自衛隊式コロナ対策。 クルーズ船で感染者ゼロ「自衛隊式感染症予防法」が話題 「説得力がありすぎる」(ENCOUNT)

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自衛隊式コロナ対策

今ネット上などで話題になっているのが自衛隊の存在だ。 新型コロナ感染拡大を受けて、数々の現場に赴く彼らは、濃厚接触と戦い続けながらいずれの任務でも感染者を出していない。 彼らには独自の「予防マニュアル」があるのだという。 ときには保菌者との濃厚接触が避けられない現場もあるが、隊員の感染事例は海外からの帰国者1人のみ。 いまだ任務中の接触を原因とする感染者は出ていない。 とりわけ医師や政府職員、検疫官の感染が相次いだクルーズ船の任務では、2700人の隊員が対応にあたったにもかかわらず、感染者ゼロで任務を完了したことは特筆すべきだ。 制服組トップの山崎幸二・統合幕僚長は、後日の会見で「しっかりした防護基準を定め、現場で指揮官が徹底し、隊員が実行した。 訓練の成果だと思う」と振り返った。 例えば、クルーズ船では、厚生労働省が設けた基準とは別に自衛隊独自の防護策を講じていたという。 「船内の消毒業務などは防護服を着たうえで手袋を二重にし、防護服との隙間が生じないようにつなぎ目を粘着テープでふさぎました。 さらに靴カバー、目にはゴーグルを着用しました」(防衛省・統合幕僚監部報道官室) 元陸自一佐で、イラク先遣隊長、福知山駐屯地司令などを歴任した佐藤正久・自民党参院議員が解説する。 「今回の新型コロナのようにヒトに感染するウイルスに対応する場合、自衛隊は必ず防護服を着用します。 手袋をして顔も覆い、靴カバーを付けるフル装備です。 任務が長時間にわたる場合は、さらにオムツを着用することもある。 一般的には、頭の部分から順番にお互いの防護服を外していき、最後にお互いの手袋を取るといった手順です。 むしろ多くの場面で、一般の人もやっている基本対策の徹底を心がけた。 ただし、その「やり方」が違うのだという。 「船内でのウイルス感染を避けるため、『手指で何かに触れたらすぐに消毒する』、飛沫によるウイルスの侵入を防ぐため『マスク着用時は鼻にあたる部分を押さえて隙間をなくす』などを徹底しました」(統合幕僚監部報道官室) マスクは鼻まで付ける、ここまではいまや常識だが、そこで鼻回りの隙間をなくす一手間が「自衛隊式」だ。 そうした配慮は洗濯にも見られる。 「洗濯は各自が行ないましたが、感染リスクが高い医官・看護官らは個室の風呂場や部屋に持ち込んだバケツ型の洗濯機を利用し、それ以外の隊員はフェリー内の洗濯機を共有して使いました」(同前) その他の対策としては、「食事の際は対面を避ける」「対面の時は2メートル以上空ける」などがあるという。 新型コロナに限らず、自衛隊の感染症対策は基本を突き詰めることを重視する。 その代表が「手洗い・うがいの励行」だ。 自衛隊OBが語る。 「集団行動が基本の自衛隊では1人が感染症に罹患すれば、部隊の任務自体が行なえなくなってしまう。 そのため、入隊後に教育隊から教えられる基本動作の中に手洗い・うがいの励行があります。 その結果、手洗い・うがいをきっちりやる習慣が身につくのです」 手洗いの励行は、部隊生活の日常にも及ぶ。 「トイレや洗面所に『手洗いの仕方』を解説する貼り紙を出しているところもあります。 それも、小便器の前だけでなく、個室に座ったときの正面にも張られていたりする。 用を足すときに必ず目に入るよう指示の徹底化を図ります」(前出・自衛隊OB) 手洗いにも自衛隊ならではのポイントがある。 「石鹸をつけ両手の平をゴシゴシ前後にこする人が多いですが、そうすると親指と爪の洗浄が疎かになりがちです。 そのため、『親指だけを洗う』『爪の先は別に洗う』『その後、爪の根元を洗う』など、手順を具体的に指示しています」(佐藤氏) そうした指示は足元にも及ぶ。 感染症対応の現場で、隊員自身がウイルスを運ぶような事態を避けるため、例えば、鳥インフルエンザや豚コレラなど家畜に感染症が発生した場合は、現地での活動後、ブーツに付いた土を必ず現場で落とし、靴底の消毒を徹底している。 佐藤氏が続ける。 「海外任務では事前に予防注射を何本も打ちますが、それでも感染症の恐れは消えない。 そのことを隊員にきっちり伝え、手洗いの励行を指示しました。 イラクでは駐屯地の食堂入り口に手洗い場を設け、食事前に手洗いをする動線を作りました」 手洗いに水が使えない屋外での食事の場合は「ウェットティッシュを用いて手指の消毒を行なう」という。 佐藤氏はこう言う。 「自衛隊は以前から感染症に緊張感を持って対処しています。 『自衛隊における感染症対策に関する訓令』や『感染症対策に関する達』により、自衛隊内の各組織での対応や感染症の種類ごとに発生時の報告を義務付けています。 隊員には部隊ごとに発行する『衛生ニュース』で、流行中の感染症とその予防法を伝えています」 そうした取り組みが効果を発揮できるのは、自衛隊という組織ならではの特性による。 「『上意下達』が徹底しているため、組織全体に情報が浸透しやすい。 他の役所や民間と大きく違うところです」(同前) 具体的には、部隊での朝礼・終礼での予防励行の伝達、営舎での10人弱の班単位での指示など、多くの段階で感染症予防の徹底が伝えられる。 近年、自衛隊ならではの危機管理テクニックを取り上げた『自衛隊防災BOOK』がヒットした。 そこでは日頃の防災や減災に役立つ知識や技術が数多く披露されている。 ある現役隊員が語る。 「我々の強みは『健康管理も仕事の一部』と全員が認識していることです」 意識の徹底こそがコロナ予防につながっている。

