世の中にはたくさんの「 パーソナリティ障害」が存在する。 パーソナリティ障害を端的に表現するならば、「めちゃくちゃヤバい性格」ということになる。 うつ病や躁病のように、脳に何らかの異常があるわけではない。 そのため「パーソナリティ障害は精神病には分類されない」という考え方もある。 脳や精神病の世界はクッキリと線引きできないことばかりだ。 今回は10種類のパーソナリティ障害と、その内容を簡潔に紹介したいと思う。 世の中にはたくさんのパーソナリティ障害があり、どこからが精神病で、どこからがパーソナリティ障害なのか、どこからが正常で、どこからが異常なのか、その線引きはとっても曖昧。 妄想性パーソナリティ障害• スキゾイド(統合失調質)パーソナリティ障害• 統合失調症型パーソナリティ障害• 反社会性パーソナリティ障害• 境界性パーソナリティ障害• 演技性パーソナリティ障害• 自己愛性パーソナリティ障害• 回避性パーソナリティ障害• 依存性パーソナリティ障害• 強迫性パーソナリティ障害 あなたはどれに当てはまるだろうか? 妬みと嫉みの極致!妄想型パーソナリティ障害の性格 「私の荷物がちょと横に動かされてた!片づけただけって言ってたけど…絶対私への嫌がらせだ!!」 妄想型パーソナリティ障害の人は、ぬぐい切れない「他人への不信」を持っていて、他人の行動がすべて自分への悪意に満ち満ちていると感じてしまう。 被害者意識が強く、誰も信用することができない。 ひとたび嫌がらせを受けたと思えば、ずっと根に持って恨み続ける。 他人から見ると「いやいや、そんなはずないでしょ!?」とツッコミたくなるような自由な発想で、自分の嫌がらせやイジメを創作する。 「悪い組織が世の中を操っている!!」なんて陰謀論も大好き。 精神世界に生きてる!?スキゾイド(統合失調質)パーソナリティ障害の性格 「………」 家族、親戚、友人、あらゆる他人との関わり合いを避け、孤独に生きる性格。 他人とのコミュニケーションはストレスでしかなく、無口で表情は乏しい。 周りから何を考えているかわからない不気味な人間と思われている。 周りのすべてに無関心で、誰かから関心を向けられるのも苦痛に感じる。 賞賛にも批判に対しても無関心。 実生活で発生した不幸な出来事は、極限まで発達させた心理防衛機能「 合理化」( 満たされなかった欲求に対して、理論化して考えることにより自分を納得させること)で対処する。 簡単に言えば、さっさと諦めてしまうし、他人に過剰に期待しない。 普通のひきこもりは、2ちゃんねるで暴言を書き込んだりして他人とコミュニケーションをとっているけど、統合失調質パーソナリティ障害の人は、匿名掲示板に書き込んで他人とコミュニケーションをとることすら苦痛に感じるだろう。 自称霊能力者!統合失調型パーソナリティ障害の性格 「うわ、鳥肌立ってきた。 すげえ浮遊霊がいっぱいいるよ…ここ、ヤバいね…ヤバいよ!ヤバいよ!!!!」 統合失調症型パーソナリティ障害は、一言で言えば「めっちゃ変なヤツ」。 だらしない格好をしたり、ギョッとするような奇抜な格好をしたりする傾向がある。 また、見えないものが見えるといったことを言うことがあり、オカルト志向が強い。 もちろん、人間関係は苦手で、孤立しがちになってしまう。 他人の気を引きたいために「幽霊が見える」なんて嘘をつく自称霊能力者は、統合失調型パーソナリティ障害というよりも、後述する演技性パーソナリティ障害の方が近いだろう。 統合失調型パーソナリティ障害の場合、けっこうガチで見えていると主張する。 人付き合いが苦手で、みんなからチヤホヤされたいわけじゃない、奇抜な我が道を行く人。 みんなでこっくりさんを楽しむよりも、ひとりで呪術的儀式をする傾向がある。 盗んだバイクで走りだし、学校のガラスをすべて割ったとしても、なんの良心の呵責も罪悪感も持たない。 動機は「面白そうだから」と、笑いながら答える。 