八月某日、時刻は20:00、俺は電車に揺られ自宅に帰宅途中だ。 この時期は仕事がとても忙しい時期で、日付が変わる時刻に帰ることが多い。 実際俺は昨日までそのような生活を送っていたのだ。 が今日は早々と帰宅である。 奇跡的に今日は早めに終わらせることができたのだ。 根っこは働きたくないでござる派の俺にとっちゃこれほど嬉しいことはない まぁもうひとつ理由はあるのだが… そうこう思考を巡らせているともう家の前まで来ていたようだ。 時刻は21:00、まだ起きているだろうか…? 八幡「ただいまー」ガチャッ 「おとーさんーおかえり〜!」 ドタドタ 「ジャーンプ!」ピョーン 八幡「おっとっと起きててくれたのか…出迎えありがとな、はるな」抱っこナデナデ 春奈「いーえどういたしまして!」エヘヘ 「あなたおかえりなさい」 八幡「あぁただいま沙希」 沙希「ほらサトルお父さんが帰ってきたぞ〜」 悟「とーちゃ、おかえりぃー」手をフリフリ 八幡「あぁただいまー」手をフリフリ この春奈と悟は俺と沙希との間に生まれた子供、春奈は5歳、悟は2歳になる。 ちょっと目を離した隙に大きなるよなぁほんと、この時期を大事しよう… いずれ我がマイシスターエンジェルのごとく『ごみいちゃん』みたく 『クソ親父、話しかけんな!』とか『キモいから一緒に洗濯しないで』とか言われる日がくるのだろうか…? やべ泣きそうになってきた もし子供たちに言われたら死ぬな うん一日中部屋の隅で体育座りで泣いてる自信あるぞ、うん。 そんなおっさんいたらキモいな、なんか悲しくなってきた。 去年は買ってきたやつだったから、てっきり今年もそうかと思ったぜ」 沙希「去年も私が作りたかったんだけどね、子供たちも小さかったからなかなか時間がとれなかったの、それも子供たちも 大きくなってきたしね」 沙希「なにより2人も頑張ったもんね」 春奈「私もいちごのっけるお手伝いしたもん!」 悟「悟も頑張りました!」 八幡「そうか、2人もお母さんを手伝ってくれたのか、さすが母さんの子供だな、賢いなぁ」ナデナデ 沙希「今日は夕飯作る前にこれを先に作ってたのよ、私たちの愛情が詰まっているから美味しいわよー」 八幡「なら早速いただきます!」 ビューン 春奈「あ、おとーさんずるい!私も食べる〜!」 悟「悟も〜」 沙希「ほら、慌ててもケーキは逃げないから、走らないのー」 八春悟「「「はーい」」」 八幡「うまっ!ちょーうまいな!」モグモグ 春奈「やっぱり私のいちごの配置のおかげだね!」モグモグ 悟「(それ関係なくね?)」モグモグ 沙希「ふふっ」................................................ 春奈が寝てから100枚くらいコピーしとくか そしたら永遠にマッサージしてくれる、グフフフフ 沙希「八幡、いくら春奈のプレゼントが嬉しいからって、その顔はちょっといかんせんダメだと思うよ」ボゾボソ 八幡「なにっ!?そんなやばい顔だったか?」ヒソヒソ 沙希「痴漢常習犯の顔と言われれば真っ先に指刺される顔してたよ」ヒソヒソ 八幡「そ、それはいくらなんでもやばすぎだな、気をつけるわ」 ボゾボソ 八幡(つーか、痴漢常習犯の顔ってどんな顔だよ、逆にその例を見てみたいわ。 あ、鏡を見れば解決か」 沙希「その自己解決、悲しくならない…?」 八幡「あぁ、余計なこと考えるんじゃなかったわ」ハァ 悟「とーちゃとーちゃ!」 八幡「ん?あぁどうした悟?」 悟「これ悟からプレゼント!」スッ 八幡「これは…絵か…?」 悟「うん!これはお父さんを描いたやつだよぉ〜!」 くっ!こ、こいつは…第2の刺客!子供が親にくれる愛情こもりまくった似顔絵!! 『下手くそな似顔絵もらって何が嬉しいんだ…?社畜こじらせすぎると怖いなw』 とか思ってた高2病の頃の自分を殴りたい…! 馬鹿か!?自分の息子が自分のために書いてくれたものなんだぞ!?嬉しくないわけがない!最高だ!!! この絵を見ながら飯3杯いけるぜ! 八幡「おぉ!悟もありがとうな」 悟「うん!