今回は新刊『』(主婦と生活社)を上梓したばかりのお菓子研究家・高石紀子さんに、初めてでも失敗しないお菓子作りのこつを伺います。 第4回のテーマは、ハンドミキサーがなくても作れる「キャロットケーキ」です。 高石紀子さん 菓子研究家。 甲南大学卒。 ル・コルドン・ブルー神戸校でディプロムを取得したのちに渡仏。 リッツ・エスコフィエで学び、ホテル・リッツ、ブレ・シュクレなどの人気店でスタージュを経験。 帰国後はフランス菓子の料理教室、アパレルブランド向けのケータリング、通信販売などを手がける。 くだもの使いが巧みなケークやサブレを得意とし、素朴ながら飽きの来ない、エバーグリーンなおいしいお菓子を追究する。 著書に『やさしい甘さのバナナケーキ、食事にもなるキャロットケーキ』『365日のクッキー』(ともに主婦と生活社)。 お菓子作りというと、なにしろ生地を混ぜる作業が大変なイメージがありますが、キャロットケーキは比較的簡単です。 水分が多い生地なのでそんなに重くならず、油分にはバターではなくサラダ油を使いますから、細かいことを気にしなくても、失敗なく作れてしまうのです。 「卵とサラダ油、砂糖、牛乳の順に混ぜて行きますが、泡立て器でぐるぐると混ぜていくだけで大丈夫です。 注意点は油を分離させずにしっかりとなじませることと、泡立てないようにすることだけ。 あまりシャカシャカと激しくは混ぜないでください」(高石さん) 次ににんじんなどの具材を混ぜて行きますが、ここからはゴムべらに持ち替えて、前回解説した混ぜ方を活用します。 ポイント1 薄力粉は効率よく混ぜる 「ふるっておいた薄力粉を加えたら、利き腕にゴムべらを持ち、もう一方の手でボウルを手前に回すのと同時に、ゴムべらをボウルの奥から手前へ、生地を底からすくうようにして返します。 へらは寝かさずに、面でしっかり生地をとらえるようにしてください。 この動きをリズミカルにくり返します」 水分が多く、軽くてとても混ぜやすい生地なので、あっというまにできあがります。 も参考にしてみてください。 ポイント2 型に紙を敷く お菓子のレシピでよく見る表現で「型に紙を敷く」というのがあります。 さらっと読み飛ばしてしまいそうになりますが、実際に敷いてみようとすると、なかなか難しいもの。 「ここで言う紙とは『オーブン用シート』のことです。 型の内側にぴったりと敷き込んで、生地が型にくっついてしまうのを防ぎます。 紙を敷くことで、焼き上がったあとに取り出しやすくなるんですよ」 まずは30cm四方くらいの大きさのオーブン用シートを用意します。 折り曲げたときに型よりも高くなるようにしてください。 中心に型を置いて、短辺の底に合わせてオーブン用シートに折り目をつけます。 長辺も1辺ずつ同様に軽く折り目をつけ、しっかりと折ります。 長すぎる部分は切り落としてください。 次に写真のように4か所に切り込みを入れます。 折り目よりは少しだけ先まで切ってください。 切り込みを入れた四隅を半分に折り、切り落とします。 型に入れ、角を指で押さえて浮かないように敷き込みます。 これでOK。 あとはこぼさないよう気をつけながら、生地を流し込んでください。 すべて入れたら、空気を抜きます。 ポイント3 フロスティングをのせるとさらにおいしく! キャロットケーキはそのまま食べてもおいしいのですが、フロスティングをのせるとさらにおいしくなります。 「キャロットケーキにはクリームチーズ、バター、粉砂糖を混ぜて作ったフロスティングがよく合います。 濃厚で甘酸っぱい味が、キャロットケーキのやさしい甘みを引き立たせてくれるんです」 クリームチーズ100gにバター(食塩不使用)5gを2回に分けて加え、そのつどよく混ぜ合わせ、全体をなめらかにします。 