適応 障害 英語。 適応障害に向いてる仕事と就職・転職するときのおすすめの方法

『障害受容』から『障害適応』へ! ステージ理論も解説するよ

適応 障害 英語

こんにちは、キズキビジネスカレッジの寺田淳平です。 適応障害で休職中の方、もしくは休職を検討しているあなたは、以下のような悩みを抱えてはいませんか? 「休職中の過ごし方がよくわからない…」 「適応障害をどう治していいかわからない…」 「復職したら適応障害が再発しそうで恐い…」 こうしたお悩みをお持ちの方に向けて、休職中の過ごし方から適応障害の再発防止策までを解説します。 私自身、実際に1年近い休職を経験しました。 また、3,500人規模の職場で人事を担当していたこともあります。 そんな私の視点から、適応障害の方が仕事復帰までにできることをご紹介いたします。 適応障害による休職や復職にお悩みの方の参考になれば幸いです。 適応障害とは? 世界保健機関(WHO)の診断ガイドラインによると、 適応障害は「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されてます。 ここで言う適応とは、「環境に対する適合的な行動や態度をとることで、周囲や自分との調和的な関係を保つこと」です。 そのため、適応障害には単なる「不適応」以外に、「過剰適応」と呼ばれる「自分を抑え込んで適応し過ぎることで、バランスを崩してしまう」といったケースがあります。 特に我慢強い人は、つらい状況でも「自分は大丈夫」と過信しがちです。 限界を超えて過剰適応を起こし、適応障害になってしまうことがあるのです。 また、 適応障害にかかった人の40%以上が、5年後にはうつ病などの診断も受けています。 (参考:厚生労働省ホームページ『適応障害|病名から知る|こころの病気を知る』) より重篤な精神疾患につながる可能性があるという点にも注意が必要です。 適応障害の症状 適応障害の症状は「情緒面」と「行動面」の他に、「身体面」にも見ることができます。 過労・仕事の人間関係・家族の不和などストレス因がはっきりしていて、かつ以下の症状が慢性的に続く場合は、適応障害の可能性があります。 憂鬱になる(抑うつ気分)• 不安感が高まる• 注意力が低下する• 意欲減退• 怒りっぽくなる• 細かいことが気になって集中できない• 暴力的になる• たばこやアルコールの量が増える• 貧乏ゆすり等の落ちつかない動作が増える• 動悸がする• 冷や汗をかく• 息苦しくなる• 過呼吸• 胸部圧迫感• 寝ても疲労が取れない• 吐き気、膨満感がある• 手先や唇が震える ただし、身体面の症状は、内臓疾患や他の病気に由来する要因も考えられます。 まずは総合内科の医療機関を受診しましょう。 それでも原因が特定できない場合には、心療内科やメンタルクリニックを訪ねるとよいでしょう。 適応障害の診断基準 それでは、適応障害の具体的な診断基準とはどのようなものでしょうか? 精神医学の権威であるアメリカ精神医学会は、以下のような基準を提示しています。 はっきりとしたストレス因のため、ストレスが始まって3ヶ月以内に症状が出現。 症状は以下のうち少なくともどちらかの証拠がある。 そのストレス因に不釣り合いな程度の症状、苦痛 2. 社会的、職業的などの生活に重要な領域の機能に重大な障害をきたしている。 ほかの精神疾患では説明できない。 その症状は正常の死別反応では説明できない。 ストレス因やその結果がひとたび終結すると、症状は6ヶ月以上持続することはない。 急性:その障害の持続が6ヶ月未満• 持続性 慢性 :その障害が6ヶ月またはより長く続く しかし、判断基準は定められているものの、上記の「ストレス因」は人によって異なり、程度も様々です。 少しでも気になる場合は、自己判断を下すのではなく、専門医の診断を受けるのが確実でしょう。 適応障害の治療の原則 適応障害の治療の原則は、「ストレスの原因である環境を調整すること」「本人がストレスの原因に対応できるようになること」の2点です。 (参考:乃樹愛『なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 基本的に適応障害は、その当事者が身を置いている環境に不適応を起こしていることで生じます。 そのため、不適応の原因であるストレス環境を変えることが治療の第一歩です。 原因は様々ですが、例えば上司からのパワハラや業務への不適応なら、異動申請、業務量の調整申請、転職の検討が必要でしょう。 その際は、以下のような治療が有効だと言われています。 専門家のカウンセリングを受ける• 「認知行動療法」といわれる心理療法によって、自身の考え方や行動の癖を認識するなど、ストレスをコントロールできるようにする。 適応障害の治療においては、「環境を変えること」「ストレス耐性をあげること」の2点が原則であることを覚えておいてください。 適応障害で休職するときの兆候と事例 それでは適応障害が原因で休職する場合、職場ではどのような兆候が見られるのでしょうか? この章では、休職の概要をお話した後で、職場不適応に見られがちな兆候と、休職に至った事例を紹介します。 (参考:松﨑博光『新版 マジメすぎて、苦しい人たち:私も、適応障害かもしれない…』) そもそも休職とは? 休職とは、雇用契約を維持したまま労働を免除、または停止させる措置を言います。 (参考:大阪府『33 休職と休業』) 業務を行えない相当な事由が必要になりますので、原則的に診断書などの提出が必要です。 休職をする際に、まずは確認するべきことがあります。 それは給与支給の有無です。 休職は、企業が就業規則に従って適用する制度のため、企業によっては給与の支給が停止されてしまいます。 期間もまちまちになりますので、休職を検討されている方は経済面も考慮にいれて、一度就業規則を確認するとよいでしょう。 また、企業によっては休職をすることで、人事考課に多少の影響が生じる可能性があります。 とはいえ、休職しない方が、「適応障害などの病気を悪化させて心身を壊してしまう」といった、デメリットの方が大きいと考えられます。 かかりつけのお医者様や、後述する就労支援機関と相談の上、総合的に休職を検討することが大切です。 職場不適応の兆候 適応障害を判断する際には、以下の職場不適応の兆候が出ていないかを確認をしましょう。 遅刻、早退、欠勤の頻度が増えた• 作業効率が落ちて、ミスや小さなケガが増えた• 身だしなみを整えないで職場に出てくるようになった• 会議の場などで些細なことイライラするようになった• 同僚とのコミュニケーションを避けてひとりでいることが増えた• 「同僚が陰口を言っている」と思い込むようになった 前掲の症状と同様に、これらの兆候はあくまでも目安です。 