エンジェル ビーツ 遊佐。 Angel Beats!(エンジェル ビーツ)のネタバレ解説まとめ

男なら、格好悪いところは見せられないよね――AngelBeats!SS『マンダムな御年頃』

エンジェル ビーツ 遊佐

ある日、見知らぬ学校の敷地で目覚めた少年「音無 結弦」は、名字を除く生前の記憶を全て失っていた。 そして、そこで「仲村 ゆり」という少女に声を掛けられる。 彼女によると、ここは死後の世界であり、彼女らは神に抗い、その使いである「天使」と戦っていると告げられた。 ライフルを構えるゆりの姿を見て、余りに現実離れした光景や言動を理解出来ない音無は、天使と呼ばれる生徒会長でもある可憐な少女に声を掛けた。 しかし、死後の世界である証拠を求めたところ、天使の「handsonic」と呼ばれる手首から刃物が出る能力で、胸をひと突きにされてしまった。 保健室で目覚めた音無は、すぐ横の血だらけのワイシャツから、事態の認識をした。 信用出来る人を探すべく、校長室へ向かったところ、ゆりを筆頭とする組織「死んだ世界戦線」の本部となっていた。 ゆりと「日向 秀樹」が創設し、理不尽な人生を与えた神に反抗するために生まれた組織である。 音無はゆりによって半強制的にはこの組織に入隊させられた。 死後の世界に迷い込んだ人に模範的学生生活を送らせ、消滅をさせている神の使いである天使と、それを拒む死んだ世界戦線のメンバー。 こうして音無は、天使との戦いに巻き込まれた。 天使の住処に潜入し、神へと通じる秘密を探るオペレーションにて、大々的な陽動を頼まれたガールズロックバンドの「Girls Dead Monster(以降:ガルデモ)」のリーダー「岩沢 雅美」。 彼女は、体育館を占拠した前代未聞の告知ライブへ向けてリハーサルを続ける。 音無は偶然そこに居合わせ、見入ってしまうほどの熱量を持ったリハーサルだった。 そして、岩沢から彼女の生前の記憶を聞くことになった。 岩沢は両親のケンカが絶えない家庭環境で育ち、CDショップで聴いた歌で救われたことをきっかけに音楽に目覚めた。 インディーズで音楽活動をはじめ、アルバイトをしながらオーディションを受ける日々を過ごし、上京を目指した。 しかし、両親のケンカに巻き込まれてしまい、脳梗塞になり倒れてしまった。 入院はしたものの、失語症となり18歳で死んでしまっていたのだった。 そして、ガルデモのライブが始まり、序盤から盛り上がりをみせていたが、教師により取り押さえられてライブは中断させられてしまう。 ギターに触れた教師に激怒して、岩沢はギターを奪い取り、新曲のバラードを演奏し始めた。 演奏を終えた彼女は、自分の人生の意味を見つけた。 「歌い続けていくことが、生まれた意味」と確信し、演奏が終わるとともに消滅した。 ゆりによると、誰かが岩沢を消滅させたわけではなく、彼女自身が納得しただけとのこと。 消滅の条件は、天使のいいなりになって模範的学生生活を送るだけでは無かった。 テスト期間が近づいてくる中、ゆりは天使の邪魔をして校内順位を最下位に突き落とす作戦を計画する。 天使は人間のように心を持っている可能性があると考え、生徒会長としての名誉に傷つけることで精神的打撃を与えようとした。 答案用紙を回収するときにニセの答案用紙にすり替えることになったが、天使の名前を知らなかった戦線メンバー。 成り行きで音無は天使に名前を聞かれ、同時に天使に名前を尋ねたところ、「立華 かなで」という名前を簡単に教えて貰えた。 戦線の作戦は成功し、テスト期間は終了した。 後日、天使が全教科0点を取ったことが噂となっており、さらには生徒会長解任となってしまった。 そして副会長の「直井 文人」が生徒会長代理に任命された。 