ドライウェイトとは ドライウェイトとは、「ドライ」という言葉が示すとおり、「 体に余分な水分がない状態での目標体重」のことです。 人工透析を行っている患者さんに対して使われる指標で、透析後にこの目標体重を達成している必要があります。 体に余分な水分がない状態かどうかは、以下のような基準で判断します。 顔や手足にむくみがない• 心臓が大きくなっていない• 血圧がほぼ正常の状態である• 体調が良いと感じられている 毎回、透析終了後にはこの基準の状態になっていることに加え、ドライウェイトである「目標体重」も達成しているのが望ましいです。 ドライウェイトは「血圧」「毎月の心胸比」「心エコー所見」「透析後の全体的な状態」などをもとに決定しますが、食欲や体調によって多少太ったり痩せたりすることもありますので、定期的に見直していかなくてはなりません。 ドライウェイトはどうやって調べるの? 前述で、ドライウェイトを決定する際には「心胸比」という値を参考にするとご紹介しました。 そのほか、以下の基準を参考にドライウェイトを決定します。 むくみがあるかないか• 血圧を正常範囲内に保てているか• 心不全の症状が起こっていないか• 心エコーによる心機能評価が正常であるか• 超音波検査による下大静脈の拡張がないか• ヒト心房性ナトリウム利尿作用ペプチド値(HANP)が正常の範囲であるか• 日々のQOL(生活・生命の質)が保てるか 「ヒト心房性ナトリウム利尿作用ペプチド値(HANP)」とは、生体の体液バランスや血圧調節に影響するといわれているホルモンで、主に心臓の心房で合成されます。 この値が高すぎたり低すぎたりすると心不全・腎不全や副腎不全などが疑われるため、ドライウェイトを決定するときにも考慮する必要があるのです。 また、 ドライウェイト後に痩せた場合、体重の値だけがドライウェイトに到達しても筋肉や脂肪組織の比率が減り、体液量の比率が増えたことになるため、増えてしまった体液量ぶんドライウェイトを下げなくてはなりません。 太った場合は逆になりますので、体循環の量を増やし、正常な血圧を保てるよう、ドライウェイトを上げる必要があります。 適切な体重管理に欠かせないポイントは? 上記のことからもわかるように、 ドライウェイトはただ体重だけを下げれば良いというものではなく、血圧や正常な体循環を保つためのものです。 適切なドライウェイトを維持するためには、水分とカリウムの摂取量を制限・管理することが必須です。 水分とカリウムの管理について、それぞれ詳しく見ていきましょう。 適切な水分管理はどうすればいい? 腎機能が低下すると尿量が減るため、体内の水分量の増減はそのまま体重の増減につながります。 たとえば、体に入る水は「食事中の水分」「飲み水」がメインですが、代謝によってできる水もあります。 食事中の水分は1日3食で約1,000~1,200mL、代謝でできる水は約200~350mLとされています。 逆に、体から出ていく水は尿や便のほか、呼吸や汗などがあります。 透析患者さんの場合は尿量が非常に少ないか、あるいは出ない人も多いため、必然的に出る水の量が少なくなり、体に水が溜まりやすくなります。 そのため、 こまめに体重の増加をチェックしながら、飲み水の量や食事から摂る水に気をつけなくてはなりません。 水分量の多い食事としては、 シチューやカレーなどの液状のもの、白菜などの水を多く含む野菜、くだもの、豆腐、トマトなどがあります。 これらの食事はある程度注意しながら摂取するようにしましょう。 また、塩分を摂取すると、その塩辛さからのどが乾き、体内に水が溜まっていても水分を摂りたくなってしまいます。 ですから、 水分の制限に際しては、塩分も同時に制限することが重要です。 また、老廃物(尿毒症性物質)や血糖値の上昇によってものどが乾きます。 水分の過剰摂取を防ぐためには、これらの物質が発生しすぎないよう気をつけなくてはなりません。 適切なカリウム管理はどうすればいい? 