本剤の投与により、虹彩や眼瞼への色素沈着(メラニンの増加)による色調変化、あるいは眼周囲の多毛化があらわれることがある。 これらは投与の継続により徐々に進行し、投与中止により停止する。 眼瞼色調変化及び眼周囲の多毛化については、投与中止後徐々に消失、あるいは軽減する可能性があるが、虹彩色調変化については投与中止後も消失しないことが報告されている。 混合色虹彩の患者では虹彩の色調変化は明確に認められるが、暗褐色の単色虹彩の患者(日本人に多い)においても変化が認められている。 特に片眼投与の場合、左右眼で虹彩の色調に差が生じる可能性がある。 これらの症状については、長期的な情報が十分に得られていないので、患者を定期的に診察し、十分観察すること。 投与に際しては、これらの症状について患者に十分説明し、また、眼瞼色調変化、眼周囲の多毛化の予防あるいは軽減のため、投与の際に液が眼瞼皮膚等についた場合には、よくふき取るか、洗顔するよう患者を指導すること。 承認時の臨床試験での総症例323例中259例(80. 19%)に副作用が認められた。 主な副作用は、睫毛の異常149例(46. 13%)、結膜充血147例(45. 51%)、眼瞼色素沈着62例(19. 20%)、虹彩色素沈着40例(12. 38%)、眼そう痒症30例(9. 29%)、角膜びらん17例(5. 26%)、眼瞼の多毛症17例(5. 26%)、結膜浮腫16例(4. 95%)、眼の異常感15例(4. 64%)、結膜炎11例(3. 41%)、眼瞼紅斑9例(2. 79%)、眼瞼浮腫8例(2. 48%)、くぼんだ眼7例(2. 17%)、眼瞼そう痒症7例(2. 17%)、眼刺激6例(1. 86%)、眼瞼障害6例(1. 86%)、結膜出血6例(1. 86%)、点状角膜炎6例(1. 86%)、霧視5例(1. 55%)、眼脂4例(1. 24%)(承認時)。 重大な副作用 頻度不明 5%以上 1〜5%未満 0.
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眼軟膏や油性点眼剤は効果発現が長いことや水をはじきやすいため水溶性点眼剤や懸濁性点眼剤よりも後に点眼する必要がある。 クラビット点眼液、グラナテック点眼液、アイファガン点眼液、ルミガン点眼液、コソプト点眼液は水溶性の点眼液であるため、順番は特に明確には決まっていない。 5分ほど間隔をあけたほうが無難と考えられる。 参考 : 点眼剤の適正使用ハンドブック 社団法人 日本眼科医会 また、刺激が強いと流涙が増加して眼内移行性が低下する可能性があることから流涙のpH7. 0~7. 4に近い点眼液を先に使用することや先に点眼した薬の方が結膜嚢からの排出が大きいため、主剤の点眼薬を後に点眼することも考慮する。 エビデンスなし クラビット点眼液0. 5% 水性点眼剤 pH6. 2~6. 8 グラナテック点眼液0. 4% 水性点眼剤 pH5. 0~7. 0 アイファガン点眼液0. 1% 水性点眼剤 pH6. 7~7. 5 ルミガン点眼液0. 03% 水性点眼剤 pH6. 9~7. 5 コソプト配合点眼液 水性点眼剤 pH5. 5~5. 8 各社 添付文書 インタビューフォームより.