戦線の邪魔をする大義名分が無くなった天使を試すべく、オペレーションを決行することになった。 岩沢の代わりにガルデモに加入した「ユイ」によるライブが始まり、天使はあっさりとライブ会場に入ってきた。 しかし、演奏を止めるようなしぐさは見せず戦意もなく、ただ食券の券売機に向かって麻婆豆腐の券を購入。 これまでの結果からゆりは天使はただの人であると導き出された。 失意の底で慰めの好物である麻婆豆腐を食べようとした、その行動が証拠であった。 神への糸口すら見つかっていないことを認識し、振り出しに戻ってしまった。 天使は孤独なのでは、と心配した音無は、彼女を仲間に加えようと戦線メンバーに提案したが、猛反発され却下されてしまった。 生徒会 時間外活動の校則違反により、生徒会長代理・直井に反省室へ連行されてしまった戦線メンバー。 翌日開放されたものの、今後の活動に悩むゆりは直井の出方を探るべく、好き勝手に授業を受ける作戦を指示した。 一方、音無はさりげなさを装いつつ、天使を学食へ誘った。 しかし、そこに直井が現れ、校則違反である休み時間の食事をしていたため、2人は独房のような部屋に閉じ込められてしまう。 しばらくすると、ゆりから預かっていた通信機に通信が入ってきた。 彼女によると、直井は表面上は生徒会長代理を務めているが、裏では一般生徒に暴行を加えていた。 そして、一般生徒を盾にする直井の攻勢に成す術がなく、戦線メンバーが劣勢に追い込まれていることを知る。 天使の能力「handsonic」と音無の発想から、なんとか部屋から出ることが出来たが、校庭に向かい見えたのは、赤く染まる容赦無い惨い光景だった。 自身を神と呼ぶ直井は習得した催眠術で、ゆりの記憶を改変させて消滅させようと企てるが、それに対して激怒した音無は直井を殴り飛ばし、たとえ理不尽な人生を送ってきたとしても、頑張って生きてきた人生は本物であるという想いをぶちまけた。 誰かに認められたかった直井は、音無によって心を動かされ、戦線の一員に加わることになった。 先のヌシ退治での分身スキル「harmonics」の影響で、かなでの交戦的な分身が戦線メンバーを襲った。 ゆりは分身を消すための方法を探り、かなでの部屋でスキル開発ソフト「ANGEL PLAYER」のマニュアルを発見する。 そして「absorb」という吸収スキルを発見した。 分身したかなではさらに分身をしており、戦線メンバーは苦戦を強いられたが、ゆりの策略により、分身したかなでをかなで本体に戻すことに成功した。 しかし、大量に分身した天使を吸収することで、かなでは苦しみだして、昏睡状態に陥ってしまった。 かなでを心配し、音無は側で見守り続けていたが、彼女の胸の上でいつしか眠りに落ちてしまった。 そして、直井の催眠術で呼び起された過去の記憶の続きに出会った。 音無は電車の事故に巻き込まれてトンネル内に閉じ込められてしまっていた。 腹部に重傷を負っていたが、それを隠しながら他の被災者の救助にあたっていた。 しかし、己の死を悟った音無は、自分の命が尽きても、その命を人のために使えるという想いから、ドナーカードを記入した。 そして救助隊が到着する直前に死亡してしまった。 音無が目を覚ますと、かなでも目覚めていた。 そして、安堵と共に自分の過去を全て思い出したことを告げた。 ドナーカードにより誰かを救えたはずだと、志半ばでの死ではあったものの、実は満足した上での死であったと悟った。 かなでからこの世界の真実、「青春時代をまともに過ごせなかった人のために用意された世界」であることを明かされ、戦線メンバーにも、報われた気持ちになって消滅、転生して欲しいと思い、皆をこの世界から卒業させることを決意する。 リセット.

