はにかむように唇に弧を描いてそう告げた190cm越えのクルーはいつだって真っ直ぐに、意味の無い冗談は言わない。 故に左馬刻は思わず若干仰け反ってしまった身をすぐに立て直しては、「おう、そうか、そりゃあアレだ、良かったな」と言葉にしてやった。 何とはなく舌打ちした左馬刻をチラリと睨みながらも、銃兎は興味津々といった様子で理鶯に笑みを向けている。 「ふむ……小官の主観になるが、構わないだろうか?」 「はは、誰だってそんなものでしょう。 是非お聞かせ願います」 ……好奇心は、兎をも殺すのではないだろうか。 己の脳裏に一瞬よぎった謎の文言に左馬刻が眉を顰めている内に、理鶯は嬉しげに口を開いていた。 「見目……容姿か。 本人は否定して前髪で隠してしまうのだが、整った顔立ちをしていると思う。 ……いや、そもそも人の言う美醜など分からんが、少なくとも小官にはとても魅力的に映っている」 「……ほ、ほう」 「ああ、髪も癖っ毛でふわふわしていて、触り心地が好きだ。 ついグローブを外して撫でたくなる。 身長は特段低いという訳では無いのだろうが、華奢な上に縮こまっている事が多くてな。 タバコの煙を窓の外に吐きつつ左馬刻は思う。 いや、そういえば手料理について説明する時もこんな感じだったかもしれない。 アレは集中して聞くと気が狂いそうだったので右から左だったが。 現在もどうやら恋人をノロケる事が出来るのが楽しくて仕方ないらしく、大変に上機嫌で饒舌である。 「性格は、そうだな。 コレ日が暮れるまでに終わンのか?」 「……お、おう……予想以上に惚気ける……じゃなくて、語るな……理鶯……」 コソコソと小声で会話する二人だが、理鶯のマシンガントークは終わる気配も無かった。 「逢うたびに語って聞かせてくれる世界は、たとえば同じ光景を観たとて小官には無い視点ばかりなんだ。 とても美しく、楽しい」 というわけで、左馬刻と銃兎は合間を見計らい相槌を打つのみである。 「いやあー……理鶯がそんなに褒める方なら、一度会ってみたいものですねぇ」 「?……あぁ、そうか。 言っていなかった」 何の気なしの言葉に、理鶯ははたと思い出した様子で「銃兎、左馬刻。 」と名を呼んできた。 「そのひとは、二人と相識のある相手でな」 次いで、事も無げな涼しい声が言う。 「あァ?……コイツと、オレさまと、……そんでオマエも?」 「私たち全員が知っている女性……ですか」 訝しげな銃兎と同様、左馬刻も目を眇める。 自分と銃兎はともかく、女どころか男含めてあまり他人と関わり合うイメージが無い理鶯だ。 かといって彼が軍人だった時代の関係者など左馬刻は知らないし、銃兎も恐らく同様だろう。 もう一人居る。 観音坂だからな」 「なんだ……合歓じゃねえのか、焦ったぜ……」 『お兄ちゃん』、と愛らしく己を呼ぶ妹の姿を思い描きソファから腰を浮かしかけていた左馬刻は脱力してまた身を沈めた。 が、その反動に弾き出されたかの如き勢いで立ち上がったのが銃兎である。 「は…理鶯……えっ?男性……待っ…待て、待てまて…麻天狼の!?」 「うむ、独歩だ」 「シンジュクの観音坂さん!?」 「そうだ。 観音坂、独歩。 」 フルネームの一音一音を丁寧に呼ぶ理鶯の声は本当に愛おしそうな響きに満ちていて、左馬刻はうんうん頷いた。 「小官は、彼を愛している。 」 朗々とした声と眼差しで言い切り、不敵に笑むこの男を一体誰が止められようか。 たとえ彼らの恋路を阻もうとする者が現れようとも、道開けろお通りだとばかりに一蹴してみせるに違いない。 「おーおー。 お熱いこって」 まあ、若干、投げやりの境地でもあった。 隣でコホンと咳払いをして気を取り直した銃兎もまた、理鶯の左肩にぽんと手を置いて笑う。 「……その、驚きはしましたが。 教えて頂けて光栄に思いますよ」 眼鏡を掛け直しつつの言葉にも、癪ではあるが頷いた。 理鶯は、ただ観音坂独歩という想い人を手にしたそのよろこびを、仲間である自分たちに伝えたいと考えたのだろう。 「おめでとう、理鶯」 「……良かったな、理鶯よォ」 そう告げた銃兎と左馬刻を向いた理鶯は、嬉しそうに顔を綻ばせて無邪気に笑った。 