労働関係の書類の中には、法律によって作成・管理が義務付けられているものがあり、適切に保管されていない場合、処罰の対象となることもあります。 今回はそのような書類の中でも、「法定三帳簿」と呼ばれる、労働基準法107条から109条によって作成・管理が義務付けられた書類の記入事項と保存期間について説明します。 法定三帳簿とは 法定三帳簿とは、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿のことです。 労働者名簿と賃金台帳は、労働基準法第107条および108条によって作成・保管が義務付けられています。 (労働者名簿) 第百七条 使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(日日雇い入れられる者を除く。 )について調製し、労働者の氏名、生年月日、履歴その他厚生労働省令で定める事項を記入しなければならない。 (賃金台帳) 第百八条 使用者は、各事業場ごとに賃金台帳を調製し、賃金計算の基礎となる事項及び賃金の額その他厚生労働省令で定める事項を賃金支払いの都度遅延なく記入しなければならない。 省令で定める事項を記入しなければならない。 出勤簿については、この名称が労働基準法に明記されているわけではありません。 しかし、一般に労働基準法施行規則第54条の内容などから、保管が必要とされています。 第五十四条 使用者は、法第百八条の規定によつて、次に掲げる事項を労働者各人別に賃金台帳に記入しなければならない。 一 氏名 二 性別 三 賃金計算期間 四 労働日数 五 労働時間数 六 法第三十三条若しくは法第三十六条第一項の規定によつて労働時間を延長し、若しくは休日に労働させた場合又は午後十時から午前五時(厚生労働大臣が必要であると認める場合には、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時)までの間に労働させた場合には、その延長時間数、休日労働時間数及び深夜労働時間数 七 基本給、手当その他賃金の種類毎にその額 八 法第二十四条第一項の規定によつて賃金の一部を控除した場合には、その額 さらに、2017年1月20日に策定された厚生労働省の通達「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、後述する労働基準法第109条に基づき、出勤簿やタイムカードを保存しなければならないことが明記されました。 (5)労働時間の記録に関する書類の保存 使用者は、労働者名簿、賃金台帳のみならず、出勤簿やタイムカード等の労働 時間の記録に関する書類について、労働基準法第 109 条に基づき、3年間保存し なければならないこと。 また、法定三帳簿は、保管が義務付けられているほか、実際に提出が必要になるケースがあります。 具体的には、労働基準監督署による監査の際に提出を求められることがあります。 第百一条 労働基準監督官は、事業場、寄宿舎その他の附属建設物に臨検し、帳簿及び書類の提出を求め、又は使用者若しくは労働者に対して尋問を行うことができる。 上記のほか、従業員が離職する際の失業保険の申請時や、健康保険・厚生年金保険の被保険者報酬月額変更届の手続きの際に、出勤簿の提出が求められることがあります。 各帳簿の記入事項 労働者名簿は、従業員の入社時に一人一枚作成され、変更があるごとに改訂されます。 賃金台帳は様式にもよりますが、一般的には各従業員につき一年一枚作成されます。 出勤簿は従業員ごとに一か月一枚作成されます。 労働者名簿と賃金台帳については、。 各帳簿には、以下の事項を記入する必要があります。 帳簿 記入事項 労働者名簿 および 後述• 生年月日• 従事する業務の種類(従業員が30人以上の場合)• 雇入の年月日• 退職、解雇、死亡の年月日およびその理由 賃金台帳 および• 賃金の計算期間• 労働日数• 労働時間数• 時間外労働、休日労働、深夜労働の時間数• 基本給や手当の種類と、それぞれの額• 賃金の控除項目と、それぞれの額 出勤簿• 出勤日• 出勤日ごとの始業・終業時刻、休憩時間等 第五十三条 法第百七条第一項の労働者名簿(様式第十九号)に記入しなければならない事項は、同条同項に規定するもののほか、次に掲げるものとする。 一 性別 二 住所 三 従事する業務の種類 四 雇入の年月日 五 退職の年月日及びその事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。 ) 六 死亡の年月日及びその原因 2 常時三十人未満の労働者を使用する事業においては、前項第三号に掲げる事項を記入することを要しない。 各法定帳簿の保存期間 法定三帳簿は、労働基準法第109条によって、 3年間の保存が義務付けられています。 第百九条 使用者は、労働者名簿、賃金台帳及び雇入、解雇、災害補償、賃金その他労働関係に関する重要な書類を三年間保存しなければならない。 この保存期間の義務に違反した場合の罰則規定も設けられています。 保存期間を守らず廃棄したり紛失したりした場合、労働基準法第120条によって30万円以下の罰金を科せられる可能性があります。 第百二十条 次の各号の一に該当する者は、三十万円以下の罰金に処する。 一第十四条、第十五条第一項若しくは第三項、第十八条第七項、第二十二条第一項から第三項まで、第二十三条から第二十七条まで、第三十二条の二第二項(第三十二条の四第四項及び第三十二条の五第三項において準用する場合を含む。 )、第三十二条の五第二項、第三十三条第一項ただし書、第三十八条の二第三項(第三十八条の三第二項において準用する場合を含む。 )、第五十七条から第五十九条まで、第六十四条、第六十八条、第八十九条、第九十条第一項、第九十一条、第九十五条第一項若しくは第二項、第九十六条の二第一項、第百五条(第百条第三項において準用する場合を含む。 )又は第百六条から第百九条までの規定に違反した者 法定三帳簿の保存期間はいずれも3年間ですが、帳簿によって「どの時点から3年か」という起算日が異なるので注意が必要です。 保存期間の起算日は、労働基準法施行規則第56条で定められています。 第五十六条 法第百九条の規定による記録を保存すべき期間の計算についての起算日は次のとおりとする。 一 労働者名簿については、労働者の死亡、退職又は解雇の日 二 賃金台帳については、最後の記入をした日 三 雇入れ又は退職に関する書類については、労働者の退職又は死亡の日 四 災害補償に関する書類については、災害補償を終つた日 五 賃金その他労働関係に関する重要な書類については、その完結の日 出勤簿は、5番目の「賃金その他労働関係に関する重要な書類」に該当します。 また、「完結の日」は個別の出勤簿の期間における労働者の最後の出勤日のことを指します。 各帳簿とも労働法上の保存期間は3年間ですが、労働基準法第115条により退職金請求の時効が5年と定められているため、退職金の支払いに疑義が生じた場合に備えて、5年間保存することが望ましいです。 (時効) 第百十五条 この法律の規定による賃金(退職手当を除く。 )、災害補償その他の請求権は二年間、この法律の規定による退職手当の請求権は五年間行わない場合においては、時効によつて消滅する。 なお、賃金台帳が源泉徴収簿を兼ねる運用をしている会社もありますが、その場合は源泉徴収簿の保存期間が7年であるため、7年間の保存が必要になります。 各書類の保存期間と起算日をまとめると、以下のようになります。 帳簿 保存期間 起算日 労働者名簿 3年間 労働者の死亡、退職、解雇の日。 賃金台帳 3年間 源泉徴収簿を兼ねる場合、法定申告期限から7年間 最後に記入をした日。 たとえば、2018年末日に記入した賃金台帳は、2021年の末日まで保存しなければならない。 出勤簿 3年間 労働者の最後の出勤日。 たとえば、2018年11月の出勤簿でその従業員が末日まで出勤しているなら、2021年11月の末日まで保存しなければならない。 タブレット タイムレコーダーを利用した出勤簿の管理 労働者名簿や賃金台帳はそれほど量は多くなりませんが、出勤簿は毎月全員分が作成されるため、人数によっては非常に量が多くなります。 たとえば従業員が20人勤務していれば、3年間で720枚も作成されることになります。 これだけの量の出勤簿を手書きで作成したり、エクセル Excel のテンプレートにデータを手入力するのは大変です。 このようなときは、勤怠データから出勤簿を自動生成する仕組みがあると便利です。 タブレット タイムレコーダーでは、勤怠データが残っていれば何年でも過去にさかのぼって出勤簿を出力することができます。 また、毎月出勤簿を出力してPCに保存しておくといった運用も可能です。 出勤簿の出力機能については「」、操作方法については、「」もご覧ください。 法定三帳簿の記入事項と保存期間について解説しました。 労働関係の書類の保管方法や保管期間について調べている方のお役に立てれば幸いです。 こちらの記事もオススメです•
