下記クリックで好きな項目にジャンプ• サバクトビバッタが日本に来ることは可能? 結論から言うと サバクトビバッタが日本に来る可能性はほぼゼロに近いようです。 実はサバクトビバッタによる蝗害 こうがい は紀元前から度々起きており、頻繁にアフリカ、中東、アジアに被害を与えています。 「え?アジアって言ったら日本も危なくない?」と思いそうですが、長い歴史の中でもサバクトビバッタが日本に渡ってきた記録はないそうです。 サバクトビバッタの被害が及んでいるアジアはパキスタンやインドなどで、日本に被害が及んだことは一度もないとのこと。 そもそもサバクトビバッタが日本に来るには、まずは中国に入る必要がありますが、中国にもサバクトビバッタは侵入することができないと言われています。 中国に侵入できない理由は以下の通りです。 ヒマラヤ山脈を超えられない サバクトビバッタの被害は中国の隣国であるインドやパキスタンまで及んでいるため、「中国への侵入も目前?」と言われていました。 しかし、パキスタンやインドから中国に侵入するには、広大な山々が連なるヒマラヤ山脈を超えないといけません。 サバクトビバッタの最大飛行高度は海抜2000mが限界であるとともに、生息の限界高度でもあるとのこと。 そのことから、平均して3000m級の山が重なる ヒマラヤ山脈をサバクトビバッタたちが超えることは基本的にはありえないようです。 気温が低いと飛行できない サバクトビバッタは名前に「サバク」とつくことから分かるように、暑い気候を好むそうです。 ヒマラヤ山脈の殆どの場所では想像通りに極寒なので、サバクトビバッタも結局 凍えて全滅する可能性が高いみたいですね。 中国への侵入の可能性はゼロではない? 上述した通り、気温や高度の問題でサバクトビバッタは基本的に中国へ入れません。 しかし、今回の爆発的な大繁殖で、 「ヒマラヤ山脈を迂回するサバクトビバッタも現れるのではないか?」とも言われているようです。 独立行政法人経済産業研究所 RIETI というところでは、 (1)インドやパキスタンを経由しチベットに至るルート (2)ミャンマーから雲南省に至るルート (3)カザフスタンから新疆ウイグル自治区に至るルート の3つがサバクトビバッタが迂回して中国に侵入する可能性があることを示唆しています。 でも今サバクトビバッタは何でも食べる「群生相」に変化しているので、 「有害な植物を食い荒らして迂回ルートからの侵入する」というのも可能性としてはありそうな気もしますよね。 ただ逆に、長年サバクトビバッタを監視している国際連合食糧農業機関 FAO では、そもそも中国がサバクトビバッタの被害を受ける対象にも含んでいません。 インドは注意を示す 「caution」、パキスタンは脅威を示す 「threat」のカラーで色付けされています。 しかし、肝心の中国はというと、サバクトビバッタの被害対象となる色すら塗られていません。 長年サバクトビバッタを監視している国連の機関が、 「そもそも中国に入る可能性はない」と判断している証拠ともとれますね。 古代からサバクトビバッタの大繁殖の被害はありますが、中国に侵入した記録がないようなので、侵入の可能性は限りなく低いのかもしれません。 サバクトビバッタが海を渡る可能性は? 仮に中国にサバクトビバッタが侵入したら、海を渡って日本に侵入することも想像できます。 そもそも 「サバクトビバッタが海を渡るほどの飛行距離をもっているのか?」というのが気になるところ。 サバクトビバッタの飛行距離とは一体どれほどなんでしょうか? サバクトビバッタの飛行距離 調べてみたところ、サバクトビバッタの飛行距離は1日に 100~200kmの距離だそうです。 また中国ニュースの日本版のネット記事によると、風に上手く乗った場合は700km以上に飛行距離が伸びるのだとか。 飛行距離が700km以上というのはエビデンスがないので正直盛っている感はありますが、風に乗ることで大きく飛行距離を伸ばせることは想像できますよね。 この飛行距離踏まえると、侵入経路次第では日本への飛来も全くのゼロではないのかもしれません。 日本への侵入経路と飛来について サバクトビバッタが海を渡るというのは極めて可能性が低いことです。 ただ上記の飛行距離を踏まえると可能性としてはゼロとは言い切れません。 ではこの侵入経路について深堀りしていきます。 朝鮮半島からの侵入経路 先ほど書いた通り、サバクトビバッタはかなりの距離を飛行します。 しかし、中国から日本までの距離はそれよりも全然ありますから、中国から直で飛来するのは難しいとのこと。 