再度「指数関数的」増加と「倍加時間」について、わかりやすく説明いたします。 細菌の増殖を例に説明します。 細菌の増殖は速く、まな板を洗い流しても洗い方が悪いと数時間後にはその数は元に戻ってしまいます。 いったん細菌が培地に適応すると、数的な増加が 指数関数的(exponential)に起こります。 理想条件下では1個のでは7時間で 2,097,152個まで増殖することができます。 最初1個の細菌は20分で分裂して2個に増殖します。 この 個数が倍増する時間(20分)を 倍加時間 doubling time と呼びます。 グラフにすると以下のとおり。 ちなみに個数が倍になる時間は「倍加時間」ですが、逆に個数が指数関数的に 減衰して半分に減少する時間を 「」と呼びます。 まずは東京の現在までの感染者数を月別の表でまとめます。 過去50日 3月1日〜4月 の日別発生数をグラフで確認します。 では東京都感染者数の最新の倍加時間を求めていきます。 求め方は簡単で直近の3186人(4月)を2で割った人数(1593人)が記録された日付にさかのぼり日数を数えます。 最初の表で確認すれば、1593人を記録したのは、4月9日 1516人 〜4月10日 1704人 であることがわかります。 つまり感染者数はこの11日間で倍増したことがわかります。 よって最新の東京都の倍加時間は11日なのであります。 このように倍加時間は毎日計算して求めることができます。 過去50日 3月1日〜4月 の東京都の感染者数の倍加時間の推移をグラフで確認します。 「東京、このままなら1カ月後に8万人感染」首相が会見 いずれにしても、グラフから現在の東京都感染者数の倍加時間は11日まで抑えられております。 国際比較すると感染者10万人を超える「指数関数」的な感染者爆発を招いてしまったカやイタリアなどでは、倍加時間が2日で倍増するペースを記録しているからです。 AFP記事によれば、イタリアの感染者が2日間で倍増したのは3月2日のことです。 イタリアの新型コロナ感染者、2日間で倍増 計1694人に 2020年3月2日 11:13 イタリアに遅れて感染者が爆発したカでは、3月19日には、2日で2. 5倍を記録しています。 新型コロナ感染者、米でも1万人突破 2日で2. 驚くべきことに、上記記事にあるとおり、カが1万人突破したときの倍加時間は、2日で2. 5倍ですから倍加時間1. 6日という値だったのです。 感染者が2日で倍増してしまえば、結果的にですが海外事例では感染者数10万人を突破する「感染者爆発」は避けられていません。 ・・・ 最後に東京の「倍加時間10日」という値について考察します。 この値を維持するとすれば、最初の細菌の増殖の例と同様の爆発がやがて起こりましょう。 10日で2倍なら、1月(30日)では、2の三乗すなわち8倍になります。 現在3000人の東京の感染者は1月後に24000人になります。 東京の感染者は、2ヶ月後には24000人の8倍、192000人と現在のニューヨーク並みに感染者は増加する予測が成り立つのです。 指数関数的に増加している限り、倍加時間が2日であろうと10日であろうと、それは拡大のペース(日数)の違いだけであり、やがて「感染者爆発」が起きてしまう危険な状態であることには実は違いありません。 だがしかし、倍加時間をできうるかぎり遅延させることで、実は指数関数的爆発を避けることが可能です。 現実には、グラフでは計上していませんが、その間、完治する感染者の割合が増えていくわけですから、疫学的には重要な意味があります。 次の式の右辺をマイナスにすれば「爆発」は避けられるわけです。 新規に増える感染者数 = 発生する感染者数 ー 完治する感染者数 今の中国や韓国が、右辺がマイナス、すなわち、発生する感染者数より完治する感染者数の方が大きく、アクティブな感染者総数が減ってきているのだと推測されます。 今週、来週の2週間の感染者数推移を見守りたいと思います。 (木走まさみず) kibashiri.
