投資した額からどのくらいの儲けが出たのかを「利回り」というが、投資信託において利回りを表す指標は何だろうか。 投資信託のパフォーマンスを表す指標は騰落率や分配金利回りなどがあるが、本当の運用成績を表すものは「トータルリターン」だ。 投信の利回りの考え方と、トータルリターンの計算方法を押さえておこう。 投資信託での「利回り」と「利率」の違い 「利回り」とよく混同しやすい言葉に「利率」がある。 投資信託では投資金額に対する収益のことを、年単位に換算した「利回り」として扱われる。 一方の「利率」は額面金額に対し1年間に受け取る利子の割合のことである。 預金や債券ではあらかじめ利率が設定されているが、投資信託では一般的に約束された利率は存在しない。 譲渡益は4万円• 譲渡益はマイナス4万円• 投資信託における利回りとは 利回りの計算は「 1 いくら投資して」と「 2 いくら儲かったのか」を運用年数で割ってパーセンテージに換算する。 投下した資金に対して、どのくらいリターンがあったのかを示す。 一見単純だが、 2 をいかに正確に表せるかが重要だ。 この 2 にあたる投資信託の儲けは2種類ある。 投資信託の価格を表す「基準価額」の差額利益(売買価格差)と、決算後に支払われる「分配金」だ。 この両方を 2 に含める必要がある。 また手数料や税金を差し引く必要がある。 投資信託の騰落率や分配金利回りは、正確には利回りではない 投資信託における利回りを表す指標として、「騰落率」を思い浮かべる人もいるかもしれない。 たしかにパーセンテージで表記されており、利回りのように思ってしまうが、実は騰落率は儲けのうち基準価額しか考慮しておらず、もう一つのリターンである分配金が含まれていないのだ。 つまり騰落率は投資信託の時価がどのように変動したのかを見るのに適しているもので、本当の利回りとは異なる。 それでは「分配金利回り」はどうか。 今度は逆に、基準価額の値動きが考慮されていない。 利回りという言葉が使われているため、投資信託の利回りと誤解されがちだが、分配金利回りは、配当金がどのくらい受け取れるかという情報でしかないのだ。 なお、分配金には「見せかけの利回り」が含まれるので注意したい。 毎月分配型の投資信託には、運用益から支払われる「普通分配金」と、運用益が足りないために元本を切り崩して支払われる「特別分配金」がある。 特別分配金の比率が高いファンドは、実質的にはマイナスリターンであっても分配金利回りがプラスに見えるようになっている。 投資信託の利回りはトータルリターンで見る どれだけの利回りが見込めるのかを調べるには、どの指標を参考にしたらいいのか。 そこで重視したいのは、トータルリターンだ。 これは、基準価額の値動きと分配金の両方が考慮され、手数料を利益から差し引いて算出されるため、投資金額に対する儲けを正確に知ることができる。 トータルリターンは証券会社や投資信託の評価会社でもよく使用されているが、機関によって算出方法に微妙な違いがある。 トータルリターンを見る時は、以下の3つの条件を満たしているか確認するようにしたい。 10万円の利益があっても2万円の手数料が発生している場合、本当の儲けは8万円。 利回りは、コストを差し引いた利益で計算することで実質的な儲けを把握できる。 長期投資では複利の効果を最大化するため、分配金は払い出しをせず次の元本に加える。 投資信託の正しい利回りはモーニングスターの情報を活用 調べ方が難しい場合は、投資信託の格付け機関であるモーニングスター社のサイトを利用するといいだろう。 同サイトでは、ファンドの一定期間ごとのトータルリターンが掲載されている。 主要ファンドのトータルリターン 下の表は1年間のトータルリターンの実績および3年、5年といった複数年のトータルリターンを年率で換算したものだ。 純資産高の高いファンドをいくつかピックアップしている。 トータルリターンの表示例(モーニングスター、2020年1月9日時点) ファンド名 1年 3年 (年率) 5年 (年率) 10年 (年率) TOPIX連動型上場投資信託 野村 4. 2018年末には市場全体が大きく下げたこともあり、たとえばひふみプラスは当時の1年利回りはマイナス4. 94%であった。 しかし2020年1月時点だとプラスに転じている。 利回りは期間を変えて見ることも重要だ。 