このページの目次• 地下室のある家のメリット4つ 地下室は、生活をより豊かにしてくれますし、家を災害に強くし省エネにもでき、これからの住宅の理想を具現化するものといっても過言ではありません。 では、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。 1-1. 狭小地でも「もうひとつ」部屋を持てる 土地の値段が高い、もしくは買えたとしても周囲の家が迫っていて土地そのものが狭かったり、接する道路や隣地との間に高低差があったり、敷地内に地盤の高低差がある等といった特徴のある敷地では、地下室付き住宅の建築がとてもコストパフォーマンスが良い場合が少なくありません。 利便性のよさやそのエリアの雰囲気が好みであっても、家の狭さを我慢することはありません。 地下室を設けることで「もうひとつ」部屋を持つことができます。 しかも、外部からの視線や騒音を気にせずにいられる「完全なプライベート空間」となりますので、プライバシーを重視される方が、趣味の部屋や寝室に用いることも可能です。 1-2. 地下室付き住宅は地震の時の揺れが半減する=地震に強い家になる 地震が起きると、地下室周囲の自然地盤がバネのような役割をして、揺れを相互に押し返すように働き、揺れを小さくする制振機能を発揮します。 そのため、 地下室付きの建物は、地上階だけの建物に比べ揺れの大きさが半減します。 木造2階建ての場合、コンピューター・シミュレーションによって、およそ60%も小さくなることが証明されました。 地下室を建築することにより、家全体が地震に強い家になります。 異常気象の影響か、最近被害が頻発している竜巻や台風には、避難場所として地下室が最適です。 竜巻の多いアメリカの地方では、竜巻対策として地下室を併設していることが多いです。 1-3. 振動・音が外部に漏れにくく、外部からも入りにくい 厚い鉄筋コンクリートの壁・床・天井で構成された躯体が、防振・防音材となる自然地盤で周囲を覆われている地下室は、振動や音を内外に伝えにくい特徴を持っています。 このメリットを活用していただきたいのは、「音楽を楽しみたい方」、「大音響で映画を楽しみたい方」「子どもをのびのび育てたい方」、「ジムやダンスなど体を動かしたい方」「近くを通る幹線道路の騒音や振動から逃れたい方」です。 せっかく自分専用の家を手に入れるのですから、自宅で楽しめることも増やしたいのではないでしょうか。 もしも振動や音でご近所さんにご迷惑をかけるのでは、と心配している場合は、地下室を設けることもひとつの手立てとなってくれます。 1-4. 夏涼しく冬暖かい省エネ空間を実現できる 有効天井高2. 4mの地下室を建築した場合、掘削深さに相当する地表面から3. そのため、地下室を主寝室としているユーザーも少なくありません。 さらにも外断熱の鉄筋コンクリート住宅とすれば、鉄筋コンクリートの熱を溜め込む能力を最大限活用できて、究極の省エネ住宅が実現します。 地下室に関する思い違い5つ 地下室建築については、大学の建築科でもほとんど学ばないため、建築の専門家と言われている建築士でも、間違った思い込みが横行しています。 ましてや一般ユーザーにおいておや、というところです。 2-1. 地下室がジメジメしているのは、地中の水分がいつも室内に滲みこんでいるから? 20年ほど前までの住宅用地下室は、室内に入ってくる地下水を二重床や二重壁の間で集水して、常にポンプアップするタイプの建築工法で建築するのが主流でした。 このタイプの地下室では、地下水の流れが常に躯体の室内側にあるので、標題の考え方は一部正解といえます。 しかし近年は、より水を通しにくい密実な鉄筋コンクリート等躯体の構築工法の開発や塗膜タイプの防水工法の進化により、一重壁・床の建築工法で建築するのが主流となり、地中からの水分の侵入についてはあまり心配しないでよい時代になっています。 