』 ジャンル:ホラー、サイコスリラー 脚本監督:ダーレン・アロノフスキー 製作国:アメリカ 公開:米=2017年9月、 日本未公開(DVD発売:2018年4月25日) 上映時間:115分 ある郊外の大きな一軒家に、年の離れた夫婦が平穏に暮らしていた。 スランプに陥った詩家の夫(ハビエル・バルデム)は、新しい作品のアイディアを練る日々を送っている。 そして妻(ジェニファー・ローレンス)は、そんな彼をとても献身的に支えていた。 何気ない毎日を送っていた二人にある日、一人の中年男(エド・ハリス)が家を訪ねてきた。 見知らぬ男だというのに、なぜか夫は彼を家に快く迎え入れる。 突然の訪問者を不審に思う妻であったが、ここでは夫に従うことしかできなかった。 しかし翌日、今度はその男の妻(ミシェル・ファイファー)が訪ねてきた。 またも快く迎え入れる夫。 そしてその日以来、謎の訪問者が二人をつぎつぎと訪ねてくることに。 戸惑い警戒心を抱く妻をよそに、誰でも快く迎えいれてしまう夫。 この映画・・・ 超問題作なんですけど。 開始早々から頭の中がカオス! ( 何から書き始めるべきか・・・) まず 炎の中で焼かれる女性の姿が映し出されます。 つぎに映るのは、美しいクリスタルを眺めてほほえんでいる主人公の夫の姿。 そして、焼けこげた屋敷がどんどん再生していく様子が描かれます。 ものすごく奇妙で不思議な光景です。 もちろんこの時点でまだ手掛かりは無いものの、 この 最初のシーンが物語の鍵を握っていることは、容易に想像できます。 よってこちらも、初っぱなから戦闘モード。 「 これは何を意味するのか…? 」と、早くも謎解きの態勢で挑みました。 しかーし、ジェニファー・ローレンスが演じる妻の行動がですね、これまた不可解でして。 冒頭のシーンで、真っ白なシースルーのナイトドレスを身にまとった彼女が、ゆっくり玄関のドアを開け、外を眺める姿が映し出されるのですが。 上の写真は、ペンキで壁の塗装作業をしている場面。 こんな風に暇さえあれば 家の修繕作業している彼女なので、並ならぬ家への思い入れ・愛情を感じます。 と同時に違和感を覚えたのが、彼女が壁に手を当てるシーン。 「 脈打つ心臓」のイメージが浮かび上がってくるんですけど、なぜ家に心臓があるのか?と超困惑。 からの、彼女が「特殊能力を持っている女」というこじつけに至り。 てことはこの映画、 霊能力が絡んだゴースト系か・・・!? そうなのか!? とあらぬ方向へ。 するとここで、エド・ハリス演じる男が突然訪問してきて、なぜか宿泊するという流れに。 ・・・・おい、迎え入れた夫よ。 妻になにか言うことはないのか。 この時点で、もう完全に物語の展開うんぬんより、夫に苛立ちを隠せずそれどころではなくなります。 世の奥様方だったら、大抵は彼女に共感できるはず。 勝手に知らない人を家に泊めるとか、あんたどうかしてるよ。 (『 』みせたろか) わたしのようなズボラ主婦にとっては、 人様の突然の訪問ほど困るものはないのですよ。 特に劇中のようにゆっくり寛いでるときなんて、相当焦ります。 ゆえに妻の気持ちが手にとるように分かり、つい自分のことに置き換えて考えてしまう瞬間がありました。 《主人公の顔にぴたっとカメラが張り付くカットが目立つ。 イライラや困惑の種は夫だけに留まらず、上述の夫婦もほんとに酷い。 男のほうは、禁煙の家の中でも平気で煙草を吸おうとするし、女のほうなんて「 え、二人は子供まだなの〜?」に始まる数々のアウトな発言をくりかえす始末。 私が主人公だったらとっくにブチ切れてますわ・・・・ この迷惑夫婦だけでも勘弁なのに、なんとその息子たちも押し掛けてきた!そしてあれよあれよと兄弟喧嘩がはじまり、 兄が弟を殺してお家が殺人現場に早変わり。 一体、何が起こってるのだろうかとパニックに陥る妻。 (そして、私。 ) あまりにも状況がカオスで、こちらも物語がここからどこへ向かって行くのか全く読めず。 すくなくとも超能力とかオバケとか、そういった物語ではなさそうだ・・・ そんな心穏やかでない状況のなか、主人公は何度かなぞの「 黄色い粉」を水で溶いたものをがぶ飲みします。 これを見た私は、実は彼女が「精神疾患」を抱えているという設定なのでは?と変な深読みまでしてしまい、てんで マトマラナイ。 そして増えていく、なぞの訪問者の数。 いや、あんたら何処から来たよ!