でねでねーこの一番大きい人がねぇ…」 八幡「ふんふん…」 と悟は言って絵の一番背の高い人物を指す。 どうやら説明してくれるらしい 悟「お母さん!それでねぇ…」 八幡「え?これお父さんしゃないの?」 悟「え?違うよー」 なるほど、体の大きさだけで判断するとは、俺としたことが... 八幡「... じゃあこれか?」 と言って2番目に大きい人を指す。 悟「ううん、それはお姉だよぉ」 八幡「…ええと、ならお父はどこかなぁ〜?」 悟「お父はねぇ〜これ!」ミジンコユビサシ! 八幡「…なるほど」 ふむふむ息子[2歳]にもとうとうミジンコ扱いを受ける日が来たのか!なかなか胸が熱いな!…ってやかましいわ だがしかしお父さんがミジンコでも書いてくれただけでも有難い 八幡「悟、ありがとな」ナデナデ 悟「うん!」 沙希「それじゃあ最後は私の番だね」 八幡「お、沙希まで用意してくれてたのか」 沙希「子供たちが用意してるのに私がしないわけないでしょ」 八幡「そうかもしれないけどな…」 沙希「もっとも、子供たちが用意しなくても関係なくあげたいから用意するけどね」 八幡「沙希…」 沙希「ふふっ…よっと、これが私からのプレゼントね、誕生日おめでとう」コトッ と言って沙希は紙で包装された両手手のひらサイズのものを渡してきた 八幡「ありがとうな…開けていいか?」 沙希「どうぞどうぞ」 小包を開けて見ると 八幡「これは…財布か」 沙希「八幡の今使ってる財布結構もうボロボロでしょ?だから新しくていいやつを持っててほしくてね」 八幡「でもこれ高かったんだろ?本当ありがとうな」 沙希「どういたしまして」フフッ......................................................................... 沙希「…っと、よし、洗い物完了っと」キュッキュッ 沙希「次は洗濯物…の前に一回休憩しよ」椅子に座る 八幡「お疲れさん」お茶を置く 沙希「あ、ありがと」 沙希「あれ?子供達と遊んでたんじゃないの?さっきまで一緒におままごとしてたよね?」 八幡「あぁ、俺が不倫した夫役してて、家(仮)から妻役春奈に追い出された」 沙希「…思ってたよりなんかすごい泥沼だね」 八幡「ほんとびびったわ。 あんなことどっから覚えてくるんだ?」 沙希「んー、あ、そういえば…」 八幡「心当たりでもあるのか?」 沙希「おそらくだけど、多分この前ドロドロしたサスペンス見てたからその影響かと思う」 八幡「へぇ、そんなの見てたのか、どんなのなんだ?」 沙希「片平なぎさ さんが主演でやってるやつなんだけどね」 八幡「釣りバカ日誌8からのハマちゃんの奥さん役の人だっけ?」 沙希「それは浅田美代子さんね」 八幡「あれ、そだっけ?」 沙希「似てるけどね」 八幡「あ、わかった、カードGメン主演の人だろ?というかカードGメンわかる?」 沙希「わかるわかる、それでそのドラマの主演の人だよ、あってるあってる」 八幡「沙希、思いのほかサスペンス見てたんだな、驚いたわ」 沙希「うちのお母さんがよく見ててね」 八幡「そーゆうことか」 沙希「それにしても出てこない、題名が…うーん…」 八幡「片平なぎさ さんで有名なやつといえば、俺も名前ど忘れしたけど、…ほらあれだろ? 大村崑さんと山村紅葉さんが『明子はん明子はん!』って会社で言ってるやつ」 沙希「それそれ!」 八幡「それがどうかしたのか?」 沙希「それがさっき言った通り不倫ドロドロ系の回でね、一度見た覚えもあったから、見入っちゃって」 八幡「どんな話だったんだ?」 沙希「最初にある女性が殺害されるんだよ」 八幡「ふむ」 沙希「何日後かにその人のお葬式をしたんだけど、その最中に『こいつが不倫相手だ』と亡くなった人の友人が指差すんだけど、それがなんと春彦さんだったの」 八幡「…へぇ」 沙希「それによって春彦さんは殺害容疑をかけられるんだけど、明子の友人のアドバイスもあって、春彦さんを信用して、事件の全貌を暴こうと努力して、不倫相手と犯人も別にいたことがわかって事件が解決したって感じかな」 八幡「…」 沙希「あれ、わかりづらかった?」 