地下室のジメジメ感は、夏の地下室室温が外気温度よりかなり低いために、高温高湿の外気が地下室に流れ込んで、物理現象として結露が発生してしまうことによるものです。 2-2. その結露水を放置すれば数日でカビが発生することになってしまいます。 従って夏は、むしろ窓を閉めて高温多湿の外気をそのまま地下室に入れないことが、ジメジメしない快適な地下室にするための第一条件なのです。 残念ながら、温暖湿潤気候区分に属する日本本土等の気象条件では、機械的な力を借りないと快適な住空間としての地下室となりません。 すなわち、• 湿った外気を直接入れないための全熱交換型の換気扇の設置すること• 階段開口やドライエリアの窓から流入してしまった外気の水分や室内で生じる水分を除去する除湿設備を常備すること• 夏に極端に冷たくなる躯体面を作らないための必要最小限の断熱を施すこと がジメジメしない快適な地下室を造るための3条件となります。 2-3. 地下室はモノや食品の備蓄場としてふさわしい? 地下室は、夏は涼しく冬は暖かいうえ、年間を通して温度の差がさほど大きくありません。 さらに気密性もよいので、室温や湿度のコントロールも比較的容易です。 このことから、海外ではワインセラーとして活用されますし、漬物や手作り酵素などの発酵食品を長時間醸すにももってこいです。 しかしながら、モノや食品の備蓄用に地下室を建築するなら、その全部を備蓄用にするか備蓄空間を完全に区分しなければなりません。 穀粒貯蔵なら、室温を15. そのような空間は、残念ながら住空間としては快適ではありません。 2-4. 核攻撃を受けた時も地下室に避難できる? 永世中立国であるスイスでは、自宅に核シェルターを建築することを、国を挙げて推奨し、補助金も出しています。 しかし、その補助対象となる核シェルターには、例えば次のような条件が必要とされています。 核爆発後、放射能の直接的影響がなくなるまでの1週間ほど、そのシェルターに籠ることが出来るような水、食料等を備蓄できること• その間、放射能に侵されていない空気を吸えるような機能のある放射能除去機を備えること• その間、外気と遮断できるような鉛入りの厚い扉が設置してあること などなど、かなり厳しく費用もかなり掛かる条件です。 一方、日本における一般的住宅用地下室では、地上階と自由に行き来できるように階段やガラス窓などの大きな開口があり、放射能対応できるような密閉状態とは程遠い状態です。 日本で放射能対応できるシェルターの建築を目指すなら、それ専用に建築し、普段は備蓄倉庫程度の目的にしか使えそうもない地下室となります。 ただし、素人ながら、通常兵器での爆風などに対する一時避難場所としては、住宅用地下室は有効と考えられます。 2-5. 今住んでいる住宅をリフォーム(リノベーション)して地下室を設けることはできるの? もしも、今住んでいる家に地下室が欲しくなったとき、どうすればよいのでしょうか? 残念ながら、「地下室の後付け」は、最近改正された建築基準法のもとでは非常に難しくなってしまいました。 なぜならば、多くの木造住宅は建築士の判断のもと、構造計算が省略されていたり簡易化されている一方で、地下室増築には木造と鉄筋コンクリート造の混構造として厳格な構造計算が必須となります。 その構造計算を行うと地上木造建物が部分的な強度不足等のために現行建築基準法に適合していない「既存不適格住宅」と判断されてしまう可能性が高いからです。 建築基準法改定後のここ数年以内に建築したもので• かつ実施図面がきちんと残されていて• かつ木造部の構造計算を行って建築確認申請した物件 であれば、再設計を行って地下室を既存建物の下に追加建築することが可能なケースもあると考えられます。 建築確認申請上も問題をクリアしてもさらに、地下室の追加建築には、既存建物をリフトアップしたうえで、掘削残土を横取りして搬出する作業に必要十分なスペースがあり、かつ既存建物が持ち上げる作業に耐え得るような強度があるという物理的な条件が必要となります。 