2月27日(木)夜、SNSのタイムラインで「公立小中高を休校へ 首相表明」の見出しに気づいた。 思わず「えっ!」っと声が出る。 翌週から学年末まで休校になる可能性を息子に告げると、やはり驚き「えーっ!」と声をあげている。 SNS上は、親たちが悲鳴に近い驚きの声を上げながら、休校措置後の子ども達の居場所確保や過ごし方に頭を悩ませる様子であふれた。 同じ頃、学校現場は大激震の真っ只中で対応に追われていた。 千葉大学教育学部附属小学校では、春休みまでの休校を決め、短時間であらゆる対応を検討する混乱の中で、ひとつの思い切った決断をした。 休校後に児童と学校がつながるコミュニケーション手段を確保するために、全校児童に「Microsoft Teams」(以下、Teams)を利用するためのアカウントを配布することにしたのだ。 猶予のないそのタイミングで新たなツールの導入を決めた背景と、休校期間に入ってからの活用について、同校の大木圭副校長と情報系を担当する生活・総合準専科の小池翔太教諭に話を聞いた。 決して準備が整っていたわけではない Teamsというのは、チームで仕事を進めるために必要なチャットやビデオ通話、資料共有などのコミュニケーション手段が集約されたオンラインツールだ。 教育現場でも、協働学習のためのコミュニケーションや教材の共有など非常に利用価値が高い。 とはいえ、小学校の現場でこうしたグループワークツールが活用されているケースは、まだ先端的な事例に限られている。 千葉大学教育学部附属小学校のICT機器整備状況は、決して突出しているわけではない。 タブレットPCが学校全体で45台、iPadが中学年に40台、高学年に40台の合計80台が整備されているものの、必要なときにクラス持ち回りで活用している状況だ。 GIGAスクール構想が示す「1人1台」の環境へはまだ道半ばであり、各教室への固定プロジェクターは2019年度の夏に整備されたばかりだ。 つまり、休校期間にTeamsを活用するといっても、そもそも児童の持ち帰り端末は存在しない。 家庭で所有するパソコンやタブレット端末、スマートフォンなどからアクセスするのが前提だ。 保護者に事前説明をする時間もなければ全員が家庭からアクセスできる保証はない。 この条件下で、大木副校長は、リスクをおそれずにむしろチャンスととらえてチャレンジすることを選んだ。 決断に至った背景 ぎりぎりのタイミングながらも活用に踏み切った背景はいくつかある。 ひとつには、同校が特にこの1年で、ICTを活用する環境や教育機会の整備を加速させていたことだ。 情報教育を強化するため、2019年度に小池教諭が生活・総合の準専科という立場で担任とチームティーチングを行える体制を整えた。 初年度は、小池教諭が2年生以上の全クラスの生活科/総合的な学習の時間を週1コマ担当し、発達段階に応じたICTの導入となる授業を行なってきた。 そのため2年生以上の児童は全員が何らかの形でパソコンやiPadを触った経験があったし、一部の学年では、授業内でTeamsを使う体験もしていたのだ。 児童にとって「パソコンの先生」がいる1年間を過ごせた経験は大きい。 休校決定前日からの様子を語る小池教諭 また、同校では、感染者が1人でも出たら休校することはすでに決定しており、児童の安全のためにさまざまな策を実施している真っ只中だった。 北海道が小中高の休校要請をしたことが報じられた2月26日(水)、休校への対策として、大木副校長と小池教諭はTeamsを使う準備に着手する。 奇しくもこれが2月27日(木)夕刻の全国一斉休校要請の前日の出来事であり、その後の全てがぎりぎり滑り込みで間に合った。 どこかで判断や動きが遅れていたら実現しなかっただろう。 大木副校長は「各家庭には、補習的なものであってアクセスできなくても構いません、と説明して始めました」とその位置付けを説明する。 家庭学習のための教材は、現在は保護者専用サイトで在籍児童向けの課題スペースが設けられ、日々更新されている。 Teamsは学習の補助的な手段と位置づけ、利用しなくても、学習のための情報は等しく提供されているというわけだ。 決して好条件とは言えない中、新しいことを始める不安はなかったのだろうか。 大木副校長は、「やってみなければわからないことはたくさんあります。 その中で課題を見つけて事例として還元していくことも、大学教育学部の附属校としての役割です」と話す。 