共感性がなく、衝動的で、無責任、自分勝手で感情的、粗暴な性格を持っている。 平気で犯罪行為を侵し、警察に捕まったとしても1ミリも反省しない。 凄まじく自己中心的で、自分の都合で他人を支配しようとする、なるべく関わり合いたくない人種だ。 大人になるにつれて落ち着くこともあるが、生涯を通じて反社会的に生きることも多い。 反社会性パーソナリティ障害は、恐るべきことに 男性3%、女性1%の割合で存在するといわれている。 一昔前は、ヤクザがこういった人材の受け皿となっていたが、法規制によって規模が縮小すると、反社会性パーソナリティ障害の人たちが一般社会の中で生きざるを得ない状況が生まれた。 反社会性パーソナリティ障害を持った人たちは、とんでもない生きづらさを感じて、疎外感を感じながら生活するしかないだろう。 表面的にはとっても明るくて優しい普通の娘、だけど恋人になり、親密な関係になると、 極端な依存性と攻撃性をむき出しにしてくる! 過度の不満、見捨てられる不安、ぬぐい切れない焦燥感、うつ状態、そして激しい怒り。 リストカットなどの自傷行為を行うのも境界性パーソナリティ障害の特徴。 共依存関係を構築しようとし、無意識に自分の過去の不幸や肉体的・精神的弱さを利用して他人をコントロールしようとする。 もし他人に依存できない場合は、過食症や拒食症になったり、ギャンブル依存症などのなんらかの依存症にもなりやすい。 境界性パーソナリティ障害は、特に20代の女性に多いといわれている。 自己破壊的見栄っ張り!演技性パーソナリティ障害の性格 「このスイーツ、SNS映えするわぁ~!!」 おしゃれで明るい性格で、とっても社交的。 いつでもみんなの中心にいて、魅力的な人気者!! …でも、その正体は肥大した虚栄心を抱えたトンデモナイ破壊的性格の持ち主。 演技性パーソナリティ障害の人は、常に自分が注目されていないと不機嫌になるし不安になってくる。 一見人気者だけど、他人への協調性や思いやりにかけ、常に自己中心的に行動する。 優秀なトラブルメーカーであり、深い関係になればなるほど他人が離れていく傾向にある。 自分が目立つためなら他のすべてを捨てることができ、借金してまでブランド物を買うこともあるし、平気で人を傷つけるし、自尊心を満たしたいだけの理由で他人の彼氏を誘惑することもあるだろう。 「芸能人と知り合いだよ」なんて意味のない自慢話をするのもこのタイプ。 そんな演技性パーソナリティ障害とSNSは非常に相性がいい。 他人との兼ね合いの中で、自分自身の個性と価値を見出していくようになっていくのだ。 しかし自己愛性パーソナリティ障害は、「自分は特別であり、優れた能力を持っていて、他人から称賛されるべき人物である」という妄想めいた信念をず~っと抱えて生きている。 プライドが高いのに実力が伴っていないので、そのギャップに悩み、少し批判されただけでもとても傷ついてしまう。 そのため、自分自身を否応なしに突きつけられる社会生活が困難で、引きこもりになることも多い。 自分が常に特別な存在であり続けられるゲームの世界に逃避しているのだ。 逃げちゃダメなのに逃げるッ!回避性パーソナリティ障害の性格 「逃げちゃダメだ、逃げちゃダメだ、逃げちゃ駄目だ、逃げちゃ駄目だ…でも、 今回は逃げよう!!」 回避性パーソナリティ障害は、自尊心が低すぎて他人との関わり合いを回避する性格のことを指す。 他人からの批判や注意、恥をかくことを極度に恐れ、その可能性のある人間関係を最初から拒絶する傾向がある。 だけど道はどこまでも続いていて、いつか必ず追い付かれる。 それを思うとまた逃げちゃう。 スキゾイドパーソナリティ障害は社交性がないし、そもそも人間と関わりたいとも思っていないが、回避性パーソナリティ障害の場合は、人間関係はニガテだけど、本当はみんなと一緒に楽しく過ごしたいと思っている。 