(え、宇宙人とかいう展開やめてよ) もう、人の家だというのにやりたい放題です。 しまいにはキッチンにまで踏み入れられ、シンクを壊され そこら中「水浸し」に・・・・ここのシンク破壊シーンは笑えるほど豪快。 主人公の妻からしたら、もうパニック以外の何物でもありませんけどね。 シンク壊されるなんて、そうそうないし。 それまで声を荒げてこなかった彼女も、ついに怒りの感情を露にしブチ切れ。 ここら辺で、「 あれ?これって全てがメタファーにまみれた映画なのでは…?」と気づきます(ニブめ)。 だって、みんな無茶苦茶すぎる。 普通の感覚を持ち合わせている人なんていない(夫、あんたもやで)。 極めつけは、彼女が「 ここは私の家よ! 」と主張すると、決まってみんな「 へ〜あなたの家ね〜 」と馬鹿にした感じで鼻で笑ってみせる。 もうここまでくると、 まともな現実世界のお話として考えるには無理が出てくると。 だってみんな頭オカシイもの。 それで待ち受けているのが、あの衝撃のラストですよ。 人によっては、トラウマを抱えてしまうインパクトがありました。 私もさすがに、あの赤ん坊殺害&カニバリズムのシーンは相当な嫌悪感を抱きましたね。 ラストあたりでようやく、本作は宗教色の強い作品だと気づく鈍感ぶりを発揮した私でありますが。 特定の宗教がどうのこうのという以前に、私が感じた率直な意見。 超、悪魔的。 (見てはいけないものを見た気分) 描いてる内容もタブーを含んでいるのはもちろん、描き方自体がもうエグい。 やんわりとかではない、かなり暴力的。 個人的には、負のオーラしか感じられない、やや精神に悪い終幕でした。 ありったけの《愛》を妻から奪って、また一から別の女性と再スタートする夫。 それを何度もくりかえす。 とにかく、訪問者&夫の「自己中さ」には腹が立ったし、主人公の妻はただ搾取されるだけで終わってしまい、不甲斐ないのなんのって。 自分の主人がまともでよかたー。 後味が非常に悪い映画ですが、個人的には好きな作品(傑作)です。 すくなくともこれだけメタファーに富んでいて、賛否両論が激しく、終わった後に誰かと語らずにはいられない映画って少ないと思うので。 色々と気になる点があるので、 次の章ではそれらについて「考察」してみたいと思います。 他のインタビューなんかも拾っていくと、どうやら『 聖書』の創世記をモチーフにした物語だということが分かります。 聖書に詳しい人はすぐに、点と点がつながる内容だと思います。 イマイチという方は、を参照してみて下さいね。 赤ん坊 :イエス・キリスト• その他大衆 :信者 世界でベストセラーの書物といえば『 聖書』ですので、夫が物書きというのも納得だし、妻が家をとても大切に修復しているのも納得。 家=この世だから。 エンドクレジットを見ると、みな特定な名前がないことが分かります。 また夫だけ Himと大文字から始まる記載がされていますが、主人公は motherと小文字綴り、それ以外の人物の名もみな小文字です。 これはHimが神=創造主であることを示していますよね。 キッチン水浸し=『ノアの方舟』というように、メタファーを使いつつ全て聖書に沿った内容の展開になっていることが分かります。 何度も理想の世界『楽園』を描いてはうまくいかず、どかんと壊してやり直しの連続。 創造主がとても利己的に描かれているのは明白なので、もしかしたら悪魔的なオーラ漂うラストだったし、アンチクライスト提唱してるのでは?とさえ感じました。 上の写真のライトもそうですね。 八角形=8という数字は、キリスト教には大きな意味がある数字。 天地創造の七日間にキリストの復活日を足して8日ということで、『復活』という意味が込められているそう。 他にはノアの方舟で助かった人も8人ですし、教会建築も八角形がみうけられます。 不思議な造りの家だな〜と思っていたのですが、こういった理由から八角形を意識してセットを造ったのかなと考えました。 これを飲むと落ち着きを取り戻す彼女ですが、彼女がマザーアースだとなると、これは何か地球とか異次元に関係するものに違いない・・・でも何だろう?と気になって寝れず(そして悪夢で目を覚ます)。 太陽を表しているのかなとも思ったんですけど、しっくり来なくて色々調べてみました。 すると瓶の見た目からも、 ORMUS(オームス)という魔法のような物質の存在があやしいと発見。 