生命保険の加入を検討しようと、相談しに行ったり、資料や記事を読むとと出てくる 「 予定利率」という言葉。 ざっくり言うと、 保険契約時の予定利率が、 高ければ良い保険、 低ければ良くない保険、となります。 この記事では「予定利率」について、初めてこの言葉に触れた方にも分かりやすく、 図や(私が実際に入っている保険の)具体例を交えて詳しく説明していきます。 現在(2019年10月現在)の予定利率は、 過去に比べると低い水準になっています。 ・生命保険への加入を検討している方は 『これからどのような生命保険を選んだら良いのかが分かります』 ・すでに加入している方は 『自分の保険が良いものなのかそうでないのかが分かり、保険見直しのきっかけになります』 少し聞きなれない言葉や、数字がたくさん出てきてしまいますが、詳しい説明のためご容赦ください。 皆様にぜひしっかりとご理解いただきたいので、最後まで読んでいただけると幸いです。 保険会社は預かったお金をいろいろな方法で運用しているって知ってましたか? 契約者に約束した保険金や満期金をちゃんと支払えるように国債を買ったり株を買ったりしてしっかり運用しています。 詳しくは 1-3で説明します。 1 予定利率とはなにか 「 予定利率」とは 簡単にいうと、 保険会社が契約者に約束する運用利回りのことです。 「予定利率」が 高く設定されていると 保険料は安くなります。 「予定利率」が 低く設定されていると 保険料は高くなります。 くわしく説明していきましょう。 1-1 「予定利率」は保険料を計算する時に使う要素の一つ 保険会社が保険商品の 保険料を計算する時、 3つの「基礎率」(保険料のもととなる数値)というものを用います。 その一つが「 予定利率」です。 少々難しいかもしれませんが易しい言葉で解説しましょう。 3つの「基礎率」とは ・ 予定利率 ・予定死亡率 ・予定事業費率 この 3つの「基礎率」で保険会社は保険料を計算します。 契約者に有利になるよう 約束した保険金を払えるよう がんばって運用していきます。 運用によって得られる収益を予定して 一定の利率で保険料を割り引きます。 この時に使用する利率を「予定利率」といいます。 すなわち、 予定利率が高い(収益が高いと予定)と 割引率も高くなり、 保険料は安くなる。 予定利率が低い(収益が低いと予定)と 割引率も低くなり、 保険料は高くなる。 このときの計算に用いられる死亡率を 予定死亡率といいます。 保険会社は新契約を募集したり、保険料の収納・契約の維持管理など経費がかかります。 運営上 必要とする経費をあらかじめ保険料の中に組み込んでおり、この 割合を予定事業費率といいます。 以上 3つの「基礎率」を用いて保険料が決まるわけです。 早いはなし、 ・ 保険会社が運用でどれくらい収益をあげるか ・ 何人が死亡して保険金がいくら支払われるか ・ 運営にどれだけ経費がかかるか によって保険料が計算されます。 1-2 予定利率は高ければお得 「予定利率」とは 運用によって得られる収益を予定して 一定の利率で保険料を割り引く、この時に使用する利率を「予定利率」と説明しました。 運用による収益が高いと予定すれば、保険料から多く割り引ける、すなわち保険料を安く設定できるということです。 では予定利率が高いと何がいいのでしょうか。 当時の「予定利率」は 5. 5%でした。 85%です。 では、同じ年金額と払込期間で保険料がいくら違うか見てみましょう。 A生命 個人年金 26歳女性 65歳払込 年金額 75万 10年確定年金 驚きではないでしょうか! 同じ保証で、契約した時期でこんなにも違うんですね 保険料は 1992年のときは 5,932円。 同じ 26歳の人が今から個人年金を加入すると、同じ保証額で保険料はなんと、 14910円。 5倍 も違います。 予定利率が違うとこんなにも違うんです。 予定利率が高いほうが安くて済むので、 安い保険料で大きな保証が持てるんです。 私はこの個人年金はこれまでもこれからも何があっても解約しない!と決めています。 いわゆる「 お宝保険」です!。 1-3 予定利率は国債の利回りに左右される 1992年の個人年金の予定利率は 5. 今は 0. 85%でした。 ではなぜ、時期によって「予定利率」が高かったり低かったりするのでしょうか。 保険会社は約束した保険金 死亡保険金や満期金など をちゃんと払わなければいけません。 そのため、預かった保険料はより 安全に、確実、有利に長期で運用していかなくてはなりません。 保険会社は主に有価証券(株式や公社債)や、中小企業への貸付、不動産などで運用していす。 有価証券は運用全体の8割を占めます。 