本 好き の 下剋上 二 次 創作。 never give up!【本好きの下剋上】

『本好きの下剋上』感想

本 好き の 下剋上 二 次 創作

゚ お母様はこの話にいなかったんですけど、マインのお抱え作家というポジションできっと存在してると思って下さい!....... さーて、祭期間中に終わるかな?• ーーー目を覚ますと本が1冊も無くなっていた。 最小限の筆記用具も見当たらない。 ああ、今日なのだな。 取り乱すことなく、落ち着いて自分の現状が把握できる。 どうやら私は今日、高みへ上がるようだ。 [newpage] 「此方をどうぞ」 差し出された小瓶。 中身は見えないがおそらく毒薬の類いであろう。 宮廷物語で、陰謀に巻き込まれた男が毒により死を賜る話があった。 あの男もこんな気持ちで毒杯を煽ったのだろうか。 こんなときにさえ、本のことを考えてしまう自分に呆れてしまう。 どうやら私は自分の生死よりも、本の続きが気になる病にかかっているようだ。 最初の手紙に、本を好きになって欲しいので本を贈ります。 と書いてあったが、見事に嵌ってしまったらしい。 小瓶を掴み、中を見ると、赤い液体が揺れていた。 紅い、まるで血のような色を見た途端、液体が激しく揺れ始めた。 違う、揺れているのは、私だ。 身体に力を入れて止めようとしたが、小瓶を落とさないようにするので精一杯だ。 液体から目をそらしたくて視線を上げると、小瓶を差し出した男が穏やかに微笑んでいる。 このような顔を、他者から向けられたことなどない。 「ご安心ください、飲むだけです」 初めて笑いかけてくれた者が、私の死を望んでいるのか。 理不尽という言葉がよぎる。 ……もう、どうでもいい 震えは止まっていた。 もう、いいではないか。 なんのために生きているのかもわからない、意味の無い日々が終わるだけだ。 目を閉じても思い浮かべる顔がない。 呼べる名が無いことが寂しい。 声だけの存在を想い、一気に煽った。 毒は苦くて苦しいものだと思っていたが、口の中に広がった液体はほんのり甘かった。 身体が苦しくなることもない。 ただゆっくりと、沈むように、意識が、もう、たもて な 目を覚ますと見たこともない大量の本が視界に飛び込んできた。 ……ここが楽園か。 死後の世界は存在するようだ。 てっきり創作だと思っていたが、こんなに書物が存在する空間があるだなんて、此処は英知の女神 メスティオノーラの住まいかなにかだろうか。 そうに違いない。 なぜならメスティオノーラ様が目の前にいるのだから。 「あら、おはよう。 気分はどうかしら」 [newpage] 私はフェルディナンド。 つい先日、生まれた国であるユルゲンシュミットから、母親の故郷であるランツェナーヴェに移り住んだばかりだ。 7歳になったばかりの私は、本来ならばユルゲンシュミットで処分されるバズだった。 しかし直前に事情が変わったらしい。 なんとランツェナーヴェに流行り病が襲い、王族の殆どが高みに上ってしまったそうだ。 生き残った王族は、王妃殿下。 聖職に就いていた先王の王女。 ユルゲンシュミットに献上されていた王の異母妹であった私の母親。 そして私だ。 この国には女王が立ったことがほとんど無い。 つまり、王族の男が私だけしか居なくなってしまったので、処分されることなく呼び寄せられた。 私が飲まされたのは毒ではなく、仮死状態に見せる睡眠薬で、寝ているあいだに運ばれていたようだ。 なぜそんなまわりくどいことをしたかと言うと、ユルゲンシュミット側に私が死んだものと誤解させる必要があったそうだ。 ……目が覚めて、いきなり膝枕されていたのは必要なかったと思う。 だからといって、普通は7歳の子供を王にするのはおかしい。 お飾りにする未来しか見えない。 そもそも成人前なのに王位につけるのかというと、この国の法律だと伴侶を得た王族は成人として扱われるらしい。 