この黄色い粉が何なのかは監督も触れていませんが、魔法の物質ORMUSが怪しいかな〜と。 まず右上の花びらの中には クリスタル的なもの、その下には カエルを発見。 劇中でもカエルが登場していましたが、どうやら神からの罰として人間に与えられた疫病の象徴と言われているようですね。 分かりづらいですが、その下には煙草を吸う男(アダム)が持っていた ライター発見。 アダムが『禁断の実』を食べてしまってエデンの園から追放されたのはあまりにも有名ですが、このライターは後にマザーアースを脅かすことになる、人間たちの善悪の知恵の象徴なのかなと思います。 全てはアダムとイブの失楽園からはじまった、と。 おつぎに左上には、夫(Him)の Holy cardを発見、その下には ドアノブ。 ドアノブといえば、兄が弟を殺したときの凶器として使われていました。 初めはさっぱり意味が分からなかったんですけど、これは マザーアースの心臓そのものなのでしょうね。 何度か心臓の状態が映し出されるんですけど、訪問者らによって家を破壊されるたびに、どんどん心臓は黒く変色してダメージを負っていっているのが分かります。 』についてお届けしました。 人それぞれ色々な解釈ができる映画だと思うので、自分なりの視点をもって観ると非常にスリルを味わえる映画だと思います。 傑作or駄作、評価がきっぱり分かれる作品だと思いますし、人によっては受け付けられない変わり種であることは間違いありません。 まぁ、安易に人様にオススメできませんが・・・ では、また。
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映画MAMAのネタバレあらすじ:起. 空白の5年間、姉妹を育てたのは誰? 妻を殺害したジェフは娘の幼いヴィクトリアとリリーを連れて逃亡。 しかし、スリップ事故により森の中の空き家に身を隠す。 そこで何者かに襲われた彼は消息を絶つ。 それから5年後、逃亡して行方不明のジェフとその娘たちを探すジェフの弟のルーカス。 その友人バーンジーがジェフの入った小屋を見つける。 中に気配を感じた彼が入っていくとキッチンにサクランボの種の山と、痩せ細った姉妹の影があった。 病院に保護され、ルカースが引き取ろうとしたところで伯母のジーンと親権争いになる。 そこで、ルーカスは姉妹の治療とカウンセリングにあたっていたドレイファス博士と組んで、治療用の家に姉妹とルーカス、ルーカスの恋人のアナベルと一緒に住むことを条件に、親権裁判で勝つ。 ジーンは絵で生活をするルーカスと、音楽で生活するアナベルには養育は出来ないと不満があるものの、面会の権利を確保した。 映画MAMAのネタバレあらすじ:承. 引き取られた姉妹についてきた何か。 空白の5年の間、姉妹がどのように生き延びていたのか調べているドレイファス博士。 姉のヴィクトリアは言葉は話せるものの、社会性がまったく育っておらず、リリーにいたっては二足歩行も危うい状態。 ドレイファス博士は、ヴィクトリアを催眠にかけると、「ママ」と口にすることから、極限状態の彼女たちはヴィクトリアが架空の母親役を負う二重人格でしのいだのではないかと仮定する。 姉妹と暮らし始めたルーカスとアナベルは、なかなか懐かない姉妹に手こずりながらも、人間らしい生活を送れるように苦心する。 そんな二人をよそに、姉妹は夜中に遊び、壁に絵を描き、その壁に話しかける。 とある昼下がり、子供部屋で誰かと毛布を引っ張って遊ぶリリーを呼びに来たアナベル。 もちろんヴィクトリアと遊んでいると思っているのだが、ヴィクトリアに後ろから呼び止められる。 異変はそれだけではない。 子供部屋と寝室を繋ぐ排気口から歌声が聞こえてくる。 ドレイファス教授はヴィクトリアの診療を続けるうちに、ヴィクトリアの語る「ママ」がヴィクトリアの別人格ではなく、ヴィクトリアの前に現れ、夢に語りかける存在、また催眠中のビデオにヴィクトリアとは違う声の歌が混じっている事に気がつき、公文書館に真偽を確かめに行く。 姉妹の住む家ではルーカスが壁に出来た黒いシミを不審に思う。 そこからは蛾が湧き出し、見ていると、その中から飛び出した何かがルーカスを二階の踊り場から一階へと突き落とす。 もちろんルーカスは入院。 アナベルは一人で二人の世話をすることになる。 三人の暮らしが始まると、アナベルは姉妹の他の気配を感じ始め、気味が悪くなりストレスを募らせる。 