八幡「…いや、よくわかった」 沙希「長く続いてるドラマなだけあって面白かったよ、でもあの春彦さんが不倫って想像つかなかったなー」 八幡「…過度に信頼するのは危険かもだぞ、裏切られたときに余計に傷つく」 沙希「確かにねぇ」 八幡「もしかしたら俺だって浮気してるかもしれないしな」 沙希「えー…」 八幡「…いや、やっぱりなんでもない忘れてくれ」 沙希「…大丈夫」 八幡「はい?」 沙希「八幡はそんなこと絶対しないってわかってるから」 八幡「…可能性がないとh」 沙希「ないよ」 八幡「…」 沙希「だって八幡はそういう裏切られたときの辛さや悲しさを知ってる…私は知ってるから」 八幡「…そっか、そうだったな」 沙希「うん、私の旦那さんはその信頼を裏切らない人だよ」 八幡「…ありがとう」 沙希「うん、お礼を言われるほどでもないよ」 八幡「…沙希」 沙希「なにー?」 八幡「沙希、愛してる」 沙希「え」 八幡「もう我慢できないから言うわ」 八幡「いつもなるべく起きて俺のめっちゃ美味い晩飯を用意しようとしてくれてありがとう」 八幡「子供たちの世話もありがとう、あんないい子達に育っているのはお前のおかげだ」 八幡「もっともっと言いたいことがあるけれど、すげぇ愛してる、これからもずっと、それだけだ」................................................................. 遠くで子供たちが遊ぶ声だけが聞こえてくる こちらがお互い無言で静かなせいか、主張してくるように聞こえてくる。 沙希「…」 八幡「…」 言っちまったー もっといい感じの時に言いたかったんだが… 感極まって言ってしまった… 八幡、一生の不覚…! だがしかし、言ってしまったのはしょうがない。 我が妻の反応はいかに!? 沙希「………」 八幡「………」 沙希「………………」 八幡「………………?」 あ、あれ?なんの返答もない ただの屍のようだ…じゃねぇよ てっきり『あ、そう』みたいな感じで、平然と返ってくるだろうなと思ってたんだが… ん?よく見ると震えてる? 八幡「さ、沙希さん?」 沙希「うぅ…グスッ」 な、泣いてらっしゃるですと!? 沙希「うぇ〜〜ん」グスグスッ 八幡「え!?沙希どうしたんだ!?、やっぱり俺が『愛してるぅ〜!』とかキモかったか?それならすまん、本当にすまん!」 沙希「ち、違う!違うのぉ!」グスッ 八幡「そ、それならどうしたんだ…?」 沙希「わ、私ね、あなたはずっと、前の彼女の事を心に残してるのかなぁ、やっぱりずっと消えないものなんだろうなぁって思っていたの…」 八幡「え…?」 沙希が話していることは俺の過去のことが関係してくる 俺は過去に高校三年生の時から付き合っていた彼女がいたんだ。 それが沙希の言っている前の彼女。 その彼女に大学生のとき、二股されて俺は振られてしまったという経緯があるんだ。 高校生の時に様々ないざこざから付き合った経緯もあって、すごい相手のことが好きだったし、毎日が充実していて、今振り返ってもとても楽しい日々だったことだけは確かだ。 だから、振られるとは思っておらず、ましてや、二股されるとも考えもしなかった、それほど相手を信頼していた。 その結果当時の俺は深く傷ついた。 ショックで深く落ち込んで軽くひきこもりみたいな私生活を送っていたときに、当時、同じ大学に通っていた今の妻、沙希が何を思ったのか俺の家に来た。 高校生のときに部活で絡みは少しだけはあったが、大学のときはそこまで交流はなかった。 バイトは一緒ではあったがシフトもあまりあわなかったし。 なのに沙希は家に来て言った。 沙希『今のあんたは見てらんない、私に世話をさせてくれ』 こんなことを言われ、なし崩し的に同棲が始まり、いつの間にか結婚にいたっている。 というのが我々夫婦の馴れ初めだったりする 沙希「私はずっと八幡は義務感でやってくれてるんじゃないか、っていつも心配だった」 八幡「ぎ、義務感?」 