尿による排出が行われにくいと、気をつけなくてはならないのがカリウム量です。 カリウムが血中に溜まりすぎると、高カリウム血症を引き起こし、心停止のリスクが高まります。 カリウムを多く含む食品には「納豆・乳製品・さつまいも・じゃがいも・トマト・バナナ・柿・ほうれん草・コーヒー」などがあります。 これらの食品は、摂取しすぎないよう十分に気をつけましょう。 また、タンパク質を摂りすぎることはカリウムの上昇につながるほか、尿素窒素・リンの値の上昇にもつながります。 逆に不足すると栄養状態が悪くなり、免疫力などの体の抵抗力が下がってしまいます。 自分の体格に合わせ、適度なタンパク質を摂取することが大切です。 心配な場合は、主治医に相談しましょう。 おわりに:透析を受けている人はドライウェイトとともに、水分やカリウム量の管理が必要 人工透析を受けている人は、ドライウェイトという目標体重を達成する必要があります。 透析を行う人は腎機能が弱まった状態であるため、体内に水が溜まりやすく、むくみや血圧の異常な上昇がない状態の体重を「ドライウェイト」として基準にしなくてはならないのです。 また、ドライウェイトは単なる体重制限ではなく、水の溜まりすぎや血液を正常に保つためのものですから、水分制限やカリウム制限も同時に行いましょう。
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ドライウェイト・・ ドライウェイトとは、血液透析後の体重で、つまり身体に余分な水分の貯留がなく、心臓に負担がかからず、生活や仕事をする上で体調がよいと感じられる体重のことで、『目標体重』とか『適正体重』とも言われます。 腎臓の機能が低下すると、尿がだんだん少なくなり、最終的には出なくなります。 機能しなくなった腎臓の代わりに、毎回の透析で身体に溜った水分をドライウェイトまで取り除いていきます。 しかし、ドライウェイトは最初から決まっているものではなく、血圧や心胸比、体調等を考慮して決めていきます。 また、ドライウェイトは個人でも、季節によっても変動します。 顔や手足に浮腫(むくみ)がない。 心胸比(CTR)が大きくない。 血圧が正常範囲内にコントロールされている。 横になった時に呼吸困難や倦怠感がない。 透析中に急激な血圧低下や筋肉のケイレンをおこさない。 体調が良い。 このような色々な指標を考え合わせて、適切なドライウェイトを設定していきます。 だから、ドライウェイトを上げたから太るという訳ではなく、太った身体に合わせる為にドライウェイトを上げるのであり、身体がやせて水分だけが溜った状態を改善するためにドライウェイトを下げるのです。 でも、ドライウェイトを下げたからと言って体重の増えを気にするあまり、食事量を減らせば余計に身体がやせてしまい、悪循環となってしまいます。 バランスのよい食事を取り、よく身体を動かし、良い血液を作り、しっかり透析をすることが大切です。 もちろん体重増加を抑えるためには塩分、水分の制限は必要です。 毎回体重増加が多くて無理して除水を繰り返していると心臓に過度の負担がかかり、そのうち元気に透析が出来なくなってしまいます。 適切なドライウェイトを設定し、セルフケア(自己管理)をしっかり行なえれば、長い期間元気に透析生活を送ることができます。 一緒に読まれている記事• 目次1 人工透析とは?2 腎臓とは?3 腎臓のおもなはたらき4 腎不全とは?5 透析療法とは? 人工透析とは? 腎不全の末期症状において、低下した腎機能の代わりの役割を果たすのが、透析療法です。 腎臓とは? 腎臓は、背中...... こんにちは。 ちなみに、足がつる事を「こむら返り(腓返り...... 目次1 血液透析療法について2 血液透析の種類2. 1 長時間透析2. 2 オーバーナイト透析2. 3 オンラインHDF2. 4 無酢酸透析2. 5 頻回透析2. 6 血液濾過透析2. 7 在宅透析... 血液透析の長所 現在日本では、ほとんどの方が血液透析を行っています。 その為、腹膜透析に比べて治療できる病院、クリニックも圧倒的に多く、通院可能な範囲が広がります。 また、一般的には血液透析の方が腹膜透析よりも十分な毒素を取......