現在の住宅が、敷地の建蔽率や容積率に対して余裕があり、かつ庭や駐車場として利用している空きスペースがある場合には、そのスペースに独立した地下室(入り口となる玄関と階段スペースのための地上塔屋付き)を建築することは可能です。 ただしこの場合も、既存建物の基礎から1m程度以上離れ、隣地か境から0. 5m程度以上離れたスペースであること、重機や工事車両がそのスペースに容易に侵入できることなどの物理的条件が必要です。 地下室のある家の建築事例4つ 3-1. 東京都HS邸 カーポートの下は、地階ドライエリアのグレーチング。 2階の階高がのっぽに見えるのは、娘さんがアトリエとして使う中間階(天井高1. 4m)と2階、それに娘さんが寝室として使う屋根裏ロフトの3層が納まっているため• 敷地面積:26坪• 建物の規模:地下1階、地上2階、延べ床面積;35. 9坪、2階にロフト、中2階にアトリエロフトあり• 建物の主な仕様:地階は内断熱、地上階は外断熱の壁式鉄筋コンクリート造• 建築費用:約4300万円(消費税別途以下同)• 地盤調査・企画設計費用:540万円• お施主様の希望:災害に強く、省エネで、50年~100年住み続けられる家。 中2階にアトリエスペースがある家。 狭い家を広く感じさせる家 地階のドライエリアのドアを開けたところ。 階段を挟んで右手には、施主ご夫妻の主寝室がある 4. 地下室が欲しい場合の費用は? 地上だけの木造住宅を建築する場合に比べ、付帯する地下室を建築する場合に特別に必要となる費用項目は次の通りです。 4-1. 地盤の中を正しく把握するためのボーリング調査費用 地上階だけの住宅で一般的に行われるSWS簡易地盤調査(スウェーデン式サウンディング試験)では、土の種類や土質、正確な土の強度、正確な地下水位の状況が判りません。 そのため、ボーリング調査と土質強度試験等が必須となります。 敷地状況により25万円~35万円(税別;以下同)掛かります。 4-2. 上屋木造部分と鉄筋コンクリート造地下階部分それぞれの詳細な構造計算費用 一般的な木造住宅では、構造計算が省略又は簡略化することが法律で認められているためあまり費用が掛かりません。 しかし、鉄筋コンクリート造の地階部分で30~45万円程度、木造の地上階部分で20~30万円程度の構造計算と構造設計図作成費用が追加で掛かります。 4-3. 鉄筋コンクリート造部分の実施設計図または施工図の作成費用 標準仕様化が進んでいる木造では、特殊な形状や独特の仕様を用いない限り、細部に及ぶ詳細な実施設計図面や施工図面を物件ごとに作成する必要性が少なくなっています。 しかし、鉄筋コンクリート造では、設備配管の小さな穴一つでも、工事が始まってから変更することが容易でないために、詳細な実施設計図や施工図が必須となります。 木造部分と鉄筋コンクリート造部分の接合部の形状設計には綿密な計画が必要です。 これらの費用として、やはり30~80万円程度の費用が掛かります。 4-4. 地山を安全かつ確実に掘削するための山留工事費用 有効天井高2. 4mの地下室を造るには、一般的に3. 3m程地盤を掘削し、鉄筋コンクリートで躯体を建築するまでの間、周囲の地盤が崩壊したり、沈下したりしないような山留(通常は6~7mのH形鋼を1m程度の間隔で事前に打設し、間に松矢板をはめ込みながら安全に掘削するための仮設壁)工事をしなければなりません。 一般的な12. 5坪の地下室を、典型的な関東ローム層地盤で建築する場合、およそ200万円前後の工事費が掛かります。 4-5. 掘削した大量の残土を搬出して処分する費用 東京近郊では、一般的にあまり道路が広くないうえ、遠方まで残土を搬出して処分する必要があるため、残土処分費が馬鹿になりません。 例えば12. 5坪の地下室を建築するには、160立方メートル程の残土の搬出処分費用は、およそ200万円前後となります。 