上記の兆候が強まっていると感じる方は、専門医の診察を受けることがオススメです。 適応障害で休職した人の事例 適応障害で休職に至る事例として多いのは、異動による職場不適応や過労です。 加えて、よくあるケースの一つに、上司とのトラブルも挙げられます。 例えば、営業職のAさんは、社内の定期異動で上司が替わってから、体調に変化が現れました。 新しい上司はそれまでの上司とは違って、とても管理が厳しく、高圧的で、業務成績が悪いと同僚の前でもお構いなしに叱り飛ばす人です。 Aさんは、ノルマ達成のために遅くまで外回りをしていましたが成績は上がらず、叱責されることが増えました。 そのため、朝からめまいがしたり、通勤電車の中で吐き気や息苦しさを感じるようになったのです。 内科にその旨を訴えても、原因がわからない「不定愁訴」ということで、経過観察を言い渡されました。 そのうち無気力な状態になることが増えて、遅刻や無断欠勤をするようになり、休養を打診されました。 そして、内科ではなくストレスクリニックを受診ところ、適応障害と診断されて休職に至ったのです。 上記のような対人トラブルによる適応障害の事例は、少なくありません。 適応障害で休職するときの具体的な手続き それでは、適応障害で休職するときには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。 職場の就業規則により異なりますが、ここでは一般的な流れをお話しします。 先述した事例のように、不調を感じて内科を受診しても要因が特定されない場合は、ストレスが原因の可能性がありますので、心療内科やメンタルクリニックなどの診断を受けましょう。 休職をするには、原則として診断書が必要になります。 診断書が下りるまでには、初診から数ヶ月かかる場合もありますので、不調を感じた際には早めの受診をオススメします。 診断書が下りたら、メールでも構いませんので、所属長に面談のアポイントメントを取りましょう。 診断書には相応の効力がありますので、基本的には休職が認められるはずです。 場合によっては、人事担当者との間で、異動などの打診を含む面談が行われる可能性があります。 しかし、原則的には社内の書式に則って申請書を提出し、休職の手続きが完了する流れになります。 適応障害で休職している人が悩む3つのこと 適応障害で休職をされている方からよく聞かれる悩みが3つあります。 そのため「甘え」だと思われて悩んだり、旅行に出てリフレッシュしたくてもできないと困る人がいます。 この章では、そうした悩みにお答えいたします。 精神科医として著名な岡田尊司先生は、適応障害で学校や会社に行けなくなって、布団から出ようとさえしなかった人が、学校や会社から解放されてしまうと、別人のように活気を取り戻すことが多いと述べています。 (参考:岡田尊司『ストレスと適応障害 つらい時期を乗り越える技術』) それゆえに、ご家族や知人に「甘え」だと勘違いされて悩む人が多いようです。 こうした悪化を防ぐためにも、適応障害の人が休職するのは適切な対応なので、自身を「甘え」と思う必要はなく、周囲にもそのように理解を求めましょう。 そうした事情を交えて説明しても、ご家族に理解してもらえない場合は、カウンセリングの場に同席してもらうことがオススメです。 適応障害に限らず、真面目に仕事にコミットしてきた人ほど、休職によって人員に穴を空けることを申し訳なく感じます。 しかし、 それは職場が組織として調整すべきことです。 あなた個人が抱え込む必要はありません。 また、特に収入が減ったり看病が必要だったりすると、家族に対して「迷惑をかけている」と思う方もいます。 もちろん、短期的に見れば、ご家族に負担がかかる可能性があるかもしれません。 ですが、休職することでよい方向に向かうのならば、長期的には迷惑ではありません。 まずは休養を取って、あなたが元気になることが何よりも大切です。 同僚やご家族に罪悪感を持たず、治療に専念することが、一番の近道だと考えましょう。 これはその方の状態によって判断が分かれます。 先述したように、適応障害の人は、職場を離れると調子を戻しやすいため、人によっては旅行に出たりとアクティブな行動を取ることも効果的です。 しかし、相対的に元気になっても、疲労が蓄積している場合がありますので、旅行へ出たいという方は、かかりつけのお医者様に相談するのがオススメです。 もし、旅行などリフレッシュの行動へ出る場合、同僚の目に触れるSNSなどに写真を載せるといった行動は、あまりオススメできません。 人によっては、心証を害して復職後の人間関係に影響する可能性がありますので、注意が必要でしょう。 休職中の過ごし方〜適応障害を治すには?〜 ここからは、適応障害を治すのに有効な休職中の過ごし方を見ていきましょう。 5つに分けて解説していきますが、前提として「常に医者の判断を仰ぐ」という姿勢が大切です。 ご自身では回復傾向にあると思っていても、状況次第では加療が必要であったり、安静にした方がよいという場合があります。 信頼できるかかりつけのお医者様に相談をしながら、以下の過ごし方を試してみてください。 あなたの心の状態について、専門的な見地からアドバイスをくれる医師やカウンセラーを持つことで、休職を漫然と過ごすことなく、経過を観察しながら回復に努めることができます。 もし、診断やカウンセリングに納得できなかったり、薬物療法に抵抗があったりという場合は、セカンドオピニオンを求めて別の病院へ行くのも一つの手段です。 また、代替医療や民間療法ではなく、「病院」で診察を受けるという点も重要です。 きちんとした専門機関で、診察や定期面談を受けてください。 人によっては、休職中に新しいことに着手したり、旅行へ出たりするかと思います。 もちろん、意欲が湧くのはよいことですが、先述したように過労などで体力が戻っていない場合など、専門医の目から見れば加療が必要なケースがあります。 そのため、まずは休養を優先するという姿勢を忘れずにいてください。 就労支援機関では、適応障害などの障害によって就労が難しい人に向けて、福祉サービスを実施しています。 一例をあげると、障害者総合支援法に基づいて設置されている就労移行支援事業所などは、診断書があれば最低0円からサービスを受けることが可能です。 障害に理解のある支援員が、体調管理やメンタル面の相談、復職に向けた具体的なアドバイスなどを行っていますので、まずは無料相談をしてみるとよいでしょう。 