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Angel Beats!とは (エンジェルビーツとは) [単語記事]

エンジェル ビーツ 遊佐

ある日、見知らぬ学校の敷地で目覚めた少年「音無 結弦」は、名字を除く生前の記憶を全て失っていた。 そして、そこで「仲村 ゆり」という少女に声を掛けられる。 彼女によると、ここは死後の世界であり、彼女らは神に抗い、その使いである「天使」と戦っていると告げられた。 ライフルを構えるゆりの姿を見て、余りに現実離れした光景や言動を理解出来ない音無は、天使と呼ばれる生徒会長でもある可憐な少女に声を掛けた。 しかし、死後の世界である証拠を求めたところ、天使の「handsonic」と呼ばれる手首から刃物が出る能力で、胸をひと突きにされてしまった。 保健室で目覚めた音無は、すぐ横の血だらけのワイシャツから、事態の認識をした。 信用出来る人を探すべく、校長室へ向かったところ、ゆりを筆頭とする組織「死んだ世界戦線」の本部となっていた。 ゆりと「日向 秀樹」が創設し、理不尽な人生を与えた神に反抗するために生まれた組織である。 音無はゆりによって半強制的にはこの組織に入隊させられた。 死後の世界に迷い込んだ人に模範的学生生活を送らせ、消滅をさせている神の使いである天使と、それを拒む死んだ世界戦線のメンバー。 こうして音無は、天使との戦いに巻き込まれた。 天使の住処に潜入し、神へと通じる秘密を探るオペレーションにて、大々的な陽動を頼まれたガールズロックバンドの「Girls Dead Monster(以降:ガルデモ)」のリーダー「岩沢 雅美」。 彼女は、体育館を占拠した前代未聞の告知ライブへ向けてリハーサルを続ける。 音無は偶然そこに居合わせ、見入ってしまうほどの熱量を持ったリハーサルだった。 そして、岩沢から彼女の生前の記憶を聞くことになった。 岩沢は両親のケンカが絶えない家庭環境で育ち、CDショップで聴いた歌で救われたことをきっかけに音楽に目覚めた。 インディーズで音楽活動をはじめ、アルバイトをしながらオーディションを受ける日々を過ごし、上京を目指した。 しかし、両親のケンカに巻き込まれてしまい、脳梗塞になり倒れてしまった。 入院はしたものの、失語症となり18歳で死んでしまっていたのだった。 そして、ガルデモのライブが始まり、序盤から盛り上がりをみせていたが、教師により取り押さえられてライブは中断させられてしまう。 ギターに触れた教師に激怒して、岩沢はギターを奪い取り、新曲のバラードを演奏し始めた。 演奏を終えた彼女は、自分の人生の意味を見つけた。 「歌い続けていくことが、生まれた意味」と確信し、演奏が終わるとともに消滅した。 ゆりによると、誰かが岩沢を消滅させたわけではなく、彼女自身が納得しただけとのこと。 消滅の条件は、天使のいいなりになって模範的学生生活を送るだけでは無かった。 テスト期間が近づいてくる中、ゆりは天使の邪魔をして校内順位を最下位に突き落とす作戦を計画する。 天使は人間のように心を持っている可能性があると考え、生徒会長としての名誉に傷つけることで精神的打撃を与えようとした。 答案用紙を回収するときにニセの答案用紙にすり替えることになったが、天使の名前を知らなかった戦線メンバー。 成り行きで音無は天使に名前を聞かれ、同時に天使に名前を尋ねたところ、「立華 かなで」という名前を簡単に教えて貰えた。 戦線の作戦は成功し、テスト期間は終了した。 後日、天使が全教科0点を取ったことが噂となっており、さらには生徒会長解任となってしまった。 そして副会長の「直井 文人」が生徒会長代理に任命された。 