沙希「結婚だって私が無理やりさせたみたいなものだから…」 沙希「私と一緒にいてくれるのはあの時の恩返しみたいなものなのかな…って」 八幡「そ、そんなことは…!」 沙希「わかってる!ううん、わかったの…」 八幡「…」 沙希「最初はすごく心配だった、けれど八幡はずっと私や子供たちだけを『見てて』くれた。 だから徐々に心配しなくなっていったんだけど、やっぱりまだ怖かった…」 八幡「沙希…」 沙希「でも、愛してるって言ってくれた」 沙希「それを聞いて、色んなものが込み上げてきて…」ぽろっ 沙希「嬉しさだったり、安心だったり、…とにかく色んな感情が…ね…」ぽろっぽろっ 八幡「…本当すまん」 沙希「あ、謝らなっ、いでっ、私が気にしすぎてるだけっ、だし、八幡はホントに悪くないからぁ」グスッ 八幡「いや、もっとちゃんと早くに言っておけばよかった、ホントにすまん…心配かけた…」グスッ 沙希「うんっ…」ぽろっぽろっ 八幡「訂正させてほしいから言うぞ」 沙希「?」グスッ 八幡「俺はちゃんと沙希のことが好きだったから結婚を了承したんだ、俺だって好きでもないやつと結婚はしない」 沙希「ほ、ほんとに…?」ウルウル 八幡「あぁ、本当だ。 もしだ、もしも元カノから復縁要請があの時あったとしても、絶対俺は復縁なんてしなかった。 これは信用してくれ」 沙希「そ、そっか…」 八幡「だから…もう一度言わせてくれ」 沙希「え?」 八幡「俺は沙希を愛してる、俺と結婚してください」 皆もわかると思うがおれと沙希は既に結婚している。 が、俺のリベンジというのもあるが、再確認という意味も込めてのプロポーズなのだ。 春奈「おとーさん、おかーさんをいじめるな!」 悟「めー!」 八幡「えっ、えっ!?」 春奈「おかーさん泣かせちゃダメなのー!」 悟「のー!」 沙希「ち、ちがうのよ2人とも、お母さんはいじめられてないよ」グスッ 春奈「でも、おかーさん泣いてるもん!」 悟「ないてるもん!」 沙希「これは嬉し涙なんだよぉー」グスッ 春奈「おかーさんいじめるおとーさん嫌い!」 悟「嫌い!」 八幡「」 沙希「…ふふっ」グスッ と、まぁこんな感じで子供達は俺が沙希をいじめて泣かしたと見えるらしく、沙希が説明しながら、言い聞かせても中々聞いてくれなかった。 八幡「…寝たか?」 沙希「うん、ぐっすり」 八幡「まぁ、あれだけ騒げばなぁ」 沙希「私は家族全員から愛されてるって実感が持てて幸せだったよ」 八幡「この際だから聞きたいことがあるんだが、いいか?」 沙希「なに?」 八幡「俺はてっきり、沙希が俺に手を焼いているうちに情が移って結婚したんだと思ってた。
次の
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 やはりおれのせいしゅんらぶこめはまちがっている やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 は渡航によるガガガ文庫より発売されている日本のライトノベル、及びそれを原作とした漫画・テレビアニメなどのメディアミックス作品。 SSでは原作の設定を踏襲しつつ、よりラブコメ的要素が盛り込まれることが多い。 SSでの世界観 千葉市立総武高校の生徒である比企谷 八幡と、その周りの生徒達の日常や多少のラブコメを描いた作品。 概要に記した通り、原作の設定や特徴などを受け継ぐ形でラブコメが展開されるものが多い。 しかし中には、登場人物である平塚 静のメンヘラに拍車がかかっていたり、雪ノ下 雪乃がデレノ下雪乃と化していたりするものがある。 登場人物 奉仕部のメンバー 比企谷 八幡 作品における主人公。 「目が腐っている」などと形容される見た目の通り、性格や根性がひねくれているが、自己を犠牲にして問題を解決しようとする等の優しさも見受けられる。 また、顔立ちは悪くないらしい。 雪ノ下 雪乃 本作のヒロインの内の一人。 