残念すぎる、偏りすぎた韓国経済 その時限爆弾となっているのが、半導体産業です。 前述したように、韓国経済の構造は、貿易で大きく稼ぎ、それ以外の収支がおおむねマイナスという特徴があります。 そのため、足もとの貿易モデルは一見強固に見えますが、外貨は思ったほど貯まっていないのです。 さらに、経常収支は韓国が約6兆5000億円なのに対し、日本は約19兆8000億円(19年)。 日本と3倍の差があります。 また、韓国の輸出のうち「機械と電子部品」「輸送機」は全体の6割を占めており、輸送機(自動車)が破滅的になれば、経常収支は損益トントン、機械と電子部品(半導体)が破滅的になれば、20兆円近い大幅な経常赤字に転落すると予想されています。 これが2つ目の理由です。 「偏ってる」といえば財閥問題もその一つに挙げられます。 韓国4財閥(サムスン、ヒュンダイ、LG、SK)は韓国のGDPの60%を占めています。 この財閥経済を解体することは難しく、政治腐敗や経済面にも大きな影を落としているのは言うまでもないでしょう。 日韓通貨スワップ、日本側にメリットはあるのか 3つ目は、外貨準備高が不安定だからです。 韓国銀行によると、1997年のアジア通貨危機の際、韓国の外貨準備高は39億4000万ドルまで減少しました。 その際、資金流出が止まらず国際通貨基金(IMF)に緊急支援を要請した経緯があります。 その後、08年3月には2642億ドルまで回復したものの、リーマンショック発生後の08年末には2012億ドルまで再び減少。 直近の20年2月末時点では4091億ドルとなり、韓国内では「97年のような通貨危機は起こりにくい」との認識が広まっています。 そんな中、韓国の丁世均(チョン・セギュン)首相は3月27日、日本との通貨スワップ協定について、「外貨市場の安定に大きく寄与するため、(協定は)結ばれるのが正しいと思う」と述べています。 では、日韓通貨スワップは日本にどの程度メリットがあるのでしょうか? 自国の通貨が暴落して「通貨危機」の状態になると、自国通貨の価値が下がり、通貨の価値を維持するために、外貨を売って自国の通貨を買うことがあります。 結果、保有する外貨はさらに減ることになります。 当然ながら、外国と取引する際の決済用の外貨も減ります。 この循環からデフォルトにならないために、「通貨スワップ協定」を結ぶことが検討されるのです。 スワップ協定は、簡単に言えば外国から外貨を補塡・融通してもらうこと。 つまり、韓国はこのコロナ不況下で、「資金流出に備えて日本とも協定を締結すべき」「為替の安全弁として意味がある」と日本との通貨スワップの必要性を述べているのです。
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新型ウイルス肺炎が韓国でも拡大し、航空需要が激減している。 写真は旅行客のいない韓国仁川空港(写真:ロイター/アフロ) 新型コロナウイルスが韓国の産業全般に深刻な被害を与えている。 製造業、サービス業を問わず、韓国国内産業のすべてに及んでいる。 今回の事態は、「2020年はV字型の景気回復」という年初の政府の期待を見事にへし折った。 延世大学経済学部のソン・テウン教授は「景気全般が悪化しているうえに、コロナウイルスで韓国の景気はさらに落ち込み始めた。 特に海外市場への依存度が高く、国際的なサプライチェーンにつながっている企業は厳しい。 雇用も悪化し、景気はさらに落ち込むだろう」と心配する。 自動車のサプライチェーンを寸断 今回の被害の代表例は、現代自動車グループだ。 コロナの感染が広がり、世界的な供給網が崩壊したことで大打撃を受けている。 今後は、自動車への需要減少も予想されている。 2020年3月19日、現代自動車の株価は終値で6万5900ウォン(約5780円)まで下落した。 これは、リーマンショック後、国際市場で本格的な成長を始めた2009年5月の水準に戻ったことになる。 起亜自動車、現代モービスなど、同グループの主力企業の株価も大きく下落している。 現代自動車の世界販売台数は10年ぶりの最低水準となった。 2020年2月の世界販売台数は23万5745台と、前年同期比10. 2%減。 特に中国での販売が急減し、2月の販売台数は1007台にとどまった。 2019年2月は3万8017台だった。 同期間、起亜自動車の販売台数も2万2031台から972台と減少。 中国の現地工場の稼働は中断し、営業店舗も休業している。 世界の供給網が中断した影響はさらに広がっている。 車体に多様な電子部品を連結する「ワイヤリングハーネス」などを中国の工場から調達していたが、工場の稼働が数日間中断した。 これは現代自動車と起亜自動車だけでなく、ルノーサムスン、韓国GM、サンヨン(双龍)自動車も同じような影響を受けている。 国際的な供給網の寸断が産業に悪影響を与えた代表例となった。
次の韓国政府は、2月23日に大邱を中心に新型ウイルスの感染者数が急増すると、4段階に分類される感染症に関する危機警戒レベルを「警戒」から最高レベルの「深刻」に引き上げた。 新型コロナウイルスが長期化することにより、韓国経済も大きな打撃を受けている。 株価は大きく下がり、ウォン売りも続いている。 特に、韓国では就業者に占める自営業者(特に零細自営業者)の割合が高く、新型コロナウイルスによる民間消費の減少が自営業者に与える影響は他の国に比べて大きい。 韓国政府が発表した景気対策の内容は、大きく1)防疫支援、2)消費活性化、3)自営業者や小商工人(常時10人未満の労働者を使用する企業)及び中小企業支援対策、4)その他の対策に区分することができる。 韓国政府が20兆ウォンに達する景気対策と11. 7兆ウォンの追加補正予算案を合わせて31. 7兆ウォンの財源を投入すると発表した理由は、2003年や2012年に流行したサーズ(SARS)やマーズ(MARS)に比べて今回の新型コロナウイルスの感染拡大が韓国経済により大きな被害を与える可能性があると判断したからである。 研究領域• 金融・為替• 資産運用・資産形成• 社会保障制度• 不動産• 経営・ビジネス• 暮らし• ジェロントロジー 高齢社会総合研究• 医療・介護・健康・ヘルスケア• 政策提言• 注目テーマ・キーワード• 統計・指標・重要イベント• 現在発行中• 過去発行•
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