戦線の邪魔をする大義名分が無くなった天使を試すべく、オペレーションを決行することになった。 岩沢の代わりにガルデモに加入した「ユイ」によるライブが始まり、天使はあっさりとライブ会場に入ってきた。 しかし、演奏を止めるようなしぐさは見せず戦意もなく、ただ食券の券売機に向かって麻婆豆腐の券を購入。 これまでの結果からゆりは天使はただの人であると導き出された。 失意の底で慰めの好物である麻婆豆腐を食べようとした、その行動が証拠であった。 神への糸口すら見つかっていないことを認識し、振り出しに戻ってしまった。 天使は孤独なのでは、と心配した音無は、彼女を仲間に加えようと戦線メンバーに提案したが、猛反発され却下されてしまった。 生徒会 時間外活動の校則違反により、生徒会長代理・直井に反省室へ連行されてしまった戦線メンバー。 翌日開放されたものの、今後の活動に悩むゆりは直井の出方を探るべく、好き勝手に授業を受ける作戦を指示した。 一方、音無はさりげなさを装いつつ、天使を学食へ誘った。 しかし、そこに直井が現れ、校則違反である休み時間の食事をしていたため、2人は独房のような部屋に閉じ込められてしまう。 しばらくすると、ゆりから預かっていた通信機に通信が入ってきた。 彼女によると、直井は表面上は生徒会長代理を務めているが、裏では一般生徒に暴行を加えていた。 そして、一般生徒を盾にする直井の攻勢に成す術がなく、戦線メンバーが劣勢に追い込まれていることを知る。 天使の能力「handsonic」と音無の発想から、なんとか部屋から出ることが出来たが、校庭に向かい見えたのは、赤く染まる容赦無い惨い光景だった。 自身を神と呼ぶ直井は習得した催眠術で、ゆりの記憶を改変させて消滅させようと企てるが、それに対して激怒した音無は直井を殴り飛ばし、たとえ理不尽な人生を送ってきたとしても、頑張って生きてきた人生は本物であるという想いをぶちまけた。 誰かに認められたかった直井は、音無によって心を動かされ、戦線の一員に加わることになった。 先のヌシ退治での分身スキル「harmonics」の影響で、かなでの交戦的な分身が戦線メンバーを襲った。 ゆりは分身を消すための方法を探り、かなでの部屋でスキル開発ソフト「ANGEL PLAYER」のマニュアルを発見する。 そして「absorb」という吸収スキルを発見した。 分身したかなではさらに分身をしており、戦線メンバーは苦戦を強いられたが、ゆりの策略により、分身したかなでをかなで本体に戻すことに成功した。 しかし、大量に分身した天使を吸収することで、かなでは苦しみだして、昏睡状態に陥ってしまった。 かなでを心配し、音無は側で見守り続けていたが、彼女の胸の上でいつしか眠りに落ちてしまった。 そして、直井の催眠術で呼び起された過去の記憶の続きに出会った。 音無は電車の事故に巻き込まれてトンネル内に閉じ込められてしまっていた。 腹部に重傷を負っていたが、それを隠しながら他の被災者の救助にあたっていた。 しかし、己の死を悟った音無は、自分の命が尽きても、その命を人のために使えるという想いから、ドナーカードを記入した。 そして救助隊が到着する直前に死亡してしまった。 音無が目を覚ますと、かなでも目覚めていた。 そして、安堵と共に自分の過去を全て思い出したことを告げた。 ドナーカードにより誰かを救えたはずだと、志半ばでの死ではあったものの、実は満足した上での死であったと悟った。 かなでからこの世界の真実、「青春時代をまともに過ごせなかった人のために用意された世界」であることを明かされ、戦線メンバーにも、報われた気持ちになって消滅、転生して欲しいと思い、皆をこの世界から卒業させることを決意する。 リセット.