就労支援機関に通うことで、生活リズムを定着させるとともに、復職したときのイメージが掴みやすくなるというメリットもあります。 就労移行支援については、コラム「」にまとめています。 興味を持たれた方は併せてお読みください。 初期の休養期間は、睡眠の時間が多くなるため、生活が不規則になりがちです。 そのため、この期間を過ぎたら、朝きちんと目を覚まして、三食バランスよく食事を取ることを心がけましょう。 特に、朝陽を浴びることで、血管や内臓の働きをコントロールする自律神経が整ってきて、心身が落ちつくようになります。 (参考:原田賢『忙しいビジネスパーソンのための自律神経整え方BOOK』) 自分を立て直すためにも、規則正しい生活を意識しましょう。 副交感神経とは、先述した自律神経の一種で、心身をリラックスさせる役割を担っています。 (参考:乃樹愛『なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 』) 副交感神経への意識を高めるには、あなたがリラックスできる環境や行動を知った上で、それを習慣づけることが大切です。 特に、以下のような行動がオススメです。 深呼吸• 長時間の入浴• アロマテラピー• ヨガ 休職期間中にリラックス法を見つけることは、適応障害が回復した後の再発防止にも役立ちますので、この機会にぜひ副交感神経を意識する習慣をつけてください。 ただし、いくら気持ちが安らぐとはいえ、お酒やたばこなどの嗜好品は依存性があるため、避けた方がよいでしょう。 ただし、あくまでも「心身に余裕が出てきた」「転職や異動のことを考えると気持ちが前向きになる」という段階に達してから検討するようにしてください。 検討の際は、先述した就労支援機関に相談にすることをおすすめします。 また、具体的な転職活動などに移る際には、必ずかかりつけのお医者様への相談も忘れないようにしましょう。 復職後の再発防止策4選 この章では、休職を経て復職した際の再発防止策を4つ紹介します。 自力でできる再発防止策を中心に厳選しましたが、何よりも大切なのは「一人で抱え込まない」ということです。 以下に解説する再発防止策を試しても調子が崩れそうなときは、周囲の人や専門家を頼るようにしましょう。 適応障害を発症する人の中には、がんばり屋で我慢強い人が少なくありません。 そのため復職してすぐに、「休職前と同じペースで働こう」「一気に挽回しよう」と前のめりになる場合があります。 しかし、休職中にどれだけ規則正しい生活を送っていても、いきなりギアをあげて仕事に掛かることは難しいです。 適応障害を再発しないためにも、仕事を早めに切りあげるという姿勢を保ちましょう。 ちなみに、適応障害を抱えている人の仕事術については、コラム「」にまとめています。 興味を持たれた方は併せてお読みください。 ストレスクリニックの院長として著名な松﨑博光氏は、適応障害になりやすい人の特徴の一つに、相談相手がいないことを挙げています。 特に自分に自信が持てない人ほど、他人とうまく交流できずに問題を抱え込みがちです。 そうした状況を避けるためにも、復職をしたら相談相手を持つようにしましょう。 相談相手は知人や同僚に限りません。 休職中に信頼関係を築いた専門医のもとへ、カウンセリングを受けにいくというのも、「相談相手を持つ」ことに含まれます。 復職後に不安のある人は、相談相手としてカウンセラーとの関係を継続しましょう。 レジリエンスとは、「ストレスから立ち直るための精神的回復力」を意味する精神医学の用語です。 (参考:内田和俊『レジリエンス入門: 折れない心のつくり方』) 近年、「落ち込まない強さ」よりも、落ち込んでも「すぐに回復できるしなやかさ」を身につけることが、ストレス耐性の観点で重要視されています。 仮に芯が弱くても、柳のように衝撃を受けとめて戻ることができれば、心が折れてしまうことはありません。 レジリエンスを鍛えるためには、普段からミスや問題を引きずらずに、「気分を切り替える」ことを意識する必要があります。 具体的には、以下のような「切り替えスイッチ」を見つけることが大切です。 落ち込んだときに運動をする• 行きつけのレストランへ行く• 趣味に打ち込む 適応障害に悩んでいる人は、自分なりの切り替えスイッチを見つけて、レジリエンスを鍛えることに努めましょう。 適応障害を克服した人が再発するタイミングとして、異動などで環境や担当が変わった場合が挙げられます。 新しい環境に移ると、対人関係や業務に慣れるまでに時間がかかるため、疲労が蓄積して容量オーバーを起こしてしまいがちです。 さらに、そうした状況で夜遅くまでネットやゲームをしていると、情報負荷がますます過剰になってしまいます。 疲労を感じたときは、目を閉じて神経を休めるなど、映像や音楽などの情報を遮断するだけでも違います。 時には情報を遮断することも大切だということを忘れずにいてください。 まとめ:休職中の過ごし方次第で適応障害は克服できる 適応障害で休職されている方に向けて、休職中の過ごし方と再発防止策を紹介してきました。 実践できそうなものはありましたか? 休職は就労にブランクができるため、一般的には好ましいものと思われないかもしれません。 しかし、過ごし方次第では、あなたの性格や仕事の進め方を見つめ直すチャンスに変わります。 休職期間を有効に使えば、適応障害を克服するだけでなく、新しい自分に生まれ変わって、その後の人生を有意義に進めることもできるでしょう。 この記事を読まれた方が、休職期間を活かして適応障害を乗り越えていければ幸いです。 さて、私たちキズキビジネスカレッジは、うつや発達障害、適応障害などで離職した方のための、就労移行支援事業所です。 就労移行支援事業とは、一般企業での就職や、仕事で独立する事を目指す障害者の方の、本人に適した職場への就職・定着を目的として行われる、障害福祉サービスの1つです。 適応障害であることが診断書から明らかな場合などは、国の補償で最低0円から就労支援を受けられることもあります。 キズキビジネスカレッジの特徴は、会計・ファイナンス、マーケティング、プログラミング、ビジネス英語などの高度で専門的なスキルを学べる講座やプログラムを用意していることです。 少しでも気になる方は、をご覧の上、お気軽にお問い合わせください( ご相談は無料です)。

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適応障害ではどのような症状を生じるのか