このときクリームチーズとバターは常温にもどしてやわかくしておき、あらかじめゴムべらでほぐしておくと混ざりやすくなります。 茶こしで粉砂糖10gをふるい入れ 、よく混ぜ合わせてできあがり。 茶こしでふるうことでだまになりづらくなります。 さて、仕上げです。 キャロットケーキにをのせ、パレットナイフなどで均一な厚さになるように塗り広げます。 ラップで包み、手で形を整えます。 冷蔵室で1時間ほど冷やして、安定させてから切り分けましょう。 「クリームチーズ以外にも、サワークリームやホワイトチョコなどで作ったフロスティングもよく合います。 生地とクリームの組み合わせは、お菓子をおいしくするポイントのひとつ。 いろんな組み合わせを楽しんでくださいね」 高石さんの著書『』では、さまざまなキャロットケーキを紹介しています。 今回は本書より「チョコチップと五香粉のキャロットケーキ」のレシピを大公開! 五香粉!? と驚くかもしれませんが、これが本当によくマッチしているのです。 上記のポイントを押さえつつ、楽しく作ってください。 ・ドライレーズンは熱湯をかけて水けをきる。 ・くるみは手で小さく砕く。 ・にんじんはスライサーなどで短めのせん切りにする。 ・チョコレートは粗く刻む。 ・Aは合わせてふるう。 ・型にオーブン用シートを敷く。 【作り方】 1 ボウルに卵とサラダ油を入れ、泡立て器でなめらかになるまで静かに混ぜる。 2 きび砂糖とはちみつを加え、粘りけが出て、砂糖のざらつきがなくなるまですり混ぜる。 3 牛乳を加え、ざっと混ぜる。 4 にんじん、ドライレーズン、くるみ、ココナッツファイン、チョコレートを加え、ゴムべらで軽く混ぜる。 5 A を加え、片手でボウルを回しながら、底から大きくすくい返すようにして全体を20回ほど混ぜる。 粉けがなく なり、表面につやが出たらOK。 6 型に5を流し入れ、底を台に2~3回打ちつけて生地の表面を平らにならす。 7 裂け目に焼き色がつき、竹串を刺してもなにもついてこなければできあがり。 型ごと網に上げて冷ます。 撮影 三木麻奈 スタイリング 西﨑弥沙• 素朴で家庭的なお菓子であるバナナケーキとキャロットケーキ。 シンプルでナチュラルなおいしさが、今や世界中の人を虜にしています。 本書ではバナナやにんじんを「具材」と言うよりも「糖分の一部」として考え、チョコレートやキャラメル、フルーツなど、さまざまな食材と組み合わせたました。 フランス菓子の洗練された華やかさと、アメリカ菓子の親しみやすさを兼ね備えた、最新版バナナケーキとキャロットケーキのレシピ集です。 高石紀子『365日のクッキー』(主婦と生活社刊)定価:本体1400円+税 春、夏、秋、冬。 9種類の基本の生地から展開したたっぷり74ものレシピを季節別に紹介します。 焼き菓子のハイシーズンである秋や冬だけでなく、春や夏にもクッキー作りが楽しめる、クッキー本の決定版。 きっとあなたが作りたくなるレシピがあるはずです。
次のキャロットケーキをつくる 皮をむいたにんじんを輪切りにして、フードプロセッサーにかける。 (水分が出すぎないよう、みじん切りの手前で止める) 薄力粉にベーキングパウダーと重曹、シナモン、ナツメグ、クローブを加え、よく混ぜ合わせる。 卵をほぐし、きび砂糖を入れて泡だて器で混ぜる。 ひまわり油を加えてよく混ぜ、 ステップ1のにんじんを加えてさらに混ぜる。 ステップ2の粉類を加えて、ゴムべらで切り混ぜる。 レーズンと軽くローストしたクルミを加えて混ぜる。 粗熱が取れたら、型から取り出して完全に冷ます。 