この「やってみる」という大木副校長の決断を、小池教諭のICTに関する知識と経験が支え、年度末の突然の休校という突発事態の中で、どうにか児童と教員がつながる手段を確保することができた。 さて、休校から数日、Teamsを使い始めた児童と先生たちはどのような様子なのだろうか。 ルールは決めず自由に運用スタート、課題のやりとりで写真や動画が行き交う スタート時点で、Teamsで何を行うかということは、特に細かく決めていない。 学年がひとつの「チーム」でグループチャットの単位だ。 使用は休校初日の3月2日(月)からと告知したものの、2月28日(金)には、すでにアクセスや投稿が見られ、学年内で自由なチャットが始まった。 休校初日当日、参加が一気に増え、雑談はもちろんのこと、教員から課題を出す手段としても使われ始めた。 各学年の「チーム」には教科ごとの「チャネル」が用意され、チャット上で教員が課題を発信し、児童も課題に取り組んだ成果をチャットで発信している。 課題の出し方や児童からの提出方法に何かルールがあるわけではなく、テキスト情報のやりとりが中心だが、自然と画像や動画を使ったやりとりも始まった。 例えば、5年生の家庭科で料理作りが話題になったときは、作った料理の写真や動画を投稿する児童が相次いだ。 これを今までのアナログな授業で行おうと思ったら、家で写真を撮ってプリントして持参するしかないが、大きな違いだ。 ビデオ通話でホームルームを行っている様子(同校Facebookページより) 「会議」はホームルーム以外にも活用されていて、子どもたちが自主的に共同でビデオ通話をしながら課題を解いた例もある。 他にも、自主学習の様子を流したままにして各自勉強するとか、昼ご飯を一緒に食べるなどの、ビデオ通話ならではのアイディアも出たそうだ。 チャット機能でも、例えば、卒業式用の合唱曲の伴奏を録音した音声データを投稿して自主練習を呼びかけるなど、先生対児童だけではなく、児童からの提案も行われているという。 子どもたちは、現実にはそれぞれの家庭にいても、バーチャルな空間では学校とつながり、クラスで過ごすようにして誰かとつながっているわけだ。 もちろん初めから何も問題がなかったわけではない。 児童同士のやりとりが行き過ぎて目に余るときには教員が介入することもあった。 ただ、はじめから口を出しすぎるのではなく、まずは自由に使える状況を作り、しばらく様子を見るというのが基本的なスタンスだ。 ここでのやりとり自体が大切な学びになる可能性も高い。 「ルールの必要性を感じて子どもたち自身が声を上げた学年もあります」と小池教諭は見守っている。 見えてきた課題は受け止めながら進む 導入によるプラス面が明らかになると同時に、課題も見えてきた。 学校の授業とは違い、始まりと終わりの区切りをつけづらいのだ。 これは子どもたちの生活時間に対する配慮はもちろんのこと、教員の働き方に対しても大きな課題となりうる。 Teamsは24時間週末も含めてアクセス可能なので、投稿しようと思えばいつでも投稿ができる。 もし教員が常にチェックをして細やかな対応をしようとすれば休まる暇がない。 試行間もない現在は、Teamsのアプリから投稿の通知音が聞こえるたびに子どもたちの様子を気にかけるなどしても、むしろそれが教員のモチベーションになっていると考えているが、これが長期化すれば思わぬ負担になる可能性がある。 また、何らかの形でチャットの見守り巡回も必要だ。 他の業務やプライベートな時間との境目を明確にする必要があるだろう。 大木副校長は「教員の働き方改革が重視される中、新たな課題です」と話す。 休校実施直前のデモのタイムラインには、休校中も子どもたちの学びを止めない決意とも取れる、教員たちのメッセージが並ぶ(小池教諭提供) 休校により家庭で子どもが長期間過ごすことになった保護者としての一番の悩みは、子どもの意欲やモチベーションを維持することだ。 必要なのは、学習教材よりも気持ちを切り替えるリズムや、やりたいという気持ちを引き出すきっかけだと日々痛感している。 Teamsで学校や友人とつながった子ども達は、きっと家庭で過ごしていても心にリズムを持てているはずだ。 同校が「やってみる」という姿勢と決断で得られた世界は大きい。 石橋を叩いているうちに失っている機会は何か、使う決断をした同校との違いは何か、GIGAスクール構想で学校のICT環境や学びを大きく変えていこうとする今だからこそ、考えていきたい。 [制作協力:日本マイクロソフト株式会社].