ただサバクトビバッタが朝鮮半島まで来たら、流石に話は変わってきます。 仮にサバクトビバッタが朝鮮半島まで来たとしたら距離的にもかなり縮まりますから、 サバクトビバッタの飛行距離でも十分飛来するのは可能です。 下の図を見ても分かりますが、韓国の釜山から対馬経由だと距離も全然近いですもんね。 ん~、ただですよ? 砂漠で生きているサバクトビバッタがそもそも中国大陸を横断して、韓国まで来ること自体がやはり考えづらいですねw 飛行距離的には可能かもしれませんが、中国には寒い地域もいっぱいあるようですから、そこを横断してくることは結構ムリがあります。 台湾から侵入経路 サバクトビバッタが中国大陸を横断して朝鮮半島へ、そこから日本へ飛来というのは色々とムリがあります。 しかし台湾経由だと 可能性的には全くのゼロでもない気もします。 というのも、1928年にフィリピンのルソン島で繁殖したトノサマバッタが、台湾や日本の石垣島、宮古島に飛来して作物を食い荒らしたことがあったとのこと。 台湾に近いフィリピンのバタン島でも200km以上の距離がありますし、石垣島は約500km、宮古島は約590kmほど離れています。 上でも書いたように、バッタ達は風に上手く乗ると飛距離大幅に伸びるので「海上の風に乗って飛来したのでは?」と言われているようですね。 その距離を飛行してきた事実があるということは、条件が揃えば サバクトビバッタも台湾経由で日本に飛来することが可能ということになります。 台湾と中国大陸の距離も近いですしから、飛行距離的にもサバクトビバッタが台湾に渡れることは実質可能と言えます。 可能性的には低いですが、風を利用して長距離を飛行できる事実がある以上、日本も油断できませんね! 日本のカビ エントモフトラ属 に弱い?・・・2020年4月17日追記 サバクトビバッタについてさらに調べていたんですが、彼らが日本に来ても被害の発生はあまり考えづらいそうです。 というのも、湿気が多い日本には「 エントモフトラ属」というカビが存在しており、この カビがバッタにとっては天敵だからのようです。 狭く平原の少ない日本の土地では、バッタ科(トノサマバッタ等)が数世代にわたって集団生活をする条件が整いにくいため、限られた地域でしか発生していない。 また、エントモフトラ属(ハエカビ属・ハエカビ目)のカビを始めとした天敵の存在も、結果として蝗害を抑えていると考えられている[34]。 このカビは寄生性のようで、昆虫などはよく寄生されて命を落とすことが多いみたいです。 仮にサバクトビバッタが日本に飛来したとしても、このカビによって日本国内での被害はかなり小さく済む可能性は高いようですね~。 ちなみに、ウィキペディアによると 「このカビの特性を利用して害虫などの駆除も過去に試された」とのこと。 その試みについての記事は見つからなかったのですが、害虫などがカビによって駆除できたら色々とメリットもありそうです。 ただし、一回も上手く言ったことがないようですよw サバクトビバッタが日本に来る可能性と侵入経路についてのまとめ サバクトビバッタが日本に来るにはまず中国に入る必要があります。 しかし、サバクトビバッタはヒマラヤ山脈を超えれないので、中国に侵入することは現実的には難しいようです。 国連の機関でも中国をサバクトビバッタの被害区域に含んでいないことから、中国侵入の可能性はかなり低いんでしょうね。 ということは、 サバクトビバッタが日本に来ることも現実的には難しいということですね。 仮に中国にサバクトビバッタが侵入しても、平均100~200kmの飛行距離を踏まえると日本への飛来は難しそうです。 朝鮮半島まで来たら流石に海を渡って飛来しそうですが、サバクトビバッタの構造上中国大陸を横断してくるのはまず不可能でしょう。 海を超えてきたのであれば、まず隣国まで侵入していなければ日本には到達できないので、なにかしらニュースになっていてもおかしくなさそうですが・・・。 考えられるものとしては、船に紛れて海を渡って来たとかでしょうか。 ちなみに調べて見たら、「イボバッタ」や「クルマバッタモドキ」というバッタは6月には成虫になっているものもいるようです。