チーズフロスティングをつくる クリームチーズをクリーム状にして、粉砂糖を加えてすり混ぜ、さらにレモン汁を少しずつ加えながら混ぜる。 にんじんのオレンジ煮をつくる にんじんは皮をむき、角切りにして下ゆでする。 竹串がすっと刺さるくらいになったら湯を切る。 ジュースとはちみつを鍋に入れ火にかけ、はちみつが溶けたらにんじんを入れ、5分ほど煮る。 冷まして、汁気を切る。 仕上げ キャロットケーキのオーブン用の紙をはがし、表面にフロスティングを塗り、にんじんのオレンジ煮とセルフィーユを散らす。
次の
この記事のもくじ• キャロットケーキの材料• 人参 120g• 薄力粉 100g• きび砂糖 85g• 卵 1個• 油 65g• 重曹 3g• ベーキングパウダー 4g• シナモン 3g• レーズン 20g• クルミ 20g フロスティング• クリームチーズ 80g• 粉糖 30g• クルミ• ピスタチオダイス キャロットケーキにシナモンは必須です。 他にもオールスパイスやナツメグなどを入れても美味しいです。 ナッツやレーズンはお好みでどうぞ。 あと、フロスティングはたっぷり塗った方が絶対に美味しいので、カロリー的なところは忘れて塗りたくって下さい。 キャロットケーキの作り方 キャロットケーキは、人参を切って、おろして、混ぜて焼くだけ。 材料さえあれば、簡単につくることができます。 作業自体は30分ぐらい。 スーパーで買える材料だけで作れますし、パウンド型や丸型、カップケーキ型でも何でも大丈夫です。 動画で観る 画像とテキストで見る 1、人参の皮をむき、大体120gになるようにカットします。 2、人参の半分の量(60g)を千切りにします。 3、残りの半分をすりおろします。 粗目で大丈夫です。 4、千切りしたものと、おろしたものを、ボウルに入れておきます。 5、レーズンをお湯にくぐらせて、ふやかします。 6、荒くカットします。 7、クルミも、荒く刻んでおきます。 生のクルミの場合は、あらかじめローストしておいて下さい。 8、ボウルに卵ときび砂糖を入れます。 9、白っぽく、もったりしてくるまで、ホイッパーでしっかり混ぜ合わせます。 10、油を注ぎ入れます。 11、もう一度、しっかりと混ぜます。 12、薄力粉、重曹、ベーキングパウダー、シナモンを振るい入れます。 13、さっくり混ぜます。 粉っぽさが残っていて大丈夫です。 14、人参、レーズン、クルミを入れます。 15、粉っぽさがなくなるまで混ぜます。 16、生地を型に流し入れます。 17、3~4回ぐらい台の上に型を落として、大きな気泡を抜きます。 19、焼き上がりです。 20、クーラーの上で冷ましておきます。 21、ボウルにクリームチーズを入れ、ホイッパーでしっかり混ぜます。 22、粉糖、レモン汁を加えて、なめらかになるまでよく混ぜます。 キャロットケーキが冷えるまで、冷蔵庫で待機させておきます。 23、冷えたキャロットケーキに、フロスティングを塗っていきます。 全部塗って大丈夫です。 24、お好みでクルミやピスタチオダイスをトッピングして完成です。 実食 焼いているときから、漂うシナモンの香りに食欲を刺激されます。 食べてみると、キャロットケーキ独特の、どこか素朴さを感じる甘さと、クリームチーズを使った濃厚なフロスティングが合わさって、かなりいい感じのバランスに仕上がっています。 ずっしりと重みのある生地で、フロスティングも甘そうに見えるかもですが、結構甘さは控えめにしてあるので、見た目よりも軽く、くどすぎることはありません。 焼き立ても美味しいですが、冷蔵庫で半日ぐらい冷やしてから食べると、味が馴染んでより美味しく食べられると思います。
次の