急遽、聖職に就いていた先王の王女を還俗させ、婚姻が整えられた。 私自身に拒否権など欠片もなく、あれよあれよという間に婚礼が行わられ、その日のうちに戴冠式まで行い、気がついたら私は王になっていた。 ……どうしてこうなった。 ただ、幸いにも、伴侶となった先王の王女は、ずっと名前が呼びたかった彼女だったのが救いであろうか。 「ローゼマイン様」 呼びかけると、文字を追っていた視線が私に向けられる。 瞳の色が、自分と同じ色彩なのがとても嬉く思う。 ずっと呼びたかった、何度でも呼んでしまう。 読書の邪魔をしてもちゃんと返事をくれるのがなお嬉しい。 「なぁに?フェルディナンド」 少し小首を傾げるその姿が、実年齢よりも幼く見せているのを彼女はわかっているのだろうか。 生まれつき身体の弱かったローゼマイン様は、成長速度も同年代より緩やかだったらしい。 もう20歳だというのに10代、ヘタをしたら成人前に見えてしまう。 声だって、私にはことさら優しく、甘くなるのだ。 仕事中の彼女はとても落ち着き、感情の抑えたいつもの声より低く聞こえるのだから、優越感に浸っても許されるだろう。 私の名前はローゼマイン様につけていただいだ。 周りの者は私を陛下と呼ぶので、この名前はローゼマイン様が私を呼ぶためだけに存在する。 ローゼマイン様は万能だ。 本来ならば私が行うべき執務を一身に引き受けて下さっているし、いきなり引退したせいで引継ぎが終わっていないらしく、城と聖堂を行き来している。 私も連れていってもらうのだが、彼処は神よりもローゼマイン様を崇拝しているのではないかと思うくらい、ローゼマイン様は敬われていた。 孤児院や身分関係なく学べる学舎を出資したり、次々と商品を開発してはそれらを作る工場を作らせ、流民や職にありつけない貧民に仕事を与える。 国民はローゼマイン様を聖女と崇めていた。 仕事以外でもローゼマイン様は私を守ってくださっている。 ローゼマイン様はとても人望もあり、能力も魔力も十分あった。 当然、いきなり現れた私よりもよほど王に向いている。 そんな私を表立って悪く言う者がいないのは、ローゼマイン様が傍にいるからだ。 この国に来てまもない私を心配してか、ローゼマイン様は時間が許す限り私の傍にいてくださった。 仕事を早く覚えようとわからないことを質問しても、丁寧に教えて下さるし、課題を消費すると褒めて下さるのが嬉しくて、たくさんの課題も全く苦にならない。 「ローゼマイン様、出来ました」 「すごいわ、さすがわたくしのフェルディナンド。 いらっしゃい、ぎゅーって、してあげる」 頭を撫でてくださるのも好きだが、最後はぎゅーしてくれる。 私の至福の時である。 食事はもちろん一緒だが、どうしても外せない仕事がある時は1人きりだ。 寂しいが、妃殿下、今は亡き王の王妃様とご一緒することになるよりは数段マシだ。 会話もないし、視線がとても怖い。 国に戻り次第嫁いでいった母親よりも、あからさまに憎悪を向けられているのは気のせいなどではなく、普通に毒を盛ってきた。 ローゼマイン様が手早く処置して解毒して下さらなければどうなっていたことか。 毒を盛られたことがトラウマになってしまったのか、身体が食べ物を受け入れなくなってしまった私のために、なんとローゼマイン様は私の体調が戻るまで食事すら自ら用意してくださったのである。 何が入っているのかわからないから怖いのだと言って、作るところも見せてもらった。 王侯貴族は普通、料理などしない。 ローゼマイン様は商品開発や研究に必要なので覚えたらしい。 私がローゼマイン様の手料理が食べたいと言うと、お茶の時間のお菓子を作ってくれるようになった。 「料理人の仕事を取り上げてしまってはいけないから、これで我慢してちょうだい?」 「……いいの、ですか?」 「フェルディナンドは特別よ。 