expandMain? 健康診断は実施義務がある 会社での健康診断。 何気なく受けている人も多いのではないでしょうか。 健康診断は会社ごとに実施の有無が委ねられているのではなく、きちんと労働安全衛生法で実施義務が定められているのです。 既往歴及び業務歴の調査• 自覚症状及び他覚症状の有無の検査• 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査• 胸部エックス線検査及び喀痰検査• 血圧の測定• 貧血検査• 血中脂質検査(LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド)• 血糖検査• 尿検査• 心電図検査 定期健康診断で実施義務が定められているのは上記1~11のため、最低これを年1回実施すれば問題ありません。 しかしこれ以外にも、血液検査の項目数が多かったり、ガン検査を会社負担で実施するなど、健康診断に力を入れている会社も多くみられます。 労働者の一般的な健康状態を把握するための健康診断である「定期健康診断」の他に、労働衛生対策上、特に有害であるといわれている業務に従事する労働者を対象として実施する「特殊健康診断」の実施も労働安全衛生法で定められています。 有害業務に起因する健康障害の状況を調べるために重要です。 該当する従業員がいる場合は、見落とさず実施するようにしましょう。 【特殊健康診断】• じん肺健康診断• 高気圧家業務健康診断• 除染等電離放射能健康診断• 四アルキル鉛健康診断• 特定科学物質健康診断• 鉛健康診断• 有機溶剤健康診断• 石綿健康診断• 歯科健康診断 健康診断結果の取扱いはどうするの? 健康診断に実施義務があるように、健康診断結果の取扱いにも決まりがあります。 労働者にとっての、健康診断実施義務 会社に健康診断の実施義務があるように、労働者は健康診断を受け、結果を会社に提出しなければなりません。 受けることや結果の提出を拒み続けると、解雇の理由になり得ません。 しかし、人間ドックやがん検診など、法定項目以外のデータに関しては、会社への結果報告義務はありません。 情報をどこまで開示するかは、個々に委ねられているのです。 また、再検査に関しても報告義務は法的に定められていないため、本人の同意を得た上で、情報を得るようにしましょう。 結果の保存期間 健康診断結果の保存は、いざという時に健診データを使用することで効果的かつ効率的な健康診断、保健指導を実施することが可能となるという理由から定められており、会社が保管します。 定期健康診断の場合、結果の保存期間は実施後5年間です。 これは労働基準法第109条の中で、労働者の監督業務として定められています。 特殊健康診断の保存期間も5年間が多いですが、一部異なるため注意が必要です。 じん肺健康診断…7年• 電離放射線健康診断、特定化学物質健康診断の一部…30年• 石綿(アスベスト)健康診断…40年 従業員への通知 健康診断実施後は、所見の有無にかかわらず受診者全員に健康診断の結果を文書で通知する必要があります。 所見ありの人はもちろん、「問題なし」の人にも、きちんと健康診断結果を通知するようにしましょう。 監督署への結果報告 従業員規模が50人以上の事業場は、所轄監督署へ結果報告の義務があるため、忘れずに実施しましょう。 健康診断の法改正をチェック! 近年、過重労働や成果主義の導入により厳しい環境での労働が増え、メンタルヘルス対策が事業場における重要な課題となる等、産業保健を取り巻く状況は変化してきています。 それに伴い、産業医制度の充実を図ることを目的に法律も少しずつ変わってきています。 法改正により、健康診断結果の取扱いも変わってくるため、確認しておきましょう。 【1】労働安全衛生法令の改正 まずは、平成29 年3月に労働安全衛生規則の改正により、変更となった産業医制度の中から、健康診断および事後措置に関するものを紹介します。 (適用は平成29年6月から)。 『事業者は、各種健康診断の有所見者について医師・歯科医師が就業上の措置等に関する意見聴取を行う上で必要となる労働者の業務に関する情報を当該医師等から求められたときは、これを提供しなければならない』 つまり、医師への情報提供が義務化されたということです。 健康管理や介入を行う上で今までも実施していた会社も多いかとは思いますが、今回の改正で義務化されたため情報提供を拒否できなくなったということを覚えておきましょう。 【2】個人情報保護法が改定 2つ目は個人情報保護の改定により、健康診断結果を情報管理する上で関係することを紹介します。 『「人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪の経歴・犯罪被害の事実」が要配慮個人情報として改めて定義され、配慮して取り扱うよう定められた』 健康診断の結果や保健指導の内容など健康に関する情報は、いずれも要配慮個人情報として改めて定義されました。 