本当は他人なんてそれほど自分を気にしていないのだけれど…。 根暗で献身的!依存性パーソナリティ障害の性格 「うん、わかった。 今日も遅くなるのね…。 うん、私は大丈夫だよ…」 独りでいることが不安で、常に誰かに依存していないと生きていけない。 それが依存性パーソナリティ障害。 攻撃性が外に向くメンヘラが境界性パーソナリティ障害だとしたら、攻撃性が内に向くメンヘラが依存性パーソナリティ障害といっていいだろう。 「どうしたらいい?」と助言を求め、自分で決断することができず、周りに決めてもらわないと行動できない。 見捨てられる恐怖から、どんな理不尽なわがままでも聞いてしまう。 もちろん、相手に対する怒りを表現することもできない。 自分で自分の人生を切り開いていくという発想がからっきしないので、他人に振り回されっぱなしの人生を送る。 自己評価も低くて暗い性格なことも多い。 「旦那死ね!!」と掲示板に書き込むくらい元気な奥さんならいいけれど、黙って理不尽なDVに耐えて献身的に旦那に尽くすような奥さんは依存性パーソナリティ障害かもしれない。 世界を滅ぼそうとしがち!強迫性パーソナリティ障害 「私はこの腐った世界を破壊する…。 すべてを無にしてから、理想の世界を創造するのだ!!私の邪魔をすると言うなら…貴様も排除するしかないなっ!!」 完璧なる秩序を愛する完全主義者…強迫性パーソナリティ障害を一言で表すならこうなる。 ちょっとしたズルや不正に対しても生真面目に怒ってしまい、他人を許すことができない。 そのため、他人との共同作業が上手くこなせない。 良い結果を出すことよりも、正しい方法でやることの方が重要なので「生き方が下手なとんでもなく不器用な人間」に映ることも。 人間に絶望して世界を滅ぼそうとする最近のゲームのラスボスも、強迫性パーソナリティ障害である可能性が高いだろう。 堅物で不器用、それだけならいいかもしれないが、その症状が進行すると強迫性障害になってしまうかもしれないから注意が必要だ。 パーソナリティ障害まとめ 「性格」ってやつが一言で言い表せないほど複雑なように、パーソナリティ障害もとても曖昧で微妙な概念だ。 医師によっては治療の必要がある精神疾患だと判断することもあるし、ただの性格の偏りだと判断するかもしれない。 当然のことながら、ある種の性格がそのままパーソナリティ障害だと断定することはできない。 パーソナリティ障害は人と社会とのかかわりの中で生まれてくる。 江戸時代の厳格な武家の家に生まれて、「おれ、サムライになりたくない!三味線でミュージシャン目指す!!」と言い出したら、それはもうパーソナリティ障害だろう。 …多分。 パーソナリティ障害に唯一の判断基準があるとすれば、それはその人物が、自分の性格によって生きづらさを感じていたり不利益を被っていると感じているか、或いは周りの人間が不利益を被っているか、そのどちらか。 逆に言えば、どれだけトンデモナイ性格を持っていたとしても、自分や周りの人間が困っていなければそれはパーソナリティ障害とは呼べない。 あなたはどのパーソナリティ障害の傾向を持っているだろうか? ちなみに私自身は、少しだけスキゾイドパーソナリティ障害の傾向があるが、自分自身は生きづらさを感じていないし、周りの人間も困っていない……はすです(汗).
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スムーズな日常生活が送れなくなってしまうパーソナリティ障害 精神疾患の一つに、その人本来の人格から生じる困難のために、スムーズな日常生活を送れなくなるものがあります。 これらを総称して「パーソナリティ障害」と呼びます。 なお、パーソナリティ障害は以前「人格障害」と言われていましたが、近年疾患名が改められています。 古い文献で「人格障害」とあった場合、現在の「パーソナリティ障害」を指すものだと覚えておいてください。 