「ああ。 ありがとう、二人とも」 191cmの頭上に花でも飛んでいるような幻覚に襲われながら、左馬刻は短くなった煙草を灰皿に押し付ける。 「まァ、精々寝首かかれねえようにしとけよ。 よろめく事はおろか1ミリたりとて動かなかった男は、ふっと緩く幸せそうに微笑むと、 「うん。 そんな所にもとても惹かれているんだ」 などと、誇らしげに言い放ってくれた。 左馬刻は思わずじんじん痛む手のひらで顔を覆う。 「あんまりやってると馬に蹴られて死んじまうぞ」とクツクツ笑う銃兎の脇腹に肘を入れながら、だがしかし癪ではあるがもう一度深々頷いて、左馬刻は理鶯にアテられたかのように緩んでしまった口元に新たな煙草を咥え直すのだった。 常と同じように俯いた彼の顔はあまり見えないが、その耳までが朱に染まり上がっているのを見れば冗談では無いのだと判る。 故に寂雷は思わず若干見開いてしまった目をすぐに優しく緩めては、「ほう、そうですか。 それはめでたいですね」と声を掛けた。 結構な声量で悲鳴の如く質問攻めする一二三をチラリと眺めつつ、ここが自分の病院ではなく彼らの家で良かったと心底思った。 「なあぁあぁッどぉっぽォ!!というかまずオレっち何も聞いてねえんだけどぉ!!??」 「いや、だから今話し……ッひふみおい、おまっ、ごほッ!」 幼馴染の両肩をがっちり掴んでシェイクし始めた彼を「それじゃあ話したくても話せませんよ。 落ち着いて」と宥めながらも、落ち着かないのは寂雷も同じなのである。 解放されてなお咳き込む独歩の背をさすってやりつつ、レスポンスを待った。 「容姿…は……美人で。 ヒュウー!と茶化して先を促す一二三とは裏腹に、寂雷の目は段々据わりつつある。 「それと……瞳の色が先生と似ているんです」 「センセとぉ?」 「ああ。 先生は空の色で、あのひとは……海の色」 ふぅーん?と首を傾げた一二三は、独歩に倣って寂雷の双眸をじいっと覗き見る。 ……つまるところ、 「青い、って事な。 最初っからそー言えよ!」 一二三は笑い、幼馴染の両肩を遠慮無しにバシバシ叩く。 それにまた咳き込みつつ押しのけた独歩は、彼ら二人を微笑ましく眺めていた寂雷へ再度顔を向けて来た。 「……身長も高くて……けど、先生よりは低いか…?どうだろう……」 「ちょちょちょい、センセ何センチだと思ってんのどっぽ。 オレ達より全然高いのにさぁ」 「……ああ。 「……で、性格か……。 ……優しくて、穏やかで、おおらかで……うん……先生と似てる……?」 「さっきからセンセーばっかじゃん!なな、オレっちと似てるトコは無ぇの?」 身を乗り出す一二三に、渋々と言った様子で「……料理が、うまい。 あと世話焼いてくれたりする所とか……」とボソボソ答えている。 寂雷は口元に手を当てて、ふふ、と小さく笑った。 ここまで自分を引き合いに出されては少々照れるというものだ。 「……すみません。 独歩もまた改まった様子で「一二三、寂雷先生。 」と名を呼んできた。 「そのかたは、二人と面識のある相手なんです」 次いで、躊躇いを含んだ硬い声が言う。 「んぇ?……どっぽと、オレっちと、……そんでセンセも?」 「私たち全員が知っている女性……ですか」 不思議そうな一二三と同様、寂雷も目を眇める。 自分と独歩はともかく、一二三が仕事以外で女性と関わり合う事など滅多に無いはずだ。 かといって彼らの旧知の女性を寂雷は知らない。 もう一人居る。 「えっ良かったんスか……!?」と耳打ちしてきた一二三にコホンと咳払いをして気を取り直し、強く眉根を寄せたまま俯いている独歩へと問う。 「つまり、男性……という事で間違いないかな?」 寂雷の言葉に、彼は、ゆっくりと頷いた。 「そんで、オレっち達も知ってるヤツぅ……?」 幼馴染へ向けてまた頷き、薄く開いた唇が小さく続ける。 「ヨコハマディビジョン、MAD TRIGGER CREWの……毒島さん……です………」 「……わっわーぉ!!」 「………」 一二三は零れそうなまでに目を見開き、寂雷も一瞬言葉を失った。 