その有価証券の内訳をみてみましょう。 <保険会社資産運用状況 有価証券内訳(2016年度)> よりグラフ化 契約者から預かった保険料を安全に確実に運用するためには、あまりリスクの高い商品で運用はできません。 上記グラフからわかるように安全性の高い 国債で運用しています。 国債で運用しているということは、 国債の利回りがいいときは保険会社の運用もいいということになります。 すると 予定利率も高くなるわけです。 下のグラフでわかるように 1992年の 10年国債利回りは 5. 573%です。 私の個人年金も予定利率 5. 5%でした。 2017年は 0. 264%です。 もうおわかりですね。 国債の利回りが高いと「予定利率」も高く、低いと「予定利率」も低くなります。 <国債の応募者利回りの推移> (昭和49年(1974年)~)よりグラフ化 1-4 国が定める「標準利率」を参考に「予定利率」がきまる 「予定利率」は保険会社が決めます。 しかし、好き勝手に決めているわけではありません。 金融庁が「 標準利率」というのを定め、各保険会社はその「標準利率」を指標に予定利率を決めています。 この「標準利率」も国債と関係しているので、 利回りが高いと「標準利率」は高く、 利回りが低いと「標準利率も」低くなります。 「標準利率」は保険会社の健全性を確保するため 1996年 4月に新保険業法で施行されました。 1996年 4月以降 2. 75% 1999年 4月以降 2. 00% 2001年 4月以降 1. 50% 2013年 4月以降 1. 00% 2017年4月以降 0. (参照:) 国債の利回りをもとに算出しているので、 どんどん低くなっていったのですね。 「予定利率」は「標準利率」の数値を必ず適用しなくてはいけなということではなく、この数値を指標に各保険会社は「予定利率」を決めています。 2 過去から現在の予定利率をみてみよう 2-1 過去から現在の推移 1章で予定利率とはなにか解説してきました。 お分かりいただけたと思います。 では、昔の「予定利率」はどのくらいだったのでしょうか。 過去から現在までの「予定利率」をみてみましょう。 保険毎日新聞社「生保商品の変遷」 1976年頃から 1995年くらいまでが、「予定利率」が高かったことがわかりました。 2-2 いつ(何年に)保険契約したのか確認してみよう もしあなたが、貯蓄性の保険(死亡保険終身、個人年金、学資保険、養老保険)に入っていたら、保険証券や契約内容のお知らせなどで、 何年に契約したか確認してみてください。 筆者のように、いわゆる お宝保険かもしれません。 または、「予定利率」が今よりは少し高かった。 など確認ができます。 2-3 予定利率が高い時に入った保険は継続を 「予定利率」は基本、 加入時からずっと変わらず固定です。 (変動利率タイプもありますが) 現在(2019年10月現在)の「予定利率」は低いですが、 高い時に入った保険は高いまま続きます。 ですので途中で解約はしないほうがいいです。 「払済保険」は以降の保険料の払い込みはやめて、保険金(満期金)は少なりますが契約は続くというものです。 払済にしても予定利率は高いままなので少ない保険料で大きな保証を持つことができます。 より 〇「 定期保険特約付終身保険」という保険商品がありました。 (今もあります)。 この保険は数年経ったら更新をするというものですが、 更新時はその時の「予定利率」と年齢で保険料が決まってしまいます。 せっかく予定利率が高い時に加入したのに、更新時に利率ががたんと低くなってしまいます。 すると、予定利率が高かった終身保険部分がそのままの利率で継続されます。 より 2-4 保険の見直し・更新時は一歩踏みとどまろう 保険の見直しや更新時は、すぐに更新はせず、 一旦踏みとどまって考える(調べる)ことを強くお勧めします。 更新時に保険の担当者はきちんと予定利率について説明することになっていますが、よくわからないで「 はい更新します」と言ってしまうと 低い利率になってしまいます。 また、良くないことに、 保険証券に予定利率が書いていない場合もあるので注意が必要です。 保険の見直し時や更新時は、『 保険会社』に予定利率を直接確認しましょう。 3 予定利率が低い時の、保険の選び方 予定利率が低い昨今、利率が低いまま固定してしまうのはいけません。 保険は長期にわたるものなので、 将来、市場の金利が上がってきたときに、自分の保険の利率は上がらないからです。 「銀行のほうが金利は良い」「新しい保険がお得だ」というようなことにもなりかねません。 ではどうのような保険を選んだらいいのでしょうか。 3つの選び方を案内しましょう。 