「させていただく」の意味・漢字 「させていただく」の意味は「させてもらう」の謙譲語 「させていただく」は、 使役の助動詞「させて」+「もらう」の謙譲語「いただく」で成り立っています。 「相手に許可を得て、ある行為を遠慮しながらすること」といった意味となります。 漢字「させて頂く」は誤用 「させて頂く」は誤りで、正しくは「させていただく」と表記します。 「頂く」と漢字表記にする場合は、「大切にする」「敬う」「食べる・飲む」と「もらう」の謙譲語として使用します。 例えば、「頂く」は「お酒を頂く」「労いのお言葉を頂く」「お便りを頂く」といったように使うことができます。 逆に「いただく」を「頂く」と漢字表記ではなく、平仮名表記にしなくてはいけない場合があります。 「いただく」を平仮名表記として使う場合は、 補助動詞として使用するときです。 ひらがなで「いただく」と書く場合は、 「何かを~してもらう」という意味で使います。 例えば「ご覧いただく」「お越しいただく」「ご足労いただく」といったようになります。 つまり「~していただく」はひらがなで書くのが正解です。 「〜して頂く」「させて頂く」は誤りになります。 「させていただく」の使い方 文化庁は「基本的に他者の許可を得た上で、自分が行うことについて、その恩恵を受けることに対して敬意を払っている場合」に使うのが適切であるとしています。 つまり「させていただく」は、 ・相手や第三者の許可を受けて行う場合 ・それを行うことで恩恵を受けるという事実がある場合 の2つの条件を満たすときに使用するのが正しい使い方になります。 「させていただく」は、 「図々しくて申し訳ないが、相手が許可してくれたから〜する」という意味合いになります。 例えば、相手の資料をコピーしたい時に「その資料、コピーを取らせていただきますか」という場合。 これは相手にコピーして良いか確認してからその後行動に移しているため適切な使い方になります。 「させていただく」の例文 ・申し訳ありませんが、満席のため同席させていただきます。 ・残念ですが、コメントは控えさせていただきます。 ・誠に勝手ながら、本日は休業とさせていただきます。 ・来週のスケジュールを変更させていただきます。 ・こちらの書類は処分させていただきます。 「させていただく」の使用上の注意点 相手の許可を受けている場合に使う 「させていただく」は、相手に許可を受けたとき、または許可を受けたいときに使います。 したがって、許可を得ず、相手に迷惑をかける行為に対して「させていただきます」と使うのは不適切になります。 そういった場合は許可を得る表現を補います。 また「させていただく」を使用する際は、「することに許可をする誰か」「することに許しを出す誰か」が存在しないと不自然になってしまいます。 例えば「熱が出たので、欠席させていただきます」や「喜んで披露させていただきます」は許可を受けているので正しい表現になります。 他にも「本日は私がご挨拶をさせていただきます」や「今回司会をさせていただきます」などと依頼を受けたことは、許可を受けたということになるのでこちらも正しい表現になります。 役職を述べる時は、相手に許可を得る行為ではないため「させていただく」は不適切になります。 例えば、「部長を務めさせていただいています」や「教育係を担当させていただきます」などは誤りになります。 自分が恩恵を受けることは基本的にありますが、相手の許可も受けているかしっかり判断してから「させていただく」を使いましょう。 謙譲語の意味を持つ動詞に「させていただく」を付けると二重敬語 謙譲の意味を持つ動詞に「させていただく」を付けると、二重敬語になります。 例えば、「伺わさせていただきます」は「伺う」が謙譲の意味を持っているので、二重敬語となり文法上誤っています。 正しくは「伺います」になります。 その他にも「拝見させていただきます」「申し上げさせていただきます」など二重敬語になりますので注意しましょう。 意味・文法が正しくてもクドい「させていただく症候群」 「させていただく」を付けると丁寧に聞こえるからということで、多用する方も多いです。 ただ「させていただく」を多用することを 「させていただく症候群」と言います。 本来「させていただく」は相手の許可を得てさせてもらう場合に使いますが、相手から許可を得ている訳でもないのに使ってしまっているケースが増えています。 「させていただく」をあまりに使い過ぎると、文章自体が読みにくかったり、回りくどくて何を伝えたいか分からなくなります。 また丁寧な印象よりはかえって、慇懃無礼な印象を与えてしまう可能性があります。 「させていただく」の使い過ぎには気をつけましょう。 <「させていただく」の誤用と正しい使い方> ・(誤)仕事を辞めさせていただきます (正)仕事を辞めさせていただきたく、お願いできますでしょうか *相手に許可を得ていなく、迷惑な行為になっているから ・(誤)お手紙を拝見させていただきました。 誠にありがとうございます。 (正)お手紙を拝見しました。 誠にありがとうございます。 *「拝見」は謙譲語なので、「拝見させていただいた」だと二重敬語になるから ・(誤)先ほど頂戴させていただいた資料についてお聞きしたいことがあります。 (正)先ほど頂戴いたしました資料についてお聞きしたいことがあります。 *「頂戴」は謙譲語なので、「頂戴させていただいた」だと二重敬語になるから ・(誤)インフルエンザにかかってしまったため明日から休まさせていただきます。 (正)インフルエンザにかかってしまったため明日から休ませていただきます。 ではまず配布した資料について説明させていただきます。 お手元にない場合は前方で配布させていただきますのでお声がけください。 ではまず配布した資料について説明いたします。 お手元にない場合は前方で配布していますのでお声がけください。 *「させていただきます」を多用しているから 「させていただく」の言い換え「いたします」 「いたします」の意味は「する」の謙譲語 「いたします」は、 「する」の謙譲語「いたす」+丁寧語「ます」で成り立っています。 「する」の謙譲語になるため目上の人に使うことができ、ただ自分の行動を表すことができるのでよく使われています。 「いたします」は相手に許可や恩恵といった条件は関係なく使うことができる 「いたします」は「させていただく」と違い、相手に許可や恩恵といった条件は関係なく使うことができます。 「いたします」は、一般的に相手への敬意を払い「〜します」「〜させてもらいます」と自ら率先して相手のために何かをする、という意味合いで使います。 例えば、「説明させていただきます」よりも「説明いたします」といった方がなんとなくはっきりした印象になります。 逆に「時間を変更いたします」と言うと少しだけ強引な印象を与えます。 この場合は「時間を変更させていただきます」の方が適切です。 「させていただきます」と「いたします」は、場面によって使い分けることが重要になります。 「いたします」は「いただく」と同様に、他の動詞と付属して使用する補助動詞の「いたす」はひらがな表記で書くという決まりがあります。
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「いただく」の意味 「いただく」は「 物などを もらう」「〜してもらう」の謙譲語 「いただく」は「 物などを もらう」「〜してもらう」の謙譲語になります。 「お中元をいただく」「確認していただく」などと使います。 相手に対して「いただく」を使う場合は「いただきます」「いただきました」と丁寧語とあわせて使いましょう。 「お中元をいただきまして、誠にありがとうございます」「部長に確認していただきました」などとなります。 「いただく」の意味は「食べる、飲む」の謙譲語でもある また「いただく」は「食べる、飲む」の謙譲語の意味もあります。 食事をする際の「いただきます」は、「食べる」の謙譲語で「食事に携わってくれた人」や「食材そのもの」への感謝と敬意を込めて使います。 目上の人に対しても「お土産のお菓子、休憩時間にいただきました」「良ければこのお菓子いただいていってください」と使うことが出来ます。 「いただく」「頂く」ひらがなと漢字の違いとは? 「いただく」を漢字にすると、 「頂く」になります。 「頂」を使った言葉には、「山頂」「頂上」「頂点」などがあります。 このことから分かるように「頂」には、「一番上・てっぺん」といった意味があります。 「頂く」にする場合、「大切にする」「敬う」「食べる・飲む」と「もらう」の謙譲語として使用します。 例えば、「頂く」は「お酒を頂く」「労いのお言葉を頂く」「お便りを頂く」といったように使うことができます。 逆に「いただく」を「頂く」と漢字表記ではなく、平仮名表記にしなくてはいけない場合があります。 「いただく」を平仮名表記として使う場合は、補助動詞として使用するときです。 ひらがなで「いただく」と書く場合は、 「何かを~してもらう」という意味で使います。 例えば「ご覧いただく」「お越しいただく」「ご足労いただく」といったようになります。 つまり「~していただく」はひらがなで書くのが正解です。 「〜して頂く」「させて頂く」は誤りになります。 また食事前の挨拶である「いただきます」も、ひらがなで表記するのが正しいです。 動詞は漢字表記、補助動詞は平仮名表記と覚えておきましょう。 <「頂く」の誤用> ・(誤)会議の後、私のところまで来て頂けますか。 (正)会議の後、私のところまで来ていただけますか。 ・(誤)今日はお休みさせて頂きます。 (正)今日はお休みさせていただきます。 ・(誤)こちらをお召し上がり頂けますか。 (正)こちらをお召し上がりいただけますか。 「頂く」と「戴く」の違い 「いただく」を漢字で表すとき、「頂く」の他に 「戴く」と表すこともできます。 「頂く」は、前述したように「食べる・飲む」の謙譲語、「もらう」の謙譲語として使用します。 一方で 「戴く」は、「ありがたく受ける」「もらう」の謙譲語として使用します。 「戴」を使った言葉には、「戴天」「戴冠」などがあります。 このことから分かるように「戴」には、「高く物を捧げる」「ありがたく受ける」という意味があります。 「戴く」は相手が自分より非常に上である場合や、品物に関わるときに使用されます。 「頂く」は自分の動作に対して使われることが多いのに対して、「戴く」は物品に対して使われることが多いです。 