こちらは4つでした。 いかがでしたか? 8つの図の方はひとつひとつ数えていきましたよね? それに比べて4つの方はひとつひとつ数えなくても、すぐに「4つ」だと判断できたのではないでしょうか? そして、これこそがシンプルスライドをオススメする理由・・・ ではないんです。 もちろん要素を減らして、スライドを見た人が瞬時に判断できるようにすることは大切です。 多くの要素が詰め込まれたスライドは見ていて疲れてしまいます。 でもこれが本当の意味でのシンプルスライドではないんです。 本当にシンプルなスライドというのは、要素を減らすことが目的ではなく、聞き手に本当に伝わるスライドを作ることです。 ですから、場合によっては少し要素が多くても問題ないと思っています。 今回は、具体的に「シンプルとはなにか?」について理解を深めていただきながら、シンプルなプレゼンスライドの作り方をお伝えしていきます。 でも、スライドの中身を少なくして簡単にすることだけが「シンプル」だと思ってしまうと、聴き手に伝わるシンプルデザインを作ることが難しくなってしまいます。 ですので、まずはシンプルなスライドを作る前にシンプルとは何か? について知っておく必要があります。 なぜなら、 シンプルはその言葉の意味とは裏腹に奥が深く、ちゃんと理解しなければ、本当の意味でのシンプルなスライドを作ることができないからです。 シンプルで成功したビジネス たとえば、ビジネスの世界に目を向けてみましょう。 Appleはそれまでボタンがたくさんあった携帯電話からほとんどのボタンを取り除き、スマートでシンプルな携帯電話を世に送り出しました。 フォードは1900年代初頭、まだ自動車が庶民には手が出せないほど高額だったころに、構造や生産方法をシンプルにした「T型フォード」1種類のみ生産することによって、生産効率を飛躍的に高め、庶民でも買える大衆車を生み出しました。 バルミューダの家電はとてもシンプルなデザインですが、見た目だけではなく操作もシンプルであることにこだわっています。 「シンプル」と聞くと「デザイン」のことを対象にしているように感じますが、それだけではありません。 アップルは携帯電話からボタンをなくすことで、軽量かつ画面が大型化され見やすくなり、操作性も非常に良くなりました。 フォードは、ユーザーが自分たちで直せるほどシンプルな構造で、操縦が簡単なのでだれでも運転することが可能になりました。 バルミューダの家電は多くのボタンと複雑な機能でユーザーを困らせることなく、直感的に操作できるようになっています。 シンプルは見た目だけの効果があるのではありません。 シンプルを本質的に捉えようとすると、その機能性にたどりつくのです。 つまり、シンプルであることはお客さんや使う人のためのことを考え抜いて生み出された結果のことなんです。 しかもシンプルにすることは相手のためになるだけではありません。 自分自身のためにもなることがシンプルの特徴です。 先ほどの例でいえば、シンプルな構造は部品数を減らし、製造工程がシンプルになり、製造コストが抑えられます。 時間とお金の節約にもつながるのです。 これらのことはすべて、プレゼンスライドにもそっくりそのまま置き換えることができます。 シンプルなスライドは複雑なレイアウトやデザインを必要としないため、制作者の制作負担を軽減することができます。 また、1枚のスライドには限られた情報のみが表示されるため、聴き手がすぐに理解できることができます。 シンプルであることはお互いにとって大きなメリットがあるんです。 シンプルデザインの特徴 シンプルってことは簡単に済ませることなんだから楽勝じゃん!と勘違いされる方もいるかもしれませんが、これはまったくの間違いです。 シンプルにするためには複雑な工程を経る必要があります。 「複雑さの手前にあるシンプルさなど、どうでもいいが、複雑さを越えた先にあるシンプルさなら、是が非でもほしい。 」 オリバー・ウェンデル・ホームズ(アメリカの作家、医学者) シンプルなスライドを作るためには、そこに行き着くまでに 多くの試行錯誤や苦悩、失敗、迷いがあってシンプル化することができます。 