移動: , センターピボットは、アメリカ合衆国のグレートプレーンズにおける灌漑方法である。 乾燥地域でも大規模に作物を栽培できるよう、地下水をくみ上げ、肥料を混入した後、自走式の散水管に圧送し、平均は半径400m、大きいものは半径1kmにもおよぶ円形農場に水をまく。 散水器の周回数は気候や土壌、作物により異なるが、おおよそ一日1~12回程度で、移動速度の速い周辺部の散水量を多くして、散水の不均一を防いでいる。 この方法は、アメリカ合衆国だけでなく、サウジアラビアなどの、産油国でも使用されている。 センターピボット農法によって、サハラ砂漠でも作物を育てることが出来る。 乾燥地帯でも作物を育てることが出来るセンターピボット農法は、一見してとても有効な方法に見える。 しかし、現在この方法には大きな問題が発生してきつつある。 水資源の枯渇 まず第一、に水資源の枯渇が考えられる。 グレートプレーンズで使われている地下水は、オガララ帯水層と呼ばれる地下水層帯からくみ上げられている。 これは、降雨がしみ込んで地下水を涵養する速度よりももっと速い、自然に涵養される速度の何倍もの速度で水を吸い上げているからである。 「1秒間にオガララ帯水層の水が25mプール1つ分、380立方m減少しています」と語る学者もいる。 この勢いで水を使い続けると、70メートルの帯水層は数十年で汲み尽くしてしまう。 すでに、カンザス州などでは、水不足から離農する農家が出始めているが、こうした場所はすぐに円形のまま砂漠化してしまう。 塩害 乾燥地では水分が浸透・蒸発しやすい。 そのため、安易な水分散布を行うと、地下深く存在していた塩分が水に溶けて塩水になる。 センターピボット農法は、大量の地下水を散布するので直接作物に塩害は起こらないが、散布した水が土壌のミネラル塩層を透過しているので、排水には塩分が増える。 排水が河川や湖、地下水層に流れ込み、排水が混じった水には土壌から溶けた塩分がすべて含まれており塩分濃度が上がってしまう。 一般的に農作物は塩分の多い環境では生きていくことができない。 塩害が発生すると、その土地での農作物の育成が妨げられ農業的な価値を失う。 水質汚染 センターピボット農法によって散布される水には農業の肥料、農薬が混入されている。 その水が表層から帯水層へ浸透する水の中に、農業の肥料、農薬が混入し、健康への被害が心配される。 オガララ帯水層の水は飲料水としても用いられているので、排水がオガララ帯水層に浸透してしまえば国民の飲み水を危険にさらしてしまう。 米国は世界一の農業国であり、世界の穀物の16%生産し、世界の穀物貿易に占める米国の割合は、穀物全体で31%にものぼる。 日本は食糧輸入大国であり、財務省貿易統計によれば、米国は日本の食糧輸入額の約25%を占める最大の輸入相手国である。 しかし、灌漑農業の危機によって、米国での穀物生産が落ち込むことにでもなれば、食糧の多くを米国からの輸入に頼っている日本が大きな影響を受けることになるだけでなく、世界的な食糧事情に悪影響を及ぼすことになるだろう。 参考:週間エコノミスト 9月20日号(毎日新聞社).
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荒涼とした砂漠に現れた、緑の真円。 なんだと思いますか。 これはセンターピボット方式という灌漑農地です。 水を十分に供給できれば、こんな不毛の地でも農業が可能になります。 潅漑は用水路を建設して、遠くの河川や湖から水を得ることだとばかり思っていましたが、ここには用水路が存在しません。 代わりに、地中深くから膨大な量の地下水が汲み上げられて、栽培を維持しています。 食料生産を向上させるため、人類はこんなところにまで、開発の手を伸ばしています。 年々増え続ける食料需要は、こうして供給が支えられています。 なぜ、農地が円いのか? センターピボット方式の仕組みは、まず農地の中心から地下水を汲み上げ、化学肥料を混入した後、車輪のついた散水アームをとおして、コンパスで円を描くように水をまいていくというものです。 散水アームのパイプの長さは平均で400mで、大きいものは半径1kmにもおよびます。 こうして広範囲に水をまき、巨大な円形農場を形成します。 そして、栽培されたトウモロコシなどの穀物は、多くが輸出用の食料や家畜の飼料となります・・・。 日本で消費されている穀物や食肉も多くは、これらの円形農場にそのルーツを辿ることができます。 乾いた穀倉地帯 アメリカ中部にはグレートプレーンズと呼ばれる雨の少ない半乾燥地帯が広がります。 しかし、社会の教科書では、アメリカの大穀倉地帯と記されていました。 「こんな所が・・・なぜ?」・・・中学生だった当時、少し不思議に感じたのを覚えています。 その疑問が氷解したのは、センターピボット方式という潅漑農業を知ってからでした。 