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自衛隊式コロナ対策

自衛隊式の感染予防対策に注目が集まっている(写真/共同通信社) 世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス。 米ハーバード大学の教授は「世界の人口の70%が感染する」と警鐘を鳴らした。 だが、日本では例外が起きた。 新型コロナウイルスの集団感染が発生したダイヤモンド・プリンセス号。 ここでは、救助にあたった医師や政府職員、検疫官らの感染が相次いだが、自衛隊は2700人の隊員が対応していたにもかかわらず、感染者ゼロで任務を終えたのだ。 日増しに増える各自治体からの要望に応えて、4月14日に自衛隊が公式サイト上で39ページにわたる資料「新型コロナウイルスから皆さんの安全を守るために」を公表した。 日々の生活のなかで実践できる手軽な感染防止法がここでは紹介されている。 照井さんはダイヤモンド・プリンセス号で自衛隊から感染者が1人も出なかった理由を次のように分析する。 「自衛隊には、情報収集と分析のノウハウがあります。 今回の新型コロナウイルスは紫外線に弱いことが判明しています。 彼らが対応にあたった2月は直射日光が強い時間は12〜14時までの2時間程度しかない。 船外での活動はこの間に集中的に行うなど、動くべき最適な時間帯を見極めて行動する癖がついているのです」 そもそも、自衛官は免疫力が高いことも大きな要因だという。 「自衛官には指定場所に居住する義務があって、隊員の約80%は原則として駐屯地や基地の中で生活しているため、夜11時消灯、朝6時起床という非常に規則正しい生活を送っています。 彼らが当たり前のようにやっている習慣の中にはわれわれ一般人でも活用できる、コロナ感染を防ぐヒントがあるという。 「私の妻は、元自衛隊看護師で自衛隊中央病院の感染症病棟に勤務していました。 髪は汚れをためこみやすいので、清潔に保つためにはまとめることが必須です。 彼女は、家庭に感染症を持ち込まないために帰宅したら即、シャワーで洗い流していました」 家の中にウイルスを持ち込むリスクを最小限にするには、どんなに疲れていても、玄関からリビングに直行はNGだという。 帰宅時には次の手順を守りたい。 「玄関で上着と靴下を脱ぎ、使い捨てスリッパに履き替えます。 もし、使い捨てではないスリッパを履くなら、次亜塩素酸ナトリウムで毎日消毒するように努めましょう。 そして、お風呂場に直行し、シャワーもしくは入浴。 同時に、水道水でうがいもします」 かばんなどの持ち物にも気を配りたい。 表面が滑らかなものは、次亜塩素酸ナトリウム水で拭いてからリビングに持ち込むのがベストだ。 次亜塩素酸ナトリウムについて、自衛隊の公式サイトでは、具体的な希釈の方法も紹介されている。 その方法は、きれいに洗った500mlのペットボトル容器に「5%次亜塩素酸ナトリウム(市販品のもの。 『ハイター』など)」を5ml入れてから水で500mlに薄める、と紹介されている。 これにより、0. 05%の次亜塩素酸ナトリウム水ができあがる、これは人体には使えず、モノの消毒に使う。 使用の際は、必ず手袋をはめ、換気をすること。 水以外のものと混ぜないこと。 拭いた後に水拭きをすることが重要だそうだ。 「公共交通機関を利用して通勤しているなら、行き帰りともに綿手袋を着用。 勤務先についたときに手袋を外し、帰りは別の手袋を使います。 帰宅後に外したら、裏側を表に返してゴミ袋へ。 手袋着用前と外した後には手洗いが必須。 外出先で首から上を絶対触らないことも大切です」 外出時にマスクをつけることはもはや常識だが、マスクでおおわれていない目にも注意が必要だ。 「涙には強い殺菌力があり、ほとんどのウイルスや細菌は涙で破壊されますが、新型コロナウイルスは涙では死なないとわかっています。 つまり目から感染するリスクは高いのです。 眉毛や目の横をおおうように作ってある花粉症予防のめがねをしましょう。 普通のめがねでは、ウイルスを防御できません」 買い物に行く時間帯にも気をつけたい。 前述のように、新型コロナウイルスは紫外線に弱い。 「そのため、いまの時期なら直射日光が強い10〜15時に外出するのがおすすめです。 家庭内では、湿度の管理に気を配りましょう。 そのため、室内に洗濯物や濡らしたタオルなどを干して湿度を保ちましょう」 自衛隊が長年蓄積してきた知識と経験をフル活用して、自分と家族を感染から守りたい。