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腎臓について (1)腎臓の構造 正常な腎臓は左右に1個ずつあり約10cm(握りこぶし大)のそら豆に似た形をしています。 (2)正常な腎臓の働き 水分・電解質の調節 尿の生成と排泄により、血液や体の水分を保つ 尿を濃くしたり、薄くしたり体が乾かないよう、あるいはむくまないよう調節します。 又、体内の電解質や酸を調節します。 老廃物の処理 体の不必要な尿素などの老廃物や、過剰に摂取したカリウムなどを尿の中に排出します。 血圧の調節 腎臓では血圧を上げるレニン、血圧を下げるプロスタグランディンという物質が分泌され、これも血圧調節に関係しています。 赤血球を増やす 腎臓では赤血球が造られるのに必要なエリスロポエチンというホルモンが分泌されます。 ビタミンD代謝 ビタミンDはカルシウム(Ca)代謝に必要なビタミンです。 そのままでは効果がなく、肝臓と腎臓にて水酸化され、働きやすくします。 シャントについて (1)シャントとは シャントとは、動脈と静脈を つなぎ合わせた血管のことです。 (2)シャントの必要性 シャントは透析をする為に充分な血液量を確保できるようにした、絶対に必要なものです。 (3)シャント管理について 1. 感染を起こさないようにしましょう。 (汗をかいたときは、シャワーか掛かり湯程度にして針穴を濡らさない ようにしましょう。 また、カットバンは次の透析日までにははずして下さい。 血液の流れを悪くしないようにしましょう。 また、締め付ける下着や洋服をなるべく着用しないようにして下さい。 シャント部を傷つけないようにしましょう。 腎臓の機能が低下すると、尿が健康なときよりも少なくなり、最終的には出なくなります。 尿の量が少ないということは、体にその一部が残っているということです。 そこで、体重が一つの目安となります。 体重の増減は透析ではとても重要です。 この体重を基準に余分な水分や老廃物(いらない物)を、透析によって除去していきます。 しかし、水分を多くとりすぎると体に無理がいき、心臓や肺に水がたまり負担が大きくなるので注意しましょう。 体重増加はドライウェイトの3~5%以内を目安にして下さい。 7Kgの場合は四捨五入し35. 0kg 0. 9kg 1. 5kg 65. 0~66. 5kg 2. 0kg 3. 3kg 30. 5~31. 0kg 0. 9kg 1. 6kg 67. 0~68. 5kg 2. 0kg 3. 4kg 31. 5~32. 5kg 1. 0kg 1. 6kg 69. 0~70. 5kg 2. 1kg 3. 5kg 33. 0~34. 5kg 1. 0kg 1. 7kg 71. 0~72. 5kg 2. 1kg 3. 6kg 35. 0~36. 5kg 1. 1kg 1. 8kg 73. 0~74. 5kg 2. 2kg 3. 7kg 37. 0~38. 5kg 1. 1kg 1. 9kg 75. 0~76. 5kg 2. 3kg 3. 8kg 39. 0~40. 5kg 1. 2kg 2. 0kg 77. 0~78. 5kg 2. 3kg 3. 9kg 41. 0~42. 5kg 1. 2kg 2. 1kg 79. 0~80. 5kg 2. 4kg 4. 0kg 43. 0~44. 5kg 1. 3kg 2. 2kg 81. 0~82. 5kg 2. 4kg 4. 1kg 45. 0~46. 5kg 1. 4kg 2. 3kg 83. 0~84. 5kg 2. 5kg 4. 2kg 47. 0~48. 5kg 1. 4kg 2. 4kg 85. 0~86. 5kg 2. 6kg 4. 3kg 49. 0~50. 5kg 1. 5kg 2. 5kg 87. 