ただ、なにも考えずに、何も付け加えていないものがシンプルなのではなく、多くの要素から 不要なものをそぎ落としていく作業を経てシンプルになっていくのです。 でもお伝えしていますが、シンプルなスライドを制作していく過程は、刀鍛冶と同じです。 日本刀の制作過程は、鉄の塊を何度も何度もハンマーで叩き、叩いて伸ばされた鉄を今度は折り返してまた叩き伸ばして、また折り返して叩く、といった工程を繰り返しながら、形を整えていき、鍛え上げていきます。 その後もいろいろな工程を経て、最後に刀を研ぐことで、触れただけで指が切れるほどの日本刀が完成します。 そうなると、先ほどお伝えした、制作工程がシンプルで時間の節約になるという作り手のメリットがないように感じますよね? 結局面倒くさいことをしなくちゃいけねーんじゃねーか!! と思われると思いますが、パワーポイントで作業をする前の準備段階である、スライド構成の設計やメッセージの選定などは何度も考え直すので時間がかかります。 でも、実際にパワーポイントでスライドを作り出す作業はデザインがシンプルなため、時間はかかりません。 さらにデザインがシンプルだと、他のプレゼンでも使い回しが容易になるといったメリットもあるんです。 iPhoneだってフォードだってバルミューダだって、結果的にはシンプルであることがメリットになっていますが、商品ができるまでには非常に複雑なステップを踏んでいることを忘れてはいけません。 シンプル化は手を抜くことではないですから。 シンプルは誰もが受け入れやすい デザインに限らず、世の中には流行りがあります。 その中で何年たっても変わらないものは、長く愛され続けます。 喫茶店のナポリタン、コンバースのスニーカー、ホンダスーパーカブ、サザンオールスターズなど。 流行を追い求めたものは時代とともに消えていきますが、流行に縛られないものは長く愛され続け、おそらく今後も愛され続けていきます。 なぜなら、これらは何年たっても色あせることなく、普遍的な存在として時代に認められた存在だからです。 つまり、 多くの人に愛されるためには、普遍的であることが大切だと、私は考えています。 奇抜で想像を超えたデザインは、確かに人の目をひくかもしれません。 でも、プレゼンの場合、デザインの新しさを見せることが目的ではありませんよね。 あくまでも プレゼンの主役は提案内容であって、デザインが目立つ必要はないんです。 そのためにも普遍的でシンプルなデザインであることが、プレゼンスライドには求められると思います。 なぜならそれが、見やすくわかりやすいスライドになり、最終的には聴き手のためにもなるからなんです。 Googleのトップページは素っ気ないほどシンプルで、こんなデザインなら誰でもできると思いがちですが、(実際わたしもそう思っていました・・)Googleのトップページはユーザーがいかに迷わず、ストレスなく使うことができるか、ということを考え、無駄を徹底的にそぎ落としたデザインになっています。 Googleウェブマスターチームの川島優志氏によると、ボタンの位置や大きさ、色、形にもこだわり、レイアウトも1ピクセル単位で変えて検証しているというのです。 しかもそれは現在も、注意して見ないとわからないぐらい微妙な仕様変更が行われています。 あんなにシンプルなデザインでも、裏ではこんなに色々な試行錯誤が隠されているんです。 だからこそ、だれでも使いやすい検索エンジンとして世界トップを走り続けることができているんだと思います。 本当に素晴らしいシンプルスライドは一見すると簡単に作られていそうでも、その裏では多くの試行錯誤をすることで、どんな聞き手でも一瞬で理解することができるスライドになるんです。 シンプルスライドの考え方 デザインに目的があるのだとすれば、それはたったひとつ、 「伝わりやすいかどうか?」 ということだけです。 デザインに凝りすぎて、聴き手に伝わりづらいプレゼンスライドは作らないようにしてください。 