問1.結核ってどんな病気ですか? 結核は、結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる病気です。 人が生まれてはじめて結核菌を吸い込んだ場合、10~15%の人ではその後1、2年のうちに発病しますが、その他の人では菌は冬眠状態でしぶとく体内に留まることになります。 このようにして結核菌が体内に潜んでいる人が、その後何らかの都合で身体の抵抗力が落ちると、潜んでいた菌が活動を始め、結核を発病してしまうことになります(菌が体内に留まったケースの10~15%程度と言われています)。 結核菌は主に肺の内部で増えるため、咳、痰、発熱、呼吸困難等、風邪のような症状を呈することが多いですが、肺以外の臓器が冒されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など身体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。 特に、小児では全身に及ぶ重篤な結核につながりやすいと言われています。 問4.BCGワクチンにはどのような効果がありますか? BCGは結核を予防するために接種するワクチンです。 その効果について、多くの文献を総合的に評価した結果、乳幼児期にBCGを接種することにより、結核の発症を52~74%程度、重篤な髄膜炎や全身性の結核に関しては64~78%程度予防することができると報告されています(Colditz et al, 1995)。 また、一度BCGワクチンを接種すれば、その効果は10~15年程度続くと考えられています。 日本の結核患者の発生率は米国の4倍程あるにも関わらず、小児に限ると米国の小児の患者の発生率を下回っており、その一因は米国で広く接種されていないBCG接種の効果ではないかと言われています。 問8.コッホ現象ってなんですか? 問7のような症状は、接種してから5~6週頃に最も強く現れるとされていますが、結核に感染している人にBCGワクチンを接種した場合、接種してから1週間~10日以内(多くの場合は3日以内)に同じような症状がみられることがあります。 一種のアレルギー反応によるものと考えられていますが、このような現象を「コッホ現象」と呼びます。 コッホ現象は結核菌に似た菌(非結核性酸菌)に感染した場合でも発生することがあるので、必ずしも結核に感染していることを意味するわけではありませんが、このような症状が発現した場合には、速やかに接種医療機関を受診して下さい。 なお、平成17~21年度に厚生労働省にコッホ現象として報告された814例を検証した結果、コッホ現象に伴う重大な障害は認められなかったと報告されています。 問9.BCGワクチン接種後の骨炎はどのような病気ですか?どれくらい発生しているのですか? BCGワクチンは弱毒化した生きた菌を接種しているので、極めて稀ながら菌が骨に感染した場合には、骨炎を起こしてしまう可能性があります。 大腿や上腕の骨に発生することが多く、局所の痛みや腫れ、歩行への影響などで気付かれることが多いです。 一般に、後遺症を残す確率などは高くありませんが、抗結核薬投与の他、外科的な施術が必要な場合もあります。 国際的には、BCGワクチン接種後に骨炎等が発生するリスクは3,300~108回接種して1回程度であるとされています。 日本における報告は平成26年度において10件(平成26年度接種数:約90万回)であり、その発生率は国際的に想定される範囲を超えるものではありません。 問11.BCGワクチンの接種時期はなぜ変わったのですか? BCGワクチンの接種は、平成17年までは4歳未満の児童を対象に行われていましたが、世界保健機関(WHO)の勧告等を受け、乳幼児の結核予防効果を高めることを目的として、平成17年に生後6ヵ月までの接種に対象が変更されました。 しかし、乳児期に接種するワクチンの数が増え、全てのワクチンを接種できる十分な期間を設ける必要が生じたことから、生後1歳までの接種とすることと変更されました。 また、平成17年以降多くの接種が生後3~4ヵ月に行われるようになり、髄膜炎などの重大な乳幼児の結核が減った一方、これら生後3~4ヵ月のお子さんを中心に、BCGによる骨炎の副反応報告が増えてきました*。 このような報告数の増加が本当に骨炎の発生が増加したことによるのか、診断技術の進歩等により骨炎が発見し易くなったためなのか、現在のところはっきりしていません。 また、仮に、本当に骨炎の発生が増加していたとして、BCGワクチンを接種する時期を早めたことが骨炎の増加に繋がったのか、その因果関係もはっきりしていません。 しかしながら、比較的免疫能が未熟な乳児早期でのBCGワクチン接種が、骨炎の増加に影響を与えている可能性も否定できず、生後5~8ヵ月を標準的な期間として接種することとなりました。 なお、結核の発生状況により乳幼児が結核に罹るリスクは変わってきますので、生後5~8ヵ月という標準的な接種期間に関しましては、地域の実情に応じて異なることがあります。 * 骨炎・骨髄炎の副反応報告数: 平成13~16年;1. ) 問13.長期に渡る入院等により、1歳までに接種できなかった場合はどうなるのですか? BCGワクチンの接種は生後1歳までに行うこととされていますが、この期間に、長期に渡る入院を余儀なくされた等の理由により、接種をすることができない場合もあります。 1 次のイからハまでに掲げる疾病にかかったこと(やむを得ず定期接種を受けることができなかった場合に限る。 ) イ 重症複合免疫不全症、無ガンマグロブリン血症その他免疫の機能に支障を生じさせる重篤な疾病 ロ 白血病、再生不良性貧血、重症筋無力症、若年性関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、潰瘍性大腸炎、ネフローゼ症候群その他免疫の機能を抑制する治療を必要とする重篤な疾病 ハ イ又はロの疾病に準ずると認められるもの 2 臓器の移植を受けた後、免疫の機能を抑制する治療を受けたこと(やむを得ず定期接種をうけることができなかった場合に限る。 ) 3 医学的知見に基づき 1 又は 2 に準ずると認められるもの。