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意味合いとしては急激に増える、飛躍的に大きくなっていくようなことを表す言葉です。 これに関しては間違った意味で使っている人は少ないとは思います。 ですが、「指数関数」ってそもそも何かはご存じですか? 理系じゃないとあんまり聞かないというか、意識することはないかもしれませんね。 指数関数とは それでは指数関数とは何かご紹介します。 もともと指数関数を知っている方的には「それな」って感じでしょうし、そうでない方的にはわけわからんかもしれないですね。 グラフにすると こんな感じです。 指数関数というのが 飛躍的に増加する関数だということがイメージできますね。 指数関数はものすごい勢いで増加する ここで注目したいのは指数関数とは ものすごい勢いで増加するという点です。 爆発的増加と言っても過言ではないと思います。 数学的には発散の速さなどと呼ばれますが、発散する関数の中でもトップクラスの速さを誇っています。 次はもう少し広範囲で見てみましょう。 これが指数関数の増加の速度です。 表にしてみるとこんな感じで、二次関数が400の時に指数関数は1048576となっていて、圧倒的な差が出ていることが数字からもわかります。 いかに 指数関数が爆発的に大きくなる関数かというのがイメージしていただけたでしょうか。 まとめ 今回は「指数関数的」という言葉を数学的な例をあげてご紹介させていただきました。 普段使っていても、実際の由来などを見ていくと意味合いがより深くわかって面白いですよね。 今度「指数関数的」という言葉を使うとに、めちゃくちゃ爆発的に増加してんだなという感覚で使ってみてください。
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筆者作成 エクスポネンシャル思考のすさまじい威力は、とんち話でも良くある。 豊臣秀吉が家臣の曾呂利新左衛門に褒美を聞いたところ「1日目はたたみ1畳に米1粒、2日目は次の1畳に2粒と倍にして、この広間にある100畳分の米粒を下さい」と答えた。 秀吉は「欲がない」と思ったが、実は50畳目には500兆粒を超える(100畳目は天文学的数字)。 インドにも賢人が王とのチャトランガ(チェスの原型のゲームで64マスある)の勝負の賭けで、「1番目のマスに1粒、2番目に2粒と倍にして全マス分欲しい」といった同様の話がある。 指数関数的な変化は、科学技術から経済社会にわたって幅広くみることができる。 もっともよく知られているのが「ムーアの法則」である。 シリコンバレーの代表的企業であるインテル創業者の一人のゴードン・ムーアが1965年(インテル創業が1968年なのでその前)に提唱したもので「半導体の集積密度は、18カ月~24か月で2倍になる」という経験則である(図2)。 出典:グレゴリー・クラーク氏の図に筆者加筆 「エクスポネンシャル思考」と成功者たち このエクスポネンシャル思考で最もパワフルな「時間が経過するに従って増加速度がますます増していく性質」を「収穫加速の法則」という。 アインシュタインは複利のことを「人類最大の発明」と言ったとされるが、科学者や実業家問わず多くの成功者たちはエクスポネンシャル思考をしている。 シリコンバレーの著名ベンチャーキャピタルのYコンビネータの創業者ポール・グレアムはDropboxやAirbnbに投資して成功した。 投資家が最も欲しいものは「エクスポネンシャルな成長の秘訣」であり、「エクスポネンシャルな成長は人類の直観に反するので急成長するスタートアップでは創業者ですらその速度に驚いてしまう」としている。 シリコンバレーに多数の人材を輩出するペイパル・マフィアのドンとして知られるピーター・ティールは、万物の法則は指数関数から導かれる「べき乗則」に従うという。 そして「特別に重要だが、驚くほど理解されていない次元がある。 グーグル創業者で現アルファベットCEOのラリー・ページは「漸進的アプローチではいずれ時代に取り残される。 とくにテクノロジーの世界では漸進的進化ではなく、革命的変化がおこりやすいからだ」(土方奈美訳『How Google Works』より)と述べた。 そしてエクスポネンシャル思考を語る上で欠かせない人物は、レイ・カーツワイルだろう。
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