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感染症対策のエキスパート 陸自の対特殊武器衛生隊のみ装備の「B

自衛隊式コロナ対策

tags: , 陸上自衛隊は、核兵器や化学兵器だけでなく生物兵器(生物剤)にも対処できるよう、人員と装備を準備しています。 病原体を特定するだけでなく、患者を隔離収容し治療まで行える装備とは、いったいどのようなものなのでしょう。 万一のバイオハザード、 バイオテロへの備えとして 自衛隊は自己完結型の組織と呼ばれます。 それは医療設備についても同様で、陸上自衛隊にはユニット式の可搬型病院システムといえる「野外手術システム」や、自走できる車載式CTスキャン装置「CT診断車」などがあります。 これらは各地の衛生隊や複数の自衛隊病院に配備されていますが、全国で唯一、東京都世田谷区にしかない衛生科装備があります。 その名は「生物剤対処用衛生ユニット」、通称「B-ユニット」です。 生物剤対処用衛生ユニットを構成するひとつである衛生検査ユニット(柘植優介撮影)。 「B-ユニット」の「B」は「バイオロジカル」、すなわち「生物剤」のことを意味し、たとえば人間が感染すると死に至るおそれのあるウイルスや細菌、毒素のことを指します。 核兵器に比べて高度な技術や多くの製造費用をかけずに、比較的容易に製造することができるため、都市型テロなどでは警戒すべき兵器として、各国で対策が進められています。 生物剤への対策は、陸上自衛隊でも行われていますが、そのなかで唯一の専門部隊として2008(平成20)年3月に新編されたのが、「対特殊武器衛生隊(対特衛)」です。 この部隊は、1990年代のオウム真理教による生物剤の製造や、2001(平成13)年のアメリカ炭疽菌テロを教訓に生まれた部隊で、世田谷区にある三宿駐屯地に所在し、医官(医師である自衛官)や看護官(看護師である自衛官)、臨床検査技師資格を持つ自衛官で編成されてます。 対特殊武器衛生隊は、生物剤の特定から、患者の隔離収容、治療まで一手に行えるのが特徴で、そのための装備が「B-ユニット」です。

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