3-1 積立利率変動型終身保険 予定利率が低いまま固定してしまうのがだめなら、どうすればよいのでしょう。 「変動」にすればいいのです。 利率変動は、 市場の景気に応じて利率が変動するものです。 金利の変動に対応できます。 「 積立利率変動型終身保険」です。 現在は予定利率は低いです。 円建ての商品の利率が低いのなら、 外貨建ての商品にすればいいのです。 米国ドル建終身保険で予定利率『3. 2%』という会社もあります。 米国や豪州などの国債は日本の国債より利回りが高いので、予定利率が高くなります。 すなわち 同じ保障なら予定利率が高い外貨建ての方が保険料は安くて済みます。 為替リスクの影響も考慮しなければいけませんが、満期時に戻ってくる解約返戻金は、基本的に「外貨建て終身保険」の方が多くなります。 注)外貨建て保険は、保険金や満期金を受けとるときは為替リスクがあります。 「円」と「外貨」の交換相場は、外国為替市場によって時々刻々変動する。 外貨を円に換算して受け取るときは、為替レートが購入時より円高になれば為替差損 円安になれば為替差益。 一般の生命保険 一般勘定といいます は「定額保険」です。 額が定まっているということです。 予定利率が低いまま、利率の変動もせなく、そのまま固定されているのです。 一方変額保険は、特別勘定といって、預かったお金の一部を、主に 株式や債券に投資して積極的に運用していきます。 具体的にいうと「 国内株式型」「 外国株式型」「 外国債券型」などを組み合わせて運用します。 いわゆる 投資信託のようなものです 利益がでた場合は保険金や満期保険金が増えますが、逆に損失がでた場合は保険金や満期保険金が減ることになります。 ずっと固定されてしまう商品とくらべ運用がうまくいけば増えていきますので、予定利率が低い時には選択肢に入れていいですね。 4 「予定利率」に影響しない商品 これまで、「予定利率」について説明してきましたが、保険商品の全部が「予定利率」に影響するというわけではありません。 「予定利率」の高低に影響受けるのは貯蓄型の保険でしたね。 これに影響しない商品は、 ・医療保険 ・がん保険 ・定期型死亡保険 ・収入保障保険 などです。 定期型の死亡保険は、保証の期間が定まっていて期間が短いのと責任準備金(積立金)が少ないからです。 5 まとめ 「予定利率」とは、契約者に約束する運用利回りであり、よって時期によって「予定利率」が高かったり低かったりしていることがわかりました。 今入っている保険を見直しする方、いまから保険の加入を検討中の方へ。 パンフレットや保険会社のホームページをみても「予定利率」をはっきり明記している会社は少ないです。 どんな保険にはいったらいいか、なかなか自分一人では判断が難しいです。 そんなときは、ぜひファイナンシャルプランナーなど専門家に相談することを検討してみてください 関連記事 お金のプロであるFPが保険の見直しをサポート 保険は種類が多くて、一人では難しく考えがち。 そんな方にピッタリなのがお金の相談室の生命保険相談です。 知識も経験も豊富なファイナンシャルプランナーが、保険の知識のない方へもわかりやすくアドバイスします。 なぜFPに相談した方が良いの?• 保険以外の商品も含めて、あなたに一番ベストな商品をご提案できます• ライフプランを踏まえた保険プランをご提案できます• 担当者の転勤がなく永続的にサポートができます 生命保険相談で出来ること• ライフプランを踏まえ、あなたやご家族に必要な保障内容がわかります• 家計とバランスのとれた保険の入り方がわかります• 豊富な保険商品、保険以外の金融商品の中から、自分に最適な商品の提案が受けられます• 保険料を節約して浮いたお金の活用方法もアドバイスできます 生命保険相談はこんな方にオススメ!• 初めて保険に入るので、自分に必要な保障や選び方を教えてほしい方• 結婚をしたので保険の見直しをしたい方• お子様が産まれて教育資金を貯めたい方• 住宅ローンを組んだ方または組む予定の方で保険の見直しをしたい方• 加入中の保険が自分に合っているのか知りたい方• 保険料を節約したい方 お金の相談室では、 東京、札幌、仙台、宇都宮、長野、新潟、金沢、名古屋、大阪、京都、福岡、熊本、長崎などの地域を中心に、全国で無料相談会を実施しています。 対面での無料相談をご希望の方は、インターネットもしくはお電話にてお申込みください。 予約制です。 お気軽にご相談ください!.