センターピボット方式は、サウジアラビアなどの砂漠地帯にも多々見られますが、グレートプレーンズが広がるアメリカ中部の円形農場が、規模も数も群を抜いています。 調べてみると、ここにはオガララ帯水層という広大な地下水脈が存在しています。 水量は4兆立方メートル。 これは、琵琶湖の平均貯水量の実に140倍にも相当します。 それから、もう一つの疑問。 雨の少ないこんな地域に豊富な地下水が眠っているという謎については、有史以前の気候変動に答えがありました。 地球は、過去に氷河期と間氷期を、数万年周期で何度も繰り返してきました。 北米大陸においては、氷河期になると、北極の氷床が、五大湖はもちろんニューヨークの辺りまで張り出してきます。 その結果、気候は大きく変動し、現在は砂漠であるような地域であっても温暖で湿潤な草原や樹林帯に姿を変えます。 グレートプレーンズもその例外ではなく、氷河期には多くの雨が降る地域でした。 その間、大地は降り注ぐ雨を地下に溜め続け、巨大な地下水脈が誕生したのです。 このような生成過程から、今日、センターピボットで利用されている水は、長い年月眠り続けていた特性から「化石水」と呼ばれています。 これは、現在のグレートプレーンズの衛星写真です。 農地はすべて円形。 美しい幾何学模様ですが、同時に、これら無数の緑の円形はすべて、地下から汲み上げた「化石水」で維持されていることを意味します。 こうしたセンターピボットを導入している農地は25万ヶ所もあり、今も猛烈な勢いで「化石水」を汲みあげ続けています。 その量たるや、推計で1秒間に25mプール一杯分であるとか、1日に長野県最大の湖である諏訪湖2杯分であると言われています。 したがって、石油などの化石燃料と同じく、グレトプレーンズの「化石水」も枯渇に向けて減少し続けています。 食育 広大な国土で農業を営むアメリカでは、生産される食料が国内だけで消費できるはずもなく、余った食料の安定した輸出先を必要としていました。 そして、戦後、その有望なマーケットとして、標的にされたのがわが国でした。 ところが、当時の日本では、コメが完全な主食として定着しており、アメリカの穀物を安定的に輸入させるためには、とにかく、日本人をパン好みに変える必要がありました。 これが、悪意とも言える「食育」の始まりです。 アメリカの戦略として、昭和31年、「キッチン・カー」という呼ばれるバスが「栄養改善・粉食奨励」をスローガンに掲げ、全国の農村を訪れて、小麦・大豆料理を実演しながら宣伝活動を行いました。 キッチンカーの料理には大豆油のフライや炒め物、麺類では、スパゲティなどがあったそうです。 キッチンカーの経費は、小麦と大豆を使うという条件で、アメリカ西部小麦連合会が全額負担したそうです。 日本がまだまだ貧しかった時代です。 珍しい料理の宣伝効果はとても大きく、どこでも写真(右)のような盛況だったそうです。 その時配布されたパンフレットには、あろうことか「白米の過食は短命のもと」「日本人の早老短命は米の大食や偏食による」などと、とんでもないデタラメがまことしやかに書かれていたそうです。 また、圧力に負けた日本政府がアメリカのマーケット戦略に迎合した結果、日本の学校給食から米飯が消えてしまいました。 アメリカの余剰農産物を消費しつつ、日本の子供たちの嗜好をパン好みに変えるという一石二鳥をねらった政策のためです。 それ 以後20年間、昭和51年に、米飯給食が開始されるまで、日本の子供の昼食は、すべてコッペパンや麺などの粉食が続きました。 当時(昭和31年)の学校給食広報にも・・・ ・日本人が早老短命なのはコメの大食偏食が原因 ・コメは主食という観念を捨てよ ・コメは高血圧の原因 ・・・などと、あからさまに米飯を否定し、粉食をあおる内容が掲げられていました。 アホすぎます。 日本はこれ以降、減反政策を拡大しながら、コメの生産量を調整し続けました。 それだけでなく、同時期から、わりと生産量の多かったはずの小麦や大豆の畑も姿を消し始めています。 なるほど。 こんな裏事情があったんだ。 私は、米飯が再開されて間もない昭和50年代に学校給食を食べていましたが、それでも、その頃の給食を思い出すと、米飯などは月に1度くらいしかなかったように記憶しています。 ・・・日本の給食なのに、パン食が圧倒的に多かった理由が、これでやっと分かりました。 時は流れ、平成の世になり、パンは日本人の食生活にすっかり浸透しました。 今日の日本人は、ハンバーガーや食パンをぱくぱく食べます。 輸入肉をムシャムシャ食べます。 今さら昔のように、コメ中心の食文化に戻れるでしょうか。 まず無理です。 Xデー 私は少し恐い。 オガララ帯水層の「化石水」が涸れる日がやってくると何が起きるか・・。 センターピボット方式が崩壊し、輸出に回す穀物が不足した場合、アメリカの食文化を受け入れ、パンをたくさん食べるようになった日本人に、アメリカ人は自分達の食料を少しでも分けてくれるでしょうか? 