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こんにちは、キズキビジネスカレッジの寺田淳平です。 適応障害で休職中の方、もしくは休職を検討しているあなたは、以下のような悩みを抱えてはいませんか? 「休職中の過ごし方がよくわからない…」 「適応障害をどう治していいかわからない…」 「復職したら適応障害が再発しそうで恐い…」 こうしたお悩みをお持ちの方に向けて、休職中の過ごし方から適応障害の再発防止策までを解説します。 私自身、実際に1年近い休職を経験しました。 また、3,500人規模の職場で人事を担当していたこともあります。 そんな私の視点から、適応障害の方が仕事復帰までにできることをご紹介いたします。 適応障害による休職や復職にお悩みの方の参考になれば幸いです。 適応障害とは? 世界保健機関(WHO)の診断ガイドラインによると、 適応障害は「ストレス因により引き起こされる情緒面や行動面の症状で、社会的機能が著しく障害されている状態」と定義されてます。 ここで言う適応とは、「環境に対する適合的な行動や態度をとることで、周囲や自分との調和的な関係を保つこと」です。 そのため、適応障害には単なる「不適応」以外に、「過剰適応」と呼ばれる「自分を抑え込んで適応し過ぎることで、バランスを崩してしまう」といったケースがあります。 特に我慢強い人は、つらい状況でも「自分は大丈夫」と過信しがちです。 限界を超えて過剰適応を起こし、適応障害になってしまうことがあるのです。 また、 適応障害にかかった人の40%以上が、5年後にはうつ病などの診断も受けています。 (参考:厚生労働省ホームページ『適応障害|病名から知る|こころの病気を知る』) より重篤な精神疾患につながる可能性があるという点にも注意が必要です。 適応障害の症状 適応障害の症状は「情緒面」と「行動面」の他に、「身体面」にも見ることができます。 過労・仕事の人間関係・家族の不和などストレス因がはっきりしていて、かつ以下の症状が慢性的に続く場合は、適応障害の可能性があります。 憂鬱になる(抑うつ気分)• 不安感が高まる• 注意力が低下する• 意欲減退• 怒りっぽくなる• 細かいことが気になって集中できない• 暴力的になる• たばこやアルコールの量が増える• 貧乏ゆすり等の落ちつかない動作が増える• 動悸がする• 冷や汗をかく• 息苦しくなる• 過呼吸• 胸部圧迫感• 寝ても疲労が取れない• 吐き気、膨満感がある• 手先や唇が震える ただし、身体面の症状は、内臓疾患や他の病気に由来する要因も考えられます。 まずは総合内科の医療機関を受診しましょう。 それでも原因が特定できない場合には、心療内科やメンタルクリニックを訪ねるとよいでしょう。 適応障害の診断基準 それでは、適応障害の具体的な診断基準とはどのようなものでしょうか? 精神医学の権威であるアメリカ精神医学会は、以下のような基準を提示しています。 はっきりとしたストレス因のため、ストレスが始まって3ヶ月以内に症状が出現。 症状は以下のうち少なくともどちらかの証拠がある。 そのストレス因に不釣り合いな程度の症状、苦痛 2. 社会的、職業的などの生活に重要な領域の機能に重大な障害をきたしている。 ほかの精神疾患では説明できない。 その症状は正常の死別反応では説明できない。 ストレス因やその結果がひとたび終結すると、症状は6ヶ月以上持続することはない。 急性:その障害の持続が6ヶ月未満• 持続性 慢性 :その障害が6ヶ月またはより長く続く しかし、判断基準は定められているものの、上記の「ストレス因」は人によって異なり、程度も様々です。 少しでも気になる場合は、自己判断を下すのではなく、専門医の診断を受けるのが確実でしょう。 適応障害の治療の原則 適応障害の治療の原則は、「ストレスの原因である環境を調整すること」「本人がストレスの原因に対応できるようになること」の2点です。 (参考:乃樹愛『なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 基本的に適応障害は、その当事者が身を置いている環境に不適応を起こしていることで生じます。 そのため、不適応の原因であるストレス環境を変えることが治療の第一歩です。 原因は様々ですが、例えば上司からのパワハラや業務への不適応なら、異動申請、業務量の調整申請、転職の検討が必要でしょう。 その際は、以下のような治療が有効だと言われています。 専門家のカウンセリングを受ける• 「認知行動療法」といわれる心理療法によって、自身の考え方や行動の癖を認識するなど、ストレスをコントロールできるようにする。 適応障害の治療においては、「環境を変えること」「ストレス耐性をあげること」の2点が原則であることを覚えておいてください。 適応障害で休職するときの兆候と事例 それでは適応障害が原因で休職する場合、職場ではどのような兆候が見られるのでしょうか? この章では、休職の概要をお話した後で、職場不適応に見られがちな兆候と、休職に至った事例を紹介します。 (参考:松﨑博光『新版 マジメすぎて、苦しい人たち:私も、適応障害かもしれない…』) そもそも休職とは? 休職とは、雇用契約を維持したまま労働を免除、または停止させる措置を言います。 (参考:大阪府『33 休職と休業』) 業務を行えない相当な事由が必要になりますので、原則的に診断書などの提出が必要です。 休職をする際に、まずは確認するべきことがあります。 それは給与支給の有無です。 休職は、企業が就業規則に従って適用する制度のため、企業によっては給与の支給が停止されてしまいます。 期間もまちまちになりますので、休職を検討されている方は経済面も考慮にいれて、一度就業規則を確認するとよいでしょう。 また、企業によっては休職をすることで、人事考課に多少の影響が生じる可能性があります。 とはいえ、休職しない方が、「適応障害などの病気を悪化させて心身を壊してしまう」といった、デメリットの方が大きいと考えられます。 かかりつけのお医者様や、後述する就労支援機関と相談の上、総合的に休職を検討することが大切です。 職場不適応の兆候 適応障害を判断する際には、以下の職場不適応の兆候が出ていないかを確認をしましょう。 遅刻、早退、欠勤の頻度が増えた• 作業効率が落ちて、ミスや小さなケガが増えた• 身だしなみを整えないで職場に出てくるようになった• 会議の場などで些細なことイライラするようになった• 同僚とのコミュニケーションを避けてひとりでいることが増えた• 「同僚が陰口を言っている」と思い込むようになった 前掲の症状と同様に、これらの兆候はあくまでも目安です。 