0~88. 5kg 2. 6kg 4. 4kg 51. 0~52. 5kg 1. 6kg 2. 6kg 89. 0~90. 5kg 2. 7kg 4. 5kg 53. 0~54. 5kg 1. 6kg 2. 7kg 91. 0~92. 5kg 2. 7kg 4. 6kg 55. 0~56. 5kg 1. 7kg 2. 8kg 93. 0~94. 5kg 2. 8kg 4. 7kg 57. 0~58. 5kg 1. 7kg 2. 9kg 95. 0~96. 5kg 2. 9kg 4. 8kg 59. 0~60. 5kg 1. 8kg 3. 0kg 97. 0~98. 5kg 2. 9kg 4. 9kg 61. 0~62. 5kg 1. 8kg 3. 1kg 99. 0~100kg 3. 0kg 5. 0kg 63. 0~64. 5kg 1. 9kg 3. 2kg 透析中に起こりやすい症状 (1)不均衡症候群 1. なぜ起こるのか 透析を行うと血液の老廃物は急速に取れてきれいになり、老廃物が取れにくい脳との間に濃度差が生じ、そのため濃度の高い脳は、周囲から水分を吸い取りむくんだ状態になります。 不均衡症候群とは、脳がむくみ脳圧が高くなるため起こるといわれています。 どんな症状が出るのか *頭痛 *血圧の変動 *吐き気 *けいれん *体がだるい 3. (2)血圧低下 1. なぜ起こるのか 体の中に貯まった水分を透析によって体外に取り除くこと(除水)や電解質を急激に改善することで起こることがあります。 また全身症状がよくない時や貧血なども大きく影響します。 また、糖尿病や動脈硬化があると、血管の弾力性がなくなるため、血圧が下がりやすくなります。 どんな症状が出るのか *生あくび *筋けいれん *眠くなる *顔面蒼白 *ドキドキする *腹痛 *冷や汗が出る *息切れ *目がかすむ *意識低下 *吐き気 3. (体重を増やしすぎると多量の除水が必要となり、血圧低下を起こしやすくなります。 (血圧の変動があったときは看護婦に相談して下さい。 (3)発熱 1. なぜ起こるのか 透析を行っている人は細菌に対する抵抗力が弱いため、感染症にかかりやすい状況にあります。 機器類(ダイアライザー)などが体に合わない場合や、風邪などの感染症にかかった場合、透析中に輸血をした場合などに発熱しやすくなります。 普通、透析による発熱は翌日にはおさまります。 どんな症状が出るのか *悪寒 *頭痛 *熱が出る 3. (4)筋けいれん 1. なぜ起こるのか 除水量が適切でなく、急激な除水をおこなった時や血液中の電解質のバランスが崩れたときなどに起こってきます。 足の筋肉に見られることが多いです。 どんな症状が出るのか *筋肉のこわばり *筋肉の痛み *筋肉の突っ張り 3. (5)腹痛 1. なぜ起こるのか 除水や血圧の低下により胃や腸の血の巡りが悪くなると起こってきます。 特に貧血があるときには起こりやすくなります。 (6)血圧上昇 1. なぜ起こるのか 塩分・水分の取りすぎにより血管の中の血液の量が多くなって血圧は高くなります。 また、精神的な影響も大きく、過度に緊張したりストレスの蓄積によっても起こってきます。 どんな症状が出るのか *頭痛 *吐き気 *イライラ *肩こり *けいれん 3. (7)かゆみ 1. なぜ起こるのか カルシウム代謝異常によるカルシウムの皮膚への沈着、薬物の副作用、アレルギー、尿毒素の蓄積などが影響しています。 また、皮膚の乾燥や使用するダイアライザーなどもかゆみの原因となることがあります。 合併症 (1)心不全 1. なぜ起こるのか 透析を行っている人に起こる心不全や肺水腫のほとんどが水分と塩分の貯まりすぎによるもです。 水分と塩分が貯まると循環血液量が増え、心臓の仕事が増えます。 これが長く続くと、心臓は疲れ、働きが落ちてきます。 このような状態が心不全です。 貧血 高血圧 動脈硬化などが大きく影響します。 