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千葉大学教育学部附属中学校の校風・教育方針 千葉大学教育学部附属中学校では、自分で行動選択して決定することのできる主体的な人間を育成することを目指しています。 知識の詰め込みや受験優先の英才教育はしません。 大学の教育学部附属校として、教育理論確立のための実験的授業を実施します。 千葉大学教育学部附属中学校の偏差値・入試倍率・合格最低点 偏差値情報 四谷大塚 男子54 女子56 首都圏模試 男子64 女子65 千葉大学教育学部附属中学校の入試は、4科の検査と調査書の提出です。 特別な入試対策よりも生活面もふくめ、日ごろの小学校で学ぶ基本的事項の習得や、行事に積極的に参加する姿勢が大切です。 入試倍率・合格最低点(2019年度) 入試 男子7. 9倍(受験者229名)、女子5. 2倍(受験者177名) 合格最低点非公表 千葉大学教育学部附属中学校の入試科目・面接(入試問題 過去問) 国語・算数 各40分 理科・社会 あわせて40分 面接は実施しません。 千葉大学教育学部附属中学校の入学後の生活・授業 千葉大学教育学部附属中学校は、大学の教育学部附属校ということで、教育理論確立のための実験的授業の一環として、毎週水曜日に「共生」という2時間の総合学習があります。 学年の枠をこえて現代的な課題に取り組み、年1回、研究成果を発表します。 通常の授業も教師が作成したプリントを教材として用いるなど、学習内容はかなり精選されています。 中学2・3年では選択授業が設けてあり、前後期各11~13講座から科目を履修できます。 併設高校がないため、高校受験をすることになりますが、中3には復習テストを実施しており、熱心な進学指導のもとで例年優秀な合格実績を上げています。 千葉大学教育学部附属中学校の評判・口コミ.
次の学生生活の満足度 4. 14 91件• 大学祭は11月頭前後にありますが、どのサークルも賑わっています。 たまに芸能人が来ることもあると聞きます。 (在校生 2018年入学)• サークルはたくさんあるので自分にあったサークルがみつかるでしょう。 サークル内はいろいろな学部の人が集まるのでとても大切なつながりです。 (在校生 2018年入学)• サークル・部活は本当にたくさんあります。 それぞれに個性や雰囲気があるので、入学してすぐの新歓期になるべくたくさんの新歓に行って、先輩にご飯を奢ってもらって(笑)自分の好きな雰囲気のところに入るのがベストだと思います。 ノートなどにまとめるとよい 【2次・個別】日本史 わからなかった問題を自分の知識にする。 わかりやすい記述の書き方を研究する 利用した参考書 東進の単語帳 理科 【センター】 基本的な部分が多いので、幅広く学ぶ。 広く浅く 利用した参考書 数件出版の問題集 受験の振り返り、反省 国語 【センター】 センターの過去問をたくさん解き、傾向を理解する。 源氏物語は完璧に理解しておく。 文法や漢字はかせぎどころ 【2次・個別】 赤本を解くことを主に頑張りました。 自分なりに解答を作り、それを先生に見てもらってなんども推敲する事で自信にもつながります。 また、漢字や古典の単語は勉強できるところなので空き時間などに沢山触れる事が大切です。 利用した参考書 赤本、フォーステップ 外国語 【センター】英語、英語リスニング 時間をかけずにたくさんの文をよめる速読力、また単語を2000語は確実に読めるようにしておかなければ太刀打ちできないかな、と思う。 利用した参考書 赤本、ネクステージは有効。 CDききながらの単語帳がいいと思います。 社会 【センター】世界史B、日本史B 過去問たくさん解くのが大切。 教科書は確実に5回くらいはよんでおく。 そうしたらだいたいは頭にはいってくる。 教科書からセンター試験は作られるので、山川の単語帳などと共に過去問を解きまくれば8割はかたいと思う。 利用した参考書 赤本、模試の回答、山川の教科書 理科 【センター】 時間はほとんど関係ないし範囲もそこまで広くないので直前でも勉強すればするほどとれる教科だとおもう。 利用した参考書 教科書、模試の回答 受験時に利用した塾、予備校、家庭教師.
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