プラスミド dna。 アンジェスや阪大、新型コロナウイルス向けDNAワクチンの開発を開始

プラスミドの基礎 【よく使うプラスミドベクターも】

プラスミド dna

古典的なトランスフェクション技術は、当初、プラスミドDNAを細胞に導入するために開発されましたが、プラスミドDNAはトランスフェクションのための最も一般的なベクターとして現在も存在しています。 組換え遺伝子および調節因子が含まれるDNAプラスミドを細胞に導入することにより、遺伝子の機能および調節、遺伝子産物の変異解析および生物学的特徴、遺伝子発現における細胞のライフサイクルや健康への影響に関する研究や、精製しダウンストリームアプリケーションに使用するためのタンパク質の大量生産が可能です。 ベクターコンストラクトの形態(直鎖状またはスーパーコイル状)およびサイズ、プラスミドDNAの品質、ならびにプロモーターの選択は、プラスミドDNAのトランスフェクション効率に影響を与える主要な要素です。 今回は、 プラスミドDNAを用いたトランスフェクションについてのガイドラインとパラメータの最適化方法についてご紹介します。 プラスミドDNAトランスフェクションのガイドライン ベクターに関する考察 一過性トランスフェクションにおいて、スーパーコイルDNAは直鎖状DNAよりも効率的に取り込まれます。 これは恐らく、環状DNAはエキソヌクレアーゼの影響を受けにくいのに対し、直鎖状DNAフラグメントはこの酵素によって即座に分解されるためと考えられます(Lenachan et al. , 2007; von Groll et al. , 2006)。 また、原子間力顕微鏡解析では、環状DNA形態と直鎖状DNA形態でカチオン性脂質試薬との複合体形成パターンが非常に異なることが示されています。 つまり、環状DNAではコンパクトな球状または円柱状の縮合物が観察されるのに対し、直鎖状プラスミドでは伸長したパールネックレスのような構造が観察されます。 よりコンパクトなサイズの環状プラスミドのカチオン性脂質媒介性トランスフェクションはエンドサイトーシス経路に侵入する可能性がありますが、伸長した直鎖状DNA構造では本経路への侵入はそれとはかなり異なり、効率は低いと考えられます(von Groll et al. , 2006)。 安定トランスフェクションは、直鎖状DNAを使用した場合に宿主ゲノムへの最適な組み込みが生じるため、より効率的です。 フリーの末端を持つ直鎖状DNAは、より組換えが誘導され、宿主染色体に組み込まれやすく、細胞への取り込み効率が低くても安定な形質転換体を生じます。 カチオン性脂質媒介性トランスフェクションにおける取り込み効率が同程度であっても、 サイズが大きいプラスミドの核への導入効率は小さいプラスミドよりも低下します。 この影響は、質量またはモル濃度が等しく、サイズが異なるコンストラクトを用いると観察され、プラスミドの核への導入は細胞内移行速度によって制限され、小さいプラスミドは高速で細胞質内に移行することにより分解されるのを回避していると考えられます(Lukacs, et al. , 2000; McLenachan et al. , 2007)。 プラスミドDNAの品質 プラスミドDNAの純度および品質はトランスフェクションを成功させるために重要です。 最高の結果を達成するためには、フェノール、塩化ナトリウム、およびエンドトキシンを含まない最高純度のプラスミドDNAが必要です。 夾雑物は細胞を死滅させ、塩は脂質複合体の形成を阻害し、トランスフェクション効率を低下させます。 エンドトキシンはリポ多糖としても知られ、プラスミド調製の溶解ステップ中に放出され、多くの場合、プラスミドDNAとともに共精製されます。 これらの存在は、初代細胞および他のセンシティブな細胞におけるトランスフェクション効率を明らかに低下させます。 DNAの分離には、最高品質のDNAのトランスフェクションを提供する弊社のの使用をお薦めします。 塩化セシウム密度勾配遠心法で生じたバンドを分離することによっても高純度DNAが得られますが、このプロセスは時間を浪費します。 