またこの要配慮個人情報は、本人の同意なく取得したり、第三者へ提供することをしてはいけないと義務化されたため、情報の取扱いに今まで以上に注意が必要です。 基本的に要配慮個人情報の取得には本人の同意が必要ですが、健康診断においては、労働安全衛生法に基づいた法定項目の健診結果のみ本人の同意なく得ることが認められています。 しかしそれ以外の項目や人間ドックに関しては、同意が必要なため気をつけましょう。 平成20年に変更となった「健康診断項目の改正」に関しては、こちらを参照下さい。 また健康診断は実施するだけではなく、労働者が健康な状態で働けるよう、作業管理や作業環境管理に活かしていく必要があります。 有効な健康診断を実施するためにも、正しい保管・取扱いを実施するようにしましょう。
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Q1:健康診断を受けている間の賃金は支払われるのか 一般健康診断は一般的な健康確保を目的として企業に実施義務があるものなので、業務遂行と直接の関連があって行われるものではありません。 そのため、受診のための時間についての 賃金は労使間の協議によって定めるべきものになります。 ただし、円滑な受診を考えれば 受診にかかった時間の賃金を企業が支払うことが望ましいでしょう。 一方、特殊健康診断は業務遂行に直接関連して、労働者の健康確保のために実施しなければならない健康診断なので、特殊健康診断の受診のための時間は労働時間であり、賃金の支払いが必要です。 Q2:健康診断の結果は、会社の誰が見られるのか 労働安全衛生法では、健康診断の結果、異常所見がある者は、医師の意見を聞き、必要に応じて就業制限を行うなどの措置をとらなければならないことになっています。 また「」によると、関係者に健康情報を提供する必要がある場合は、その 健康情報の範囲は就業上の措置を実施する上で必要最小限とすることが定められています。 この場合の「 関係者」 とは、 健康診断の実施の実務に従事している者、人事労務部門の担当者、職場の管理監督者などを指します。 Q3:会社に求められる健康診断を受診した後のフォローとは 会社(人事総務)が健康診断の結果を受領したら、次のステップを行いましょう。 意見を聴く医師ですが、産業医がいれば 職場の産業医が担当します。 産業医の選任義務のない規模の職場の場合は、地域産業保健センターの相談窓口などを活用しましょう。 医師からの意見によって、次のように対応が分かれます。 また、医師等の意見をふまえ衛生委員会等への報告を行います。 Q4:従業員に再検査の受診を強制することはできるのか 健康診断後の再検査については、労働安全衛生法上は会社の実施義務と社員の受診義務を定めていません。 そのため、 再検査の受診については社員の判断に委ねられています。 しかし会社には、労働者が安全・健康に働くことができるように配慮する「安全配慮義務」があります。 再検査又は精密検査を行う必要のある社員に対して 検査を勧奨するとともに、 意見を聴く医師等に再検査の結果を提出するよう働きかけることが望ましいです。 Q5:実施後の報告はどうすればいいのか 常時50人以上の労働者を使用している会社は、健康診断の結果を 労働基準監督署へ報告する義務があります。 健康診断結果報告書のフォーマットは「 」にリンクをまとめているあので、ぜひご活用ください。 Q6:健康診断結果はいつまで保存するか(保存期間) 健康診断の結果については、健康診断個人票を作成のうえ、 5年間保管しておく義務があります。 健康診断個人票のフォーマットは「 」にリンクをまとめているあので、ぜひご活用ください。 ただし、受診にかかった時間の賃金を企業が支払うことが望ましいでしょう。
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定期健康診断の結果の提出を拒んだ社員への対応 の第六十六条には「事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断を行わなければならない。 」とされており、一方、第六十六条第5項に「労働者は、前各項の規定により事業者が行なう健康診断を受けなければならない。 ただし、事業者の指定した医師(中略)が行なう健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師(中略)の行なうこれらの規定による健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りではない。 」と規定しています。 つまり、労働者は法定定期健康診断の項目についてはその結果の提出義務を負っています。 がん検診の項目などの法定項目外については個人情報保護法をたてに拒否できますが、法定項目は拒否出来ません。 