「えっ、あ、あの、こないだの決勝でオレっちがバトった迷彩服のクソデカいアイツ!?」 「……そうだ。 毒島メイソン……理鶯、さん……。 」 フルネームの一音一音を大切そうに呼ぶ独歩の声は震えながらも愛おしそうな響きに満ちていて、寂雷はふっと笑った。 「……すみません。 「……僕は、あのひとが好きなんです。 」 朗々とした声と眼差しで言い切った彼は、しかしまたすぐに俯いてしまった。 「……申し訳、ありません……重々、気を付けます。 君たちの恋路は『差し障り』でもなければ、ましてや『迷惑』などでも無いのですから」 その右肩に優しく手を置けば、彼はゆるゆると顔を上げた。 「心無い者に不当に傷つけられはしないかという点は気がかりでもあるけれど。 それ以上に、私は嬉しく思っているんですよ」 「……せ、んせい…………」 一二三はそっぽを向き、「何でもっと早く言ってくれないんだよぉ」と拗ねた風に頬を膨らまつつも口を開く。 「つっても、オマエが決めたんならオレっちは応援するだけだし。 ちゃあんとシアワセにしてもらえよ、どーっぽちん!!」 「痛ッた!お前、加減……」 自身の金髪を翻すまでの勢いで独歩の左肩を思い切り叩き、よろめいた彼に真っ白な歯を見せてニッと笑った。 「良かったな、独歩ぉ!」 「改めて、おめでとう。 独歩くん」 そう告げた一二三と寂雷を向いた独歩は、泣きそうに顔を歪めて深く頭を下げる。 「……本当に、…ありがとうございます、先生。 ……ひふみも。 ありがとな……」 まだ硬い声でそう絞り出した家族に等しい幼馴染を柔らかな目で見つめていた一二三は、急にキリリと顔を引き締めると「でーもー、」と若干低いトーンで呟く。 「まー、独歩になんかあったらメイサイくんのこと許さねーけどな!!」 「は……?」 一二三が吠え立てた言葉に、独歩はぱちくりと目を瞬く。 親指の腹を顎に当て、人差し指を頬にやる常のポーズをした寂雷は「そうですね、」と双眸を眇めて大真面目に同意した。 「それは、私も少々許容し難いものがあります」 「せ、先生まで……そんな……」 焦り困ったように慌てふためいた彼は、しかしそれからふと緩く幸せそうに微笑むと、 「……だい、じょうぶ、です。 ……理鶯さんは、俺のこと、大事にしてくれます……から……」 と、はにかんで言い放ってくれた。 一二三はキャー、と黄色い悲鳴を上げ、手のひらで顔を覆う。 「結局のろけオチかよぉ~」と一二三がまたケラケラ笑うので、寂雷と独歩もまたつられて綻ぶ口元を誤魔化すことは出来なかった。 はにかむように唇に弧を描いてそう告げた190cm越えのクルーはいつだって真っ直ぐに、意味の無い冗談は言わない。 故に左馬刻は思わず若干仰け反ってしまった身をすぐに立て直しては、「おう、そうか、そりゃあアレだ、良かったな」と言葉にしてやった。 何とはなく舌打ちした左馬刻をチラリと睨みながらも、銃兎は興味津々といった様子で理鶯に笑みを向けている。 「ふむ……小官の主観になるが、構わないだろうか?」 「はは、誰だってそんなものでしょう。 是非お聞かせ願います」 ……好奇心は、兎をも殺すのではないだろうか。 己の脳裏に一瞬よぎった謎の文言に左馬刻が眉を顰めている内に、理鶯は嬉しげに口を開いていた。 「見目……容姿か。 本人は否定して前髪で隠してしまうのだが、整った顔立ちをしていると思う。 ……いや、そもそも人の言う美醜など分からんが、少なくとも小官にはとても魅力的に映っている」 「……ほ、ほう」 「ああ、髪も癖っ毛でふわふわしていて、触り心地が好きだ。 ついグローブを外して撫でたくなる。 身長は特段低いという訳では無いのだろうが、華奢な上に縮こまっている事が多くてな。 タバコの煙を窓の外に吐きつつ左馬刻は思う。 いや、そういえば手料理について説明する時もこんな感じだったかもしれない。 アレは集中して聞くと気が狂いそうだったので右から左だったが。 現在もどうやら恋人をノロケる事が出来るのが楽しくて仕方ないらしく、大変に上機嫌で饒舌である。 「性格は、そうだな。 コレ日が暮れるまでに終わンのか?」 