パーソナリティ障害の種類・特徴・症状 その基本的な分類として、パーソナリティ障害はそのタイプにより、大きくA群、B群、C群の3つに分けられています。 各々に疾患名を記載していますので、詳しく知りたい方は「疾患名」をクリックすると、症状や治療法についてご覧頂けます。 風変わりな人と思われることも少なくありません。 A群に分類される疾患 ・ ・ ・ 「統合失調質パーソナリティ障害」と「統合失調型パーソナリティ障害」は非常に似た病名ですが、そのタイプは異なります。 一例ですが、社食で自分にとっての定番メニューが廃止された場合、心の中でその献立をお腹いっぱい食べることを空想して、ショックを和らげようとするのは統合失調質パーソナリティ障害的な発想に近いです。 これに対し、「仲の悪い同僚が呪いをかけたせいだ……」と真面目に考えるような魔術的思考がある場合は、統合失調型パーソナリティ障害的な発想があるといえそうです。 C群に分類される疾患 ・ ・ ・ 以下で、パーソナリティ障害の一例をご紹介します。 境界性パーソナリティ障害と反社会性パーソナリティ障害 B群に分類される境界性パーソナリティ障害は、若い女性に多く、人口の約1~2%に見られる疾患とも言われています。 感情が不安定になり、衝動的になったり、予測しにくい言動がありがちなので、家庭や仕事面など生活全般にその悪影響が及びやすく、特に対人関係において、良好な関係を保つことが難しくなりやすいです。 詳しくは、「」をご覧ください。 通常は、外来通院で、心理療法、薬物療法などを行い治療します。 自殺リスクが認められたり、 現実認識が顕著に低下している場合など、入院が必要な場合は別です。 詳しくは、「」をご覧ください。 同じくB群の「反社会性パーソナリティ障害」は、男性の方が女性の約3倍多い病気で、人口の2%前後に見られます。 特徴は、簡潔に言えば、いわゆる社会的な規則を守りにくいという面での「反社会性」です。 社会的常識に照らし合わせて見たとき、規則を守るのが極端に苦手だったり、自己の利益のために平気で嘘をついたりするような行動が現れやすくなっている背景には、脳内の機能に、過去の外傷などのために何らかの微妙な問題が出ている可能性は、これまでよく指摘されていることです。 詳しく知りたい方は、「」をご覧下さい。 【関連記事】•
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こんにちは Smile Houseの妙加です。 信じたいけれど信じられないといった葛藤から周りを巻き込み、裁判沙汰や犯罪になることもある疾患です。 今回は妄想性パーソナリティ障害の特徴や、関わる時に気をつけるポイント、克服方法などをまとめました。 妄想性パーソナリティ障害の特徴 【人が信用できず過度に裏切りをおそれる】 妄想性パーソナリティ障害の人は他人のことを心から信用することができないので、常に裏切られるのではないか?という妄想にとらわれます。 そのため、適度な距離感で他人との関係性を楽しむことができず、親しくなることは疑いと苦しみといった関係の始まりになってしまいます。 親しくなった人を監視したくなったり、行動をすべて把握したいといった衝動がうまれ、相手がその態度に困惑し、距離をとろうとすると疑いの気持ちが一気に高まります。 これは配偶者に対しても同じで、いつかパートナーは裏切るに違いないといった根拠のない思い込みを確信としてもっているため、疑いの目を向け続けます。 やっかいなのはその思い込みの証拠をみつけようと躍起になるところ。 ほかの異性と少し会話をしただけでも疑いと嫉妬心を抱き、相手の行動を把握しようと束縛して管理しようとし、エスカレートすると暴力や監禁にもつながります。 