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積立利率変動型終身保険の特徴とは 積立利率変動型終身保険を説明する前に、保険会社の「予定利率」について説明します。 契約者が払い込む保険料は、保険会社の経費を差し引いたあと、将来の保険金支払いに充当するために「責任準備金」として積み立てられ、国債をはじめとする様々な投資先で運用されます。 その際保険会社は利回りをあらかじめ想定し、収益分を保険料から割り引いています。 この割引率のことを「予定利率」といい、保険料を決定する要素のひとつとなっています。 積立利率は金利変動に対応 積立利率変動型終身保険は、「運用実績によって、将来解約した時に戻ってくるお金(解約返戻金)が変わる」という特徴があります。 保険会社が設定した「予定利率」より運用実績の方が良ければ積立利率が上がるため、場合によっては高いリターンを得られる可能性もあります。 利率変動型積立終身保険との違い 「積立利率変動型終身保険」と名前の似た「利率変動型積立終身保険」という保険商品があります。 2つの保険商品の名前を見比べて「同じ内容なのでは?」「言い方が違うだけなのでは?」と思ってしまう人もいるかもしれません。 積立利率変動型終身保険は運用実績に応じて解約返戻金が変わる、金利変動に対応した保険であることは上記で紹介しました。 対して利率変動型積立終身保険は、払込満了時に積立金の全部または一部を一時払い保険料として充当することで、終身保険や年金などへ変更ができます。 契約後の状況の変化に柔軟に対応できるのがこの保険の特徴となっていて、「アカウント型保険」とも呼ばれています。 積立利率変動型終身保険のメリット インフレとはインフレーションの略で「物価が上昇している状態」のことを指します。 保険のように長い期間にわたって契約が継続するものは、将来の保険金受取時の経済情勢を予測することが困難です。 積立利率変動型終身保険は、保険金受取時の経済情勢がインフレである場合に対応しやすい保険商品と言えます。 例えば、保険料の払込満了時に100万円の解約返戻金がある終身保険に加入していて、解約返戻金でAという商品(10万円)を10個購入する計画を立てていたとします。 払込満了を迎えた時点で、Aの値段が15万円に上昇していたとしたらどうなるでしょう。 100万円では6個しか購入できません。 一方、積立利率変動型終身保険は契約時点での解約返戻金(最低見込み額)が100万円だったとしても、その後の運用実績が良ければ払込満了時に150万円になっている可能性があります。 解約返戻金が1. 5倍になったおかげで、Aの商品を10個購入することができます。 このように、インフレに比較的対応できる保険商品が「積立利率変動型終身保険」です。 最低利率の保証がある 不調な経済情勢に連動して積立利率が変わる積立利率変動型終身保険は、経済情勢が悪化するほど大きな元本割れを起こす可能性があります。 そのような事態を防ぐため、保険会社は「最低利率の保証」をして契約者の保護を図っています。 積立利率変動型終身保険のデメリット 一般的な終身保険よりも保険料が高い 掛け捨てタイプの保険商品に比べ、終身保険は保険料が割高です。 その終身保険と比べても、積立利率変動型終身保険の保険料は高い傾向にあります。 これは積立利率が固定されているタイプのものより予定利率を低く設定しているためで、固定型と同じ保険金を準備するには原資となる保険料を固定型よりも多く必要とする仕組みであることが原因となっています。 景気の下降局面では最低保証利率になりやすい 景気が下降局面を辿っていたり、景気が低迷したりしている時には積立利率も下降し、最低保証利率になりやすくなります。 最低保証の利率では保証内容が低い 経済情勢の低迷が継続する場合、払込満了時に解約をしても元本割れのリスクがあります。 また、払込満了時からしばらく時間を置いて解約をした場合であっても、積立利率を固定型にしておいた方が良い結果を招くケースもあります。 積立利率変動型終身保険と低解約返戻金型を比較しよう 積立利率変動型終身保険には「積立利率変動型終身保険」と「低解約返戻金型の積立利率変動型終身保険」の2種類があります。 低解約返戻金型終身保険の特徴 払込期間中の解約返戻金を通常より低く設定する代わりに、保険料を割り引く点が特徴です。 低解約返戻金型終身保険を選ぶ利点 保険料が上がることなく、生涯の保障を手に入れることができます。 また、終身保険は貯蓄性があるのも利点の一つです。 低解約返戻金型終身保険は、保険料の払込終了前に解約をすると解約返戻金が少なくなりますが、払込終了後には解約返戻率が高くなります。 まとめ 今回はインフレに比較的対応した保険商品ご紹介しました。 長期の契約を検討する際、「将来の経済情勢を予測するのが難しい」と感じたことがある人も多いのではないでしょうか。 利率と連動する商品は、メリット・デメリットをしっかりと理解したうえで検討することをおすすめします。 【保険ONLINE】の無料相談サービスです。 ご自宅でオンラインでお金・家計・生命保険などの相談が無料でできます。 対象は、20~59歳の方です。