品行方正・才色兼備でありながら、主人公である比企谷同様、性格に難があり常にぼっち。 由比ヶ浜 結衣 本作のヒロインの内の一人。 雪ノ下とは対照的で、クラス内での最上位のグループに属している。 比企谷が好き。 平塚 静 本作の舞台となる総武高校の国語教師で、奉仕部の顧問。 比企谷を奉仕部に引き入れたきっかけとなった人物である。 結婚願望が強いのに反して男運がなく、アラサーであることを自覚しているせいか、SS内ではそれをいじられることも多い。 総武高校の生徒 戸塚 彩加 材木座 義輝 川崎 沙希 葉山 隼人 三浦 優美子 海老名 姫菜 戸部 翔 相模 南 城廻 めぐり 親族・関係者 比企谷 小町 雪ノ下 陽乃 俺ガイルSS 複数人検索• やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 のコメント 5件• 45394• 6 やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 のシリーズ作品• やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 の人気SS作品• Powered by Luilak.
次の
八月某日、時刻は20:00、俺は電車に揺られ自宅に帰宅途中だ。 この時期は仕事がとても忙しい時期で、日付が変わる時刻に帰ることが多い。 実際俺は昨日までそのような生活を送っていたのだ。 が今日は早々と帰宅である。 奇跡的に今日は早めに終わらせることができたのだ。 根っこは働きたくないでござる派の俺にとっちゃこれほど嬉しいことはない まぁもうひとつ理由はあるのだが… そうこう思考を巡らせているともう家の前まで来ていたようだ。 時刻は21:00、まだ起きているだろうか…? 八幡「ただいまー」ガチャッ 「おとーさんーおかえり〜!」 ドタドタ 「ジャーンプ!」ピョーン 八幡「おっとっと起きててくれたのか…出迎えありがとな、はるな」抱っこナデナデ 春奈「いーえどういたしまして!」エヘヘ 「あなたおかえりなさい」 八幡「あぁただいま沙希」 沙希「ほらサトルお父さんが帰ってきたぞ〜」 悟「とーちゃ、おかえりぃー」手をフリフリ 八幡「あぁただいまー」手をフリフリ この春奈と悟は俺と沙希との間に生まれた子供、春奈は5歳、悟は2歳になる。 ちょっと目を離した隙に大きなるよなぁほんと、この時期を大事しよう… いずれ我がマイシスターエンジェルのごとく『ごみいちゃん』みたく 『クソ親父、話しかけんな!』とか『キモいから一緒に洗濯しないで』とか言われる日がくるのだろうか…? やべ泣きそうになってきた もし子供たちに言われたら死ぬな うん一日中部屋の隅で体育座りで泣いてる自信あるぞ、うん。 そんなおっさんいたらキモいな、なんか悲しくなってきた。 去年は買ってきたやつだったから、てっきり今年もそうかと思ったぜ」 沙希「去年も私が作りたかったんだけどね、子供たちも小さかったからなかなか時間がとれなかったの、それも子供たちも 大きくなってきたしね」 沙希「なにより2人も頑張ったもんね」 春奈「私もいちごのっけるお手伝いしたもん!」 悟「悟も頑張りました!」 八幡「そうか、2人もお母さんを手伝ってくれたのか、さすが母さんの子供だな、賢いなぁ」ナデナデ 沙希「今日は夕飯作る前にこれを先に作ってたのよ、私たちの愛情が詰まっているから美味しいわよー」 八幡「なら早速いただきます!」 ビューン 春奈「あ、おとーさんずるい!私も食べる〜!」 悟「悟も〜」 沙希「ほら、慌ててもケーキは逃げないから、走らないのー」 八春悟「「「はーい」」」 八幡「うまっ!ちょーうまいな!」モグモグ 春奈「やっぱり私のいちごの配置のおかげだね!」モグモグ 悟「(それ関係なくね?)」モグモグ 沙希「ふふっ」................................................ 