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労働基準監督署に申請または届出する場合に使う様式 手続名 根拠法令 手続の概要 貯蓄金管理協定届 労働基準法第18条 使用者は、労働者の貯蓄金をその委託を受けて管理しようとする場合には、労働者の過半数で組織する労働組合があるときはその労働組合、労働者の過半数で組織する労働組合がないときは労働者の過半数を代表する者との書面による協定をし、所定様式により所轄労働基準監督署長に届出を行わなければなりません。 預金管理状況報告 労働基準法第18条 貯蓄金管理協定届に基づき、労働者の預金の受入れをする使用者は、毎年、3月31日以前1年間における預金の管理の状況を、4月30日までに、所定様式により所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。 様式(:125KB) 続紙(:82KB) 解雇制限除外認定申請書 労働基準法第19条 使用者は、天災事変その他やむを得ない事由のために、事業の継続が不可能となった場合には、解雇制限に該当する労働者を解雇できますが、その事由について、所轄労働基準監督署長の認定を受けなければなりません。 解雇予告除外認定申請書 労働基準法第20条 使用者は、労働者を解雇しようとする場合には少なくとも30日前にその予告をするか、30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません。 ただし、天災事変その他やむを得ない事由のために、事業の継続が不可能となった場合や労働者の責に帰すべき事由に基づいて解雇する場合にはこの手続は除外されます。 その事由については、所轄労働基準監督署長の認定を受けなければなりません。 1箇月単位の変形労働時間制に関する協定届 労働基準法第32条の2第2項 使用者が労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、1箇月以内の一定の期間を平均し、1週間当たりの労働時間が法定労働時間を超えないよう定め、当該協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、当該協定の定めにより特定された週、日において法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。 1年単位の変形労働時間制に関する協定届 労働基準法第32条の4 使用者が労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者との書面による協定で、1年以内の一定の期間を平均し1週間当たりの労働時間が40時間を超えないよう定め、当該協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、当該協定の定めにより特定された週、日において法定労働時間を超えて労働させることができる制度です。 1週間単位の非定型的変形労働時間制に関する協定届 労働基準法第32条の5第3項 1週間の各日の労働時間を、あらかじめ、労働者に通知することにより、1日に10時間まで労働させることができる制度です。 非常災害等の理由による労働時間延長・休日労働許可申請書 労働基準法第33条第1項 災害その他避けることのできない事由により、臨時に時間外・休日労働をさせる必要がある場合、当該許可を受けた限度において、法定労働時間を延長し、又は、休日に労働させることができる制度です。 非常災害等の理由による労働時間延長・休日労働の届 労働基準法第33条第2項 災害その他避けることのできない事由により、臨時に時間外・休日労働をさせる必要があって、事態急迫により許可を受ける暇が無い場合、事後遅滞なく所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、当該届け出の範囲で法定労働時間を延長し、又は、休日に労働させることができる制度です。 時間外労働・休日労働に関する協定届(各事業場単位による届出) 労働基準法第36条第1項 使用者が労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者との書面による協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、当該協定の範囲で法定労働時間を延長し、又は、休日に労働させることができる制度です。 