時間と労力をかけるだけ無駄な作業となります。 無駄を削ぎ落とす プレゼンスライドを作っていく上で、たくさんの情報を伝えたくなるでしょう。 細かなデータや詳しい情報を伝えたくなると思います。 それでも、全てを伝えることは避けて本当に伝えたい情報だけを伝えるべきだといえます。 Appleのデザインを統括するジョナサン・アイブは 「このパーツは必要か?これ1つで他の4つの機能を実行させられないか?」 と、どこかに無駄はないか常に自問自答し続けたといいます。 たとえば「文章力を向上させるコツが詰まった本」をプレゼンするとしましょう。 その時、準備段階で出てきた要素が下記の通りです。 ・ビジネスメールなどで役に立つ ・企画書がうまく作れる ・報告書が簡単に作れる ・ブログが上手く書ける ・SNSで発信力が高まる ・ラブレターが上手になる ・ニュース記事が書けるようになる 確かにすべてがこの本の特徴なんでしょうが、これらすべての要素をプレゼンに盛り込む必要はありません。 まずターゲットを考えてみると答えは明白になります。 ターゲットがビジネスパーソンなら、間違いなく ・ラブレターが上手になる は必要ありません。 他に必要ないものは ・ブログが上手く書ける ・SNSで発信力が高まる ・ニュース記事が書けるようになる の3つですね。 「ブログが上手く書ける」とか「ニュース記事が書ける」などと言われても、それを望んているビジネスパーソンは少ないですよね。 また、細かい情報も必要ないですね。 たとえば、先ほどの本が、どんな紙の種類が使われているのかとか、フォントの大きさ・種類、色使い、などといった情報は必要ありません。 確かにそれらは、本を構成する上で非常に重要な要素ではありますが、本を買う人にとってはそこまで重要な要素ではありません。 いかに「無駄」を見つけ出し、そぎ落としていくか。 自分たちにとって重要な要素が、相手にとっても重要なのかをしっかりと見極めて、いらないと判断した要素は切り捨てていくことが大切です。 日本人は特にこの感覚に優れているはずなんです。 なぜなら、古くの日本の建築や美術品は、無駄を削ぎ落とした先に放つ凛とした佇まいや、ギリギリのバランスで成り立つ緊張感や鋭さといった要素から成り立っているからです。 日本人こそ本来、シンプルな美を愛する本質を理解しているはずなので、きっとあなたも自分が制作する資料の無駄に気づくはずです! 全ての要素に意味がある 先ほど例として挙げたApple、フォード、バルミューダ、さらにGoogleは、シンプルにすることでユーザーに使いやすさを提供しているわけですが、これらの共通点として、 必要なものだけに「絞る」という点が挙げられます。 機能を絞ったり、ラインナップを絞ったり、特徴を絞ることで、不要なものを取り除きシンプルにしていました。 反対に言えば、 絞った先に残った要素にはすべて意味があり、そのなかでひとつでも欠けてしまったら、成り立たないということです。 プレゼンスライドでも、すべてのスライドに意味があり、たったひとつの要素でも欠けてしまっては成り立たない、というぐらい要素の取捨選択が大切になってきます。 プレゼンスライドをシンプルにつくる方法 シンプルについて理解が深まってきたところで、ついに最終章です。 シンプルなプレゼンスライドとはどのように作っていくのかを見ていきましょう。 最初はすべて盛り込んでつくる 何度もお伝えしていますが、シンプルスライドとは最初から作れるわけではりません。 ですから、最初はすべて必要だと思う情報を盛り込んで作ります。 プレゼンを構成するためのネタ出しという作業で、あまり必要じゃないかもしれないと思う情報も、もしかしたら後で重要な意味を持つかもしれませんから、切り捨てずに盛り込んでおきましょう。 さて、あなたは思いましたよね? そんなんメンドくさくね?? おっしゃりたいことはよくわかります。 わかっているんです。 でも、 そういうもんなんです! シンプルなスライドを作るのは面倒くさいんです。 