普段、我儘らしい我儘も言ってくれないのだから、逆に嬉しいわ」 嬉しいのは私の方だ。 魔力を扱う訓練もローゼマイン様が教えてくれる。 祝福はローゼマイン様が日常的に行っているので、魔術具があればできるものだと思っていたら違った。 出来るにはできるが規模が違いすぎる。 どうやら魔力量でもローゼマイン様は特別らしい。 魔力圧縮を頑張りすぎてローゼマイン様に叱られたのは一度や二度ではない。 「急激にやったら命に関わると言ったでしょう!人の話を聞いていないの!?フェルディナンド、貴方、実は馬鹿でしょう!?」 ローゼマイン様がどこからともなくハリセンとやらを取り出して、私の頭に振り落とした。 音はすごいけど、殺傷能力はない。 とはわかっているが結構痛いと思う。 しかし、なんど叱られてもこればかりは聞けないのだ。 「……早く、ローゼマイン様に追いつきたくて」 「そんなに急がなくても、ゆっくりでいいのよ。 まだ7歳だもの、成長期はこれからよ」 「でも、魔力量に差があると子どもが出来ないって」 「んん?」 「私は早く、ローゼマイン様と本当の夫婦になりたい」 ローゼマイン様は笑顔のまま固まり、「どこから教えればいいのかしら……」と珍しく、わかりやすく困り顔をした。 [newpage] ……眠れない。 昼間、訓練後にローゼマイン様が話してくれたことは、今の私にはあまりに衝撃が大きすぎた。 最初から、私の王妃にはローゼマイン様ではなく、年齢的に釣り合いが取れた令嬢が用意されていたらしい。 しかしその候補はどれも、親が私を傀儡にしようとする魂胆が見え見えで、その事態を憂いたローゼマイン様が自らが私の防波堤になるために還俗してくださったのだ。 なので私が成長して、ローゼマイン様がいなくとも周りと対等にやりあえるようになったら側室を娶らせる手筈になっていて、必要ならばローゼマイン様は王妃の座を降りて、聖職に戻るそうだ。 ……いやだ ローゼマイン様以外なんていらない。 私にはローゼマイン様がいればそれでいいんだ。 そう言っても、ローゼマイン様をますます困らせてしまった。 眠れない。 こんな時はローゼマイン様に傍にいて欲しい。 そういえばローゼマイン様はどこで寝ているのだろう。 寝かしつけてくれるし、朝は起こしてくれるから気にしたことがなかった。 今日は訓練に時間を掛けてしまったので、まだ仕事をしているのだろう。 私のせいだ。 それなのに、どうしてローゼマイン様は私を寝かしつけに来て下さるのだろう。 寝たふりをしたけれど、頭を優しく撫でながら「フェルディナンド、起きているのでしょう」と言われたら、自然と目を開けていた。 「やっぱり寝てなかったわね」 「なぜわかるのですか?」 「うふふん、わたくしを騙そうなんて10年早いわ」 10年、ローゼマイン様は待っていて下さるだろうか。 寝る前に本の読み聞かせと、フェシュピールのどちらがいいか聞かれたのでフェシュピールと答えると、私がそう答えるのを知っていたかのようにすぐにフェシュピールを取り出した。 優しい音色、新しい曲のようでまだ歌詞はついていないようだが、黄色の祝福が溢れて私を包み込んだ。 まるでローゼマイン様にぎゅーされているようで心地がいい。 私はすぐにこの曲を好きになった。 「なんという曲ですか?」 「さぁ、どうしようかしら。 今思いついたばかりだし」 「思いつきでも祝福になるのですか!?」 思いつきで神に祈れるローゼマイン様はやはりすごい。 いや、神に愛されているんだろう。 夜色の髪に月のような瞳は、神話に出てくる神々に愛されたメスティオノーラ様そのものなのだから。 「わたくしがフェルディナンドを守りたいという気持ちをシュツェーリア様が察してくださったのね」 祝福の心地よさに眠気に誘われる。 もう少し聞いていたいのに、もっと聞きたい。 まだ歌詞をつけていないなら、私も一緒に考えたらダメだろうか。 曲名だけならするりと浮かんできたのに、言葉を発する前に眠気に負けてしまった。 [chapter:私の風の女神へ] [newpage] つい調子に乗って続きを書いてみたのですが...... ご不快でしたら申し訳ございません。