社員の方は法定外の項目の提出と法定項目の提出とを混同してしまっておられるのかも知れませんね。 もしも法定健診の結果の提出拒否を認めると、事業者の「」は果たせなくなりますので、この理由を話して必ず提出させて下さい。 ご検討をお祈りします。 ご相談されている事業場の規模や衛生管理体制の情報がありませんので、一般論でお答えせざるを得ませんので、お許し下さい。 我々がコンサルをしている企業では、まず定期健康診断を行なうにあたり、健康診断結果の利用目的の特定と第三者提供の制限、安全管理の徹底や苦情処理の窓口などを社員に事前開示してから受診していただいております。 例えば、人間ドックを受診する場合は、そもそも提出義務のある健診項目以外のものが多く含まれていることを理解できるような説明を入れた通知書を配布し、(例えば結果表の不要な部分を墨で塗りつぶしたり、健診機関に法定項目のみの結果表を作成してもらったりして)法定健診項目のみを提出すれば良いことを周知し、それを納得したことを条件に受診するようにしてもらっています。 また、産業保健の最終責任がある事業者は非医療職であり、生データなどの健康情報を適正に解釈し利用することが出来るとは考えにくいので、医療職が健康情報を解釈して非医療職側が必要とする情報に加工して提供することなどの原則を社員にアピールしています。 個人情報保護法が規制していない同一事業者の内部における情報提供であっても、これらの点は十分配慮し、出来れば生データは守秘義務のある医療職が管理すべきです。 なお、や産業保健職がいる場合といない場合で健診結果などの管理体制なども違ってきますので、特に産業保健スタッフがいない事業場ではなどの自覚と勉強が必要となるでしょう。 また、今回のように提出を拒否するということは、会社側の個人情報管理を信用していないということかも知れませんので、全社員に、自分の個人情報がきちんと安全管理され、自分の同意の無いまま不必要な個人情報が上司などに提供されない事を納得してもらうような会社側の努力も必要ではないでしょうか。 弊社では年に1度健康診断を行っていますが、雇い入れ時にはしていません。 社員から質問がありました。 平素より大変お世話になっております。 今年の4月採用の社員で雇い入れ時健康診断をなかなか受診しない者がおり、 ついに定期健康診断を受ける6月の時期になってしまいました。 今から別途外部で健康診断を受診しても定期健康診断と ほとんどの項目が重複する形となってしまいます。 そこで、6月に受診する定... 中途採用で入ってきたばかりの社員が、新しい会社で健康診断を受ける予定でしたが、本人から、前の会社では、1年に2回健康診断を受けるのはだめだと言われたと言ってまして、会社が変わって結果的に年に2回健康診断を受けるのは、何か法的に まずいことはあるのでしょうか? あわせて読みたいキーワード 会社員が法人成りして自営業者に変わり、会社との雇用契約をいったん白紙に戻して、改めて業務委託契約を結ぶこと。 つまり、サラリーマン法人化した「元」社員は、会社での仕事はこれまでと同じまま、契約だけ変えて勤務することになります。 会社は、雇用契約した社員=個人に給料を払うのではなく、業務委託した社員=法... 「ハイリスクアプローチ」と「ポピュレーションアプローチ」は、健康管理の領域で用いられる手法です。 ハイリスクアプローチは、健康リスクを抱えた人をスクリーニングし、該当者に行動変容をうながすこと。 ポピュレーションアプローチは、リスクの有無にかかわらず、集団に対して同一の環境整備などを指導することをいいま... 「コラボヘルス」とは、健康保険組合などの保険者と企業が積極的に協力し合い、労働者やその家族の健康増進を効果的および効率的に行うことを言います。 現在国が進めている健康に関するデータを活用し、健康増進を図る「データヘルス計画」では、個人の健康診断の結果などを疾病予防や健康増進に有効に安全に活用する、保険... 法的な離職率の算出方法はどのような算出方法なのでしょうか?もし法的なものがなければ、他社事例など教えていただければ幸いです。 はじめて、投稿します。 よろしくお願い致します。 一般的に就業規則で『従業員の定義』という条項で役員を含むかどうか言及していない場合で、かつ別途役員就業規則を設けていない場合、この従業員に役員は含まれると解釈するのでしょうか? 総務では現在、従業員の連絡先(自宅、又は自宅+携帯電話)を把握している状態です。 他は、各従業員の意思により個人、又は上長に連絡先を教えあっている状態で、 会社としての連絡網は作成していません。 新任の部門中の発案で、会社としての緊急連絡網を作成して配布するよう指示がきたのですが、 総務で把握して...
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