なお、複数の事業場を有する企業が本社において一括して時間外労働・休日労働に関する協定(協定事項のうち「事業の種類」、「事業の名称」、「事業の所在地(電話番号)」、「労働者数」以外の事項が同一であるもの)を届け出る場合は、本社一括届出をすることができます。 時間外労働・休日労働に関する協定届(事業場外労働に関する協定付記) 労働基準法第36条第1項 使用者が労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者との書面による協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、当該協定の範囲で法定労働時間を延長し、又は、休日に労働させることができる制度です。 事業場外労働に関する協定届 労働基準法第38条の2第3項 労働者が労働時間の全部又は一部について事業場外で業務に従事した場合において、労働時間を算定しがたいときであって、当該業務を遂行するために通常所定労働時間を超えて労働することが必要な場合、使用者が労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者との書面による協定を所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、当該協定で定めた時間労働したものとみなす制度です。 専門業務型裁量労働制に関する協定届 労働基準法第38条の3第2項 専門業務型裁量労働制の対象業務として厚生労働省令で定めるもののうちから労働者に就かせる業務について、当該業務の遂行及び時間配分の決定に関して従事する労働者に対し具体的な指示をしない旨並びに労働時間の算定について当該協定で定める旨を使用者が労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者との書面による協定で締結し、所轄労働基準監督署長に届け出ることにより、当該協定で定めた時間労働したものとみなす制度です。 企画業務型裁量労働制に関する決議届 労働基準法第38条の4第1項 企画業務型裁量労働制導入の際に、労使委員会で決議した事項を届け出るものです。 企画業務型裁量労働制に関する報告 労働基準法第38条の4第4項 企画業務型裁量労働制を導入している事業場において、労働者の労働時間の状況等を定期的に(決議から6カ月以内)報告するものです。 時間外労働・休日労働に関する労使委員会の決議届 労働基準法第38条の4第5項(第36条読み替え) 労使委員会において、時間外・休日労働に関して労使協定に替えて決議をした場合に届け出ることにより、当該決議の範囲内で、法定労働時間を延長し、又は、休日に労働をさせることができる制度です。 休憩自由利用除外許可申請 労働基準法第40条、労働基準法施行規則第33条第2項 乳児院、児童養護施設、障害児入所施設に勤務する職員で児童と起居をともにする者について、許可を受けた場合、休憩時間の自由利用の原則の適用を除外するための制度です。 監視・断続的労働に従事する者に対する適用除外許可申請 労働基準法第41条第3号 監視又は断続的労働として、労働時間等に関する規制の適用を除外するための許可制度です。 断続的な宿直又は日直勤務許可申請 労働基準法施行規則第23条 断続的な宿日直労働として、労働時間等に関する規制の適用を除外するための許可制度です。 児童使用許可申請書 労働基準法第56条 (年少者労働基準規則第1条) 使用者は、満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了していない児童(生徒)を使用する時は、所轄労働基準監督署長の許可を受けなければなりません。 学校長による証明申請書 児童(生徒)使用許可申請を行う場合、児童が通う学校長の証明書が必要です。 年少者に係る深夜業時間延長許可申請書 労働基準法第56条 (年少者労働基準規則第5条) 使用者は、交替制によって労働させる事業において交替制によって満18歳に満たない者(年少者)を労働させる場合には、午後10時30分まで、労働させることができます。 その際に、所轄労働基準監督署長の許可が必要です。 