ただ、最初からパワーポイントを開いて、すべての要素を盛り込んだスライドを作れ! と言っているわけではりません。 まずは、手書きでA4用意にいくつも四角を描いたものを用意し、そこにキーワードだけ入れていきます。 付箋を使うのも良いですね。 要素の順番の入れ替えなどが容易なので、イメージが湧きやすくなります。 こうしてすべての要素を書き出し、俯瞰的、客観的に判断することで、いらない要素をすべて取り除き、本当に必要な要素だけが残った状態になったら、パワーポイントでの制作を始めるようにしましょう。 配布資料は別で作る ほとんどのプレゼンテーションでは配布資料が必要になってくるかもしれませんね。 そのため、印刷してそのまま配布資料で使えるようなプレゼンスライドをつくっていませんか? それでは、スライドデザインをシンプルにすることはできません。 シンプルスライドを作るためには、配布資料とスライドは分けて制作する必要があります。 あれ、あなたはまた思いましたね? そんなんメンドくさくね?? おっしゃりたいことはよくわかります。 わかっているんです。 でも、何度でも言いましょう。 そういうもんなんです! 配布資料とスライドで一緒に使えるようなスライドはシンプルではありません。 ここまで長い記事を読んでいただいたあなたなら理解していただけるはずです。 そういった努力なしにはシンプルスライドを作れないということを。 配布資料とスライドの両方で使えるようにレイアウトを考える時間があるなら、両方を分けてつくったほうが結果的に短い時間で制作することができると私は考えています。 「いらないっぽいけど、もしかしたら必要かもしれない」 と、要素を削ぎ落とすことに躊躇するかもしれません。 この時、多くの場合、 恐怖があなたを支配しているのです。 「これじゃ伝わないんじゃないか」 「説明不足なんじゃないか」 「わからないって言われるんじゃないか」 こんな恐怖によって、あなたは無駄な要素を捨てきれずにいます。 この恐怖を自ら克服して、要素をそぎ落としていくことは難しいと思いますので、 外的要因である時間に制限を設けてしまうという方法があります。 たとえば、30分のプレゼンを5分減らし25分で話すとしたら、何を捨て、何を残すのか?が明確になってきます。 5分短縮されれば、いらない要素が2、3個見つかると思いますので、そういったものを思い切って取り除きます。 たとえばTwitterは140文字の制限があります。 140文字で自分の考えを伝えることは非常に深い考察が必要になってきます。 面白いと思うツイートは少ない言葉でも、ユーモアがあり、理解しやすく、思わず誰かに伝えたくなるツイートです。 文字数に制限があるからこそ、内容の濃いツイートになり、多くの人に拡散されることがあるのです。 文字制限のないFacebookではあまり見受けられない現象ですよね。 yahooニュースのタイトルには約13文字の制限があります。 その中で、人の心を一瞬で掴む言葉選びが必要です。 制限を設けることでより深く考え抜くことができ、また違った視点から考えられることができるので、ぜひ試してみてください。 シンプルに関する名言集 最後にあなたのシンプル熱を加速させ、シンプル愛を深めてもらうため、私が好きなシンプルに関する名言集をご覧ください。 シンプルである事は究極の洗練 レオナルド・ダ・ヴィンチ(画家) 余計な装飾をせず、よく練り上げて無駄を取り除き、高尚なものにするのです。 完璧がついに達成されるのは、何も加えるものがなくなった時ではなく、何も削るものがなくなった時である。 サン・テグジュペリ(星の王子様の作者) デザインでも仕事でも制作するということは、色々な要素を付け加えていくものだと考えられています。 でも、付け加えることよりも、取り除くことの方が難しく、その難しいとされる取り除くという作業が終わった時、完成するというのです。 デザインはシンプルであることが一番大事。 完璧であるだけでなく、できるだけシンプルを心がける。 