一番上のファンド(TOPIX 連動型上場投資信託 野村)は1年だけだと4. 49%にも及ぶ。 特定の時期や期間のリターンだけを見てそのファンドが好調かどうかを判断するのは、実に材料不足であることが分かる。 アセットクラス(資産クラス)ごとの平均利回り 決められた指標(インデックス)と同じ値動きを目指すインデックス型投資信託なら、ある程度のリターンとリスクを予測することができる。 下の表はアセットクラス 資産クラス ごとに算出された年数ごとのトータルリターンである。 主要インデックスのリターン(myINDEX、2020年1月9日時点) ファンド名 1年 3年 (年率) 5年 (年率) 10年 (年率) 日本株式 TOPIX トピックス 配当込み 4. ただし値幅が大きくリスクと隣り合わせであることは注意しておきたい。 新興国市場(エマージングマーケット)のほうが先進国市場よりもハイリスク・ハイリターンというイメージがあるが、近年に限って言うとそうとも言い切れない。 不動産投資信託 REIT はここ1~2年が非常に好調だったこともあり、高い利回りとなっている。 上の図では新発10年国債 1年 とFTSE 世界国債インデックス(5年)を除きすべてプラスリターンとなっているが、いつでもこの利回りが保証されるわけではない。 投資信託の正確な利回り(トータルリターン)の3つの注意点 トータルリターンを使用するにあたっては、注意点もある。 そのうち3つを挙げると以下のようになる。 投資信託のトータルリターンはあくまでの過去実績 トータルリターンは過去の運用実績を基に算出したもので、将来の利回りを保証するものではない。 過去の実績では5%のプラスでも、次期は10%のマイナスになることもあり得る。 投資で最も重要なのは「売買のタイミング」であり、それによって利回りが大きく異なることを覚えておきたい。 投資信託の売買の際の手数料が引かれていない トータルリターンは基準価額を利用して算出されるため、販売手数料(購入時手数料)と換金手数料(信託財産留保額)が利益から差し引かれていない。 売買時に手数料が発生する投資信託の場合、利回りがわずかに低下する。 しかし、保有期間中発生し続ける信託報酬や売買委託手数料に比べると軽微なものだ。 なお、信託報酬など純資産から控除される手数料は、差し引いて計算されている。 税金が考慮されていない 投資信託では、売却益と普通分配金にそれぞれ20. 315%の所得税がかかる(所得税+住民税+復興特別所得税)が、トータルリターンでは税金は考慮されていない。 NISAやiDeCoのような非課税口座の場合はそのままで問題ないが、一般の口座の場合は利回りから税コストも差し引く必要がある。 利回りの高い投資信託の注意点 投資をするからには利回りは最重要視したいところではあるが、トータルリターンの高さだけで投資判断をおこなうことは絶対に避けたい。 それは競馬でオッズだけを頼りに馬券を買うようなものだからだ。 使い古された投資の基本原則であるが、リターンには必ずリスクが伴う。 筆者が金融商品の相談を受ける時も「元本が保証されて儲かる方法はありますか」と聞いてくる人は定期的に現れるが、「ありません」と答えるほかない。 モーニングスターのファンドランキングを見ても、上位にランクインするのは株式ブル型4. 3倍、株式ベア型3倍、エマージング(新興国)株式、小型成長株といった値動きの激しいものが多数を占める。 これらのファンドは大きく値上がりすることもあるが、値を下げることもあるので注意したい。 投資信託で高い利回りの商品でも自身がリスクを受け入れられるかどうか ハイリスクで利回りの高い商品が悪いということではない。 たとえばレバレッジ投資信託なら少ない金額で何倍もの投資成果を狙えるが、同様の損失を被る恐れもある。 ベンチマークとなるインデックスは変わらないのに下落することもある。 投資信託は利回りだけでなく、基準価額の推移、資産クラス、資産規模、信託報酬、流動性などの要素も併せて比較するようにしたい。 自身がリスクや不確定要素を考慮したうえで、利回りの高い商品を選ぶことに何ら問題はないだろう。 実際に投資信託を始めてみる 取扱い本数はネット証券No1!投信2,698本、ノーロード投信1,349本 購入時手数料を完全撤廃!三菱UFJフィナンシャル・グループで安心 最大0.