「……お、おう……予想以上に惚気ける……じゃなくて、語るな……理鶯……」 コソコソと小声で会話する二人だが、理鶯のマシンガントークは終わる気配も無かった。 「逢うたびに語って聞かせてくれる世界は、たとえば同じ光景を観たとて小官には無い視点ばかりなんだ。 とても美しく、楽しい」 というわけで、左馬刻と銃兎は合間を見計らい相槌を打つのみである。 「いやあー……理鶯がそんなに褒める方なら、一度会ってみたいものですねぇ」 「?……あぁ、そうか。 言っていなかった」 何の気なしの言葉に、理鶯ははたと思い出した様子で「銃兎、左馬刻。 」と名を呼んできた。 「そのひとは、二人と相識のある相手でな」 次いで、事も無げな涼しい声が言う。 「あァ?……コイツと、オレさまと、……そんでオマエも?」 「私たち全員が知っている女性……ですか」 訝しげな銃兎と同様、左馬刻も目を眇める。 自分と銃兎はともかく、女どころか男含めてあまり他人と関わり合うイメージが無い理鶯だ。 かといって彼が軍人だった時代の関係者など左馬刻は知らないし、銃兎も恐らく同様だろう。 もう一人居る。 観音坂だからな」 「なんだ……合歓じゃねえのか、焦ったぜ……」 『お兄ちゃん』、と愛らしく己を呼ぶ妹の姿を思い描きソファから腰を浮かしかけていた左馬刻は脱力してまた身を沈めた。 が、その反動に弾き出されたかの如き勢いで立ち上がったのが銃兎である。 「は…理鶯……えっ?男性……待っ…待て、待てまて…麻天狼の!?」 「うむ、独歩だ」 「シンジュクの観音坂さん!?」 「そうだ。 観音坂、独歩。 」 フルネームの一音一音を丁寧に呼ぶ理鶯の声は本当に愛おしそうな響きに満ちていて、左馬刻はうんうん頷いた。 「小官は、彼を愛している。 」 朗々とした声と眼差しで言い切り、不敵に笑むこの男を一体誰が止められようか。 たとえ彼らの恋路を阻もうとする者が現れようとも、道開けろお通りだとばかりに一蹴してみせるに違いない。 「おーおー。 お熱いこって」 まあ、若干、投げやりの境地でもあった。 隣でコホンと咳払いをして気を取り直した銃兎もまた、理鶯の左肩にぽんと手を置いて笑う。 「……その、驚きはしましたが。 教えて頂けて光栄に思いますよ」 眼鏡を掛け直しつつの言葉にも、癪ではあるが頷いた。 理鶯は、ただ観音坂独歩という想い人を手にしたそのよろこびを、仲間である自分たちに伝えたいと考えたのだろう。 「おめでとう、理鶯」 「……良かったな、理鶯よォ」 そう告げた銃兎と左馬刻を向いた理鶯は、嬉しそうに顔を綻ばせて無邪気に笑った。 「ああ。 ありがとう、二人とも」 191cmの頭上に花でも飛んでいるような幻覚に襲われながら、左馬刻は短くなった煙草を灰皿に押し付ける。 「まァ、精々寝首かかれねえようにしとけよ。 よろめく事はおろか1ミリたりとて動かなかった男は、ふっと緩く幸せそうに微笑むと、 「うん。 そんな所にもとても惹かれているんだ」 などと、誇らしげに言い放ってくれた。 左馬刻は思わずじんじん痛む手のひらで顔を覆う。 「あんまりやってると馬に蹴られて死んじまうぞ」とクツクツ笑う銃兎の脇腹に肘を入れながら、だがしかし癪ではあるがもう一度深々頷いて、左馬刻は理鶯にアテられたかのように緩んでしまった口元に新たな煙草を咥え直すのだった。 常と同じように俯いた彼の顔はあまり見えないが、その耳までが朱に染まり上がっているのを見れば冗談では無いのだと判る。 故に寂雷は思わず若干見開いてしまった目をすぐに優しく緩めては、「ほう、そうですか。 それはめでたいですね」と声を掛けた。 結構な声量で悲鳴の如く質問攻めする一二三をチラリと眺めつつ、ここが自分の病院ではなく彼らの家で良かったと心底思った。 「なあぁあぁッどぉっぽォ!!というかまずオレっち何も聞いてねえんだけどぉ!!??」 「いや、だから今話し……ッひふみおい、おまっ、ごほッ!」 幼馴染の両肩をがっちり掴んでシェイクし始めた彼を「それじゃあ話したくても話せませんよ。 落ち着いて」と宥めながらも、落ち着かないのは寂雷も同じなのである。 