非常に傷つきやすく臆病なので、最初は愛情を注いでくれる人にも警戒心が強くなかなか心を開いたりしませんが、一度心開いた相手は特別な存在になり、相手が自分のためだけに存在しているといった思い込みに陥っていきます。 異性であれば、親切=好意と思い込みを恋愛関係にあるという思い込みをにも発展します。 こういった勝手な思い込みでも自分の期待する反応や関係性にならなかった場合、裏切られたと感じ逆恨みや脅迫に繋がる場合があるので注意が必要です。 【柔軟さが乏しく冗談が通じない】 妄想性パーソナリティ障害の人は柔軟さに乏しく、冗談が通じにくいことに加えて傷つきやすいので、些細なことでも傷つけられたと捉え、激しい怒りを感じやすい特徴があります。 非常に高いプライドを持っているため、的確な指摘であっても馬鹿にされたと受け取りやすくこちらの知らない間に恨みを抱いていることがあります。 こういった認知の歪みになる原因は幼少期の親との関わりが原因になっていることが多く、その体験が他人は恐ろしく信用できないという思い込みに繋がっています。 信頼関係や人の愛情を信じられないので権力や力といった物理的なもので支配しようとし、階級や上下関係を重視するようになるのが特徴。 【過度な秘密主義】 妄想性パーソナリティ障害の重要な特徴の一つが「過度な秘密主義」ということ。 ちょっとした質問に対しても過敏に反応し、自分のプライバシーに関することを曖昧にしたり、なぜ答えなくてはいけないのか?といった対応をします。 営業や訪問販売に対して「プライバシーの侵害だ」「お前は何者だ」というように、疑惑や怒りをぶつけたり、淡々と相手は何者かの疑惑を晴らすために質問責めにすることもあり、自身について嘘や偽りで固めて身を守るなどの行動もみられます。 妄想性パーソナリティ障害の診断基準 ICD-10の診断基準 ICD-10 疾病及び関連保健問題の国際統計分類)の診断基準を要約しています。 悔いられたり、辱められたりあるいは軽蔑されたりしたことを忘れない。 体験の認知を歪めて、他人の中立的・友好的な行動を敵意のあること、または馬鹿にしていると誤解する。 妄想性パーソナリティ障害の克服 妄想性パーソナリティ障害の人は、「人を信じることができない」ことが最もな特徴なので、この点をどう改善していくか?がカギになります。 人の心は操作できないことを受け入れる 人を信じることができないため、力や脅迫を使って相手を支配しようとするところが原因で人間関係がうまく構築できません。 相手を支配しようとすればするほど、相手の心は反対に離れていくもので支配できないことをきちんと理解することです。 相手の気持ちを尊重して理解しようとする姿勢が相手を大切にし、自分も大切にされることを体験することが大事で、そのためには力でねじ伏せずに尊重する勇気を持つことが第一。 妄想性パーソナリティ障害の人と関わる時のポイント 【親密になるリスクを考慮しておく】 妄想性パーソナリティ障害の人と関係性をつくる場合、大事なのは親しくなっても親密になりすぎない、適度な距離感を保つこと。 これは拒絶ではなく、相手のペースに乗せられたまま親しくなりすぎることが関係性の崩壊へつながるからです。 相手はとてもエネルギッシュで頼り甲斐があり、親切に接してくれることが多いのでつい頼りすぎてしまうのですが、このまま親密な関係性を構築していくと逆に精神的にべったりと頼られるようになります。 そうなると繊細なことでも相手にとって不利益なことや、納得できないことがあると怒りだし関係性が崩壊していきます。 こちらが親身になればなるほど、感情移入して関われば関わるほど、相手の「人を信じられない」という部分を刺激してしまうので、無理な欲求を通して「人は信頼できないものだ」と証明しようとする関わりが始まります。 そしてその無理難題な欲求を拒否すると「ほら、人は信用できない」と結論づけて、裏切られた、欺かれたという風に受け取り怒りを向けるようになります。 