えるべきかどうかで意見は分かれますが、私は同じ治療をしています。 グラム染色…細菌に染料で色をつけ、形や染まりかたで細菌の種類を推定する検査 気管支炎になりやすい子どもの年齢や時期は? 多くの場合、年齢の小さい子ほどなりやすいと思ってよいでしょう。 大きい子は、ウイルス感染をしても鼻かぜ 上気道炎 止まりであることが多いです。 マイコプラズマは例外で、3歳ぐらいから小学生~大学生、さらには現役世代の成人にも感染症を起こすことが多くなります。 RSウイルスなどは冬に流行ることが多く、ヒトメタニューモウイルスは3〜7月に流行がみられます。 気管支炎が重症化しやすい子ども のある方は、発作を誘発されてしまうことが多く注意が必要です。 の一部や早産・も、(特に)が重症化するリスクが高いです。 そのため、低年齢の場合はRSウイルス感染による非常に重い気管支炎やを防ぐ薬を投与して重症化を予防しています。 また、周産期 *1疾患や・交通事故などの後遺症、先天性疾患などで中枢神経障害を持っている方は、誤嚥(ごえん) *2性肺炎を併発して重症化してしまうことがあります。 難しいことではありますが、受験や発表会などでどうしてもウイルスに感染させたくない場合、人が多いところに子どもを連れて行かないほうがよいです。 とはいえ、長く予防し続けることは現実的ではなく、たいていのウイルスにはどこかでかかることで免疫がつきます。 「子どもが保育園に入ったとたんに何度も風邪をひいてしまい困っている」という保護者の方をよく見かけます。 しかし、たくさん風邪をひいた分、多くのウイルスに対する免疫がつくため小学校に入るころには丈夫な子どもに育っていくと思います。 しかし、以下のようなときは早めに小児科や信頼できるかかりつけ医などに受診することをおすすめします。 鼻水や咳、痰が先に出ていて、あとから発熱してきた 細菌性や、の合併が疑われるため病院受診が必要です。 ゼイゼイして呼吸が苦しそう• 咳込んで吐いてしまうため水分がとれない• うわ言をいって様子がおかしい• 眠れないなど 早く病院に行けばよいというわけではない 私の場合、子どもが元気ならば、3日ほど経過をみて自然に解熱することを期待します。 3日以上発熱が続いている場合には、痰の検査などで細菌感染の合併がないかを調べています。 子どもの気管支炎の場合、たいていウイルス性です。 気管支炎の段階で早く病院に行って、抗菌薬を医師に求めて飲んでも肺炎予防はできません。 気管支炎は、がんとは異なり、早期発見・早期治療が重要な訳ではありません。 早く治療しなければならないことはまれです。 肺炎や中耳炎を合併する子どもは実際には少なく、風邪や気管支炎を放置していたせいで肺炎や中耳炎になるわけでもありません。 自宅で安静にしておくことも必要です。 子どもが気管支炎と診断されたら 呼吸に注意をして、水分を十分にとらせる 部屋は暑すぎず寒すぎず、本人が寒がるなら厚着をさせ、汗をかいているときは薄着にします。 部屋の乾燥を避け、水分を十分にとらせましょう。 呼吸が苦しそうではないか注意が必要で、ゼイゼイして苦しそうなときは緊急な受診が必要です。 咳込んで吐くのを怖がる子どもに、お腹いっぱいになるまで無理やりごはんを食べさせないようにしてください。 体調が悪いときに、普段より食べられないのは当たり前です。 ただし、水分はしっかりとらせてください。 外出・登園・登校してもよい基準は? の場合は学校保健安全法に基づいて *登校してください。 RSウイルスについては、園や地域の医師会独自の登園許可基準があることが多いです。 その他のウイルスや細菌性のほとんどは、熱がなく元気ならば登園・登校できます。 咳が完全に治るには、3週間以上かかることもあります。 咳が多少残っていても吐いてしまったりゼイゼイしたりしていなければ、登園・登校してよいでしょう。 インフルエンザの出席停止期間…学校保健安全法により「発症した後(発熱の翌日を1日目として)5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」と定められている。 子どもの気管支炎—阿部先生から保護者の方へ あまり神経質になりすぎないように というと何やら重病な感じがしますが、風邪のなかでも痰が絡むものを気管支炎と呼んでいることがほとんどです。 あまり心配しすぎなくてよいでしょう。 心配して病院に通いすぎると、他の病気をもらってきてしまうことがよくあります。 また、咳や痰は病原体を体の外に追い出すために出ているものです。 強力な薬で無理やり止める必要はありません。 「咳が続いているのに放っておいたらになった」というのも実際には、咳を放っておいたことが原因ではない 不可抗力の合併症 * ことも多いため、あまり神経質にならないほうがよいと思います。 合併症…ある病気や、手術や検査が原因となって起こる別の症状.
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