解放されてなお咳き込む独歩の背をさすってやりつつ、レスポンスを待った。 「容姿…は……美人で。 ヒュウー!と茶化して先を促す一二三とは裏腹に、寂雷の目は段々据わりつつある。 「それと……瞳の色が先生と似ているんです」 「センセとぉ?」 「ああ。 先生は空の色で、あのひとは……海の色」 ふぅーん?と首を傾げた一二三は、独歩に倣って寂雷の双眸をじいっと覗き見る。 ……つまるところ、 「青い、って事な。 最初っからそー言えよ!」 一二三は笑い、幼馴染の両肩を遠慮無しにバシバシ叩く。 それにまた咳き込みつつ押しのけた独歩は、彼ら二人を微笑ましく眺めていた寂雷へ再度顔を向けて来た。 「……身長も高くて……けど、先生よりは低いか…?どうだろう……」 「ちょちょちょい、センセ何センチだと思ってんのどっぽ。 オレ達より全然高いのにさぁ」 「……ああ。 「……で、性格か……。 ……優しくて、穏やかで、おおらかで……うん……先生と似てる……?」 「さっきからセンセーばっかじゃん!なな、オレっちと似てるトコは無ぇの?」 身を乗り出す一二三に、渋々と言った様子で「……料理が、うまい。 あと世話焼いてくれたりする所とか……」とボソボソ答えている。 寂雷は口元に手を当てて、ふふ、と小さく笑った。 ここまで自分を引き合いに出されては少々照れるというものだ。 「……すみません。 独歩もまた改まった様子で「一二三、寂雷先生。 」と名を呼んできた。 「そのかたは、二人と面識のある相手なんです」 次いで、躊躇いを含んだ硬い声が言う。 「んぇ?……どっぽと、オレっちと、……そんでセンセも?」 「私たち全員が知っている女性……ですか」 不思議そうな一二三と同様、寂雷も目を眇める。 自分と独歩はともかく、一二三が仕事以外で女性と関わり合う事など滅多に無いはずだ。 かといって彼らの旧知の女性を寂雷は知らない。 もう一人居る。 「えっ良かったんスか……!?」と耳打ちしてきた一二三にコホンと咳払いをして気を取り直し、強く眉根を寄せたまま俯いている独歩へと問う。 「つまり、男性……という事で間違いないかな?」 寂雷の言葉に、彼は、ゆっくりと頷いた。 「そんで、オレっち達も知ってるヤツぅ……?」 幼馴染へ向けてまた頷き、薄く開いた唇が小さく続ける。 「ヨコハマディビジョン、MAD TRIGGER CREWの……毒島さん……です………」 「……わっわーぉ!!」 「………」 一二三は零れそうなまでに目を見開き、寂雷も一瞬言葉を失った。 「えっ、あ、あの、こないだの決勝でオレっちがバトった迷彩服のクソデカいアイツ!?」 「……そうだ。 毒島メイソン……理鶯、さん……。 」 フルネームの一音一音を大切そうに呼ぶ独歩の声は震えながらも愛おしそうな響きに満ちていて、寂雷はふっと笑った。 「……すみません。 「……僕は、あのひとが好きなんです。 」 朗々とした声と眼差しで言い切った彼は、しかしまたすぐに俯いてしまった。 「……申し訳、ありません……重々、気を付けます。 君たちの恋路は『差し障り』でもなければ、ましてや『迷惑』などでも無いのですから」 その右肩に優しく手を置けば、彼はゆるゆると顔を上げた。 「心無い者に不当に傷つけられはしないかという点は気がかりでもあるけれど。 それ以上に、私は嬉しく思っているんですよ」 「……せ、んせい…………」 一二三はそっぽを向き、「何でもっと早く言ってくれないんだよぉ」と拗ねた風に頬を膨らまつつも口を開く。 「つっても、オマエが決めたんならオレっちは応援するだけだし。 ちゃあんとシアワセにしてもらえよ、どーっぽちん!!」 「痛ッた!お前、加減……」 自身の金髪を翻すまでの勢いで独歩の左肩を思い切り叩き、よろめいた彼に真っ白な歯を見せてニッと笑った。 「良かったな、独歩ぉ!」 「改めて、おめでとう。 独歩くん」 そう告げた一二三と寂雷を向いた独歩は、泣きそうに顔を歪めて深く頭を下げる。 「……本当に、…ありがとうございます、先生。 ……ひふみも。 