どんな症状が出るのか *むくみが強く、体重増加が激しい *胸が苦しい・動悸・息切れ *咳・痰 *呼吸困難 *血圧が上がる 3. (2)高血圧 1. なぜ起こるのか 水分塩分のとりすぎにより血液の水分が増えたり、腎臓からだされている 血圧を上げるレニンという物質の分泌増加から起こってきます。 高血圧は、動脈硬化、心不全、脳出血などの原因となるため十分な注意が必要です。 どんな症状が出るのか *頭痛・肩こり・イライラ感 *吐き気 *顔面紅潮 3. 食品の表面だけに味がつくよう調理を工夫してください。 (3)高カリウム血症 1. なぜ起こるのか 高カリウム血症とは、カリウムを多く含んだ食事などにより血液中にカリウムが多くたまった状態です。 血液中のカリウムは、低すぎても高すぎても生命に危険を及ぼします。 透析を行っている人は尿にカリウムが排泄されないため、血液中のカリウムは高くなります。 カリウムが異常に高くなると、心臓を止めてしまうので十分注意が必要です。 どんな症状が出るのか *手指・口唇がしびれる、言葉が言いにくい *胸が苦しい *だるい *心臓が止まる 3. (4)貧血 1. なぜ起こるのか 腎臓から出されているエリスロポエチンという造血刺激ホルモンの低下によって起こります。 その他に尿毒素や栄養不足により赤血球が減少し、貧血が助長されます。 透析中に貧血改善のための(ひどいときは輸血)をしますが、ふらつきがあるときには転んだりしないように注意が必要です。 どんな症状が出るのか *動悸・息切れ・めまい、ふらつき *疲れやすい・食欲がなくなる 3. (5)骨の異常 1. なぜ起こるのか 骨を作るカルシウムの吸収が悪いため、骨がもろい状態にあります。 また骨以外のところにカルシウムが沈着しやすくなります。 どんな症状が出るのか *骨・関節が痛い *骨折しやすい *カルシウムが皮膚に沈着しかゆみが出る 3. (6)感染症 1. なぜ起こるのか 腎臓の悪い方は免疫力が低下し細菌と戦う力が落ちています。 そのため様々な形で感染症を起こしやすい状態になります。 特に透析を行っている方は細菌が入る機会が多いため日頃からの感染予防が大切になってきます。 どんな症状が出るのか *だるい *食欲がない *熱が出る *シャント部が赤くはれる・痛い *風邪を引きやすい 3. 適切なエネルギーをとる 人間の体は食べ物によってエネルギーを使って活動しています。 体を動かさない状態でも体温の保持 呼吸 血液の循環などによって体力は消耗します。 透析は非常に体力を使う治療であり、エネルギーが不足すると、抵抗力の低下・体力の低下・貧血・食欲不振などを招きます。 また、太り過ぎも動脈硬化や心臓病を併発しやすくなります。 適度に運動してベスト体重を保ちましょう。 エネルギーのもとになる食品 穀類・芋類・砂糖・菓子類・脂質類 2. 良質なタンパク質をとる 人間の体は水分を除くと、ほとんどがタンパク質で作られています。 筋肉・血液・内臓はもとより、爪・骨も主体はタンパク質です。 タンパク質の不足は貧血やむくみの原因となるため、必要量を適切にとることが大切です。 タンパク質の多い食品 魚介類・肉類・卵類・大豆製品(火を通してから)乳製品(リンが多いので注意) 3. 水分を控える 正常な腎臓は尿量を調節することにより、体内の水分の量を一定に保っています。 腎不全では尿が出なくなり、体の中に水分が貯まります。 水分をとりすぎると、むくみ、体重増加、呼吸困難、血圧上昇などの症状が出現し高血圧、心不全、肺水腫などの原因になります。 飲水量や食事中の水分をチエックし過剰に水分をとりすぎないようにしましょう。 塩辛い物・味の濃い物を制限しのどが渇かないようにしましょう。 塩分をひかえる 正常な腎臓はナトリウムを調節してます。 腎不全では、ナトリウムの排泄が出来にくくなります。 そのために一日の食塩量を5から7gに制限する事が大切です。 塩分をとりすぎると、のどが渇き水分をとり過ぎてしまいます。 