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そこからバッタ亜目バッタ科とキリギリス亜目キリギリス科に分かれていて、バッタ亜目にはトノサマバッタやショウリョウバッタ、イナゴやオンブバッタ、ヒシバッタなどが含まれます。 一方キリギリス亜目の方にはキリギリス、ウマオイ、クツワムシ、ツユムシなどの童謡「蟲のこえ」でおなじみの昆虫たちが含まれます。 キリギリスとバッタの見た目の大きな違いは触覚の長さ。 キリギリスは体よりも長い触覚を持っていますが、バッタの触角は短く、その違いは一目見れば一目瞭然です。 体つきや色などは似ているところが多いため、両者を見分ける時はまず触角を見るのが良いでしょう。 また、後ろ脚の長さも、キリギリスの方が長く、バッタは短くなっています。 他にはよく観察するとキリギリスの前脚には大きい棘が沢山あります。 バッタにも前脚にも棘はありますが、小さく量も少ない。 キリギリスはバッタよりも捕食性が強く、しっかりと獲物を押さえつけるための棘と言われています。 また、キリギリスのメスの産卵管はとても長く発達していますが、バッタにその特徴は見られません。 更にマニアックで、注意深く観察しなければわからない違いとしては、キリギリスは翅を左右でこすり合わせ、綺麗で複雑な音色を奏でるのに対し、バッタは上下の翅をこすり合わせたり、上の翅と脚を擦り合わせたりして音を出すため、キリギリスほどの綺麗な音色を発することが出来ません。 更に、もっともっとマニアックなところでいうと、耳に当たる器官がキリギリスは前脚についているのに対し、バッタは腹の裏面についています。 生息している場所も微妙に違っています。 キリギリスの仲間はバッタに比べて背丈の高い植物の中にいることが多く、ススキやセイタカアワダチソウなどがそれにあたります。 人間が近づいても、不用意に跳んで出てきたりすることもあまりありません。 一方バッタは公園など低めの草の中にいて、人が近づくと、跳び上がり逃げようとするので、すぐにどこにいるかがわかり、子供たちにさえも捕まってしまうのです。 キリギリスとバッタと人間の関係 キリギリスは先述しましたが、昔から「綺麗な鳴き声」の代表として日本の秋の夜を彩る昆虫とされてきました。 また、バッタ亜目のイナゴは現在でも長野県の一部で食用として食べられていて、イナゴの佃煮は農村地帯の貴重な蛋白源でした。 過去においてバッタは大量発生し、農産物を食い荒らしたという被害が報告されていますが、農薬や殺虫剤が出回った今日、少なくとも日本においてバッタの被害はないと言えます。 キリギリスの害もとくには報告されていないようです。 キリギリスとバッタの違い キリギリスの触角は長く、バッタの触覚は短い。 後ろ脚も同様にキリギリスは長く、バッタは短い。 前脚に棘が沢山ついているのがキリギリス、棘が発達していないのがバッタ。 キリギリスは綺麗な鳴き声をだすが、バッタは出さない。 バッタ亜目のイナゴは佃煮になるが、基本的にキリギリスは食用にはならない。 これからの時期、よく目にするようになるキリギリスとバッタ。 皆さんも興味がありましたら、草むらにちょっと足をかがめて観察してみてくださいね。 ライター ナオ.
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どういう生物なのか。 日本にやってくる可能性はあるのか。 西アフリカのモーリタニアなどでサバクトビバッタの研究を行う国際農林水産業研究センター研究員の前野浩太郎氏にまず話を聞いた。 サバクトビバッタにはどのような特徴がありますか。 前野浩太郎氏(以下、前野氏):日本にいるトノサマバッタなどと違い、通常は半乾燥地帯にすんでいます。 これはトノサマバッタなどもそうなのですが、普段はおとなしい「孤独相」という状態にあります。 それが、大量に発生して他の個体とぶつかり合うなどして刺激を受けると、活発に行動する「群生相」という状態に変化し、大群となって各地に農業被害をもたらすのです。 今回の大量発生はどうして起きたのでしょう。 前野氏:きっかけは2018年にさかのぼります。 普段は乾燥しているエリアにサイクロンが大雨をもたらし、サバクトビバッタが食べる植物が成長しました。 人里離れた地域で、人知れずバッタは数を増やしていったのです。 その後に飛んで行った地域でもバッタが発育、繁殖する条件が大雨によってもたらされ、数を増やし、分布域が広がっていったのです。 そもそも、サバクトビバッタは何を食べて成長するのですか。 前野氏:昆虫には特定の植物しか食べない種もいますが、サバクトビバッタはいろいろな植物を食べられる能力を持っています。 ぜいたくを言わずに多くの種類の植物を食べるたくましさも、今回の大量発生につながっていると思われます。
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