ありがとな……」 まだ硬い声でそう絞り出した家族に等しい幼馴染を柔らかな目で見つめていた一二三は、急にキリリと顔を引き締めると「でーもー、」と若干低いトーンで呟く。 「まー、独歩になんかあったらメイサイくんのこと許さねーけどな!!」 「は……?」 一二三が吠え立てた言葉に、独歩はぱちくりと目を瞬く。 親指の腹を顎に当て、人差し指を頬にやる常のポーズをした寂雷は「そうですね、」と双眸を眇めて大真面目に同意した。 「それは、私も少々許容し難いものがあります」 「せ、先生まで……そんな……」 焦り困ったように慌てふためいた彼は、しかしそれからふと緩く幸せそうに微笑むと、 「……だい、じょうぶ、です。 ……理鶯さんは、俺のこと、大事にしてくれます……から……」 と、はにかんで言い放ってくれた。 一二三はキャー、と黄色い悲鳴を上げ、手のひらで顔を覆う。 「結局のろけオチかよぉ~」と一二三がまたケラケラ笑うので、寂雷と独歩もまたつられて綻ぶ口元を誤魔化すことは出来なかった。
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分配金は、預貯金の利息とは異なり、投資信託の純資産から支払われますので、分配金が支払われると、その金額相当分、基準価額は下がります。 分配金は、計算期間中に発生した収益(経費控除後の配当等収益および評価益を含む売買益)を超えて支払われる場合があります。 その場合、当期決算日の基準価額は前期決算日と比べて下落することになります。 また、分配金の水準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではありません。 投資者のファンドの購入価額によっては、分配金の一部または全部が、実質的には元本の一部払戻しに相当する場合があります。 ファンド購入後の運用状況により、分配金額より基準価額の値上がりが小さかった場合も同様です。 お申込みメモ ファンド名 LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型) 商品分類 追加型投信/海外/資産複合 購入価額 購入申込受付日の翌営業日の基準価額 購入単位 販売会社が定める単位 換金価額 換金申込受付日の翌営業日の基準価額 換金代金 換金申込受付日から起算して、原則として5営業日目からお支払いします。 申込締切時間 原則として、午後3時までに受付けたものを当日の申込受付分とします。 購入・換金の 申込受付不可日 オーストラリア証券取引所(半休日を含みます。 )、シドニーの銀行またはメルボルンの銀行の休業日の場合には、購入・換金申込は受付けません。 決算日 毎月20日(休業日の場合は翌営業日) 収益分配 毎決算時に、分配方針に基づき分配を行います。 ファンドには分配金を受取る「一般コース」と分配金を再投資する「自動けいぞく投資コース」があります。 詳しくは販売会社にお問合せください。 課税関係 課税上は株式投資信託として取扱われます。 公募株式投資信託は税法上、少額投資非課税制度(NISA)および未成年者少額投資非課税制度(ジュニアNISA)の適用対象です。 配当控除および益金不算入制度の適用はありません。 ファンドの費用 投資者が直接的に負担する費用 購入時手数料 申込金額(購入申込受付日の翌営業日の基準価額に申込口数を乗じて得た額)に、 3. 85%(税抜3. 50%)を上限として販売会社が定める率を乗じて得た額とします。 換金手数料・信託財産留保額 ありません。 投資者が信託財産で間接的に負担する費用 運用管理費用(信託報酬) 純資産総額に対し 年率1. なお、信託財産からは毎決算時または償還時に支払われます。 その他の費用・手数料 売買委託手数料、保管費用、信託事務の処理に要する諸費用、信託財産に関する租税等 原則として発生時に、実費が信託財産から支払われます。 その他諸費用(監査、印刷、受益権の管理事務、税務事務等の諸費用。 ) 日々の純資産総額に年率0. 05%を乗じて得た金額を上限として委託会社が算出する金額が毎日計上され、基準価額に反映されます。 