4-6. 地下室躯体から確実に地下水が浸入しないようにするための防水工事費用 鉄筋コンクリート躯体そのものの水密性を高めるために、特殊な工法を採用したり、硬化コンクリートを改質する努力がされています。 一方で、もしもの施工ミスや不良を考え、アスファルトやウレタンを原材料とした膜タイプの外防水を併用しています。 例えば、特殊先附アスファルト吹付工法を採用した12. 5坪の地下室の場合、その工事費はおよそ80万円前後となります。 4-7. 一般的な木造住宅の床面積坪当たり建築単価に対し、鉄筋コンクリート造に替える坪当たり単価の増分 木造に比べ鉄筋コンクリート造では、高強度・高耐久を特徴としているため、材料費・仕上げ費さらに現場での作業費が高くつき、建物躯体そのものの基本単価が高くなってしまいます。 これまでの私の経験では、坪単価で30~50万円ほどアップになるようです。 4-8. 重機を使用する本格的工事を行うための安全管理、警備員、地盤養生、各種試験など仮設工事費用 これらの費用増分は、4-7の坪単価に含まれます。 4-9. 夏季の結露を生じさせず、一年中快適な居室とするための断熱工事・除湿設備設置工事・全熱交換型換気設備工事 例えば12. 5坪の地下室の場合、断熱工事費がおよそ35万円、除湿機とその除湿水を自動排出する設備費がおよそ45万円(ドライエリアがあり、そこに自動排水できる場合は5万円程度)、全熱交換型除湿設備費が15~25万円程掛かります。 4-10. ドライエリアを設ける場合は、その設備機器工事費 サッシ、雨水集水用のピット、雨水排水用のポンプシステム、タラップ、グレーチング蓋などの費用が一式で、おおむね150万円程掛かります。 以上もろもろの費用を考えると、12. 5坪(ドライエリアなし)の一年中快適な地下室を建築するには、1250万円、プラス内装仕上げ工事費等100~200万円程度(間仕切りや建具、フローリング等の量や仕様による)が必要になると考えられます。 4-11. 【注意点】工事費用=「地下室+家」であることを確認 地下室の総建築費について、最後に歯切れの悪い言い方になってしまったのは、上屋建物も含めた住宅全体の工事費(例えば電気工事など)や経費の地下室建築費への含め方が、建築業者や住宅メーカーによって異なるため、施主に最終的に提示される金額も様々であるからです。 地下室建築工事費の区分として施主に提示される工事範囲もまた、建築業者によって様々です。 他社と比べて「高いなあ」と感じて内容を聞いてみると、木造上屋の基礎工事費用まで含んでいたり、「安いなあ」と思っていたら、地階の躯体コンクリート工事のみを地下室工事分として提示していた、ということがよくあるようです。 要は、 地下室付き住宅全体としての工事金額で高いか安いかを判断することが肝要、とアドバイスさせていただきます。 まとめ 地下室は、そのつくり方によって様々な役割を担う場所となってくれます。 地下室のメリットと工夫すべきポイントなど事前に知っておくことで、より良い「地下室のある家」を手にすることができます。 今回ご説明した地下室にまつわるお話の中で、特に覚えておいていただきたいのは以下の5ポイントです。 地下室は、狭い土地で床面積を多く取れる、地震に強い、振動・音の問題を低減させる・省エネの点で優れている。 静かで安全なスペースを設けたいときに便利• 湿気による結露・住空間には適していないなどが代表だが、地下室の用途に応じた設備を設ければ問題はクリアできる• 核攻撃への不安から地下室へ注目が集まっている。 シェルターとしての使用は不可だが、「爆風からの一時的な避難場所」としてなら有効• しかしながら、築年数がほんの数年、実施図面が残っている、リフトアップしても問題のない強度の家などの好条件が重なれば可能• 家を建てる際に地下室を設ける場合、追加の費用は12. 5坪で1,350万円~。