気をつけなければ、少し親切にしただけでも「自分たちは恋人だ」と錯覚し、肉体関係を求めたり結婚を迫るようになることもあり、誤解を解こうとすると「欺かれた」となることもあるので、相手のペースに飲まれず、適度な距離感をこちらが意識して関わりましょう。 【正面からぶつからないようにする】 関わる時に最も慎重になるべきタイミングが心の中を打ち明けるような距離感になったとき。 というのも、こじれた時に非常に厄介だから。 例えば、経済的支援を受けていれば全ての返還を求められるだけでなく、今ある財産や地位、人間関係までも根こそぎ奪いとろうとするのは必須で、裁判沙汰になる覚悟も必要になります。 訴訟ともなるとこちらからすると精神的にも肉体的にも疲弊する出来事でも、相手からすると活動源になるからです。 そういった状況になってしまったときは、言い訳したり、議論・説得・対抗せずに謝り許しを請うのが最も賢い選択でしょう。 相手が怒り狂っていても、こちらがたたかう意思を見せずにじっと耐える姿勢を持っていれば寛大な一面を示して風向きが変わることもあります。 もしこじれて争うことになった場合も個人では関わらずに法的権力や国家権力に助けを求めることが大事。 1番とってはいけない行動は、安易に相手の欠点や矛盾していることを正そうすること。 そういった行動は完全な第三者か妄想性パーソナリティ障害について詳しい知識があり、対処法を知っている場合のみ。 なのでそれに合わせて用心したり、否定しない、黙認するといった対応をするのは効果的です。 間違っても戦う意思は見せないこと。 そういった態度が最も妄想性パーソナリティ障害のスイッチを入れてしまい、病的なエネルギー消耗戦がこちらが打ち負かされるまで続きます。 つまり、どちらが支配するか?といった相手の権力ゲームに巻き込まれないようにすることが大事。 巻き込まれてしまうと愛情や克服とは程遠い戦いや争いをすることになってしまうからです。 巻き込まれそうになったら、きっぱりと戦う意思はないことを表明してください。 ただし、その場合も逃げ腰になるのではなく堂々とした態度で謝るようにしてください。 正しい知識を持って関係性をつくっていく 妄想性パーソナリティ障害を抱えた人と関わる時に大事なことは、 ・きちんと正しい知識を持っておくこと ・距離感をこちらで決めて、近づきすぎない ことがポイントになります。 距離感をこちらで決める=拒否ではなく関係性を継続するためには必須で、相手のペースに巻き込まれてしまうと最終的に裁判沙汰や傷害事件、ストーカーといった事件になってしまうことがあるからです。 あとは、専門家に相談をしてきちんとした知識を持って関わること。 相手の特性が強く出ると、こちらは被害者といった視点になりがちですが、妄想性パーソナリティ障害の症状だと理解して対等な立場で関われるようにしましょう。 SmileHouse代表 小名 由美子 古き良き日本人の心のあり方と教育に興味を持ち、それを更に探究したく早稲田大学の日本文学専修に進む。 卒業後、子どもの時からの夢だった教職に就き、約17年の教員生活では、学級経営や教科経営、部活動の指導や、教務主任や研究主任として、組織のマネジメント力の強化、「生きる力」を育む教育、教育課程の研究と実践に力を入れてきた。 また、教職を退職後は、メンタルトレーニングのトレーナー、心理カウンセラー、心理セラピストとして、一人ひとりの個性を尊重し、その魅力を最大限に引き出すサポートをしてきた。 その後、自らの結婚、出産、育児の体験も加わり、以前から自らのテーマとしてきた「生きる力」の育成の重要性、母親へのサポートの重要性への想いを更に強め、「母親と子どもの心を育てる」ことに力を注ぎたいと、2016年にSmileHouseの代表となる。
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