池田信夫氏がツイッターで、コロナウイルスは以前から日本に入っていて、日本人はすでに集団免疫を獲得している可能性があると書いている。 中国との交流が密な国ほど、今回のコロナウイルス騒動で感染者数が想定より少ないらしい。 COVID-19ウイルスは去年11月に生まれたわけではなく、もっと前からあったはず。 日本の「感染者」の異常な少なさは、かなり前にコロナウイルスが入って、多くの人が抗体をもっていると説明することがもっとも合理的。 — 池田信夫 ikedanob 感染が始まってから死者が出るまで2~3ヶ月かかるのが普通だという。 だとすると去年秋から中国では感染が始まっていて、中国人が日本でウイルスをばらまき、多くの日本人に抗体ができた可能性が強い。 1月末まで日本ではコロナの検査をしなかったので発見されなかっただけだろう。 — 池田信夫 ikedanob 奇妙なのは、去年12月まで「インフルエンザ」の患者が史上最高のペースで増えていたのに、年明けから急に減ったこと。 去年増えた肺炎の患者はコロナだったんじゃないか。 — 池田信夫 ikedanob この仮説が正しければ、コロナウイルスに対する対策は、多くの国でもっとずっと緩くてよい可能性がある。 インドやフィリピンのような貧しい人が多い国が、国民に一部地域で自宅待機を強いているが、死者数を基準にした場合、 自宅待機による貧窮による死者数 > コロナウイルスによる無対策状態での死者数 となっては意味がない。 医療データコンサルタントの方は、ツイッターで、「英国人の半数がすでにコロナウイルスにかかっている可能性がある」というニュースに関して、そのニュースは正しい可能性があり、「医療と経済」の両方がわかっている人がいないことが問題だと書いている。 前から言っているけど、日本でもこういう可能性は十分あるんだよ。 この可能性を検証するには、企業検診等、診療と関係ないところで抗体検査をすれば良い。 医療と経済の両方を分かる人がいないのが問題なのだろうか。 特定の死因の場合だけ、命の値段をインフレさせないで欲しい アメリカはコロナウイルスのために、約200兆円の予算を計上した。 アメリカ経済が受ける損害は、コロナウイルス対策のための各種自主規制によるものがほとんどだ。 自主規制による損害が、仮に200兆円だとするなら、それによって何人の命が救えたのか、他の死因との比較が必要ではないだろうか? コロナウイルスによる致死率が1. 014=400万人である。 014=151万人)。 実際には、日本での致死率は、もっとずっと低いだろうから、一人の命を延長するためにかけたお金はもっとずっと高いことになる。 致死率が0. 5%で、感染する人数が全人口の50%程度なら、死者数は、30万人程度になる。 今回のコロナウイルス騒動に対する対策で不明瞭なのは、コロナウイルス感染防止のための経済的な費用が、他の死因による死亡者減少の予算と整合しているのか?という点である。 餅の誤飲による死亡を防止するための費用が、一つの命当たり1986万円もかかっているはずがない。 各国の政治家は、いくらの費用をかけて、何人の命を延長させるつもりなのか、明確にした方がいいのではないだろうか。 一つの命を延長させるための費用が、他の死因による場合と比べて、異常に高いなら、その政策はやりすぎだろう。 ここまで、 命を救うではなく、 命を延長させると書いてきたが、すべての人間はいずれ死ぬのである。 ましてや、老人は先が短く、コロナウイルスで主に死亡するのは高齢者である。 その点も勘案して政策の優劣を比較するとさらによいだろう。 6万円をかけたことになり、前者より費用対効果が高い。 死者数を減少させるための政策を採る場合、一つの命を1年延長させるために、いくらのコストをかけるのか明らかにして欲しい(日本で予防的に死亡者数を減らせる費用対効果の高い政策は、中長距離ミサイルを配備することだろう)。 カテゴリー• 3 アーカイブ• 3 人気記事(過去1ヶ月)•
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中野剛志 [評論家] 1971年生まれ。 元・京都大学工学研究科大学院准教授。 専門は政治経済思想。 96年に東京大学教養学部(国際関係論)を卒業、通商産業省(現・経済産業省)に入省。 2000年よりエディンバラ大学大学院に留学し、政治思想を専攻。 05年に博士号を取得。 主な著書に『日本思想史新論』(ちくま新書、山本七平賞奨励賞)、『TPP亡国論』(集英社新書)、『国力論』(以文社)、『富国と強兵』(東洋経済新報社)、『目からウロコが落ちる 奇跡の経済教室【基礎知識編】』(KKベストセラーズ)など。 DOL特別レポート 内外の政治や経済、産業、社会問題に及ぶ幅広いテーマを斬新な視点で分析する、取材レポートおよび識者・専門家による特別寄稿。 各国は国境管理を厳格化し、医療物資を奪い合い、財政規律を捨てて巨額の財政出動を行った。 これは、90年代以降、大きな影響力を持ってきた新自由主義というイデオロギーの終わりを意味する現象かもしれない。 コロナ対策としてスウェーデンなど一部の国で試みられた「集団免疫」戦略の失敗もまた、新自由主義の終焉を暗示しているように思える。 スウェーデンの「集団免疫」戦略 ICU利用では「命の選別」も 「集団免疫」戦略というのは、あえて都市封鎖など厳格な感染防止策をとらず、むしろ多くの人々に感染を経験させることで、免疫を獲得させて、感染症の早期収束を図るという戦略である。