上記の兆候が強まっていると感じる方は、専門医の診察を受けることがオススメです。 適応障害で休職した人の事例 適応障害で休職に至る事例として多いのは、異動による職場不適応や過労です。 加えて、よくあるケースの一つに、上司とのトラブルも挙げられます。 例えば、営業職のAさんは、社内の定期異動で上司が替わってから、体調に変化が現れました。 新しい上司はそれまでの上司とは違って、とても管理が厳しく、高圧的で、業務成績が悪いと同僚の前でもお構いなしに叱り飛ばす人です。 Aさんは、ノルマ達成のために遅くまで外回りをしていましたが成績は上がらず、叱責されることが増えました。 そのため、朝からめまいがしたり、通勤電車の中で吐き気や息苦しさを感じるようになったのです。 内科にその旨を訴えても、原因がわからない「不定愁訴」ということで、経過観察を言い渡されました。 そのうち無気力な状態になることが増えて、遅刻や無断欠勤をするようになり、休養を打診されました。 そして、内科ではなくストレスクリニックを受診ところ、適応障害と診断されて休職に至ったのです。 上記のような対人トラブルによる適応障害の事例は、少なくありません。 適応障害で休職するときの具体的な手続き それでは、適応障害で休職するときには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。 職場の就業規則により異なりますが、ここでは一般的な流れをお話しします。 先述した事例のように、不調を感じて内科を受診しても要因が特定されない場合は、ストレスが原因の可能性がありますので、心療内科やメンタルクリニックなどの診断を受けましょう。 休職をするには、原則として診断書が必要になります。 診断書が下りるまでには、初診から数ヶ月かかる場合もありますので、不調を感じた際には早めの受診をオススメします。 診断書が下りたら、メールでも構いませんので、所属長に面談のアポイントメントを取りましょう。 診断書には相応の効力がありますので、基本的には休職が認められるはずです。 場合によっては、人事担当者との間で、異動などの打診を含む面談が行われる可能性があります。 しかし、原則的には社内の書式に則って申請書を提出し、休職の手続きが完了する流れになります。 適応障害で休職している人が悩む3つのこと 適応障害で休職をされている方からよく聞かれる悩みが3つあります。 そのため「甘え」だと思われて悩んだり、旅行に出てリフレッシュしたくてもできないと困る人がいます。 この章では、そうした悩みにお答えいたします。 精神科医として著名な岡田尊司先生は、適応障害で学校や会社に行けなくなって、布団から出ようとさえしなかった人が、学校や会社から解放されてしまうと、別人のように活気を取り戻すことが多いと述べています。 (参考:岡田尊司『ストレスと適応障害 つらい時期を乗り越える技術』) それゆえに、ご家族や知人に「甘え」だと勘違いされて悩む人が多いようです。 こうした悪化を防ぐためにも、適応障害の人が休職するのは適切な対応なので、自身を「甘え」と思う必要はなく、周囲にもそのように理解を求めましょう。 そうした事情を交えて説明しても、ご家族に理解してもらえない場合は、カウンセリングの場に同席してもらうことがオススメです。 適応障害に限らず、真面目に仕事にコミットしてきた人ほど、休職によって人員に穴を空けることを申し訳なく感じます。 しかし、 それは職場が組織として調整すべきことです。 あなた個人が抱え込む必要はありません。 また、特に収入が減ったり看病が必要だったりすると、家族に対して「迷惑をかけている」と思う方もいます。 もちろん、短期的に見れば、ご家族に負担がかかる可能性があるかもしれません。 ですが、休職することでよい方向に向かうのならば、長期的には迷惑ではありません。 まずは休養を取って、あなたが元気になることが何よりも大切です。 同僚やご家族に罪悪感を持たず、治療に専念することが、一番の近道だと考えましょう。 これはその方の状態によって判断が分かれます。 先述したように、適応障害の人は、職場を離れると調子を戻しやすいため、人によっては旅行に出たりとアクティブな行動を取ることも効果的です。 しかし、相対的に元気になっても、疲労が蓄積している場合がありますので、旅行へ出たいという方は、かかりつけのお医者様に相談するのがオススメです。 もし、旅行などリフレッシュの行動へ出る場合、同僚の目に触れるSNSなどに写真を載せるといった行動は、あまりオススメできません。 人によっては、心証を害して復職後の人間関係に影響する可能性がありますので、注意が必要でしょう。 休職中の過ごし方〜適応障害を治すには?〜 ここからは、適応障害を治すのに有効な休職中の過ごし方を見ていきましょう。 5つに分けて解説していきますが、前提として「常に医者の判断を仰ぐ」という姿勢が大切です。 ご自身では回復傾向にあると思っていても、状況次第では加療が必要であったり、安静にした方がよいという場合があります。 信頼できるかかりつけのお医者様に相談をしながら、以下の過ごし方を試してみてください。 あなたの心の状態について、専門的な見地からアドバイスをくれる医師やカウンセラーを持つことで、休職を漫然と過ごすことなく、経過を観察しながら回復に努めることができます。 もし、診断やカウンセリングに納得できなかったり、薬物療法に抵抗があったりという場合は、セカンドオピニオンを求めて別の病院へ行くのも一つの手段です。 また、代替医療や民間療法ではなく、「病院」で診察を受けるという点も重要です。 きちんとした専門機関で、診察や定期面談を受けてください。 人によっては、休職中に新しいことに着手したり、旅行へ出たりするかと思います。 もちろん、意欲が湧くのはよいことですが、先述したように過労などで体力が戻っていない場合など、専門医の目から見れば加療が必要なケースがあります。 そのため、まずは休養を優先するという姿勢を忘れずにいてください。 就労支援機関では、適応障害などの障害によって就労が難しい人に向けて、福祉サービスを実施しています。 一例をあげると、障害者総合支援法に基づいて設置されている就労移行支援事業所などは、診断書があれば最低0円からサービスを受けることが可能です。 障害に理解のある支援員が、体調管理やメンタル面の相談、復職に向けた具体的なアドバイスなどを行っていますので、まずは無料相談をしてみるとよいでしょう。 就労支援機関に通うことで、生活リズムを定着させるとともに、復職したときのイメージが掴みやすくなるというメリットもあります。 就労移行支援については、コラム「」にまとめています。 