なお、信託財産からは毎決算時または償還時に支払われます。 委託会社、その他の関係法人の概況 委託会社 レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社 投資顧問会社 レッグ・メイソン・アセット・マネジメント・オーストラリア・リミテッド(在 オーストラリア) 受託会社 三井住友信託銀行株式会社 再信託受託会社 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 ご注意事項 ・当資料は、レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。 ・当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。 ・当資料に記載された運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。 ・この書面及びここに記載された情報・商品に関係する権利は当社に帰属します。 したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他方法で配布することはご遠慮ください。 ・当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。 ・投資信託は預金ではなく、預金保険制度の対象ではありません。 ・投資信託は金融機関の預貯金とは異なり、元本及び利息の支払いの保証はありません。 ・証券会社以外で投資信託をご購入された場合は、投資者保護基金の支払いの対象にはなりません。 ・投資信託は値動きのある証券(外国証券には為替リスクもあります)に投資しますので、組入証券の価格の下落や、組入証券の発行者の信用状況の悪化等の影響による基準価額の下落により、損失を被ることがあります。 したがって、投資元本は保証されているものではなく、投資元本を割り込むことがあります。 ・投資資産の減少を含むリスクは、投資信託をご購入のお客様に帰属します。 過去の運用実績は将来の運用成果等を保証するものではありません。 ・投資信託の取得の申込みにあたっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡しいたしますので、必ず内容を十分ご確認のうえご自身で判断ください。 ・投資信託説明書(交付目論見書)は、取扱販売会社の窓口にご請求ください。
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分配金は、預貯金の利息とは異なり、投資信託の純資産から支払われますので、分配金が支払われると、その金額相当分、基準価額は下がります。 分配金は、計算期間中に発生した収益(経費控除後の配当等収益および評価益を含む売買益)を超えて支払われる場合があります。 その場合、当期決算日の基準価額は前期決算日と比べて下落することになります。 また、分配金の水準は、必ずしも計算期間におけるファンドの収益率を示すものではありません。 投資者のファンドの購入価額によっては、分配金の一部または全部が、実質的には元本の一部払戻しに相当する場合があります。 ファンド購入後の運用状況により、分配金額より基準価額の値上がりが小さかった場合も同様です。 お申込みメモ ファンド名 LM・オーストラリア高配当株ファンド(毎月分配型) 商品分類 追加型投信/海外/資産複合 購入価額 購入申込受付日の翌営業日の基準価額 購入単位 販売会社が定める単位 換金価額 換金申込受付日の翌営業日の基準価額 換金代金 換金申込受付日から起算して、原則として5営業日目からお支払いします。 申込締切時間 原則として、午後3時までに受付けたものを当日の申込受付分とします。 購入・換金の 申込受付不可日 オーストラリア証券取引所(半休日を含みます。 )、シドニーの銀行またはメルボルンの銀行の休業日の場合には、購入・換金申込は受付けません。 