事業場附属寄宿舎設置・移転・変更届 労働基準法第96条の2 (事業場附属寄宿舎規程第3条の2) 常時10人以上の労働者を就業させる事業、危険な事業又は衛生上有害な事業の附属寄宿舎を設置し、移転し、又は変更しようとする場合においては、これらに係る計画を工事着手14日前までに所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。 建設業附属寄宿舎設置・移転・変更届 労働基準法第96条の2 (建設業附属寄宿舎規程第5条の2) 建設業附属寄宿舎を設置し、移転し、又は計画変更するときに、建設業附属寄宿舎に係る設置、移転又は計画変更届を所轄労働基準監督署長に届出なければなりません。 寄宿舎規則(変更)届 労働基準法第95条 労働者を寄宿させる使用者は、寄宿舎規則を作成又は変更するときはその書類を、所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。 定型の申請書様式はございませんので、届出を行う際には、任意の用紙に事業所の名称、事業所の所在地、使用者氏名等を記載して提出して下さい。 就業規則(変更)届 労働基準法第89条 常時10人以上の労働者を使用する使用者は、就業規則を作成し、所轄労働基準監督署長に届け出なければなりません。 なお、複数の事業場を有する企業等が、当該企業等の複数の事業場において同一の内容の就業規則を適用する場合であって、本社において一括して就業規則を届け出る場合には、本社一括届出をすることができます。 定型の申請書様式はございませんので、届出を行う際には、任意の用紙に事業所の名称、事業所の所在地、使用者氏名等を記載して提出して下さい。 適用事業報告 労働基準法第104条の2 (労働基準法施行規則第57条) 労働基準法の適用事業となったとき(業種を問わず、労働者を使用するに至ったとき)に、所轄労働基準監督署長に報告しなければなりません。 賃金の支払の確保等に関する法律第7条 「未払賃金立替払制度」は、企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、未払賃金のうち定期賃金(毎月きまって支給される賃金)及び退職手当の一部を立替払する制度です。 立替払を受けるためには、(1)事業主が1年以上の事業活動を行っていたこと及び倒産したこと、(2)労働者が一定の期間内に退職し、未払賃金があることが要件となります。 ここでいう倒産とは、大きく分けて2つの場合があり、いわゆる「法律上の倒産」(破産、特別清算、民事再生、会社更生の場合)と「事実上の倒産」です。 「法律上の倒産」の場合は、破産管財人等に倒産の事実等を証明してもらわなければなりません。 「事実上の倒産」の場合は、中小企業事業主について、事業活動が停止し、再開する見込みがなく、かつ、賃金支払い能力がない状態になったことについて、労働基準監督署長へ申請を行い、労働基準監督署長の認定をうけなければなりません。 賃金の支払の確保等に関する法律第7条 「未払賃金立替払制度」は、企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者に対して、未払賃金のうち定期賃金(毎月きまって支給される賃金)及び退職手当の一部を立替払する制度です。 立替払を受けるためには、(1)事業主が1年以上の事業活動を行っていたこと及び倒産したこと、(2)労働者が一定の期間内に退職し、未払賃金があることが要件となります。 労働基準監督署長から「事実上の倒産」についての認定をうけた後、未払賃金の額等について、労働基準監督署長へ申請を行い、労働基準監督署長の確認をうけなければなりません。 また、「法律上の倒産」の場合は、破産管財人等に未払賃金の額等を証明してもらうことになりますが、証明を受けられなかった場合は、労働基準監督署長の確認をうけなければなりません。 なお、立替払の対象となる未払賃金は、退職日の6か月前から立替払請求日の前日までに支払期日が到来している定期賃金と退職手当のうち、未払となっているものであり、いわゆるボーナスは立替払の対象とはなりません。 (未払賃金の総額が2万円未満は対象外です。 )立替払する額は、未払賃金の額の8割です。 (ただし、退職時の年齢に応じて上限額があります。 ) 必要に応じて事業場で使用してください。 様式名 根拠法令 用例 労働者名簿 労働基準法第107条 (労働基準法施行規則第53条) 労働者を雇い入れた場合に労働者ごとに作成してください。 様式 (:65KB) 労働条件通知書 労働基準法第15条 労働者を雇い入れる場合に労働条件を明示してください。 