興味を持たれた方は併せてお読みください。 初期の休養期間は、睡眠の時間が多くなるため、生活が不規則になりがちです。 そのため、この期間を過ぎたら、朝きちんと目を覚まして、三食バランスよく食事を取ることを心がけましょう。 特に、朝陽を浴びることで、血管や内臓の働きをコントロールする自律神経が整ってきて、心身が落ちつくようになります。 (参考:原田賢『忙しいビジネスパーソンのための自律神経整え方BOOK』) 自分を立て直すためにも、規則正しい生活を意識しましょう。 副交感神経とは、先述した自律神経の一種で、心身をリラックスさせる役割を担っています。 (参考:乃樹愛『なんで私が適応障害!? 暗闇の中で光を見つけた私。 』) 副交感神経への意識を高めるには、あなたがリラックスできる環境や行動を知った上で、それを習慣づけることが大切です。 特に、以下のような行動がオススメです。 深呼吸• 長時間の入浴• アロマテラピー• ヨガ 休職期間中にリラックス法を見つけることは、適応障害が回復した後の再発防止にも役立ちますので、この機会にぜひ副交感神経を意識する習慣をつけてください。 ただし、いくら気持ちが安らぐとはいえ、お酒やたばこなどの嗜好品は依存性があるため、避けた方がよいでしょう。 ただし、あくまでも「心身に余裕が出てきた」「転職や異動のことを考えると気持ちが前向きになる」という段階に達してから検討するようにしてください。 検討の際は、先述した就労支援機関に相談にすることをおすすめします。 また、具体的な転職活動などに移る際には、必ずかかりつけのお医者様への相談も忘れないようにしましょう。 復職後の再発防止策4選 この章では、休職を経て復職した際の再発防止策を4つ紹介します。 自力でできる再発防止策を中心に厳選しましたが、何よりも大切なのは「一人で抱え込まない」ということです。 以下に解説する再発防止策を試しても調子が崩れそうなときは、周囲の人や専門家を頼るようにしましょう。 適応障害を発症する人の中には、がんばり屋で我慢強い人が少なくありません。 そのため復職してすぐに、「休職前と同じペースで働こう」「一気に挽回しよう」と前のめりになる場合があります。 しかし、休職中にどれだけ規則正しい生活を送っていても、いきなりギアをあげて仕事に掛かることは難しいです。 適応障害を再発しないためにも、仕事を早めに切りあげるという姿勢を保ちましょう。 ちなみに、適応障害を抱えている人の仕事術については、コラム「」にまとめています。 興味を持たれた方は併せてお読みください。 ストレスクリニックの院長として著名な松﨑博光氏は、適応障害になりやすい人の特徴の一つに、相談相手がいないことを挙げています。 特に自分に自信が持てない人ほど、他人とうまく交流できずに問題を抱え込みがちです。 そうした状況を避けるためにも、復職をしたら相談相手を持つようにしましょう。 相談相手は知人や同僚に限りません。 休職中に信頼関係を築いた専門医のもとへ、カウンセリングを受けにいくというのも、「相談相手を持つ」ことに含まれます。 復職後に不安のある人は、相談相手としてカウンセラーとの関係を継続しましょう。 レジリエンスとは、「ストレスから立ち直るための精神的回復力」を意味する精神医学の用語です。 (参考:内田和俊『レジリエンス入門: 折れない心のつくり方』) 近年、「落ち込まない強さ」よりも、落ち込んでも「すぐに回復できるしなやかさ」を身につけることが、ストレス耐性の観点で重要視されています。 仮に芯が弱くても、柳のように衝撃を受けとめて戻ることができれば、心が折れてしまうことはありません。 レジリエンスを鍛えるためには、普段からミスや問題を引きずらずに、「気分を切り替える」ことを意識する必要があります。 具体的には、以下のような「切り替えスイッチ」を見つけることが大切です。 落ち込んだときに運動をする• 行きつけのレストランへ行く• 趣味に打ち込む 適応障害に悩んでいる人は、自分なりの切り替えスイッチを見つけて、レジリエンスを鍛えることに努めましょう。 適応障害を克服した人が再発するタイミングとして、異動などで環境や担当が変わった場合が挙げられます。 新しい環境に移ると、対人関係や業務に慣れるまでに時間がかかるため、疲労が蓄積して容量オーバーを起こしてしまいがちです。 さらに、そうした状況で夜遅くまでネットやゲームをしていると、情報負荷がますます過剰になってしまいます。 疲労を感じたときは、目を閉じて神経を休めるなど、映像や音楽などの情報を遮断するだけでも違います。 時には情報を遮断することも大切だということを忘れずにいてください。 まとめ:休職中の過ごし方次第で適応障害は克服できる 適応障害で休職されている方に向けて、休職中の過ごし方と再発防止策を紹介してきました。 実践できそうなものはありましたか? 休職は就労にブランクができるため、一般的には好ましいものと思われないかもしれません。 しかし、過ごし方次第では、あなたの性格や仕事の進め方を見つめ直すチャンスに変わります。 休職期間を有効に使えば、適応障害を克服するだけでなく、新しい自分に生まれ変わって、その後の人生を有意義に進めることもできるでしょう。 この記事を読まれた方が、休職期間を活かして適応障害を乗り越えていければ幸いです。 さて、私たちキズキビジネスカレッジは、うつや発達障害、適応障害などで離職した方のための、就労移行支援事業所です。 就労移行支援事業とは、一般企業での就職や、仕事で独立する事を目指す障害者の方の、本人に適した職場への就職・定着を目的として行われる、障害福祉サービスの1つです。 適応障害であることが診断書から明らかな場合などは、国の補償で最低0円から就労支援を受けられることもあります。 キズキビジネスカレッジの特徴は、会計・ファイナンス、マーケティング、プログラミング、ビジネス英語などの高度で専門的なスキルを学べる講座やプログラムを用意していることです。 少しでも気になる方は、をご覧の上、お気軽にお問い合わせください( ご相談は無料です)。

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適応 障害 英語