春奈が寝てから100枚くらいコピーしとくか そしたら永遠にマッサージしてくれる、グフフフフ 沙希「八幡、いくら春奈のプレゼントが嬉しいからって、その顔はちょっといかんせんダメだと思うよ」ボゾボソ 八幡「なにっ!?そんなやばい顔だったか?」ヒソヒソ 沙希「痴漢常習犯の顔と言われれば真っ先に指刺される顔してたよ」ヒソヒソ 八幡「そ、それはいくらなんでもやばすぎだな、気をつけるわ」 ボゾボソ 八幡(つーか、痴漢常習犯の顔ってどんな顔だよ、逆にその例を見てみたいわ。 あ、鏡を見れば解決か」 沙希「その自己解決、悲しくならない…?」 八幡「あぁ、余計なこと考えるんじゃなかったわ」ハァ 悟「とーちゃとーちゃ!」 八幡「ん?あぁどうした悟?」 悟「これ悟からプレゼント!」スッ 八幡「これは…絵か…?」 悟「うん!これはお父さんを描いたやつだよぉ〜!」 くっ!こ、こいつは…第2の刺客!子供が親にくれる愛情こもりまくった似顔絵!! 『下手くそな似顔絵もらって何が嬉しいんだ…?社畜こじらせすぎると怖いなw』 とか思ってた高2病の頃の自分を殴りたい…! 馬鹿か!?自分の息子が自分のために書いてくれたものなんだぞ!?嬉しくないわけがない!最高だ!!! この絵を見ながら飯3杯いけるぜ! 八幡「おぉ!悟もありがとうな」 悟「うん!でねでねーこの一番大きい人がねぇ…」 八幡「ふんふん…」 と悟は言って絵の一番背の高い人物を指す。 どうやら説明してくれるらしい 悟「お母さん!それでねぇ…」 八幡「え?これお父さんしゃないの?」 悟「え?違うよー」 なるほど、体の大きさだけで判断するとは、俺としたことが... 八幡「... じゃあこれか?」 と言って2番目に大きい人を指す。 悟「ううん、それはお姉だよぉ」 八幡「…ええと、ならお父はどこかなぁ〜?」 悟「お父はねぇ〜これ!」ミジンコユビサシ! 八幡「…なるほど」 ふむふむ息子[2歳]にもとうとうミジンコ扱いを受ける日が来たのか!なかなか胸が熱いな!…ってやかましいわ だがしかしお父さんがミジンコでも書いてくれただけでも有難い 八幡「悟、ありがとな」ナデナデ 悟「うん!」 沙希「それじゃあ最後は私の番だね」 八幡「お、沙希まで用意してくれてたのか」 沙希「子供たちが用意してるのに私がしないわけないでしょ」 八幡「そうかもしれないけどな…」 沙希「もっとも、子供たちが用意しなくても関係なくあげたいから用意するけどね」 八幡「沙希…」 沙希「ふふっ…よっと、これが私からのプレゼントね、誕生日おめでとう」コトッ と言って沙希は紙で包装された両手手のひらサイズのものを渡してきた 八幡「ありがとうな…開けていいか?」 沙希「どうぞどうぞ」 小包を開けて見ると 八幡「これは…財布か」 沙希「八幡の今使ってる財布結構もうボロボロでしょ?だから新しくていいやつを持っててほしくてね」 八幡「でもこれ高かったんだろ?本当ありがとうな」 沙希「どういたしまして」フフッ......................................................................... 沙希「…っと、よし、洗い物完了っと」キュッキュッ 沙希「次は洗濯物…の前に一回休憩しよ」椅子に座る 八幡「お疲れさん」お茶を置く 沙希「あ、ありがと」 沙希「あれ?子供達と遊んでたんじゃないの?さっきまで一緒におままごとしてたよね?」 八幡「あぁ、俺が不倫した夫役してて、家(仮)から妻役春奈に追い出された」 沙希「…思ってたよりなんかすごい泥沼だね」 八幡「ほんとびびったわ。 あんなことどっから覚えてくるんだ?」 沙希「んー、あ、そういえば…」 八幡「心当たりでもあるのか?」 沙希「おそらくだけど、多分この前ドロドロしたサスペンス見てたからその影響かと思う」 八幡「へぇ、そんなの見てたのか、どんなのなんだ?」 沙希「片平なぎさ さんが主演でやってるやつなんだけどね」 八幡「釣りバカ日誌8からのハマちゃんの奥さん役の人だっけ?」 