様式 【一般労働者用】 常用、有期雇用型(:77KB;:139KB)/日雇型(:40KB;:190KB) 【短時間労働者用】 常用、有期雇用型(:80KB;:145KB) 【派遣労働者用】 常用、有期雇用型(:79KB;:141KB)/日雇型(:56KB;:82KB) 【建設労働者用】 常用、有期雇用型(:77KB;:146KB)/日雇型(:56KB;:91KB) 【林業労働者用】 常用、有期雇用型(:76KB;:142KB)/日雇型(:56KB;:88KB) 賃金台帳(常用労働者) 労働基準法第108条 (労働基準法施行規則第55条) いわゆる正社員、パート、アルバイト等の区別なく、常時労働者を使用する場合に作成してください。 様式 (:77KB) 賃金台帳(日々雇い入れられる者) 労働基準法第108条 (労働基準法施行規則第55条) 日々雇い入れられる者を使用する場合に作成してください。 様式 (:74KB) 退職事由に係るモデル退職証明書 労働基準法第22条 労働者が退職の場合において使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(解雇の場合にはその理由を含む)について証明書を請求した場合には、遅滞なく交付しなければなりません。 様式 (:84KB).
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労働者名簿とは 労働者名簿とは、労働者の情報を載せた名簿です。 労働者を雇用する会社には、例外なく作成・整備が義務づけられています。 労働者名簿を作成することで、社会保険手続きなどの労務や、人事管理にも活用することができます。 労働者名簿の設置義務 労働者を雇っている場合は、全ての会社が作成しないといけないことになっています。 したがって、大企業・中小企業などの規模や、業種、労働者人数などに関わらず作成、整備する義務があります。 労働者名簿はどんな時に使うのか 労働者名簿はどんな場面で使うかというと、例えば日常的な人事労務管理に使います。 人事異動があれば労働者名簿を変える必要があります。 労働者名簿には氏名・住所、昇進・昇格の履歴など労働者の個人情報を記載しておき、変更があれば更新しなければなりません。 ですので、人事管理にも使える訳ですね。 あるいは、労働基準監督署の調査が入った時にも労働者名簿を使います。 名簿の提出を求められることがあるからです。 提出を求められた時に、労働者名簿を作っていなかったり、整備していなかったりすると労基署に罰金を請求されることもあります。 労働者名簿は会社が作成・整備する義務を負いますので、日頃から作成・整備しておきましょう。 労働者名簿の対象になる社員 労働者名簿の対象になる社員は、会社に雇用されている労働者となります。 ですので、基本的には全ての労働者が対象になると考えて良いです。 契約社員 契約社員も会社に雇用されている以上は労働者名簿に記載する対象者となります。 パート・アルバイト パートやアルバイトといっても、フルタイムではなく短時間で働く人もいます。 そういう場合、労働時間が短いから労働者名簿に記載しなくても良いように思うかもしれません。 しかし、フルタイムであろうと短時間労働であろうと、あるいはパートやアルバイトの名称に関わらず、労働者名簿に記載する対象になります。 派遣社員 派遣社員は同じ勤務先で働いていますので、労働者名簿に記載する対象者と思うかもしれません。 しかし、派遣労働者は会社に雇用されていませんから対象者に入りません。 そもそも、派遣労働者の住所や生年月日などは、人事といえども知らされないことがあります。 このように労働者名簿の対象者は、名称のいかんに関わらず労働者名簿の対象者となるということが分かったと思います。 労働者名簿の記入をおろそかにすると、あとで大きな問題になるかもしれません。 担当者は漏らさず正確に労働者名簿に必ず記載するようにしましょう。 労働者名簿は法定三帳簿のひとつ 労働者名簿は、 法定三帳簿の一つと言われています。 法定三帳簿というのは、労働基準法で設置が義務付けられている帳簿のこと。 労働者名簿のほか、賃金台帳・出勤簿があります。 労働者名簿 労働者名簿は、雇用されている労働者についての名簿です。 氏名・住所・性別・履歴・雇入れ年月日などを記載するものです。 保存期間は退職日、解雇日あるいは死亡日から3年間です。 また、記載事項に変更があったら遅滞なく変更するようにしましょう。 