京アニ事件。 京アニ放火事件から1年 犯人の伯父「償いの気持ちを持ったまま死のうと」

【独自】京アニ事件あすで1年 青葉容疑者回復

京アニ事件

京都府警伏見署を出る青葉真司容疑者=5月27日、京都市伏見区 平成以降で最悪となる36人の犠牲者を出した京都アニメーション第1スタジオ(京都市伏見区)の放火殺人事件は、18日で発生から1年。 殺人容疑などで5月に京都府警に逮捕された青葉真司容疑者(42)は、事件当時の記憶が薄れつつあるといい、「京アニに恨みがあった」とする動機には不可解さも残っている。 青葉容疑者は、9月10日まで刑事責任能力を調べるための鑑定留置が続く。 弁護側は寝たきり状態にある容疑者の供述の任意性などについて捜査当局と対決姿勢を強めており、今後起訴されても、初公判までには時間がかかりそうだ。 事件は昨年7月18日午前10時半ごろ発生。 アニメーターら36人が死亡したほか、33人が重軽傷を負い、1人は今も入院生活を送る。 ガソリンをまいて放火したとされる青葉容疑者も全身にやけどを負い、約10カ月間入院した。 捜査関係者によると、青葉容疑者は逮捕時、捜査員から犠牲者全員の名前や死因などを読み上げられても取り乱した様子を見せなかった。 「ガソリンを使えば多くの人を殺害できると思い実行した」などと計画的な大量殺人だったことをうかがわせる供述をし、犠牲者らへの謝罪も口にしなかった。 取り調べには丁寧に応じたが、捜査員とのやりとりで思い出す場面もあるなど、事件の記憶が薄れている傾向があるという。 動機については「小説を盗まれたから火を付けた」との趣旨の供述を繰り返している。 同容疑者は過去に京アニの小説コンテストに複数の作品を応募したが、いずれも形式的な不備などを理由に落選。 京アニ側は「盗作」を全面否定しており、容疑者の供述とは食い違いを見せている。

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京都アニメーション放火殺人事件

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みわよしこ [フリーランス・ライター] 1963年、福岡市長浜生まれ。 1990年、東京理科大学大学院修士課程(物理学専攻)修了後、電機メーカで半導体デバイスの研究・開発に10年間従事。 在職中より執筆活動を開始、2000年より著述業に専念。 主な守備範囲はコンピュータ全般。 2004年、運動障害が発生(2007年に障害認定)したことから、社会保障・社会福祉に問題意識を向けはじめた。 現在は電動車椅子を使用。 東京23区西端近く、農園や竹やぶに囲まれた地域で、1匹の高齢猫と暮らす。 日常雑記ブログは。 生活保護のリアル~私たちの明日は? みわよしこ 生活保護当事者の増加、不正受給の社会問題化などをきっかけに生活保護制度自体の見直しが本格化している。 本連載では、生活保護という制度・その周辺の人々の素顔を紹介しながら、制度そのものの解説。 生活保護と貧困と常に隣り合わせにある人々の「ありのまま」の姿を紹介してゆく。 京アニ事件の容疑者に対して、「なぜ野放しにしていたのか?」と病歴と犯罪を結びつける議論が噴出している(写真はイメージです) Photo:PIXTA 京アニ事件の疑問は増すばかり 社会は悲しみを乗り越えられるか 京都市伏見区にある「京都アニメーション」第1スタジオへの放火が報道されてから、1週間になる。 心より、亡くなられた34名の方々のご冥福と、負傷された34名の方のご回復を祈りたい。 また、自身も火傷を負って重体と伝えられる容疑者・A氏(41歳)に対しても、1人の人間として回復を望む。 できれば、回復後は適切なサポートのもとで取り調べを受け、人生と事件への歩み、そして自分の事件に対する思いを、自ら語ってほしい。 A氏と事件のディテールについての報道が重ねられるたびに、私は「とはいえ、なぜあんなことを?」という疑問が増えるばかりなのだ。 ちょうど1週間前の事件当日、仕事をしながら目に飛び込んでくる報道を時折り横目で見ながら、気になっていることがあった。 身柄を確保されたA氏が、事件直後、「さいたま市在住の41歳の男」と報道されていたことだ。 警察は当然、実名と居住地と年齢を同時に把握していたはずだ。 実名をメディアに公表することに対して警察が慎重な場合、考えられる可能性の1つは、本人の精神疾患や精神障害による人権への配慮だ。 ともあれ、事件当日の夜間から翌日にかけてA氏の実名報道が開始され、「精神的な疾患がある」「訪問看護を受けていた」「生活保護を受給していた」といった情報とともに拡散され始めた。 SNSには、「なぜ野放しに?」「公金で生きさせる必要はなかった」といった意見が次々と現れ始めた。