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【実例紹介】地下室を注文住宅で実現する上での注意点は?メリット、デメリットも解説のインデックス 1. 地下室で「楽しめること」4選 地下室は、土中にあり、周囲をコンクリートで囲まれているという特性から、色々な楽しみ方ができる場所です。 あなたは次のどれに関心がありますか。 1-1. シアタールーム 時間がなく、なかなか映画館に足を運ぶことができないという方にとって、自宅でのDVD鑑賞が唯一の楽しみかもしれません。 テレビで見る映画はどうしてもスケール感が乏しくなりがちですので、 「大きなスクリーン・大音量で映画を観たい」というとき、音を外部に漏らすことの少ない地下室が力強い味方となってくれます。 1-2. 音楽スタジオ 楽器演奏が趣味、もしくはお仕事である方にとって、楽器の持ち運びをせずに自宅で楽しめるのは夢ではないでしょうか。 重量があり持ち運びが大変、もしくは持ち運びそのものができない楽器の場合は特にそう思われるでしょう。 楽器の練習(レッスン)は、小さな音で満足できるものではありません。 適切な音量に耐えられる部屋があってこそ、楽器そのものの音色や音の強弱を楽しめるものです。 1-3. ワインセラー ワインを楽しむ方にとっての憧れは、ワインセラーです。 冷蔵庫タイプのワインセラーも販売されていますが、それでは物足りない、多い本数を保有していたい方にとっても、地下室は魅力的です。 特に長期熟成するタイプのワインは年間を通して 15度前後・70%前後の冷暗所での保存が望ましいとされていますので、地下室は最適です。 1-4. 創作活動の場 絵や彫刻、手芸やプラモデルを楽しむ創作の場が欲しいという方にも地下室は人気です。 道具や材料を大量にストックしておかなければなりませんし、 外部の視線が気にならない静かな環境を確保するために地下室はとても便利です。 また、このような趣味を楽しむためには、資料となる書籍も多く手元に置いておきたいものですので、壁面に書棚を作ることで、本の重量を気にせずに増やしていけます。 地下室にまつわる心配事は何? 住宅の下部に埋め込むように形作る地下室は、いくつかの面でのデメリットがあります。 憧れの地下室を検討する前に、その「気になること」を理解しておきましょう。 2-1. 建築費用がかさむ 地下室は呼んで字の如し、地下に部屋を設けるものです。 家を建てる敷地を掘るために重機を入れ、土を処分し、コンクリートを用い部屋の形状を作成、さらに電気・空調など必要な設備を入れなければなりません。 2-2. 湿気がこもりやすい 土に埋まった状態で温度が一定の地下室は、 特に夏場に結露しやすいという特徴を持っています。 夏の湿った空気が入り込むと、外気温よりも低い地下室では水蒸気が飽和してしまい、結露するのです。 さらに、コンクリートが完全に水分を放出してしまうまでの数年の間はこの傾向が強く出ます。 このため、かび臭さを招いてしまうことがあります。 これを解消するため、換気や除湿の設備は不可欠です。 快適な地下室のつくり方・注意点 メリット・デメリットを比較してもなお、地下室が欲しい、という方はどのようなことに気をつければよいのでしょうか。 特に以下のような点を考えてください。 3-1. 湿度調節と日当たりの確保 地下室の環境を快適に保つため、湿度調整や日当たりの確保は大事なポイントです。 これを行ってくれるのがドライエリアです。 ドライエリアとは、地下室と地面の間に設ける「空堀り(からぼり)」のことを指します。 適切にドライエリアを設け、空気を入れ替えできる窓を設置すれば、過剰な湿気を逃がしながら太陽光を取り入れることができますので、「暗い・ジメジメしている」というイメージとはまったく別の地下室を作ることができます。 3-2. 