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【アニメ情報】Angel Beats!(エンジェルビーツ)感想・ネタバレあり

エンジェル ビーツ 遊佐

SS『マンダムな御年頃』 警告。 AngelBeats! を観ていない人は ブラウザのバックボタンで戻ってください。 このお話は、AngelBeats! 最終話話まで視聴されていること前提で書いてあります。 それでも読む方は方は するか、 ガンガンスクロールさせてください。 「ユイのゲリララジオ、略してゲリララ! 今日のゲストは、画面の何処かに必ずいることで有名な遊佐さんです〜!」 「どうも」 「こっちでも、なにげに結構出番多いですよね?」 「作者のお気に入りだからだそうです」 「メタ禁止っ!」 「もう大丈夫ですよ」 PCを何かの機械に繋いで操作していた竹山がそう言い、男子寮にある音無の部屋に集まっていたSSS(スーパー・ソニック・シメサバ。 つまり超音速シメサバ)の男子一同は、ほっとため息をついた。 「ここまでしなきゃならんのか」 「万一漏れたら、嫌だろ」 多少不満げな野田を、日向が宥める。 「それで音無? 万一の盗聴を防いでまで、俺達に話しておきたいことって何だ?」 「ああ、それはな……」 皆の視線を集める中、部屋の中央に陣取っていた音無は、静かに話し始めた。 対天使用作戦本部。 インカムと通信機を巧みに使い分けていた遊佐は、SSSのリーダーである、ゆりにそう告げていた。 「OK、急に集まるから気になったんだけど……念のため、ね」 あまりやりたくないという貌で、ゆり。 「仕方がないことでしょう。 「どうしたの? 遊佐ちゃん」 「いえ、その……」 珍しく、言い淀む遊佐。 『マンダムな御年頃』 しばらくふたりとも、そっぽを向いているだけであった。 「ですがこれ、おそらくブラフでしょう」 頬はまだ少し赤かったが、ずっとインカムの耳部分を押さえていた遊佐が、冷静に指摘する。 「なんでわかるの?」 「男子の皆さんが、竹山さんのことを『クライスト』と呼んでいますので」 とんだシステムの落とし穴であった。 「つまりは、竹山君のジャミングってことね」 「おそらく、ですが」 「OK。 それじゃ申し訳ないけど、しばらくうちの男衆の同行、観察しててくれる?」 音声はともかく、行動は隠しようもないでしょ。 と、ゆり。 「了解しました」 インカムをつけなおして、遊佐がそう頷く。 「ああ、ホワイトデーだ。 カレンダー上はな」 と、音無。 「White Album! 」 最後にTKが、そう叫ぶ。 「今までは、完全に無視していたが……」 狭い部屋の中でもお構いなしの様子で愛用のハルバードを肩にかけて、野田がそう言う。 「確か男は、キャンディを贈るんだったよな?」 気楽な様子で、日向。 「つったってよう、俺達には飴なんて作る技量も材料もないぜ?」 そう言ったのは藤巻である。 「同意だ。 確かに、何かしらの返礼はしたいが……」 と、野田。 それほど、ゆりからチョコレートを貰ったことが嬉しかったのであろう。 「作るのは、わりと簡単だ」 音無の隣に立っていた直井がそう言う。 「グラニュー糖と極少量の水を加熱し、溶かす。 後は好みの色加減で冷ませばいい」 「へ? そんなのでいいの?」 大山が驚いたようにそう言う。 「そうだ。 材料はたったふたつ。 簡単だろう?」 「……なるほど、鼈甲飴か!」 と、日向が膝を叩く。 「確かにそれなら、出来そうですが……型はどうするんです?」 眼鏡を光らせて、高松。 「それは我々ギルドに任せて貰おう」 その質問に、地下から上がってきたギルドの長、チャーがそう答えた。 「この前のバレンタインで、生まれて初めてチョコを貰った者が結構居たからな。 皆お返しをしたくてうずうずしているようだ。 だから、お前達は型のデザインを考えてくれるだけで良い。 後は俺達ギルドが、責任を持ってその型を作ろう」 「んじゃ俺達は何をするんだ?」 と、藤巻。 「そりゃ、グラニュー糖の確保だろう」 黙って話を聞いていた松下が、そう答える。 「そうだな」 と、同意する音無。 実は、そこまで結論は出ていたのだ。 