4月4日発売のヘルシアコーヒー。 高濃度クロロゲン酸と言うのだが…。 「一般のコーヒーの2倍の高濃度クロロゲン酸270mg」が脂肪を減らす、と宣伝するヘルシアコーヒーが発売された。 だが全日本コーヒー協会の見解でも一般のコーヒーに含まれるクロロゲン酸量は1杯あたり280mgでヘルシアより多く、同協会は「花王のやっていることは意味不明」と困惑する。 そもそもヘルシアコーヒーは当初、血圧低減作用をうたう別のトクホで申請しており、今回の再申請時に成分は変えず、意図的にありえないほどクロロゲン酸量を減らした対照商品との比較実験で効果を捻り出し、自社調べで勝手に「一般の2倍の高濃度」だと宣伝し始めたもの。 認可した消費者庁も、有効性を認めた消費者委員会座長である田島眞・実践女子大学教授も、一般消費者の視点が欠落していると言わざるを得ない。 コーヒーに含まれる「クロロゲン酸」というポリフェノールの働きで、脂肪が燃えやすくなり、体脂肪が低減されるのだという。 CMは以下のとおり。 図1クロロゲン酸が一般のコーヒーの2倍と言うが、あくまで自社調べ。 このヘルシアコーヒーに含まれる270mgという量のクロロゲン酸は、本当に「高濃度」と言える量なのか? の宣伝では、「独自の『ナノトラップ製法』を開発。 焙煎で失われがちだった『コーヒークロロゲン酸』を一般のコーヒーの約2倍に高めた」と説明されている(図1) また、では、 「ヘルシアコーヒーに含まれるコーヒークロロゲン酸270mgって、どれくらいの量?」という質問を作り、 「コーヒークロロゲン酸270mgは、一般的なドリップコーヒーにすると、コーヒーカップ約2. 5杯分のコーヒークロロゲン酸量に相当します。 ヘルシアコーヒーは1本当たりの内容量が185gですので、コーヒークロロゲン酸の濃度は約2倍になります。 五訂食品成分表抽出条件(浸出法:コーヒー粉末10g/熱湯150ml)での花王調べ。 コーヒーカップ1杯150ml」 と回答している。 比較しやすいようにコーヒー100ml当たりの量に換算すると、花王調べの一般のコーヒーの含有量は72mgとなる。 ヘルシアコーヒーでは約2倍で146mgだ。 一方、では、コーヒー1杯(約140ml)のクロロゲン酸などのポリフェノール量は約280mgだとされている。 100mlあたりでは200mgとなり、上記のグラフと比較すると花王のヘルシアコーヒーよりも多いことになってしまう。 注)厳密には、コーヒーに含まれるクロロゲン酸以外のポリフェノールを含む可能性があるが、そう解釈してもそれほど大きな差は出ないと思われる。 特定保健用食品(トクホ)の安全性を審査する食品安全委員会の新開発食品専門調査会が2009年7月に出したでは、一般のコーヒー一杯のクロロゲン酸含有量は「30~350㎎」だと書かれている。 1杯を140mlとすると、100ml当たりの量は21~250mgとなる。 ヘルシアコーヒーの含有量146mgは、一般のコーヒーの含有量の範囲内、ということになる。 少なくとも「高濃度」と言うのは言い過ぎだ。 たとえば同じヘルシアシリーズの先輩格にあたるヘルシア緑茶の場合、後から茶カテキンを添加しているので普通のお茶と比べても確かに高濃度になっている。 しかしヘルシアコーヒーについては、同じ評価書の中でも「本食品に含まれるクロロゲン酸類は、原材料のコーヒー抽出液に由来しており、クロロゲン酸類の添加等は行われていない」と明記してある。 つまりヘルシア緑茶のようには添加していない.