そうすれば見る人がいっぱい想像できるのです。 これがわたしの哲学。 ディック・ブルーナ(ミッフィー生みの親) シンプルであることは、余白を残すことでもあります。 その余白を人の想像力が埋めてくれるといいます。 プレゼンの場合は聴き手の想像に任せることはあまりしませんが、スライドに余白を残すことで、聴き手に圧迫感を与えずリラックスさせてくれます。 プレゼンでは様々な情報を盛り込もうとするでしょう。 それでも、あなたがやらなければいけない仕事は、必要ないと思う情報を取り除くことなのです。 より少ないことは、より豊かなこと ミース・ファン・デル・ローエ(近代建築の三大巨匠の一人) 要素を付け加えたり、個性を与えるために装飾するのではなく、不必要な要素を取り除くことで主役を引き立てる、という考え方です。 とても日本的芸術の考え方ですね。 完全に無駄な部分を取り除こう。 この方法はあらゆるものに応用できる。 無駄な部分を取り除いて必要な部分をシンプル化すれば製造コストも削減できる。 ヘンリー・フォード(フォード創設者) そのままですね。 成功、それはシンプルから生まれる。 セルゲイ・ブリン(Google創始者) 複雑に考えすぎて、あれもやらなきゃ、これもやらなきゃとなると、結局全てが中途半端に終わってしまいます。 だからこそ、必要なことをシンプルに遂行するべきなのです。 プレゼンで考えるのはただひとつ「わかりやすいか?」ということだと私は思います。 確かにそれは間違いではありませんが、相手のことを考えたシンプルとは、目に見えない努力の結晶でもあるんです。 もしかしたら、シンプルにすることを非難されるかもしれません。 あなたが組織に属しているなら、上司や先輩に 「もっとかっこよくしなさい」 「素っ気なさすぎる」 「手を抜いているのか?」 といった見た目で判断されてしまう恐れも確かにあります。 そこを押し通してシンプルなスライドを作ることも必要です。 でも立場上、従うしかない場合もあると思います。 というか、従わなければいけないことの方が多いかもしれません。 それなら、無理にシンプルに仕上げなくても、装飾してもかまわないと私は思っています。 シンプル化は特効薬でも、絶対に成功する秘訣でもないですから。 でも、忘れないで欲しいのは、情報を1つのスライドに詰め込んで、聴き手に負担をかけてしまうことは避けるべきだということです。 常に聞き手が理解しやすいプレゼンスライドになるよう、意識して制作に取り組むようにしてください。 あなたのプレゼンスライドが、よく見なくても理解できるスライドになってくれることを私は願っています。 【プレゼン資料の主な制作実績】• 通信サービスイベント プレゼン資料• Payサービス プレゼン資料• 会計事務所 プレゼン資料• ITイベント プレゼン資料• ケータリング会社 プレゼン資料• システムイベント プレゼン資料• AIサービス プレゼン資料• 支出管理会社 プレゼン資料• CIデザイン プレゼン資料• 設計事務所 プレゼン資料• コンサルタントセミナー プレゼン資料• エステ運営会社 プレゼン資料• 個人起業家 プレゼン資料• 東京日比谷商業施設 コンペプレゼン資料• 東京池袋商業施設 コンペプレゼン資料• 東京日本橋オフィスビル コンペプレゼン資料• 東京渋谷区再開発 コンペプレゼン資料• 東京上野結婚式場 コンペプレゼン資料• データセンター コンペプレゼン資料• 教育施設 コンペプレゼン資料• 市庁舎 コンペプレゼン資料• スタジアム コンペプレゼン資料• 病院施設 コンペプレゼン資料 等.