「今回みんなに聞きたいのは他でもない」 皆を見渡しながら、音無はそう言う。 「グラニュー糖の確保に、協力して欲しいんだ」 「作り出せない以上、あるところから持ってくるってわけだな?」 そう訊く日向に、音無は頷いて答える。 「持ってくるって何だよ。 この前女子がやったように、輸送物資を狙うのか?」 「いや、それじゃ不味いだろ。 二回目をかなでが見逃すとは思えないし、そもそも紳士的じゃない」 藤巻の問いに、音無はそう答える。 「まぁ、音無的にはかなでちゃんに贈りたいだろうから、襲撃は不味いわな」 と、日向。 「ならどーするんだよ」 なおも食い下がる、藤巻に、音無は少し間を置いてから、 「食堂だ」 そう言って、自分に支給されているPCの画面に、校内の地図を呼び出した。 「だからその食堂を襲撃しちゃ駄目だろ」 「いや、そうじゃない。 食堂で自販機を『使わずに』コーヒーを注文する。 すると何が出てくる?」 そう言いながら、食堂の端にあるドリンクコーナーを拡大させて、音無。 「コーヒーだわな」 と、藤巻。 「他に何が出て来るというのだ」 呆れたように、野田がそう言う。 「そうだ。 コーヒーだ。 「スティックシュガーか!」 額の汗を拭って、日向。 「そう、そいつだ」 再び頷いて、音無。 「何度か繰り返せば、かなりの量になる。 そうだろ?」 「Home Sweet Home! 」 一回転してポーズを取りながら、TKがそう叫ぶ。 意味はよくわからないが、それでもその場にいた全員がはっきりと頷いた。 「よし、やろう。 「ごめん、もう一回言ってくれる?」 「はい。 音無さんをはじめとする男子の皆さんが、食堂でお茶会をするようになりました」 淡々と報告する、遊佐。 「皆さん行儀よく並んでコーヒーを注文し、行儀よくテーブルに座って、渋い貌で一斉に飲んでいるそうです」 「なによそれ。 まさか一口飲んだ後、一斉に『うーん、マンダム』とか言ってるんじゃないでしょうね」 「言ってます」 ずるりと、ゆりが椅子から落ちそうになる。 「何、何なの? 新たなるお笑いのネタづくり!?」 「それは目下調査中ですが……」 そこで遊佐は珍しく迷い、 「おそらく、真剣にやっているのではないかと」 それでもはっきりと、そう言った。 「真剣ねぇ……」 にわかには信じられないけど……と、ゆり。 「まぁ、良いわ。 「遊佐ちゃん?」 「追加情報です。 ゆりっぺさん」 「どうしたの? 今度はカフェラッテ野菜ましまし油少な目ニンニクどか盛り辛めとか言い出した?」 「いえ……音無さん達が、食堂で辛いものを注文するときに、砂糖を注文しているようです」 「はぁ!?」 「今のゆりっぺさんの言葉を借りれば、砂糖ましましと言ったところでしょうか」 「わけわかんないわよっ。 音無君達、それほど辛いもの苦手って訳じゃないでしょ。 っていうか、普通やんないわよそんなことっ!」 「仰るとおりです。 だとすると……」 何が起きているのよ、もう。 と、頭を掻くゆり。 「追加かつ緊急情報です。 「その行い、麻婆豆腐に対する冒涜と知れ」 普段より数倍は長いハンドソニックを水平に構え、薙払う。 金属がぶつかり合う特有の、甲高い割に重みのある音が辺りに響いた。 野田のハルバードと、藤巻の長ドスが、かなでの長いハンドソニックを受け止めたのである。 「大丈夫か、大山っ!」 歯を食いしばりながら、藤巻。 「た、たたた助かったよ!」 床にへたりこんだまま、大山がそう叫ぶ。 「礼はいいから下がれっ!」 野田がそう叱責し、大山はその姿勢のままずるずると後ろに下がった。 「何をやったんだ何を!」 そんな彼を助け起こしながら、音無。 「なんてことを……!」 「だって、あんだけ辛いんだもん。 たくさんもらえるんじゃないかと!」 貰えることには、貰えるだろう。 だがそれは、かなでの逆鱗を亀の子たわしで思いっきり擦るような真似であったのだ。 「やっぱり辛口を甘口にしてグラニュー糖ゲットというわけには行かないか……」 尻ポケットから小型の拳銃を取り出して片手で構えつつ、音無の援護をしていた日向がそう言う。 「だからやめとけと言ったんだ」 二丁拳銃でそれぞれハンドソニックとかなで自身に狙いを定めつつ、直井。 「それでどうするんです? 