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はじめに:米ドル建て保険とは 米ドル建て保険とは、文字通り米ドルで運用する保険です。 円建ての保険と比べて予定利率が高く設定されています。 予定利率とは、契約者が支払った保険料をもとに、運用で得られる収益を予測した上での、保険料の割引率です。 要は、予定利率が高いほど保険料は安くなります。 そのため、同じ保険金額でも、円建て保険よりも予定利率の高い米ドル建て保険の方が保険料が安くなり、結果として利率が良いということになります。 予定利率の高さから、老後資金を積み立てる上で円建て保険より効率的であることが分かりますね。 実際、米ドル建て終身保険を活用する人は、ほとんどの場合は資産運用が目的です。 外貨建て保険の為替リスクについて リスクとして、米ドル建て保険は解約返戻金や満期金、死亡保険金などを受け取る際に為替変動の影響を受けてしまいます。 受取時に突然、極端な円高ドル安になると、元本割れのリスクもないわけではありません。 ただし、保険料の額(ドル建ての保険料を円換算した額)は支払う時の為替レートに応じて変動するため、円高の時は安く、円安の時は高くなります。 そのため、長期的に見ると、リスクは相当和らぎます。 また、解約するタイミングを為替相場が円安になるまで待つこともできます。 以上を踏まえ、積立に使える米ドル建て保険について、どれほど積立の効率が良いのか見ていきます。 米ドル建て終身保険 米ドルで運用する終身保険です。 上記で述べたように利率が高いのが魅力ですが、当然為替によるリスクも抱えています。 終身保険は払込期間によって、解約返戻金や保険料総額に差があるのが特徴です。 今回はA生命の米ドル建て終身保険を例に、運用例を見ていきましょう。 条件その1• 年齢:30歳• 性別:男性• 払込期間:10年払い• 基本保険金額:5万ドル• 保険料:250. 50ドル• 契約時積立利率:3. A生命のプランでは毎月積立利率が変動し、また、最低保証として利率1. 今回は積立利率が1. 保険料総額:30,060ドル• 解約返戻金額:35,185. 保険料総額:30,060ドル• 解約返戻金額:56,944. 95ドル(返戻率189. 9倍ほど増えているのが分かります。 これ程の上昇は円建て保険では難しいでしょう。 保険料総額:30,060ドル• 解約返戻金額:72,868. 59ドル(返戻率242. この上がり幅は米ドル建て終身保険の大きな魅力でしょう。 条件その2• 年齢:30歳• 性別:男性• 払込期間:60歳まで• 基本保険金額:10万ドル• 保険料:184ドル• 契約時積立利率:3. 保険料総額:66,240ドル• 解約返戻金額:70,394. 68ドル(返戻率106. 保険料総額:66,240ドル• 解約返戻金額:93,957. 11ドル(返戻率141. 保険料総額:66,240ドル• 解約返戻金額:111,044. 76ドル(返戻率167. 上記の具体例から、貯蓄や老後資金の積立として、米ドル建て終身保険が有用なのが分かりますね。 米ドル建て個人年金保険 米ドルで運用する個人年金保険です。 魅力やリスクについては、米ドル建て終身保険と同様になります。 こちらもB生命の米ドル建て個人年金保険をもとに、運用例を見ていきましょう。 年齢:30歳• 性別:男性• 年金種類:確定年金(10年)• 払込期間:60歳まで• 保険料:2万円• 保険料総額:720万円• 年金額:7,608ドル(年払)• 年金累計額:76,080ドル(返戻率116. 保険料総額:720万円• 年金額:9,625ドル(年払)• 年金累計額:96,250ドル(返戻率147. 保険料総額:720万円• 年金額:12,840ドル(年払)• 年金累計額:128,400ドル(返戻率197. まとめ 米ドル建て保険で積立を行う場合の有用性について解説していきました。 数字で見ると、返戻率の高さから貯蓄性が優れていることが一目瞭然ですね。 気になるのは為替リスク(円高ドル安)ですが、ここは、保険料の払込のタイミングを「月払い」など細かくすることにより、リスクを抑えられる部分であるといえます。 そのことから、効率的な資金の積立方法として、是非米ドル建て保険を検討してみる価値はあると思います。
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