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投資信託の儲けを表す、トータルリターンの計算方法 トータルリターンの計算に必要な数値 トータルリターンの計算に必要な数値は、「現在の評価金額」・「累計売却金額」・「累計分配金額」・「累計買付金額」の4つです。 これらのうち、「現在の評価金額」は、証券会社のログインページを見ればわかりますので記録の必要はありません。 ですが、「累計売却金額」・「累計分配金額」・「累計買付金額」は、自分でデータを取っておかなければ分からなくなる可能性があります。 証券会社の過去の取引データは、何年かすると削除されてしまうからです。 必要な数値を計算するために、保存しておいた方がいい数値 「投資信託を売った場合」・「投資信託の分配金を受け取った場合」・「投資信託を買った場合」は、その金額を記録して保存しておきましょう。 記録の際の注意点は、売却金額や分配金額は、税金や手数料などを引いた「実際にもらった金額」で記録する必要があることです。 税引き前の数値を記録しないように注意しましょう。 また、買付金額は、購入金額以外に販売手数料などがかかれば、その手数料分も足した「実際に支払った金額」を記録する必要があります。 トータルリターンの計算式は、以下です。 なお、併記してある計算例は、「現在の評価金額」を120万円・「累計売却金額」を30万円・「累計分配金額」を15万円・「累計買付金額」を100万円で計算しています。 ・「トータルリターン(円)」の計算式 現在の評価金額+累計売却金額+累計分配金額-累計買付金額 ・計算例 120万円+30万円+15万円-100万円=65万円 トータルリターン(円)が分かったら、以下の式で、トータルで何%の儲けがでているか計算できます。 計算例では、運用年数は10年として計算しています。 ちなみに、トータルリターンは、証券会社が通知しなければいけない決まりになっていますので、証券会社のログインページでも確認できます。 しかし、使う証券会社を途中で変更する可能性もあります。 証券会社を途中で変更してしまえば、そこでデータが途切れてしまいます。 そのため、自分でもデータを残しておくことをおすすめします。
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見たい場所へジャンプ• トータルリターンって何? そもそもトータルリターンとはなんでしょうか? トータルリターンとは 「一定期間内に投資したファンドがどれくらい儲かったか」を表す数字です。 投資信託は、売買する時以外にも手数料がかかったり、一部解約や追加購入をすることも多く、自分の持っている投資信託がどれくらい儲かったのか、把握するのが難しいですよね。 そんなときに「トータルリターン」を使えば、自分の持っている投資信託がどのくらい儲かったのか知ることができます。 2014年12月からは、トータルリターンの通知制度がスタートし、年に1度はトータルリターンの通知を行う決まりとなっています。 自分が投資したトータルリターンは、各証券会社・銀行などのWebサイトや、取引残高報告書から確認ができます。 取引残高報告書が手元にない…という場合は、以下の計算方法で算出することができますよ。 で把握できるトータルリターンの例• 商品毎のトータルリターン• 保有中/解約済ファンドのトータルリターン• この機会に口座開設してみてくださいね。 トータルリターンを知ることのメリット ここまでトータルリターンの概要を説明しましたが、そもそもトータルリターンを知るメリットはなんでしょうか。 それは、冒頭でも説明した通り、 「投資信託のパフォーマンスが分かること」 「投資信託の売り時を判断する基準の1つとして使えること」の2点です。 自分の投資した投資信託のパフォーマンスが分かる あなたは、自分の投資した商品が、毎月おこづかいのように分配金を還元してくれたら嬉しいですか? 「嬉しい!」と感じたあなた、ちょっと注意が必要です。 なぜなら投資信託の場合、自分の投資したお金を一部切り崩して分配しているケースが多いからです。 投資信託は、他の金融商品に比べても、少し手数料が高いですよね。 (個人的には手数料が高いファンドはおすすめしませんが…) 手数料が高いということは、投資のパフォーマンスによって手数料以上に稼いでもらう必要があるということです。 それなのに、投資したお金の一部が現金で戻ってきたらどうでしょうか。 ますます儲けるのにハードルが上がってしまいますね。 この毎月分配型投信で実は損をしてしまっていた…というケースが多く、トータルリターンを通知することが義務づけられるようになりました。 トータルリターンでは、分配金での取り崩しも考慮した計算を行っていますので、 毎月分配金がどれだけ払われたかに左右されることなく、あなたの投資信託は全体として儲かっているのかどうか、を判断することができます。 また、証券会社、銀行のWebサイトなどでは、自分の保有していない投資信託についてもトータルリターンを知ることができます。 あくまで過去の実績のため、将来のパフォーマンスを約束するものではないですが、自分が投資しようとしている投資信託に投資しても大丈夫なのかどうか判断する材料の1つとしてぜひご活用ください。 投資信託の売り時を判断する基準として活用できる 投資信託は長期投資が基本のため、売る機会もそれほど多くないのでは、と思います。 ですが、いざ売ろうと思った時に いったい何を基準に売れば良いのか悩んでしまいますよね。 投資信託の売買には「基準価格」という指標を使います。 「基準価格」は今その投資信託を売ったり買ったりするならいくらか、という指標です。 自分の持っている投資信託を今売ったらいくらになるのか知ることはできますが、売った結果、儲かったのかを知るには不十分ですよね。 トータルリターンを使えば、今の基準価格を踏まえたうえで、自分の持ってい投資信託が儲かったのかを知ることができます。 トータルリターンがどの程度になったら売却するのかを、あらかじめルールとして決めておけば、基準価格の上昇・下落に一喜一憂しすぎず判断ができると思います。 例えば、以下のようなルールです。 トータルリターンを活用した投資ルールの例• 高ければ高いほど儲けが多いということにはなりますが、その分リスクも大きくなりますよね。 1番は「いつまでにいくら必要か」「どのくらいの期間投資できるか」を計算してみて判断をすることです。 のサイトで、必要な利回りが計算できます。 よかったらお試しください。 トータルリターンで自分の資産を把握しよう! 投資信託は、手数料や分配金などの関係で、自分の儲けを把握するのが難しいと思われがちです。 トータルリターンを知っておけば難しい計算式は苦手…という方でも、自分の投資信託が儲かっているのかどうか知ることができます。 ぜひ、みなさんも自分のトータルリターンを意識してみてくださいね。
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