賃金台帳 賃金台帳は、雇用されている労働者について、賃金に関する労働者の名簿です。 賃金計算期間・労働日数・労働時間数・時間外労働時間数などを記載するものです。 保存期間は最後に記入した日から3年間です。 記載すべき事項を網羅すること• 保存期間を守ること• 労働者名簿の対象者を含めること ちなみに、記載すべき事項は、性別・氏名・生年月日・住所・従事する業務の種類・雇入れ年月日・履歴などとなります。 パソコンで名簿を作ることも可能ですが、すぐにプリントアウトできる状態にしておくことが求められます。 性別、氏名、生年月日 性別、氏名、生年月日などは正確に記載します。 氏名はフルネームで書きます。 住所も正確に記載しましょう。 労働者名簿にある情報は社会保険手続きにも活用できるものですので、正確を期して下さい。 従事する業務の種類 従事する業務の種類は、労働者がどんな仕事をしているかを記載します。 例えば、営業、技術、製造、SE、人事などです。 ただし、1つの事業所の労働者数が常時30人未満の場合は記載不要の項目です。 雇入れ年月日 雇入れ年月日は、入社日を記載します。 内定日ではありません。 死亡した場合はその事由も書きましょう。 なぜ死亡したのかについて具体的に記載することが重要です。 自己都合で退職した場合は事由は要りませんが、会社都合で退職した場合はなぜ解雇したのか事由を明記して下さい。 履歴 履歴では、労働者の昇進・昇格、学歴、人事異動の内容などを具体的に書いて下さい。 労働者名簿の履歴はどこまで書くべきなのか 労働者名簿の履歴をどこまで書くべきかは特に定めはありません。 最低限、労働者の昇進・昇格、学歴、人事異動は明記します。 労働者名簿は正社員に限らず作成する義務があるので、たとえアルバイトであっても履歴を記載します。 労働者名簿の見本やテンプレート 労働者名簿には、法律で定められた書式はありません。 といっても何もないとかえって書きづらいので見本やテンプレートを紹介しましょう。 労働者名簿の見本を紹介 労働者名簿の見本には厚生労働省に様式がある他、エクセル・PDFなどのテンプレートもあります。 エクセル・PDFはインターネットで検索して得られます。 注意したいのは記載すべき事項が網羅されているかということですね。 うっかり記載すべき欄がなかった!ということがないように、ネットで入手したテンプレートには注意をしておきましょう。 厚生労働省のページに様式19号のテンプレートも 厚生労働省のページから様式19号のテンプレートをダウンロードすることも可能です。 厚生労働省のテンプレートなので、記載すべき事項が漏れていることもありません。 エクセル・PDFの労働者名簿のフォーマットも インターネットで検索すれば、厚生労働省以外にもエクセルやPDFで労働者名簿のフォーマットをダウンロードすうることもできます。 PDFですと手書きになるので整備が大変ですので、エクセルのフォーマットを使用すると良いでしょう。 労働者名簿の保存期間などについて 労働者名簿の保存期間・起算日・更新頻度など具体的な運用について見ていきたいと思います。 保存期間 労働者名簿の保存期間は3年間となっています。 起算日 保存期間の起算日は、死亡・退職・解雇日となります。 更新頻度 労働者名簿の更新頻度は、労働基準法施行規則第53条によると遅滞なく行うことになります。 労働者が氏名を変更したとか、住居を引っ越したとか、人事異動があったとか、そういった事態が発生した時は更新する必要があります。 まとめて更新しようとすると更新漏れが発生する可能性がありますので、変更があったらその都度更新していくようにしたいものですね。 変更履歴 労働者名簿は、記載すべき事項の変更があったら、遅滞なく更新しないといけません。 変更履歴を残しておくことまでは求められていません。 労働基準法では最新の状態に整備しておけば良いことになっています。 提出先 労働者名簿は社内に備え付けておけば良く、特に提出する義務はありません。 ただ、労働基準監督署の調査が入った時は提出するよう求められることもあるんですね。 そして、この時に提出に応じれば良いです。 まとめ 労働者名簿は、労働者を雇用し続ける限り、作成・整備し続けなければならない大切な書類です。 書類のみならず、データで作成しても構いません。 記載すべき事項を網羅しておかないといけませんが、変更があれば遅滞なく、整備する必要があります。
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