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never give up!【本好きの下剋上】

本 好き の 下剋上 二 次 創作

Tetsuhiro Nabeshima• so-bin• Shiromizakana• Kurone Mishima• Kurehito Misaki• Noizi Ito• Keji Mizoguchi• Sakura Hanpen• Eiji Usatsuka• Yui Haga• Shikidouji• Yuu Amano• Akito Ito• Shinobu Shinotsuki• Kazuhiro Hara• ,Ltd. ,Ltd. Lab, Saito Naoki• PALOW• ソード・ワールド2. ,Ltd. Lab, Akira Banpai, Makai no Jumin• ,Ltd. , LTD. All Rights Reserved. 勇者死す。

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#2 虹色の祝福

本 好き の 下剋上 二 次 創作

フェル様だって男だし視姦くらいするよ! っていうツイッターでの謎の主張から生まれてしまった変態です。 いえ、変態なのは間違いなく私です!お読みになっても怒らないで下さいませ!!ご気分害しても責任は取れませぬ!あと、どうしてそんな主張をしたのかは聞かないで下さいませ。 フェル様はそんなことしてませんからね、きっと絶対!あ、でも作者様もフェル様むっつりだっておっしゃってたし…… 破廉恥は何もしておりませんが、念のためR15?くらいなの?どうなの?? べったーにあげて弱音吐いて闇に葬ろうとも思いましたが、慰めいっぱいとぜひピクシブにも~って涙の出る嬉しいお言葉も頂いたので、いそいそと引っ越してまいりました! 上達への道は未だ遥か高み、何故か背を向けて別の方向へ歩みだしておりますので、小説ではなく萌え共感するくらいの生暖かい目で読んで頂けると幸いです。 羞恥が限界を越えたら、手動的に消去します。 コメント&スタンプ&いいね&ブクマもありがとうございます! あと仕組みが良く解っておりませんが、タグ?もつけて頂いているようで、喜んでおります!萌え共感に狂喜乱舞です!• 正式に婚約を結び、夕食の後の一時をローゼマインと共に過ごすのが日課となった。 私は酒杯を片手に、残った執務や研究案件の木札を処理し、手慰みにフェシュピールを爪弾いている。 ローゼマインは当然読書だ。 気まぐれに……いや、気付きはせぬものかと幾度恋歌を奏でてみても、まったく反応を示さないのは業腹だが、窓を背に魔術具の灯りにほのかに照らされる横顔は酒の肴には悪くない。 ……よくもこのように美しく育ったものだ。 口に出しては決して言えぬが、ローゼマインの美しさは稀有だ。 以前からそうであったが、幼さの抜けた今では女神の化身の名にふさわしい。 中身は本狂いで敏いくせに鈍く、残念なのは相変わらずだが、それだからこそより愛おしく思う。 虚弱なくせに、いつもその華奢な手に余るほどを守ろうとする。 いっそ完全に本だけを見ていれば良いものを。 あちこちに身内を増やし、気を配る。 そのローゼマインの身も心も傷つけず守るため、私が目を配る範囲は甚大だ。 加えてその私自身すらも守らねば、ローゼマインはまた無茶をする。 ローゼマインがはらりと頬に落ちかけた髪を背にはらう。 