避難経路の確保 地下室と1階部分をつないでいるのは基本的に室内階段だけです。 しかし、これでは火事や地震などで 避難経路がなくなってしまうことも考えられとても危険です。 この問題もまた、地下室にドライエリアとドアを設けることで解消することができます。 ドライエリアには地上に上がるための階段を設けることも大切です。 3-3. ドライエリアに鉢物のグリーンを置くと見た目にも快適 換気や日当たり確保、避難経路確保のために設けるドライエリアも、鉢物やプランターで植物を育てれば見た目にも快適でさわやかな空間となります。 コンクリート打ちっぱなしでつくることも多い地下室ですが、このような工夫で季節を感じながら過ごすこともできます。 ある程度の広さのドライエリアをつくることができるのであれば、 ガーデンテーブル・ガーデンチェアを置けば、もう一つの庭を持つこともできます。 そこは地下ですから、人目に触れることもほとんどありませんので、ゆっくりとティータイムやランチタイムを楽しむこともできるでしょう。 3-4. ドライエリアを設けるのなら、雨水対策も必須 地下室は文字通り地面より下にありますので、そこにドライエリアという空間を設けることを検討するのであれば、近年よく話題に上がる「ゲリラ豪雨」に対する備えをしなければなりません。 大雨が降った日に、地下鉄の駅が封鎖される風景をニュースなどでご覧になったことがあるでしょう。 あのようなことが自宅で起きないようにするためには、ドライエリアの手すり(コンクリート)をある程度の高さにまで上げておかなければなりません。 お住まいの地域、もしくは家を建てようと思われているエリアのハザードマップをご覧になったことがあるでしょうか。 洪水が起きたときに予想される水位を確認しておく必要があるでしょう。 地下室は部屋なの?容積率に影響はあるの? 地下室は、基本的に「居室」としては認められていません。 居室ではないとなると、サービスルーム(納戸)としての扱いにしかなりません。 つまり、「人が常にいると想定されない部屋」でしかないのです。 この問題を解消するためにも上記でご説明したドライエリアが有効です。 ドライエリアを建築基準法の規定を満たすように設けることで「居室」とすることができるのです。 では、家を建てる際に気になる容積率への影響はどうでしょうか。 ある一定の基準を満たせば、地下室は容積率に算入しなくてもよいとされています。 ・地階(地下室)の床から地盤までの高さが、その階の天井の高さの3分の1以上 ・天井が地盤から1メートル以下 ・住宅の用途に供するもので、同建築物の床面積合計の3分の1以下 これらを考えると、容積率の制限が厳しいエリアで満足の行く広さを求めたいのであれば、居室に適合する設備を整えた地下室を設けるのも一つの方法として検討できることがわかります。 重量木骨の家の「地下室」の実例 地下室のある家は、まるで 「大人の隠れ家」のようでワクワクするものです。 しかし、その特殊性から気をつけるべきポイントは多岐にわたります。 費用の問題、ドライエリアに求めるべき機能などを考えてもやはり地下室は魅力的です。 地下室という言葉のイメージを覆す、明るく機能的な家の実例をご覧になってください。 地下の和室や寝室など、驚くほど自由につくれることをご理解いただけるでしょう。
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解説 監督はギャバンとベルモンドを組ませた「冬の猿」や「野獣は放たれた」のアンリ・ヴェルヌイユ。 主演者には「ギャンブルの王様」のジャン・ギャバンと「太陽はひとりぼっち」のアラン・ドロン。 またギャバンの女房に「地の果てを行く」「我等の仲間」でギャバンと名コンビをうたわれたヴィヴィアーヌ・ロマンス。 カジノの踊り子でドロンの手管にかかって利用される女ブリジットに「地下鉄のザジ」のグラマー、カルラ・マルリエ、ドロンの義兄ルイにモーリス・ビローが扮している。 