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からコーヒーが発売されます。 そこで、コーヒーに関わる特許を4回にわたって紹介します。 この製品はコーヒーを高含有しており肥満改善に効果があるとして特定機能性食品(以下トクホ)に指定されています。 第1回は、コーヒーであるクロロゲン酸類を使用した肥満改善剤に関する特許です。 空腹時にモノを食べると、血糖値が跳ね上がってが分泌されます。 が分泌されると糖が脂肪細胞に取り込まれ脂肪が作られます。 これは肥満の原因の1つであり、血糖値の上昇を抑制できれば脂肪が付きにくくなります。 例えば、雑穀などの食品を普段の食事に取り入れることで肥満の改善になるとされています。 ですが、は好みが分かれます。 実際、私は雑穀の入ったご飯が好きじゃないです。 やっぱ白飯がいいです。 と、いったようにを食べる習慣を付けるのは困難です。 そこで手軽に摂取できる食後の血糖値の急上昇を抑えられる食品が望まれます。 はコーヒーであるクロロゲン酸類にこの作用があることを見出し、特許化しました。 コーヒーなら普段の生活に取り入れるのは容易で、しかも緑茶と違って世界市場でも販売しやすくなります。 この特許のすごいところは特許範囲の広さです。 特許範囲を広くする2つの仕掛けがなされています。 1)クロロゲン酸というのは類似の構造を持つ多種の化合物からなる化合物群です。 この特許ではその中の化合物を個別に指定しています。 個別に化合物を指定することで特許範囲が広がっています。 例えば、コーヒー以外の食品のに血糖値上昇を抑える効果が見つかって健康機能食品にしようとしても、そのの中にの特許に含まれる化合物が1つでも含まれていれば特許侵害になる可能性があります。 2)請求項は血糖値上昇抑制剤とされています。 肥満の原因までさかのぼって特許化しているので、肥満改善以外の用途も特許範囲に入っています。 例えば、他社がコーヒーで「体脂肪が気になる方に」や「血糖値が高めの方に」といったトクホ製品を販売することも難しくなっています。 ネスレが「生豆茶」など世界的に コーヒーの機能性食品をすでに販売していますが、少なくとも日本では上述の健康効果を謳うことはできません。 このような強力な特許を取得するためには、研究に人材・資金・時間がかかります。 それら経営資源を適切に運用するためには、綿密な特許戦略が練られていることが想像できます。 【特許番号】 P5054594 【名称】 脂質代謝改善剤 【特許権者】 株式会社 【課題】 一度に大量の摂取が可能で、日常的に摂取しても負担にならず、かつ安全性に優れ、より高い血糖値上昇抑制効果、高レプチン血症予防・改善効果、高インスリン血症予防・改善効果、脂質代謝改善効果を有する薬剤、食品等を提供する 【請求項】 3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、4,5-ジカフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸及び3-フェルロイル-4-カフェオイルキナ酸から選ばれる1種以上のクロロゲン酸類からなる空腹時血糖値上昇抑制剤。 gomasabatoika.
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からコーヒーが発売されます。 そこで、コーヒーに関わる特許を4回にわたって紹介します。 この製品はコーヒーを高含有しており肥満改善に効果があるとして特定機能性食品(以下トクホ)に指定されています。 第1回は、コーヒーであるクロロゲン酸類を使用した肥満改善剤に関する特許です。 空腹時にモノを食べると、血糖値が跳ね上がってが分泌されます。 が分泌されると糖が脂肪細胞に取り込まれ脂肪が作られます。 これは肥満の原因の1つであり、血糖値の上昇を抑制できれば脂肪が付きにくくなります。 例えば、雑穀などの食品を普段の食事に取り入れることで肥満の改善になるとされています。 ですが、は好みが分かれます。 実際、私は雑穀の入ったご飯が好きじゃないです。 やっぱ白飯がいいです。 と、いったようにを食べる習慣を付けるのは困難です。 そこで手軽に摂取できる食後の血糖値の急上昇を抑えられる食品が望まれます。 はコーヒーであるクロロゲン酸類にこの作用があることを見出し、特許化しました。 コーヒーなら普段の生活に取り入れるのは容易で、しかも緑茶と違って世界市場でも販売しやすくなります。 この特許のすごいところは特許範囲の広さです。 特許範囲を広くする2つの仕掛けがなされています。 1)クロロゲン酸というのは類似の構造を持つ多種の化合物からなる化合物群です。 この特許ではその中の化合物を個別に指定しています。 個別に化合物を指定することで特許範囲が広がっています。 例えば、コーヒー以外の食品のに血糖値上昇を抑える効果が見つかって健康機能食品にしようとしても、そのの中にの特許に含まれる化合物が1つでも含まれていれば特許侵害になる可能性があります。 2)請求項は血糖値上昇抑制剤とされています。 肥満の原因までさかのぼって特許化しているので、肥満改善以外の用途も特許範囲に入っています。 例えば、他社がコーヒーで「体脂肪が気になる方に」や「血糖値が高めの方に」といったトクホ製品を販売することも難しくなっています。 ネスレが「生豆茶」など世界的に コーヒーの機能性食品をすでに販売していますが、少なくとも日本では上述の健康効果を謳うことはできません。 このような強力な特許を取得するためには、研究に人材・資金・時間がかかります。 それら経営資源を適切に運用するためには、綿密な特許戦略が練られていることが想像できます。 【特許番号】 P5054594 【名称】 脂質代謝改善剤 【特許権者】 株式会社 【課題】 一度に大量の摂取が可能で、日常的に摂取しても負担にならず、かつ安全性に優れ、より高い血糖値上昇抑制効果、高レプチン血症予防・改善効果、高インスリン血症予防・改善効果、脂質代謝改善効果を有する薬剤、食品等を提供する 【請求項】 3-カフェオイルキナ酸、4-カフェオイルキナ酸、5-カフェオイルキナ酸、3,4-ジカフェオイルキナ酸、3,5-ジカフェオイルキナ酸、4,5-ジカフェオイルキナ酸、3-フェルロイルキナ酸、4-フェルロイルキナ酸、5-フェルロイルキナ酸及び3-フェルロイル-4-カフェオイルキナ酸から選ばれる1種以上のクロロゲン酸類からなる空腹時血糖値上昇抑制剤。 gomasabatoika.
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