次の記事の内容• 回答:効果は概ね同じだが、少しずつ異なる特徴がある 『キサラタン(一般名:ラタノプロスト)』・『タプロス(一般名:タフルプロスト)』・『トラバタンズ(一般名:トラボプロスト)』・『ルミガン(一般名:ビマトプロスト)』は、緑内障の治療に使う点眼薬です。 全て、眼球の内部を循環している房水の排出を増やすことで眼圧を下げる「」で、 治療効果に大きな違いはありません。 『キサラタン』は最も古くから使われている薬で 値段が安く、後発(ジェネリック)医薬品もあります。 『タプロス』は国産の薬で、 使い勝手が良いのが特徴です。 『トラバタンズ』はを含まず、 角膜にやさしい製剤です。 『ルミガン』は他の3剤と比べ、 効果・副作用ともにやや強い傾向にあります。 厳密な使い分けの基準はありませんが、値段や使い勝手、効果・副作用の状況によって使い分ける場合があります。 また、『タプロス』も『キサラタン』の効果も同等とされています2。 このことから、この 4剤間で緑内障の治療効果に大きな違いはないとされ、4つともすべて開放隅角緑内障の第一選択薬に選ばれています3。 1 Surv Ophthalmol. Suppl1:S107-20, 2008 PMID: 2 タプロス点眼液 インタビューフォーム 3 日本眼科学会 「緑内障診療ガイドライン 第4版 」 2018 このうち、『キサラタン』は1996年と最も古くに誕生した薬のため使用実績も豊富で、現在では後発(ジェネリック)医薬品も登場しています。 緑内障の治療は長く続ける必要があるため、『キサラタン』は最も経済的負担が少なく治療を続けやすい薬と言えます。 40~359. そのため、 臨床試験も日本人を対象に行われ、日本人での有効性と安全性が確認されています2。 薬は、人種や遺伝的資質・生活環境の違いによって効果や副作用に大きく違いが生じることがあります。 そのため、日本人を対象に臨床試験が行われた『タプロス』は、日本人に対してより安心して使える薬です。 また、『タプロス』は『キサラタン』と比べて容器(ディンプルボトル)が扱いやすく、 患者満足度の点で優れているとする報告もあり4 、治療継続率の悪い緑内障治療において、使い続けやすい薬と言えます。 4 臨床眼科. 5 トラバタンズ点眼液 添付文書 「塩化ベンザルコニウム」は角膜に悪影響を及ぼす可能性が指摘され、様々な点眼液で「塩化ベンザルコニウム」を使わない製剤が増えてきています(例:『』・『』)。 特に、緑内障の治療ではアレルギーやドライアイよりも長期に渡って薬を使い続ける必要があるため、こうしたリスクの少ない『トラバタンズ』を選ぶことがあります。 実際、『トラバタンズ』では「塩化ベンザルコニウム」を含む他剤より 角膜上皮障害を起こしにくいことも報告されています6 6 Clin Ophthalmol. 2 3 :613-21, 2008 PMID: 『タプロス』の1回使い切りタイプ「ミニ点眼液」も不使用 『タプロス』には通常の点眼液(2. 5mL)のほかに、1回使い切りタイプの「ミニ点眼液(0. 3mL)」がありますが、この「ミニ点眼液」では「塩化ベンザルコニウム」は使われていません3。 そのため『トラバタンズ』と同様、より角膜にやさしい点眼液と言えます。 7 J Glaucoma. 17 8 :667-73, 2008 PMID: ただし、眼が充血するなどの副作用の発生頻度も高い傾向にあります。 7% タプロス・・・・・31. 3% トラバタンズ・・・22. 0% ルミガン・・・・・ 45. 5% 『ルミガン』は効果も副作用も強く出る傾向にあるため、他の薬では眼圧が下がらない場合の切り札としても使われています。 薬剤師としてのアドバイス:緑内障の治療継続率は物凄く低い 緑内障は、軽いうちは自覚症状に乏しく、また薬を使っても目に見えて改善する病気ではないため、治療を続ける必要性を感じられないことがあります。 そのため、治療の継続率も非常に低く、通院や点眼が億劫になって途中で止めてしまう人が少なくありません 緑内障治療の目的は、視野を維持し失明を防ぐことです。 現状、一旦緑内障によって失われてしまった視力は回復させる方法がありません。 気付いた時点から、治療を真面目に続けていくことが非常に大切です。 最近では、点眼の手間を省くための配合薬も発売されているため、複数の薬が処方されていて毎日の点眼が大変だという場合には、一度医師・薬剤師と相談することをお勧めします。 ポイントのまとめ 1. 『キサラタン』・『タプロス』・『トラバタンズ』・『ルミガン』で治療効果に大きな差はない 2. 『キサラタン』は安価、『タプロス』は使いやすい、『トラバタンズ』は角膜に優しい 3. 5~6. 9、浸透圧比1. 0 タプロス:pH5. 7~6. 3、浸透圧比1. 0~1. 1(ミニ点眼液はpH5. 7~6. 3、浸透圧比0. 9~1. 1) トラバタンズ:pH5. 7、浸透圧比0. 9~1. 1 ルミガン:pH6. 9~7. 5、浸透圧比1. 5mL タプロス:点眼液2. 5mL、 ミニ点眼液0. 3mL トラバタンズ:点眼液2. 5mL ルミガン:点眼液2. この作用を利用した「睫毛貧毛症」治療の外用液『グラッシュビスタ』は、『ルミガン』と同じ「ビマトプロスト」製剤です。 しかし、日本では『ルミガン』を美容のために使うことは認められておらず、また医師の診断もなく自己判断で使用していると、 虹彩への色素沈着や失明といった大きな副作用にも気づきにくく非常に危険です。 特に、このような不適切な使用で副作用が起こった場合は 「医薬品副作用被害救済制度」の対象にもなりません。 現在、『ルミガン』を「まつ毛を増やす美容液」として販売しているWebサイトは非常にたくさんありますが、 『ルミガン』を緑内障の治療以外の目的で勝手に使うことは、全くお勧めできません。 ほか 利益相反 COI 特定の製薬企業との利害関係、開示すべき利益相反関係にある製薬企業は一切ありません。
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