カリウムをひかえる カリウムをとりすぎると、手指がしびれる・唇がしびれる・だるい・胸が苦しいなどの症状が出現し、心臓が止まってしまう原因になります。 カリウムは、水にとける性質があるので、野菜は細かく切って流水で十分に洗い、水にさらしたり、ゆで汁をこぼしたりする事によって調理前の1/5から1/2に減少します。 カリウムの多い食品 果物・野菜・芋類 特にさつまいも ・干し物・チョコレート 6. リンをひかえる リンの排泄障害は、血中のカルシウムを低下させ、骨がもろくなったり、体のあちこちに貯まったり、又痛みが出たりします。 長い透析を続けると二次性副甲状腺機能亢進症の原因になります。 通常の加工食品には、リン酸塩を添加物として使っているため、加工食品の摂取をひかえ、新鮮な食品を調理するよう心がけましょう。 リンを多く含む食品 牛乳・チーズ・小魚・うなぎの蒲焼き 希望があれば栄養士による指導も行います。 日常生活 透析に入り退院後起床から睡眠まで充実した日々が送れるようにしたいものです。 運動 透析を行っている人にとって適度な運動は障害を克服する体力を養うため必要です。 尿毒症症状などで体力、持久力、ともに低下していると思われます。 運動不足から筋肉の低下・栄養不足・骨や心臓、血管などの病気を引き起こすことがあります。 患者さんの年齢や病気により体力は異なるので医師に相談して運動しましょう。 高齢者にとっては洗濯・掃除・買い物など運動になります。 自分で出来ることを積極的に見つけ家族も協力しましょう。 通院は社会復帰の第一歩です。 年齢や性別を問わず、外出にはちょっとおしゃれをすることは精神的にも良い影響を及ぼします。 便秘 透析を行っている人は水分制限や野菜などの食物繊維をとれないことにより便秘になりやすくなります。 一日に必要な食物繊維量は20から25gです。 昆布などを原料としている食物繊維はカリウムが多く含まれていますので栄養士に相談してカリウムの含まれていないものを選んでください。 毎日の規則正しい排便習慣が大事です。 習慣性の便秘には医師と相談して下剤を使用しましょう。 睡眠 睡眠は食欲と同じく生き生きとした生活を送る上で大切です。 しかし、安易に不眠に対して薬剤を使用するより原因が除去できないか考えましょう。 生活にリズムをつける 2. 日光に当たる 3. 自分の仕事・趣味を持つ 4. 十分な透析をする 5. 眠れないことを気にしすぎない 6. 睡眠の環境を作る 4. 旅行 「透析があるから旅行にいけない」とためらうことはありません。 透析終了後週末を利用して2泊3日の旅行も可能です。 3泊以上して旅行先の透析施設を利用する場合、全国のリストがありますので予定が決まったら、医師、看護婦に相談してください。 旅行中の食べ過ぎ、水分、カリウムには十分気を付けてください。 社会復帰と腎友会 最後となりましたが職場復帰は皆さんにとって深刻な問題になってきたと思います。 人工透析を開始しますと週2? 3回は職場を休んだり早退したりで、時間が制限されます。 そのため雇い主との折り合いがうまくいかずに、ついやめてしまうこともあると思います。 出きるだけ可能な時間帯に透析を変更したり調整も考慮しますが、しかし軽作業、あるいは机の上の作業ですと以前と変わらぬ状態で勤務できるのですから、配置転換などの便利を図ってもらうことなどが大切です。 私たち医療スタッフは皆さんが仕事を継続できるよう努めております。 必要があれば会社側と話し合う機会を設けています。 皆さんも積極的に困難な問題にぶつかり、自ら努力して頑張って下さい。 又、家族の協力や地域社会の協力、そして仲間とのふれ合いが勇気をもたらします。 このような仲間のつながりとして「全国腎臓病連絡協議会」があり、各都道府県に支部があります。 各施設において腎友会としてお互いの親睦や協力をはかるために活躍しています。 詳しくは、係員の方へお尋ね下さい。
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