障害受容(acceptance of disability)とは ここでは、アメリカにおける『障害受容』の起こりと、今日の日本における『障害受容』について記載していく。 アメリカにおける障害受容の起こり 1960年代にアメリカでは、身体的障害を負った障害者にみられる共通の心理的反応として、「悲嘆(あるいは悲哀)」という考え方が導入された。 また同時に、「障害に適応していくためにはある一定の段階を踏む必要がある」という、今日における『ステージ理論』と呼ばれる主張が提唱された。 悲哀の考え方は、元々は精神分析学者であるFreud Sが「愛する人との死別に際してみられる心理的反応として唱えた理論」で、愛する人の死を受け入れる過程では、頭だけでその事実を理解するだけではなく、体験として『十分に嘆き悲しむこと』が、その人との絆を断ち切るために必要不可欠であり、目的にかなった重要な適応過程であるとした考え方である。 この考え方は、後に対象が「愛する人」だけではなく、すべての「愛するもの」に拡大され、強く愛する対象を失う「対象喪失」からの復活に必要な心理過程とされた。 障害発生前の身体状態は、自分にとって最も大切な愛すべきものであり、それが障害により失われた状況はまさに「愛するものの喪失」に相当すると考えられたため、障害を負った後の心理的反応として、この悲哀の考え方が取り入れられたものと思われる。 障害受容とは、諦めでも居直りでもなく、障害に対する価値観の転換であり、障害を持つことが自己の全体としての人間的価値を低下するものではないことの認識と体得と通じて、恥の意識や劣等感を克服し、積極的な生活態度に転ずること 障害を受容するということは、単に障害の回復をあきらめ、障害を持ったままで生きていくという訳ではない。 人は通常、相対的価値観で自分の価値を決めている。 すなわち「他人よりどれだけ自分が優れているか」で自分の価値を決めているのである。 例えば、「足が不自由で走れない人」は「周囲の人たちが走れている」という点と比較して価値を決めることがあるかもしれない。 一方で、「足が不自由で走れないが、歩くことは出来る人」は「周囲の人たちが歩くことすらできない」のであれば、周囲と比較することで先ほどとは異なった価値を自身に見出すかもしれない。 相対的価値観で障害を持った自分について判断すると、自分は障害を持ったことで他人より価値観がなくなったと考え自分に対して自信がなくなってしまう。 しかし、他人との競争ではなく、自分自身は自分しか存在せず、この自分自身に価値があるのだという絶対的価値観を持ち、実現可能な将来の目標に向かってこれからの人生を歩んでいこうと決意することができたならば、それは『障害受容ができた』と言いなおすことが出来るのかもしれない。。。 ステージ理論:障害受容の5段階 「人が障害を受容するためにはいくつかのステップが存在する」という考えを『ステージ理論』と呼び、代表的なステージ理論としては以下がある。 リハセンターで治療中の整形外科患者のインタビューを基に提唱された『 Cohn Nによる5段階理論』• 外傷性脊髄損傷患者の臨床研究から導き出された『 Fink SLによる4段階理論』 これら以外にもいくつかのステージ理論が提唱されているが、それらに共通している心理状態の変化について上田は、以下の5段階に整理した。 第一段階:ショック期• 第二段階:否認期• 第三段階:混乱期(怒り・恨みと悲嘆・抑うつ)• 第四段階:解決への努力期• 第五段階:障害の受容期 この『障害受容の5段階』は介護・看護・リハビリの知識として必ず習うので、医療・介護従事者であれば知らない人はいないのではないだろうか? ショック期 受傷や発病直後はショックで自分に起きたことが現実の事とは考えられず、この時期を『ショック期』と呼ぶ。 障害発生直後で集中治療が行われている時期に多く、肉体的な苦痛を伴っているものの、心理的な不安はそれほどなく、平穏で感情が鈍麻した無関心状態であることが多い。 つまり、健康なときと同じ身体像をもっていることが多い。 重複するが、この段階では障害者という自覚は無い場合も多い(いずれは、全て元通りに回復すると思っている場合も多い)。 否認期 『否認期』は「自分にこの様なことが起きるはずはなく、有り得ないことだ」と考える時期を指す。 自分の障害を自覚するが受け入れられない時期である。 健常者に対して嫉妬や羨望を感じたり、介誰者に対してはわがままになり、あたりちらしたりすることすらあるとされている。 また、逆に障害者と自分を同一視することができず、交流を求められても応じようとせず、かえって差別的な言動をとったりすることもあるとされる。 否認には顕在性のものより潜在性のものが多く、注意を要する潜在性の例としては以下などが挙げられる。 障害部位の機能回復訓練には熱心であっても、残存機能開発のための訓練(車椅子訓練、利き手交換訓練など)には拒否的• 迷信にすがる• これらは「弱い自我が圧倒的な現実を前に自己防衛するための反応」なため、自我がある程度強くなるまで必要な反応と言える。 従って、患者を無理やり現実と対決させることは無益であり、逆に患者を破局へと追い込むこともある。 なのでリハビリ時の配慮としては、むしろ支持的・保護的に接しながら、少しずつでも機能訓練を続け、患者の自立能力を高める方向に導くのが良いとされる。 混乱期 『混乱期』では圧倒的な現実にどう対処したらよいかわからなくなったときに認められ、その反応は大きく内向的に表れる場合と外向的に表れる場合に分かれるという。 つまり、自分自身に対して、あるいは(他者などの)自分以外に対して攻撃的であるのもこの時期である。 内的的に現れた場合は、無気力になり、希望を失うことも多い。 したがって、自殺が最も多いのはこの時期である。 自分の障害に関しては受け入れるが、現実的な対応ができず、悲しい気持ちになる(うつ的になる。 自分の人間としての価値が失われたと感じやすく、実際の身体的・社会的制約に比べて、はるかに大きな制約があるように感じてしまう。 解決への努力期 徐々に自分の今後の人生について現実的に考えだし、解決への努力期に入る。 「もしこの条件が満たされるのなら、もう一度前向きに自分の人生を歩んでいこう」などとと考えるようになる。 自分に障害があることを受け入れ現実的な対応をし始めるが、そういった対応に対して自信がなく、感情が揺れ動いている時期。 健常者に対しては劣等感をもつが、障害者に対しては親近感をもつようになるという。 この状態にある患者には周囲からの働きかけが特に重要で、患者そのもののもつ本当の価値を、医療スタッフおよび家族が心から認め、それを本人に伝えて確認させていくことが必要である。 障害の受容期 患者は障害を自分の一部として受け入れ、障害が自己の個性 たとえば、背が高いとか低いとか、太っているとかやせているとか の1つであり、それがあるからといって自分の人間的な価値は変わらないと考え始める時期。 