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「東京でも5千人の無作為検査をすれば信頼できる数値が得られる」 [ロンドン発]朝日新聞にが掲載されました。 イスラエルのヘブライ大学のアムノン・シャシュア教授のインタビュー記事です。 「新型コロナウイルスの影響で外出禁止や自粛が長引く中、いつどうやって『解除』を進めていくか」という出口戦略がテーマです。 欧州でも都市封鎖(ロックダウン)が長引く中「生命も大事だが、経済を殺してしまうわけにはいかない」という議論が沸き起こっています。 シャシュア教授は自動運転分野のキーマンで、イスラエルで最も成功したエンジニアの1人だそうです。 ポイントは次の通りです。 ・ワクチンができるまで、67歳以上や持病を持つ人を高リスク、それ以外を低リスクのグループに二分し、低リスク・グループだけ外出を許可 ・若者たちに徐々に感染が広まり、数週間から数カ月後に十分な人数がウイルスへの免疫を獲得し、感染が広がりにくい状況だと判断すれば高リスク・グループの外出も認める ・感染者が出ても十分なベッド数とそれに応じた人工呼吸器、医療スタッフがいれば命は救える ・高齢者と若者が同居するケースのうち半数は別居の選択が可能。 残りの半数は別居が難しいので全員を高リスクに分類 ・日本でも東京でサンプリング調査を実施すれば人工呼吸器(ICU)に何床の余裕があれば外出禁止を解除できるか計算できる。 5000人の無作為検査をすれば十分に信頼できる数値が得られる 「集団免疫」論の落とし穴 この議論はロンドン在住の筆者にとっては既視感があります。 シャシュア教授の主張は、一定の人が新型コロナウイルスに感染して抗体を持つようになれば、その人が壁になって感染の拡大を防ぐという「集団免疫」論に基づいているように見えます。 出口戦略ではなく入口戦略で「集団免疫」論に惑わされ、大きな痛手を被ったのがイギリスです。 まずイギリスの教訓を見ておきましょう。 ・英政府は全国9カ所にコロナ専用臨時病院をつくると発表したが、重症・重篤患者用だったロンドンのNHS(国民医療サービス)ナイチンゲール病院(4000床)はガラガラ。 他の病院では軽症・回復者用に切り替える計画も。 人工呼吸器を装着しても患者の約半分は死亡している。 ・老人ホームで亡くなる高齢者が続出。 感染症数理モデルのスペシャリスト、英インペリアル・カレッジ・ロンドンのニール・ファーガソン教授は「高齢者や持病のある人を社会から隔離しつつ、若者や健康な人の外出を認めて経済活動を再開させるとどうなるか。 欧州連合(EU)離脱を控える英政府は当初、経済への影響に配慮して感染の緩和策をとり「集団免疫の獲得」をゴールにしていたフシがありありとうかがえます。 ボリス・ジョンソン首相は当初、コロナ対策の国家緊急事態対策委員会(コブラ)をマット・ハンコック保健相に任せて5回も欠席。 封じ込め・遅延・研究・緩和の4段階からなる行動計画を発表した3月3日の記者会見では感染者と握手したようなお気軽発言をして物議を醸しました。 「集団免疫」論を捨てて、厳格な封じ込め策に改めて舵を切ったのは、ファーガソン教授が緩和策だと死者はイギリスで26万人、アメリカで110万~120万人に達するとの報告書を公表した1週間後でした。 当初、緩和策をとった結果、ジョンソン首相自身も感染、一時はICUに運び込まれ、生死の境をさまよいました。 4月30日、復帰後初の記者会見でジョンソン首相は「流行のピークは越えた」として来週にも包括的な出口戦略を示す考えを明らかにしました。 「スウェーデンはニューノーマルのモデル」か スウェーデンも、当初のイギリスと同じように「集団免疫」論をとり、都市封鎖をしませんでした。 大規模な集会は禁止されていますが、レストラン、バー、学校は開いたまま。 社会的距離は強制ではなく、奨励されています。 100万人当たりの死者数は256人と、スペイン525人、イタリア463人、イギリス394人、フランス373人に比べるとまだ低いため、世界保健機関(WHO)から称賛されました。 「スウェーデンはニューノーマルのモデルを表しています。 私たちが都市封鎖のない社会に戻りたいのであれば」(WHOで緊急事態対応を統括するマイク・ライアン氏) スウェーデンの状況を見ておきましょう。 こうした国が壁になり、スウェーデンへの新型コロナウイルスの侵入を防いだ可能性がある ・スウェーデンのある病院のガイドラインでは(1)80歳以上(2)70~80歳で臓器1つ以上に疾患のある人(3)60~70歳で臓器2つ以上に疾患のある人はICUで治療しない 「集団免疫」論は究極の選択 WHOのライアン氏の発言に対する批判も少なくありません。 「集団免疫」論が恐ろしいのは一体どれだけ感染者が広がり、何人が犠牲になるのか正確には読めないところです。 生命の取りこぼしが出るのを承知の上で「集団免疫」論をとるかどうかは究極の選択と言えるでしょう。 ファーガソン教授は韓国を念頭に次のモデルを推奨しています。 徹底した都市封鎖と社会的距離で流行を制御する。 次に大量のPCR検査で無症状や軽症の感染者をあぶり出して隔離する。 日本もいつまでも外出を自粛しているわけにはいきません。 社会的距離をとればとるほど経済は中小・零細企業、フリーランスといった末端から壊死していくのは避けようがないからです。 ワクチンや治療法が見つかるまで、大量検査による感染者のあぶり出し、コンタクト・トレーシングをどのように組み合わせて、感染を制御しながら経済を再開していくのか。 イギリスで実際に「集団免疫」論の実践を体験した筆者にとっては「集団免疫の獲得を目指す」のは悪夢としか言いようがありません。 (おわり).
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