沙希「それは浅田美代子さんね」 八幡「あれ、そだっけ?」 沙希「似てるけどね」 八幡「あ、わかった、カードGメン主演の人だろ?というかカードGメンわかる?」 沙希「わかるわかる、それでそのドラマの主演の人だよ、あってるあってる」 八幡「沙希、思いのほかサスペンス見てたんだな、驚いたわ」 沙希「うちのお母さんがよく見ててね」 八幡「そーゆうことか」 沙希「それにしても出てこない、題名が…うーん…」 八幡「片平なぎさ さんで有名なやつといえば、俺も名前ど忘れしたけど、…ほらあれだろ? 大村崑さんと山村紅葉さんが『明子はん明子はん!』って会社で言ってるやつ」 沙希「それそれ!」 八幡「それがどうかしたのか?」 沙希「それがさっき言った通り不倫ドロドロ系の回でね、一度見た覚えもあったから、見入っちゃって」 八幡「どんな話だったんだ?」 沙希「最初にある女性が殺害されるんだよ」 八幡「ふむ」 沙希「何日後かにその人のお葬式をしたんだけど、その最中に『こいつが不倫相手だ』と亡くなった人の友人が指差すんだけど、それがなんと春彦さんだったの」 八幡「…へぇ」 沙希「それによって春彦さんは殺害容疑をかけられるんだけど、明子の友人のアドバイスもあって、春彦さんを信用して、事件の全貌を暴こうと努力して、不倫相手と犯人も別にいたことがわかって事件が解決したって感じかな」 八幡「…」 沙希「あれ、わかりづらかった?」 八幡「…いや、よくわかった」 沙希「長く続いてるドラマなだけあって面白かったよ、でもあの春彦さんが不倫って想像つかなかったなー」 八幡「…過度に信頼するのは危険かもだぞ、裏切られたときに余計に傷つく」 沙希「確かにねぇ」 八幡「もしかしたら俺だって浮気してるかもしれないしな」 沙希「えー…」 八幡「…いや、やっぱりなんでもない忘れてくれ」 沙希「…大丈夫」 八幡「はい?」 沙希「八幡はそんなこと絶対しないってわかってるから」 八幡「…可能性がないとh」 沙希「ないよ」 八幡「…」 沙希「だって八幡はそういう裏切られたときの辛さや悲しさを知ってる…私は知ってるから」 八幡「…そっか、そうだったな」 沙希「うん、私の旦那さんはその信頼を裏切らない人だよ」 八幡「…ありがとう」 沙希「うん、お礼を言われるほどでもないよ」 八幡「…沙希」 沙希「なにー?」 八幡「沙希、愛してる」 沙希「え」 八幡「もう我慢できないから言うわ」 八幡「いつもなるべく起きて俺のめっちゃ美味い晩飯を用意しようとしてくれてありがとう」 八幡「子供たちの世話もありがとう、あんないい子達に育っているのはお前のおかげだ」 八幡「もっともっと言いたいことがあるけれど、すげぇ愛してる、これからもずっと、それだけだ」................................................................. 遠くで子供たちが遊ぶ声だけが聞こえてくる こちらがお互い無言で静かなせいか、主張してくるように聞こえてくる。 沙希「…」 八幡「…」 言っちまったー もっといい感じの時に言いたかったんだが… 感極まって言ってしまった… 八幡、一生の不覚…! だがしかし、言ってしまったのはしょうがない。 我が妻の反応はいかに!? 沙希「………」 八幡「………」 沙希「………………」 八幡「………………?」 あ、あれ?なんの返答もない ただの屍のようだ…じゃねぇよ てっきり『あ、そう』みたいな感じで、平然と返ってくるだろうなと思ってたんだが… ん?よく見ると震えてる? 八幡「さ、沙希さん?」 沙希「うぅ…グスッ」 な、泣いてらっしゃるですと!? 沙希「うぇ〜〜ん」グスグスッ 八幡「え!?沙希どうしたんだ!?、やっぱり俺が『愛してるぅ〜!』とかキモかったか?それならすまん、本当にすまん!」 沙希「ち、違う!違うのぉ!」グスッ 八幡「そ、それならどうしたんだ…?」 沙希「わ、私ね、あなたはずっと、前の彼女の事を心に残してるのかなぁ、やっぱりずっと消えないものなんだろうなぁって思っていたの…」 八幡「え…?」 