その状態で生きていく方法と自信について自分なりの答えを見つけ出した状態であり、人間関係においても、健常者と障害者の区別なく対等に交流することができるようになる。 ・・・・・・・・・・・という事らしいが、ここまでカッチリと障害受容がなされている人を、私はあまり見たことがない。。。 スポンサーリンク テージ理論の問題点 ステージ理論では、「障害受容が、ある決まった段階を一律に経て成されると表現されている点」や、「各段階の始まりと終わりがあたかも区別可能なものとして表現されている点」など、理屈としては分かり易い。 しかし一方で、実際の臨床に当てはまらないケースも多く存在するため、ステージ理論を批判する人も多い。 ただし、私たち医療・介護に従事する(あるいは、志している)人達が、障害者の心理状態を理解するときに、「今どのような心理状態にあるのか」などと参考にする分には、十分利用価値のあるものと考える。 重複するが、必ずしもステージ理論のステップを踏むとは限らないが、その心の動きを理解しておくことは大切になる。 特に混乱期での対応には注意が必要 実際の障害者の心理状態としては、ステージ理論の様に「次々と、ステージを順当に進んでいく」というよりは、以下なども散見される。 従って、リハビリ介入に際しては、その都度患者の心理状態を判断したうえで、その心理状態に応じた対応が求められる。 そんな千差万別な心理状態の中で、『混乱期』には注意が必要で、このときに各種の介入を試みても抵抗されることも多く、介入は慎重に行う必要がある。 例えば、この時期に内向的な反応を示す場合は、すべて自分が悪いのだと自分を責め、抑うつ的になり、ときに自殺企図を起こすこともあると前述した。 従って、ひたすら患者を受け入れながら(批判するのはよくないが同調しすぎるのも良くないという非常に難しいかじ取りを迫られるが)、患者のためになる行動を常に一緒に考えているという立場を示しながら、訓練の継続を促す。 体が不自由になれば、当初は落胆し、自分の価値が下がったと感じるのが当然である。 従って、『障害を受容出来た人』を尊敬することはあっても、 『障害を受容できないでいる人』を「あの人は、自身の障害をまだ受容することが出来ていない」と卑下する態度は慎むべきである。 リハビリテーションにおける障害の受容に向けた対応としては、以下などが挙げられる。 ・現実的で魅力的な目標を提示すること ・対象者が障害の需要のどの時期にいるかを考慮した共感的な態度 また、医療・介護従事者だけではなく家族や友人、職場の同僚の理解も重要である。 心と体は繋がっているよ リハビリの目的は患者を人間として最終的に自立させることにある。 本人の心理状態が落ち着いていれば、身体的なリハビリは順調に進む可能性が高くなる。 また、残存機能を最大限に発揮することも可能となる。 しかし一方で、自らが置かれた障害への適応が不十分で不安や悩みなどを抱えた心理状態であれば、リハビリの進行が阻害されるのはもちろんのこと、目的とする自立には至らない。 自立とは自らの足で立つことであり、そのために必要な土台の中心には、患者自身の精神心理がおかれていることを忘れてはならない。 多くの人にとって障害は、その人が初めて経験する重大な危険状態であり、心理状態に影響を及ぼす一大事件であるが、その心理状態を第3者がうかがい知ることは、たとえ家族であろうとも難しい。 しかし、心理状態が身体的機能改善に影響を及ぼすことは明らかである。 したがって、障害者の心理状態の把握と対応はリハビリに関わる全ての医療・介護従事者にとって、必須の知識と技術と考えられる。 障害受容における価値観の転換理論 障害受容に至ったと思われる人々の観察から、アメリカでは以下の様な『障害受容における価値観の転換理論』が発表された。 「障害受容のおける価値観の変換」には以下の4項目があり、障害受容に向けた価値転換を示唆するものとして有用である。 スポンサーリンク 日本では、障害受容における「社会的要因群」への馴染みが無い 「障害受容」の概念は1950年前後から米国で用いられ始めたと前述した。 でもって、後に精神科医のGrayson Mによって整理・理論付けがなされた。 Grayson Mによれば、障害の受容の段階には大きく分けて以下の2つの段階(要因群)に分けられるとしている。 日本では『社会受容(社会的な要因群)』への馴染みが少ない 日本で使われてきた障害受容の概念は、アメリカとは以下の点で異なる。 最終的には個人の努力により達成するものという意味合いが強い。 従って、達成できなければ個人の責任に帰する つまり日本では、前述したアメリカにおける『自己受容』のみが強調され、『社会受容』の部分が希薄であると主張する人もいる。 『障害受容』から『障害適応』へ 近年、英語圏では『障害受容』という概念の使い方に慎重であると言われている。 それは、障害者に重要なことが、単にその状況を受け入れること(障害受容)ではなく、状況に合わせて自身の生活や考え方を変えていくことであると広く認識されるようになったためだと言われている。 でもって、『障害受容』という用語の代わりに『障害適応(adaptation of disability)』という概念を用いることが多くなっているという。 『障害受容』という用語が、本人の主観という他者からは評価しにくい側面をはらんでいるのに対して、 『障害適応』という用語は、より行動面のニュアンスを含んでいるため、他者からもある程度評価できるといったメリットも指摘されている。 『ステージ理論:障害受容の5段階』の項目でも述べたように、実際に全てのステージを進んで第5段階(障害受容)に達する人というのは、非常に稀だと思う。 そんな意味でも(本来の意味での障害の受容にまで達せられる障害者は少なく)、むしろ多少の不満はもちながらも自分の障害に適応してうまく対処することができる(障害受容ではなく障害適応)ようになることが、すべての障害者が目指す最初のリハの目標に近い。 関連記事 この記事にリンクしておいた記事を再度ここで紹介しておく。 この記事はICFシリーズの一環として作成している。 そんなICFシリーズのまとめ記事は以下になるので合わせて観覧してみてほしい。 心と体は繋がっているという意味では「笑顔のメリット」「セルフエフィカシー」や「プラシーボ効果」という用語も関連記事として面白いと思う。 (ただし、プラシーボ効果についてはリハビリ職種である理学療法士・作業療法士向けな内容なので、少し内容が難しいかもしれない点に注意してほしい)。

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