決算日 毎月20日(休業日の場合は翌営業日) 収益分配 毎決算時に、分配方針に基づき分配を行います。 ファンドには分配金を受取る「一般コース」と分配金を再投資する「自動けいぞく投資コース」があります。 詳しくは販売会社にお問合せください。 課税関係 課税上は株式投資信託として取扱われます。 公募株式投資信託は税法上、少額投資非課税制度(NISA)および未成年者少額投資非課税制度(ジュニアNISA)の適用対象です。 配当控除および益金不算入制度の適用はありません。 ファンドの費用 投資者が直接的に負担する費用 購入時手数料 申込金額(購入申込受付日の翌営業日の基準価額に申込口数を乗じて得た額)に、 3. 85%(税抜3. 50%)を上限として販売会社が定める率を乗じて得た額とします。 換金手数料・信託財産留保額 ありません。 投資者が信託財産で間接的に負担する費用 運用管理費用(信託報酬) 純資産総額に対し 年率1. なお、信託財産からは毎決算時または償還時に支払われます。 その他の費用・手数料 売買委託手数料、保管費用、信託事務の処理に要する諸費用、信託財産に関する租税等 原則として発生時に、実費が信託財産から支払われます。 その他諸費用(監査、印刷、受益権の管理事務、税務事務等の諸費用。 ) 日々の純資産総額に年率0. 05%を乗じて得た金額を上限として委託会社が算出する金額が毎日計上され、基準価額に反映されます。 なお、信託財産からは毎決算時または償還時に支払われます。 委託会社、その他の関係法人の概況 委託会社 レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社 投資顧問会社 レッグ・メイソン・アセット・マネジメント・オーストラリア・リミテッド(在 オーストラリア) 受託会社 三井住友信託銀行株式会社 再信託受託会社 日本トラスティ・サービス信託銀行株式会社 ご注意事項 ・当資料は、レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。 ・当資料は、当社が各種データに基づいて作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。 ・当資料に記載された運用スタンス、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。 ・この書面及びここに記載された情報・商品に関係する権利は当社に帰属します。 したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他方法で配布することはご遠慮ください。 ・当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。 ・投資信託は預金ではなく、預金保険制度の対象ではありません。 ・投資信託は金融機関の預貯金とは異なり、元本及び利息の支払いの保証はありません。 ・証券会社以外で投資信託をご購入された場合は、投資者保護基金の支払いの対象にはなりません。 ・投資信託は値動きのある証券(外国証券には為替リスクもあります)に投資しますので、組入証券の価格の下落や、組入証券の発行者の信用状況の悪化等の影響による基準価額の下落により、損失を被ることがあります。 したがって、投資元本は保証されているものではなく、投資元本を割り込むことがあります。 ・投資資産の減少を含むリスクは、投資信託をご購入のお客様に帰属します。 過去の運用実績は将来の運用成果等を保証するものではありません。 ・投資信託の取得の申込みにあたっては、投資信託説明書(交付目論見書)をお渡しいたしますので、必ず内容を十分ご確認のうえご自身で判断ください。 ・投資信託説明書(交付目論見書)は、取扱販売会社の窓口にご請求ください。
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