全くあり得ないことです。 それに対しては、「またお米を食べればいいんだよ!」・・・素晴らしい解決策です。 「私たちは日本人なんだ。 その気になれば、また、コメの文化を取り戻せるよ。 」・・・と、楽観的に明るい未来を描きたいのですが、その前に減反政策ですでに荒廃した田んぼを耕して復活させないといけません。 その面積はすでに滋賀県に相当するそうです。 誰が耕すんだろう?現在の農業従事者の平均年齢は65才を超えています。 若い世代を育てるのに、何年かかるだろうか。 ・・・そして、ご飯大好きな子供たちを育てるのに何年かかるだろうか。 そもそもハンバーガーやピザ、パスタの大好きな親たちにそんな事ができるのでしょうか。 一筋の光 給食はほとんどパンの思い出しかない私ですが、現在の小中学校では、米飯の回数が週平均3回まで回復しているようです。 誤解がないように付け加えておきますが、私はコメだけを奨励するなどというつもりはありません。 だって、私はラーメンが好きなんです・・・。 フランスパンも大好きです。 ピザやパスタ、ハンバーガー、そして、うどん。 それぞれ素晴らしい食文化によって育まれた食べ物です。 こんなにたくさんの食べ物に出会える日本に生まれて、本当によかったと思っています。 工業立国で発展してきた日本。 いつしか、農業を軽視する風潮が生まれ、「農業では世界に勝てない、通用しない。 」という固定観念が長年支配してきました。 しかし、私は、日本の農産物は、農業政策さえまともなら、十分に世界と戦えると思っています。 「日本は小さな狭い国。 」という固定観念も間違っていると思います。 荒廃した農地を甦らせ、コメだけでなく、他の穀類、野菜類もバランスよく作付けすれば、日本の国土は十分に広いと考えられます。 うまくやれば、すでに多彩な日本の食文化は、さらに奇跡的な進化を遂げる可能性があります。 21世紀の日本は農業に大きなチャンスが秘められていると思います。
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平行リンクを採用する訳についてつらつらと… マイコンカーで採用されているステアリング方式は大きく分けて二つ、「センターピボット」方式、「アッカーマン・ジャント」方式である。 自動車で採用されている方式は後者で、前者は日常であまりお見かけしない、特殊車両の除雪グレーダーぐらいだろうか? マイコンカーであれだけ速く走行するのだから、意外と実車でもイケイケじゃないのか?と思うところであるが、構造的に実用的でないので採用されていないと思われる。 ピボット方式においての論文も少ない。 アッカーマン・ジャント方式については自動車工学において、当たり前な位置づけである。 軽く説明をすると、コーナリング中の4輪の旋回中心点を1点にして無駄のない(旋回中心点を他に作らない)コーナリングを行おうと、採用された方式を言う(アッカーマンジオメトリー)。 左右のステアリングの切れ角を変える事で、これを実現している。 最もな理論であるが、私は以下の理由より、平行リンク(左右の切れ角が同じ)を採用した。 限界走行のみで、旋回時の内輪荷重が限りなくゼロに近い状態であるので、スリップアングルがほぼゼロの時にしか成立しないアッカーマンジオメトリを取り入れてもあまり意味がないと考えられる。 2.直進位置からコーナへの突っ込みを鋭くできる 直進位置からの操舵応答性はアッカーマンよりも優れている。 直進位置からステアリングを切る時はまず、イン側に加重がかかる、その時アッカーマンの場合は、目標のステアリング角よりも余計に切っていることになる。 インに加重がかかるのはほんの一瞬で、その後はアウトに加重がかかる。 アウト側のステア角はもちろん目標のステアリング角。 この時、一瞬余計なスリップ作用を生み出す。 これが応答性を悪くしていると思われる。 ピボット方式の特性も平行リンク同様、直進位置からの操舵応答性は良い。 3.アッカーマン理論曲線を実現するのは非常に難しい 内輪外輪の切れ角の関係をアッカーマン理論曲線と呼ぶ。 トレッドとホイルベースが決まればアッカーマン理論曲線が算出できるが、それを実現するリンク機構を作製するのは大変難しい。 作製して実現されている皆さんが「擬似」(完全に一致している訳ではない)と呼ぶのもその為だと思われます。 以上 パラレルリンク(平行リンク)方式こだわる訳をつらつら書いてみました。 ピボットじゃなくなぜ平行リンクかというと… ピボットについてアマリ調べていない… やっている人が多いので、きっと誰かが研究しているはず… 平行リンクの方が見た目が個人的に好き… と特に理由はなしなわけで….
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