音無さん。 「待つんだ、かなで! これには深い訳があるんだっ」 かなでから野田、藤巻の両名が距離を取った瞬間に、その間に立ちはだかったのである。 「……何処かの姫姉様みたいだな」 呆れたように、藤巻。 「配役逆じゃね?」 と、日向。 「っていうかそれだと音無吹っ飛びフラグが……」 「言う前に音無さんを助けろ俗物共めがっ」 さらにその音無の前に出ようと、直井が身体を滑り込ませるより早く、 「ならば、態度で示して」 ハンドソニックを納めたかなでは、あっさりとそう言い、勢い余った直井はそのまますっ転ぶこととなった。 かくして、SSS男子一同は一斉に劇辛麻婆豆腐をかっこむ羽目になったのである。 その直後に持てるだけの武器を装備したゆりが飛び込んで、そのままの勢いで先ほどの直井と全く同じ格好ですっ転ぶという非常に珍しいものが見られたが、それは所謂余談と言うものであろう。 「飴は普通の鼈甲飴なのに、形がすっごく凝ってますね……」 ユイが普段使うギターの形に象られた飴をまじまじと見ながら、ユイはそう言った。 「すっごーい、あたし達の楽器の形になってる……」 「なかなか出来ないよね、これ」 関根と入江がそうはしゃぎ、 「ま、ありがたく頂いておくよ」 と、ひさ子が言い、 「……きゅーと」 いつもこっそり自室でだっこしている犬のぬいぐるみと同じ形をした飴を見つめて、椎名が何処がうっとりとした表情でそう呟いた。 対天使用対策本部でのことである。 「型の精度がすごいですね」 自分が使うインカムをそのまま縮小した飴を手に取り、遊佐。 「……やるじゃない、音無君」 SSSのエンブレムを浮き彫りにした形の飴を手に取り、ゆりがそう言う。 その貌は、何処となくいつもより満足そうであった。 「いや、皆が力を合わせた結果さ」 何処と無く照れくさそうに、音無はそう言う。 劇辛麻婆をたらふく食べるという苦行はあったものの、結果として必要量のグラニュー糖は確保でき、こうしてバレンタインデーのお礼が出来たのであった。 「あ、そうだ。 ほら直井、この前のお返し。 っていっても同じものだけどさ」 そう言って、音無がラッピングされた小袋を、直井に渡す。。 「と、ととと、とんでもない! あ り が と う ご ざ い ま す っ ! 音 無 さ ん ! 」 今、直井にしっぽが生えていたとしたら、ちぎれんばかりに振っていたに違いない。 「いやっほーう!」 よほど嬉しかったのだろう、あちこちを飛び跳ねている。 「くそ、俺も作っておけば良かったかなぁ」 そんな直井の様子を横目で見て、日向がひとりごちた。 「だからやめましょーよ、そういうこと」 男子しかいないんならまだわかりますけど、女の子もいるところでそれは腹立ちますよ? と、ユイ。 「はっはーん! 羨ましがってもあげないからなっ」 「別にそこまでしていらねーよっ」 俺はただ、あげときゃ良かったと思っているだけだっての、と日向が言うが、その声には僻みも妬みも含まれては居なかった。 が、端から見るとどうみても愁嘆場である。 「……なんでこんなの好きになったんだろ、あたし」 そんな彼を見ながら、ぼそっと誰にも聞こえないような小声で、そう呟くユイ。 「ねぇ音無先輩、何か言ってやってくださいよ。 って、あれ? 音無先輩は?」 いつの間にか、その姿が消えていた。 「かなでちゃんのところだろ。 邪魔するのも野暮ってもんさ」 頭の後ろで手を組んだ日向が、そう言って笑う。 Fin. 「これは……天使の羽?」 「そんなところかな?」 「てっきり麻婆豆腐型かと思ったわ」 「それは流石に無理だろ」 「でも豆腐型ならいけるかも」 「ただの直方体じゃないかそれ」 「麻婆ならまず崩れているわ」 「それもただのかち割りだよな」 「ついでに味も再現すれば完璧ね」 「何処の世界に劇辛の鼈甲飴があるんだ。 材料は砂糖と水だぞ?」 「ウィスキーは麦だけで色々な味と香りを出せるわ」 「酒と一緒にしないでくれ……」 「閃いたわ。 ホワイトデー編でした。 完成が遅れちゃって、なんというか申し訳ないです^^; さて次回は……ちょっと未定気味ですね。

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