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そもそもBCGとはなにか によると BCGとは? BCGワクチンを接種して結核菌に対する免疫をつけて結核を予防します。 免疫の効果は15年くらい有効と言われています。 BCGのなかみは? ウシ型結核菌を用い、毒性を弱めてつくった生ワクチンです。 BCG接種は? 定期接種:予防接種法により、生後1歳に至るまで(標準的接種期間は5か月から8か月まで)BCGを接種することになっています。 定期外接種:上記の定期接種時期に何らかの事情でBCG定期接種を受けられなかった場合、成人でも必要が生じた場合(例えば、大学等の入学時や病院・施設等の採用時)には、初めにツベルクリン反応検査を行なって、結果が陰性ならばBCGを接種することがあります。 しかし、乳児期に接種するワクチンの数が増え、全てのワクチンを接種できる十分な期間を設ける必要が生じたことから、生後1歳までの接種とすることと変更されました。 ということみたい BCG 1回(現在) ・1951年~ 1967年法律による皮内接種。 実際受けられたかどうかは、母子手帳で確認する必要があります。 連絡いただければ幸いです。 まちがってそうで怖い murepe.
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解説 [ ] にの科学者・医師であるによって発表された。 コッホの抗原は、結核菌からグリセリン抽出した蛋白質 PPD であった。 検査ではなく結核治療目的に開発されたが効果はなかった。 は、ウマ血清またはワクチンの接種を受けた患者が、2度目の接種に対してより早期に重度の反応を示すことを発見し、この過敏反応をと名付けた。 フォン・ピルケはその後すぐに結核菌感染者についてこの抗原でアレルギー反応が起こることを発見し、現在のツベルクリン皮膚検査を結核菌感染の診断に用いることができることを見出した。 かつて日本では、により乳幼児・小中学生に対してツベルクリン反応検査を行い、陰性者に対して接種が行われていた(なお、接種では1960年代に管針法(俗にいうハンコ注射)が導入されている)。 しかし、その後の2005年の法改正により、これらの者に対するツベルクリン反応検査は廃止された。 現在はに基づき、生後1歳に至るまでの定期接種時にある乳幼児に対してのみ、ツベルクリン反応検査をせずに直接に接種を行うこととなっている。 現在、米国ではマントゥーテスト と呼ばれる検査が行われており、精製ツベルクリン Purified Protein Derivative、PPD が用いられている。 英国ではまでヒーフテスト と呼ばれる検査が行われていたが、現在はマントゥーテストに変更されている。 精製ツベルクリン PPD [ ] 精製ツベルクリン Purified Protein Derivative、PPD とは結核菌を合成液体培地で培養、殺菌、濾過、濃縮後に硫酸アンモニウムで沈殿させ、脱塩、濾過、凍結乾燥して作製したもので、数百種類もの異なる蛋白質の混合物のことである。 ツベルクリン反応検査 [ ] 日本でのツベルクリン反応( ツ反と省略表記される)検査は、ツベルクリン溶液皮内投与の48時間後の接種部位の発赤の直径を測定して、結核感染を診断する方法で、100年以上の歴史がある。 しかし、検出精度は接種集団の感染蔓延度により大きく変動する。 例えば、感度97. 一方、感染者を見逃す可能性も報告されていることから 、この検査だけでは結核感染の確定も否定もできず、他の診断と併せた判定が必要である。 出典 [ ]• 橋本達一郎、「」結核 Vol. 48 1973 No. 3 P51-59, :• 杉山幸比古、「」日本内科学会雑誌 Vol. 89 2000 No. 5 P. 868-873, : 脚注 [ ]• 120 2008 No. 3 P. 285-289, :• 青野昭男、 モダンメディア 2010年12月号(第56巻12号)• は、著書『丸山ワクチン』『[改訂新版]それからの丸山ワクチン』で、「ツベルクリン療法の結果は甚だ良くないものだった」「発熱や喀血などの副作用が強く、の場合だけでも、発赤や分泌液が出て、かえって病状を悪化させた」と記述している。 近藤信哉、 Vol. 20 No. 3 p. 307• 厚生労働省. 2020年4月25日閲覧。 日本ビーシージー製造株式会社• - は、著書『丸山ワクチン』『[改訂新版]それからの丸山ワクチン』で、丸山ワクチンはツベルクリンの改良研究が原点であることを明らかにしている。 外部リンク [ ]• 北里柴三郎、緒方終二郎、『』 細菌學雜誌 Vol. 1899 1899 No. 41 P. 203-213, :• 北里柴三郎、『』 細菌學雜誌 Vol. 1912 1912 No. 199 P. 331-345, :.
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