成人した記憶がある為か、幼い頃から妙に大人びた仕草を見せていたローゼマインだが、それが見た目の年齢に追いつくとより際立つ。 今してみせた仕草も他の者がすれば何ということもないが、ローゼマインがするとやけに色めいて見える。 あの窓の外の夜空に溶けるような艶のある髪の手触りを知った今では、さらりと手から零れる感触と共にふわりと胸をかきたてる香りまで脳裏に過り、思わず唇を軽く舐める。 文字を追う金の大きな瞳は本への愉悦に満ち、軽く伏せられた長い睫毛が影を落として妖しげにすらうつる。 顎を包み上げてあの瞳を自分だけへ向けさせたいと焦がれるのは、婚約者としてごく自然な事だ。 今夜のローゼマインは白い部屋着から、薄らとだが体の線が伺える。 こちらの地方特産の布で仕立てた品で、暗がりで白さが増して僅かに透けるのだ。 おそらくこの部屋着を選んだのはアレキサンドリアで新しく取り立てた側仕えだ。 旧アーレンスバッハの貴族はアウブ一族が極端に少ないことを危惧し、出来うる限り早く跡取りを作らせようと必死だ。 ローゼマインの名誉の為に何としても、星結びまで冬の到来を防ごうとしている古参の側近とは、陰で激しい攻防を繰り返している。 こうして眺めるローゼマインは、成長しても背丈はそれほど伸びなかったが、華奢な体が描く曲線は、男をそそるに余りある。 触れ心地も極上で、先だって転びかけたローゼマインの二の腕を咄嗟に掴んだときなど、折れそうな細さとその柔らかさに非常に驚き、同時に酷く心が擽られた。 出来るなら大人の顔つきになり肉付きのやや薄れた頬に代わり、今後は二の腕を事あるごとにつまんでやりたい。 さらに言えば、もっと魅力的で触れたい部位がある。 触れてしまったが最後、決して止まれぬと自覚しているので自ら手は出さぬが。 こちらが堪えているというのに、ローゼマインは自覚があるのかないのか、平気でそれを押し付けるように、ぎゅーを強請ってくるのだから始末に追えぬ。 先日などはぎゅーが足りぬと喚いているのをこちらの事情も知らずに、と放って置けば、急に力加減なく背中に抱きつかれた。 いっそ理性を凍らせるシュネーアストの勢いに任せ、振り返り長椅子に押し倒してやろうかと思ったくらいだが、危ういところで踏みとどまった。 ……冬の到来は早めぬと自分に誓ったのだ。 何より大切にすると、ギュンター達にも誓った。 そしてそれを証明するためにも、手順を踏まず踏み荒らすようなことは決してしまい。 決意を呑み込み深く確認するよう、手の中の杯を傾ける。 じわりと腹の底に溜まる酒精の熱に任せ、私は先へ思いを馳せる。 星結びを終え、名実ともに本当の家族になった夜。 おそらくエーヴィリーベを迎える夜のことなど考えもせず、閨へ本を抱えて来るに違いないローゼマインから、まずは本を取り上げる。 妻の唇から上がる抗議の声を私の唇で塞ぎ、抱き上げ寝台に運ぶ。 手ずから染めあう薬を飲ませてこれから起こることを自覚させ、そっと押し倒す。 不安気にこちらを見上げてくるであろう金色の瞳。 おびえる必要はないのだと髪を指で梳き撫でて宥め、ゆっくり手を下へ進める。 今着ている部屋着より数段薄く頼りない寝衣の上から、優しく撫で触って柔らかさと温もりを味わう。 緊張が解くようじっくりとそれを繰り返し、抵抗をいなしながら少しずつ肌を晒させる。 部屋着の下でおぼろげにしか映らぬ曲線を露わにし、触り心地を指と唇で直に思う存分確かめる。 頬から予想するローゼマインの秘められた柔肌は眩しいくらいに白く、吸い付くような肌触りに違いない。 熱を高めひとつひとつ秘密を暴き、痕を残して閉じた花を丹念に綻ばせ、甘い蜜を滴らせる。 私はまた杯を傾け、酒を一舐めする。 旨いが、きっとこんなものではない。 ローゼマインの魔力を含んだ蜜は、比類なき甘露であろう。 ……出来ることなら散らせず咲かせてやりたいが、それだけは避けてやれぬ。 唇を軽く噛み、ジルヴェスターより贈られた酒をまた一口含む。 