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PowerPoint資料の完成度は、プレゼン結果を左右する大きな要素。 それはわかっているものの、資料作りになんとなく苦手意識を持っている方も多いのではないでしょうか。 今日からスグに参考にできる、3つのポイントを押さえれば、見た目もきれいでわかりやすくなります。 ぜひ、試してみてください。 3つのポイントを押さえると、上図が下図のように大変身!みやすくなります。 余白の取り方で、どこに差が出てくるのでしょうか? 「シートの端ギリギリまで文字やオブジェクトが入っていると、見る人には窮屈な印象を与えてしまいます。 ティーン向けの雑誌などは、ページの枠いっぱいまで、細かい字で情報を詰め込んでいますが、それと同様です。 一方で、十分な余白をキープすると、一見しただけで上品な印象を与えることが可能です。 ビジネス文書で最低でも余白を10mm、できれば15mmくらい空けると、上品な印象を与えます。 ただし、若者向け商品のプレゼンのように「元気の良さ」を打ち出したいなど、余白を少なくすることが効果的な場合もあります」(デザイナー) それでは例を見てみましょう。 オブジェクト同士の余白は、情報の階層で判断 資料の要素となる「テキスト」や「画像」など、オブジェクト同士の余白を意識したことはありますか? 雑誌などが読みやすいのは、その余白が一定のルールでコントロールされているから。 そのコツを聞いてみましょう。 これが決まっていることが、わかりやすい資料の第一歩だといえます」 【資料を構成する要素を整理する】 「このような構造の資料を、すべて同じ余白でレイアウトしてみると、こんな感じになります」 「いかがでしょうか。 それぞれのオブジェクトの関係性が、わかりづらいのではないでしょうか。 それでは、余白の取り方にルールを与えてみましょう。 つまり「4」取ってみましょう。 すると、このようなレイアウトになります。 このように最低の余白を基準に、階層を上げるごとに倍の余白を取るようなルールにすると、構造がわかりやすい、つまり『意図が伝わりやすい』資料になります」 なるほど!言いたいことが多くなると、つい余白を削って書き込んでしまったり、関係性を無視して詰め込んだりしてしまいますが、逆効果なこともあるんですね。 でも、「目立たせたいところは赤字にしよう!」というのは、ちょっと安易なよう。 エディトリアルデザイナーのルールとは!? 「ありがちなのは、目立たせたいという気持ちが強くなりすぎて、さまざまな修飾を重ねてしまうことです。 シートの中にポイントが多くなってくると、修飾文字で氾濫することに。 今回は、このプレーンな状態のシートを、順を追って修飾していきましょう。 だいたいこのような順番で修飾していくと、過度な演出をしすぎず、シンプルかつスッキリ伝わる資料を作ることができます」 それでは例に従って、手順を追って文字の修飾を行いましょう。 「明朝系」は、横線に対して縦線が太く、全体の印象として細いフォントです。 線の太い文字で長い文章を書くと、黒々としたシートになってしまいます。 そのため、長い文章は明朝系がおすすめです。 ただし要点を端的に伝えるプレゼン資料では、長い文章は稀なので、縦線も横線も同じ太さのゴシックが使われることが多いです。 それぞれ、特徴が異なる2つのフォントを、提案内容に合わせて選択してください。 これらすべての修飾を使う必要はありません。 下図1つ目のように、キャッチーな見た目にするために囲みをつい多用しがちですが、より洗練されたシートを作成するには、シンプルな見た目にすることが重要です。 また、囲みを多用しすぎると、ポイントをぼかしてしまうことになります。 そのページの中で、「最も目立たせたいフレーズ」は何かを考えて、ここぞ、というときに使うようにすると、ポイントを的確に伝えることができます。 最後に、それぞれのフォントの特徴をまとめてみました。 「冷静で淡々とした印象があり、ビジネス資料には最も一般的なフォントといえます。 Office標準搭載の『メイリオ』シリーズなども使いやすいですね」 「語りかけるような雰囲気を出すので、サイズを大きめにして、コンセプトワードなどに使うと効果的です」 「これも非常によく使われるフォントですが、気をつけたいのは文字サイズ。 10pt以下にすると可読性が損なわれてきます」 「楽しい雰囲気が出ます。 