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京アニ事件の遺族が提起する「実名報道」「報道の自由」|NEWSポストセブン

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36人が死亡、33人が重軽傷を負った「」の事件から、18日で1年が経つ。 戦後最悪の犠牲者を出したは、遺族だけでなく、「犯人の親族」となった人々の生活をも一変させてしまった。 青葉真司容疑者(42)の伯父にあたる人物が語るのは、一生十字架を背負う、あまりに悲痛な覚悟だった。 *** 「あの日は、京都でひどい事件があったんだな、とニュースを見て思っていたんです。 その瞬間、頭が真っ白になって足に力が入らなくなってしまいました」 そう語るのは、青葉容疑者の実母の兄、つまり伯父にあたる人物である。 青葉容疑者の母親は、6人の子供を持つ男性と駆け落ちし、その後に青葉容疑者を含めて3人の兄妹を出産。 その後離婚して、子供たちは父親に引き取られている。 「聖地巡礼」中の青葉容疑者(松浩不動産提供) そうした複雑な家庭環境はもとより、青葉容疑者の存在自体、事件まで一切知らなかったと伯父は話す。 「妹が妻子ある男と駆け落ちしたと聞いたのは、私が30代の頃です。 「妹に子供がいたことさえ知りませんでしたから、青葉の顔はニュースで初めて見ました。 妹に似ているかなんて分からない。 ただただ恐ろしい殺人犯に見えました。 会ったこともない人間なので、彼のことは何も知らない。 かといって、血の繋がっている人間ですから関係がないとはいえない。 知ってしまった以上はなかったことにできませんが、こんな大きな荷物を抱えたままの老後になるとは、思ってもみませんでした」 「モヤがかかった感じ」 事件直後、伯父夫妻は共に体調を崩し、外出もままならなくなってしまった。 「定年で会社勤めを終えて、夫婦で何処か旅行に行こうかなんて話をしていましたが、今はとてもそんな気分になりません。 毎日、モヤがかかったような感じで生きた心地がしないのです。 頭に浮かぶのは亡くなった方々のこと。 何をしても、我々は心の底から楽しんではいけないんだと思ってしまう。 仕事をせずに時間がある分、いつも事件のことを考えてしまいます」 伯父の妻も、沈痛な面持ちでこう話を継ぐ。 「昔から、NHKの朝ドラを楽しみにしていたのですが、この前はアニメーターの物語だったでしょう。 被害者の方々はこんなふうに働いていたと思うと、観ていられなくなって……。 それでも、事件が報じられた新聞や雑誌の記事には、できるだけ目を通しています。 辛いですが事件に向き合うべきだと思っています。 でも犠牲者の方、遺族の方はもっと苦しんでいると思うと……」 本来は気乗りしないマスコミの取材を受けるのも、責任を取ることの一つの形だと、再び伯父が語る。 「亡くなった方には本当に申し訳がない。 突然大事な人を失ったご遺族はどれだけ辛いのか、想像するだけで涙が出てきます。 会ったことがないとはいえ、私は青葉と血の繋がった伯父です。 一生償いの気持ちを持ったまま死んでいこうと決めています」 面識のない親族にまで重荷を背負わせた青葉容疑者は、9月までの鑑定留置が認められ、起訴するかどうかの判断は秋以降になる見通し。 一刻も早い真相解明が待たれるが、未だに事件への反省や遺族への謝罪は、彼の口から何も語られていないのだ。 「週刊新潮」2020年7月23日号 掲載 外部サイト.

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