婚約の祝いにと大樽十数個で贈られた酒は中々旨い。 耐えがたい夜にはこれを共にして耐えろと言われたが、どのように極上の酒があろうとも耐えがたい。 生まれ土地の影響などこれまで微塵も感じたことはなかったが、ローゼマインを想うようになってからというもの、嫌というほど自分の中にエーヴィリーベの影響を感じる。 ローゼマインの珍妙なコピペとやらで、聖典を写すのに魔力を注がれた時も実に危うかった。 緊急時ということも忘れ、思うがままローゼマインのすべてを暴き、貪りたかった。 芯から揺さぶられる官能と込み上げる欲をぐっと奥歯を噛みしめ堪えていたというのに、必要なのだと強く訴えながら胸に抱え込まれ、顏を柔らかい物で包まれた時には、何もかも放り投げローゼマインを私の隠し部屋に繋ぎ留めたい。 このまま誰にも見せずに我が物にと、エーヴィリーベもかくやと思ったものだ。 もし万が一あの時に、ローゼマインの首元に他の男の魔力を放つ首飾りなどあったならば、絶対に踏み止まれなかったであろう。 泣こうが喚こうが力ずくで我が物にし、私は本当にエーヴィリーベになっていた。 これからもそのような瞬間がないとは言い切れぬ。 我がことながら、このように理性に自信が持てぬ案件が出来るとは夢にも思わなかった。 だからシュツェーリアの盾として名を持たせたままにした。 鈍いローゼマインが説明を求めてきたが、あえて言わずにおいた。 命ずることを極端に忌避する彼女のこと。 知らぬ方が使えるというものだ。 何か殊更面白い記述があったのか、視線の先のローゼマインの目が蕩け、口元が綻ぶ。 あれを自分だけに向けさせる夜を思うと自然私の口元も綻び、色の着いた息が零れる。 「……フェルディナンド様 ? なにか良いことでもございました ?」 区切りが良かったのか、めずらしくローゼマインの意識が上がり、こちらを向いて首を傾げる。 「いや……君の方こそ、何か面白いことでも書いてあったのか ?」 笑っていたことを指摘すると、見られているとは思いもしなかったのか、ローゼマインが目を丸くする。 「あら ? フェシュピールを弾いていらしたと思っておりましたのに。 いつからこちらをご覧に ?」 「さて。 ……それより、ローゼマイン。 エーレンフェストよりいくら温かくとも、夜に窓辺にいては流石に冷える。 こちらへ来なさい」 せっかくの好機を無駄にはするまい。 魔術具の灯りの側を離れて私のすぐ隣に来るように示すと、少々不満げに口を尖らせたあとで本を置き、未練がましくのそのそと寄ってくる。 「ではフェシュピールを弾いてくださいませ」 大人しく隣に座り、無邪気に要求してくる様子に溜息が落ちる。 本を読んでいれば幾度同じ曲を歌おうが、意識にも上らぬくせに。 まったく何が恋歌を歌えば女性に苦労しない、だ。 そう言った本人こそが、私に苦労させているではないか。 「……ちゃんと聴くのならば」 もちろんと頷くのを横目で見ながら、フェシュピールを構える。 私の本気を見せてやろうではないか。 「ローゼマイン。 君に、この曲を捧げよう」 ……いっそローゼマインのように、祝福をのせてやろうか。 だとするならば、どの神にするべきか ? 少し酔いがまわったか、それともやり場のない熱に、理性が少々おかしくなったのか。 常にない自分の思い付きにうっそりと笑い。 私はフェシュピールの弦を抑え深く息を吸い、爪弾き始めた。 [newpage] フェル様視点って、どうして無謀にも挑戦したのか正直自分でも謎です。 世界は謎と萌えに満ちています。 でもこれを公開しちゃう自分の厚顔無恥っぷりが一番の謎。 怒られないか、石投げられないか、ヒヤヒヤしながら押す、投稿ボタン…… 願いはいつも一つ。 フェルマイ萌え共感!!.

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