撮影には「ヘッドライト」のルイ・パージュ、ファンキィなモダンジャズのフィーリングをきかせた音楽は「戦士の休息」のミシェル・マーニュ、そしてシナリオは「殺人鬼に罠をかけろ」のミシェル・オーディアール、これにヴェルヌイユと「現金に手を出すな」の原作者で、暗黒街のスラングの権威アルベール・シモナンが参加している。 1963年製作/フランス 原題:Melodie en Sous-sol 配給:東和=松竹映配=日本ヘラルド ストーリー 五年の刑を終って娑婆に出た老ギャングのシャルル(ジャン・ギャバン)は足を洗ってくれと縋る妻ジャネット(ヴィヴィアーヌ・ロマンス)をふりすてて、昔の仲間マリオを訪ねた。 マリオはある計画をうち明けた。 カンヌのパルム・ビーチにあるカジノの賭金をごっそり頂こうという大仕事だ。 相棒が必要なので刑務所で目をつけていたフランシス(アラン・ドロン)と彼の義兄ルイを仲間に入れた。 賭金がどのように金庫に運ばれるのかをたしかめると、シャルルは現場での仕事の段取りをつけた。 各自の役割がきまった。 決行の夜、フランシスは空気穴を通ってエレベーターの屋根にかじりついた。 金勘定に気をとられている会計係とカジノの支配人の前に飛びおりた覆面のフランシスの手にマシンガンがあった。 彼は会計係から、鍵を奪ってシャルルを表から入れた。 札束を鞄に詰めると、シャルルとフランシスは、ルイの運転するロールス・ロイスを飛ばした。 金は借りた脱衣所にかくした。 警察が乗り出したころ、シャルルとフランシスは何食わぬ顔で別なホテルに納まっていた。 完全犯罪は成功したのだ。 しかし朝食をとりながら、眺めていた新聞のある記事と写真が一瞬シャルルの眼を釘づけにした。 無表情な彼の顔に、かすかな動揺が起った。 ムショ帰りのチンピラが、そう簡単に旧家の紳士としては振る舞えず。 超絶イケメンに引っかからない、女性達の目と勘が肥えていてびっくり。 人間というのは、計算通り、予想通りにはそうそう動かない。 それでも、そんな上手く行くかいなぁ〜という展開。 そして愉快犯みたいな結果に。 危険な香りとは正にこのこと。 主題歌が90年代にホンダ・プレリュードのCMで盛んに使われていたのを覚えていて。 「かっこいいなあ」と思っていたら映画音楽だったとは。 まずシャルル(ジャン・ギャバン)の、恰幅のいい爺さん役がかっこいい。 冒頭「道の名前は変わっただろうか」云々のはしりで、「あ、出所したところなんだな」と言葉で想像させるのがなるほど~。 家に帰ってきてからの妻とのやり取りにも無駄がない。 で出てきたばかりなのに「人生で一番でかいことをする」って、全然懲りてないよなー。 その相棒に選ばれたのが、1年だけ刑務所で一緒だったフランシス(アラン・ドロン)。 言葉巧みに親や義兄からこずかいをせしめる、小賢しいチンピラ。 こんなやつ相棒にして大乗になのか?と思ったのですが。 カジノの金をせしめるにはまず「上客としてふるまう方法」を学べ、とシャルルはフランシスに物を与え教育していくうちに。 フランシスがどこぞの若旦那に見えてくるから不思議。 惚れ惚れしちゃうかっこよさ。 でもフランシスは時間にルーズで。 一度は「やる気が失せた、幽霊とは組めない。 1分が命取りなんだぞ」と雷を落とすところから。 段々面白くなってきました。 週1回同じ時間にカジノの金庫が開けられる。 同じ曜日・時間に盗みのリハーサルをするけど。 いやはやこれが難関で。 もうハラハラ。 っていつの間にか盗みの味方をしてました私。 強盗の結末は、うまくいって10億フランでバンザーイか。 もしくは捕まって刑務所に戻るか。 どっちかでしょう普通は。 「この終わり方、マジかー!!。 かっこええ、でも」。 この最後10分ほどの「結末の行方」にしびれました。
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