可愛らしさ、元気で明るい雰囲気などを持っています。 子ども向け、女性向けサービスの資料などでは、大見出しなどで活用できます」 企業によっては、資料用の専用フォーマットがある場合もありますが、今回ポイントに挙げた「余白」「文字修飾」「フォント」の3つの要素については制作者にゆだねられていることも。 非常にシンプルなルールですが、普段の資料作りに活かせるテクニックもあったのではないでしょうか。 一番いいのは、途中までできた資料を、周りの方に見ていただくことだと思います。 その人に『何が伝わったか』『どこがわかりづらかったか』を聞き、それを改善していく中で、紹介したルールを参考にしていただければと思います」(デザイナー) 監修:尾崎文彦(トンプウ).
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前田鎌利 まえだ かまり 1973年福井県生まれ。 東京学芸大学卒業。 ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)などで17年にわたり移動体通信事業に従事。 2010年に孫正義社長(現会長)の後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され第1位を獲得。 孫社長に直接プレゼンして事業提案を承認されたほか、孫社長のプレゼン資料づくりにも携わった。 その卓越したプレゼン力を部下に伝授するとともに、チーム内の会議も改革。 超高速PDCAを回しながら、チームの生産性を倍加させて、次々とプロジェクトを成功させた。 マネジャーとしての実績を評価され、ソフトバンク子会社の社外取締役をはじめ数多くのプロジェクトを任された。 2013年12月にソフトバンクを退社、独立。 ソフトバンク、ヤフー株式会社、大手鉄道会社などのプレゼンテーション講師を歴任するほか、UQコミュニケーションズなどで会議術の研修も実施。 著書に『社内プレゼンの資料作成術』(ダイヤモンド社)などがある。 プレゼン資料のデザイン図鑑 累計18万部を突破!プレゼンの定番シリーズの最新刊『プレゼン資料のデザイン図鑑』から、効果的なスライド実例を紹介しながら、その作成法を解説します。 ソフトバンクで孫正義社長が「一発OK」を連発し、すでに600社で採用された「最強のプレゼン資料作成術」のエッセンスが3分でつかめます! 前田鎌利(まえだ・かまり) 1973年福井県生まれ。 東京学芸大学卒業後、光通信に就職。 「飛び込み営業」の経験を積む。 2000年にジェイフォンに転職して以降、ボーダフォン、ソフトバンクモバイル株式会社(現ソフトバンク株式会社)と17年にわたり移動体通信事業に従事。 営業プレゼンはもちろん、代理店向け営業方針説明会、経営戦略部門において中長期計画の策定、渉外部門にて意見書の作成など幅広く担当する。 2010年にソフトバンクグループの後継者育成機関であるソフトバンクアカデミア第1期生に選考され、事業プレゼンで第1位を獲得。 孫正義社長に直接プレゼンして数多くの事業提案を承認されたほか、孫社長が行うプレゼン資料の作成も多数担当した。 ソフトバンク子会社の社外取締役や、ソフトバンク社内認定講師(プレゼンテーション)として活躍したのち、2013年12月にソフトバンクを退社。 独立後、『社内プレゼンの資料作成術』『社外プレゼンの資料作成術』『プレゼン資料のデザイン図鑑』(ダイヤモンド社)を刊行して、ビジネス・プレゼンの定番書としてベストセラーとなる。 ソフトバンク、ヤフーをはじめとする通信各社、株式会社ベネッセコーポレーションなどの教育関係企業・団体のほか、鉄道事業社、総合商社、自動車メーカー、飲料メーカー、医療研究・開発・製造会社など、多方面にわたり年間200社を超える企業においてプレゼン研修・講演、資料作成、コンサルティングなどを行う。
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