沙希が話していることは俺の過去のことが関係してくる 俺は過去に高校三年生の時から付き合っていた彼女がいたんだ。 それが沙希の言っている前の彼女。 その彼女に大学生のとき、二股されて俺は振られてしまったという経緯があるんだ。 高校生の時に様々ないざこざから付き合った経緯もあって、すごい相手のことが好きだったし、毎日が充実していて、今振り返ってもとても楽しい日々だったことだけは確かだ。 だから、振られるとは思っておらず、ましてや、二股されるとも考えもしなかった、それほど相手を信頼していた。 その結果当時の俺は深く傷ついた。 ショックで深く落ち込んで軽くひきこもりみたいな私生活を送っていたときに、当時、同じ大学に通っていた今の妻、沙希が何を思ったのか俺の家に来た。 高校生のときに部活で絡みは少しだけはあったが、大学のときはそこまで交流はなかった。 バイトは一緒ではあったがシフトもあまりあわなかったし。 なのに沙希は家に来て言った。 沙希『今のあんたは見てらんない、私に世話をさせてくれ』 こんなことを言われ、なし崩し的に同棲が始まり、いつの間にか結婚にいたっている。 というのが我々夫婦の馴れ初めだったりする 沙希「私はずっと八幡は義務感でやってくれてるんじゃないか、っていつも心配だった」 八幡「ぎ、義務感?」 沙希「結婚だって私が無理やりさせたみたいなものだから…」 沙希「私と一緒にいてくれるのはあの時の恩返しみたいなものなのかな…って」 八幡「そ、そんなことは…!」 沙希「わかってる!ううん、わかったの…」 八幡「…」 沙希「最初はすごく心配だった、けれど八幡はずっと私や子供たちだけを『見てて』くれた。 だから徐々に心配しなくなっていったんだけど、やっぱりまだ怖かった…」 八幡「沙希…」 沙希「でも、愛してるって言ってくれた」 沙希「それを聞いて、色んなものが込み上げてきて…」ぽろっ 沙希「嬉しさだったり、安心だったり、…とにかく色んな感情が…ね…」ぽろっぽろっ 八幡「…本当すまん」 沙希「あ、謝らなっ、いでっ、私が気にしすぎてるだけっ、だし、八幡はホントに悪くないからぁ」グスッ 八幡「いや、もっとちゃんと早くに言っておけばよかった、ホントにすまん…心配かけた…」グスッ 沙希「うんっ…」ぽろっぽろっ 八幡「訂正させてほしいから言うぞ」 沙希「?」グスッ 八幡「俺はちゃんと沙希のことが好きだったから結婚を了承したんだ、俺だって好きでもないやつと結婚はしない」 沙希「ほ、ほんとに…?」ウルウル 八幡「あぁ、本当だ。 もしだ、もしも元カノから復縁要請があの時あったとしても、絶対俺は復縁なんてしなかった。 これは信用してくれ」 沙希「そ、そっか…」 八幡「だから…もう一度言わせてくれ」 沙希「え?」 八幡「俺は沙希を愛してる、俺と結婚してください」 皆もわかると思うがおれと沙希は既に結婚している。 が、俺のリベンジというのもあるが、再確認という意味も込めてのプロポーズなのだ。 春奈「おとーさん、おかーさんをいじめるな!」 悟「めー!」 八幡「えっ、えっ!?」 春奈「おかーさん泣かせちゃダメなのー!」 悟「のー!」 沙希「ち、ちがうのよ2人とも、お母さんはいじめられてないよ」グスッ 春奈「でも、おかーさん泣いてるもん!」 悟「ないてるもん!」 沙希「これは嬉し涙なんだよぉー」グスッ 春奈「おかーさんいじめるおとーさん嫌い!」 悟「嫌い!」 八幡「」 沙希「…ふふっ」グスッ と、まぁこんな感じで子供達は俺が沙希をいじめて泣かしたと見えるらしく、沙希が説明しながら、言い聞かせても中々聞いてくれなかった。 八幡「…寝たか?」 沙希「うん、ぐっすり」 八幡「まぁ、あれだけ騒げばなぁ」 沙希「私は家族全員から愛されてるって実感が持てて幸せだったよ」 八幡「この際だから聞きたいことがあるんだが、いいか?」 沙希「なに?」 八幡「俺はてっきり、沙希が俺に手を焼いているうちに情が移って結婚したんだと思ってた。
次の