そこへ、子供たちの面会に来たジーンは、アザだらけの姉妹を見て、アナベルが虐待をしているのではないかと福祉施設に通報する。 そんなある日、アナベルは夢の中で修道院に侵入し、引き離された自分の赤ん坊を奪い返し、崖から飛び降りる夢を見る。 それは、姉妹の言うママの夢だった。 映画MAMAのネタバレあらすじ:転. MAMAとは何者なのか?明るみに出る真実。 公文書館でイーディスという精神を病んで自殺した女性に辿りついたドレイファス博士は、彼女の遺品を持ち出し、姉妹が発見された小屋へ向かう。 しかし、そこで彼は闇の中に現れたママ、イーディスに殺されてしまう。 入院しているルーカスにも、イーディスが訪れ、ルーカスに害をなそうとする。 そこへ、兄のジェフが夢枕に立ち、「子供たちを助けてくれ」と言う。 不自由ながらも兄の足取りを調べるルーカスは、小屋の近くのトンネルの写真を見つけ、夢で見た場所を特定する。 映画MAMAの結末:怒れるMAMA、そして始まりの地へ。 ヴィクトリアの診療のため、ドレイファス博士の訪れたアナベルは、博士の行方を知った秘書が取り乱しているスキに、彼のオフィスから、ヴィクトリアの診療レポートと、イーディスの遺品の入った箱を持ち出す。 ヴィクトリアは、自分やリリーがアナベルに懐き始めたことをママが怒っている事を察し、アナベルに害をなそうとするママを止めようとする。 そこへ、乗り込んだジーン伯母は巻き込まれて死んでしまう。 そして、ママはアナベルの前からヴィクトリアとリリーを奪って消える。 ルーカスは小屋を訪れ、アナベルと合流、小屋の裏に崖を発見、そこにヴィクトリア、リリーの手を引く人影を見つける。 必死に呼びとめ、箱の中から取り出したイーディスの子供の遺骨を渡して姉妹を取り戻そうとするが、イーディスも布に包まれたそれが遺骸であると気づくと、再び姉妹を連れて行こうとする。 ヴィクトリアはアナベルの元に戻る事が出来たが、リリーはイーディスに手を引かれる。 崖に近づくにつれ、それまで異形でしかなかったイーディスが母親らしい表情を浮かべ、そして、呼び止める甲斐も虚しくリリーは連れて行かれてしまう。 湖から湧き上がった蛾が一匹、ヴィクトリアのそばに飛ぶ。 おそらくリリーだろう。 エンドロールへ 映画MAMAについて:時に狂える母性 死人であるイーディスの姿は、異様である。 しかし、子供たちにとっては、曲がりなりにも5年間育ててくれた庇護者の一面を持っていて、特にリリーはママに懐いている。 それと同時に、生前、自分の下から引き離された子供を取り戻し投身してしまうほどの激しさも持ち合わせ、移り住んだ後も初めは子供たちとだけ遊んでいたが、アナベルに懐いていくと、それまで見えないようにしていたはずが遠慮なく姿を現す。 そして、注目したいのが、男性に対しては、子供が懐いている如何に関わらず、残酷に手を下す。 物語の中には一切描かれてはいないが、生前のイーディス描写の中に、子供の父親の存在が微塵も感じられない理由と、関係があるのではないかと考えてしまう。
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との共同制作。 監督が2008年に発表した短編映画を原作に、映画監督のが製作総指揮を務め、ハリウッドで長編映画化した作品。 監督は引き続きアンディ・ムスキエティが務めた。 日本では当初劇場公開はされない予定だったが、ソフト発売を記念して一週間のみ限定公開された。 ストーリー [ ] 投資仲介会社のであるジェフリーは、ある日精神を病んでしまい、共同経営者二名と自らの妻を殺害。 幼い娘二人を連れて森の奥の小屋へと辿りついた彼は、そこで二人を殺害しようとするも、小屋に潜む何者かに襲われて姿を消した。 それから5年後、ジェフリーの弟であるルーカスは、あの小屋で姉妹を発見する。 奇跡的に生還していた彼女たちの精神状態に強い興味を持ったドレイファス博士の協力のもと、彼は恋人のアナベルと姉妹とで博士が用意した家で共同生活を営むことにする。 だが、共同生活を始めたある日、アナベルの周りで不可解な現象が起こり始める。 アナベル - ()• ヴィクトリア - ()• リリー - イザベル・ネリッセ()• ドレイファス博士 - ()• ママ -•
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