「戴く」は「頂く」と違い、「大切にする」という意味は含まれないのでもらった品物を大切に保管するという意味で使う場合は、「頂く」と書く方が良いでしょう。 「頂く」と「戴く」の使い分けの例としては以下のようになります。 お菓子を頂く・・・(自分が)お菓子を食べる お菓子を戴く・・・お菓子を受け取る お土産を頂く・・・お土産を大切にする お土産を戴く・・・お土産をもらう 「頂く」か「戴く」で迷った場合は、「いただく」でも大丈夫! 「頂く」と「戴く」、2つの言葉の意味するところが同じであれば、どちらを使っても間違いないということになります。 「頂く」か「戴く」か、 どちらを使うか迷った場合、平仮名表記で「いただく」と書いても全く問題ありません。 また「いただく」ではなく、「頂く」か「戴く」で、 迷った場合は「頂く」を使います。 理由としては「頂く」は常用漢字であり、普段はこちらを使うことが多いからです。 「戴く」は常用外漢字のため、通常ではあまり使うことはありません。 「いただく」の類語 頂戴 「頂戴(ちょうだい)」は、 「もらったものを恭しく頭上にいただくこと」という意味になります。 「頂戴」は、「頂く」「戴く」という言葉以上にうやうやしさが深まります。 「頂戴」は、人から何かをもらったり、もらったものを飲食したりするときに使う言葉で、自分のことをへりくだっていう謙譲語です。 「頂戴」は、一般的に 「頂戴する」「頂戴します」「頂戴しております」といったように使います。 「頂戴します」をより丁寧にした表現に「頂戴いたします」があります。 しかしこれは「頂戴」と「いたします」で二重敬語になってしまうため注意が必要です。 例えば、目上の相手から品物や書類をもらった時に「ありがたく頂戴します」というように使うことができます。 <「頂戴」の例文> ・この度は、貴重なご意見を頂戴し誠にありがとうございます。 ・ご丁寧なお見舞の御品まで頂戴し、本当にありがとうございました。 ・先ほど頂戴した資料についてお聞きしたいことがあります。 賜る 「賜る(たまわる)」は、 「もらう」の謙譲語と「与える」の尊敬語の2つの意味があります。 「もらう」の謙譲語としての「賜る」は、「目上の相手からものをいただく・ちょうだいする」という意味を持ちます。 「与える」の尊敬語としての「賜る」は、「目上の相手が物などをくださる」という意味を持ちます。 目上の人が、目下の人になにかをくれる(与える)という状態を表します。 「賜る」は、目上の相手の厚意からくる、物品や意見などの言葉を受け取る際に使います。 「賜る」や「賜ります」は、 比較的相手を敬う意味合いが強いので、ビジネスシーンで使うことが多いです。 とても丁寧な表現になるためとてもスケールが大きくなります。 そのため、上司などから受けた厚意であっても親しい間柄や何度もあるようなことで使うことは、かえって軽い印象になってしまうので使い方や使い過ぎには注意が必要です。 過剰な敬語使用とみられたり、慇懃無礼(いんぎんぶれい)な印象を与える場合があります。 <「賜る」の例文> ・結構なお中元の品を賜り、ありがとうございました。 ・この度は、お心尽しの品を賜りまして、誠にありがとうございます。 ・立派なお品を賜りまして、本当にありがとうございます。 たいへん重宝しております。
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「いただく」と「頂く」の正しい使い分け方と違いについて 「いただく」と「頂く」の違い 日本語での「イタダク」という言葉には、主に「いただく」と「頂く」の二つの表記が使われます。 どちらも同じ意味を表していそうですが、実際には明確な違いが存在します。 まずはそれぞれの意味について見ていきましょう。 「いただく」の意味 ひらがなで「いただく」と書く際は、補助動詞として使う場合が主です。 補助動詞とは、文章の付属として補助的な意味を持つようになった動詞のことで、補助動詞をひらがなにすることは、文部科学省の定めによります。 「いただく」の場合は、言葉の後ろに付くことで、「何かを~してもらう」という意味を持つようになっています。 具体的には、「お越しいただく」「お呼びいただく」「ご覧いただく」などのような使い方になります。 「頂く」の意味 漢字表記で「頂く」と書く場合には、動詞としての使い方が一般的です。 こちらの場合、主に「食べる、飲む」「もらう」の謙譲語といった意味を持ちます。 具体的には、「ごはんを頂く」「褒美を頂く」「お土産を頂く」などのように使います。 「頂戴する」の「頂」と考えると、覚えやすいでしょう。 「いただく」と「頂く」の使い方と例文 「いただく」と「頂く」の意味や使い方の違いについては、上記の通りです。 ここではそれぞれの詳しい使い方について、例文を挙げて紹介していきましょう。 「いただく」の使い方 「いただく」は前述のように、補助動詞として「~をしてもらう」という意味合いを持つようになっています。 動詞の後に付いて、「~ていただく」や「お(ご)~いただく」「~させていただく」などの形で使われます。 具体的には、以下のような使い方になります。
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