DNA-脂質複合体やDNA溶液を過剰にボルテックスすることは、特に大きい分子を部分的に剪断することにつながり、それによってトランスフェクション効率が低下します。 希釈済みのDNAにおけるEDTA濃度は0. 3 mMを超えないようにします。 遺伝子産物およびプロモーター プロモーターの選択は宿主細胞系、過剰発現させるタンパク質、および希望する発現レベルに応じて行います。 幅広い細胞タイプで最も高い発現活性を示す強力なCMV(サイトメガロウイルス)プロモーターは多くの研究者に用いられています。 しかし、強力過ぎるプロモーターを使用することは、毒性遺伝子発現の可能性を高めることになるため、プラスミドDNAの一過性トランスフェクションにおいて問題があります。 毒性遺伝子産物発現の可能性がある場合は、弱いプロモーターの使用をお薦めします。 毒性遺伝子産物は、安定的にトランスフェクションされた細胞を選択する際にも問題です。 抗生物質耐性遺伝子を発現する細胞は、その遺伝子の発現によって導入された細胞の健全性が損なわれた時に増殖優位性を失います。 それによって、構成的プロモーターを用いて安定的にトランスフェクションされたクローンを獲得することが不可能です。 そのようなケースでは、遺伝子発現のタイミングをコントロールするために誘導性プロモーターを用いて、安定な形質移入体を選択することが可能です。 誘導性プロモーターは、通常、機能するためにインデューサー分子(例: 金属イオン、代謝産物、またはホルモン)の存在を必要としますが、一部のインデューサー分子は逆の方法、すなわち特定の分子の非存在下で遺伝子発現の誘導が機能します。 コントロール トランスフェクションの方法に関わらず、細胞の健全性を確認するためのコントロールトランスフェクションを実施すること、報告されているアッセイが適切に機能しているかを決定すること、およびあらゆる挿入関連の問題の原因を明らかにすることは重要です。 最適な細胞増殖条件を確認するためには、ネガティブコントロール(非DNA、非トランスフェクション試薬)を含む必要があります。 レポーターアッセイが適切に機能することを確立するためには、ポジティブコントロール(確立されたトランスフェクション法での同時並行的トランスフェクション)を含む必要があります。 挿入関連の問題が存在するかを決定するためには、目的の遺伝子を含まないプラスミドを導入する必要があります。 プラスミドDNAトランスフェクションの最適化 あらゆるトランスフェクション処理において不可欠な最初のステップはトランスフェクション条件の最適化です。 それぞれの細胞タイプおよびトランスフェクション処理には、外来DNAの最適な導入に必要とされる特徴的な一連の要件があり、これらの条件は互いに非常に類似した細胞タイプ間でも大きな変動があります。 トランスフェクション効率を最適化するのに最も重要な一つの要素は、細胞タイプに適切なトランスフェクションプロトコールを選択することです。 一旦適切なトランスフェクション法を選択したら、様々な条件下でレポーター遺伝子を導入し、レポーター遺伝子産物のアッセイすることによりトランスフェクション効率をモニターすることによって一過性レポーターアッセイシステムを用いて手順を最適化できます。 ここでは、を用いるエレクトロポレーション、およびカチオン性脂質媒介性トランスフェクションの最適化に関する有益な情報および一般的なガイドラインをご紹介します。 リン酸カルシウム共沈殿法に影響する重要な要素 リン酸カルシウム法によるトランスフェクション効率に影響を及ぼす主要な要素は、リン酸カルシウム-DNA共沈殿物中に含まれるDNA量、細胞を共沈殿物とインキュベーションする時間の長さ、ならびにグリセロールショックまたはDMSOショックの使用および処理時間の長さです。 このため、新たにプラスミドを調製する度に、また新しい細胞系をトランスフェクションに用いる度に最適なDNA濃度について試験を行う必要があります。 細胞を共沈殿物とインキュベーションする最適な時間の長さも、細胞タイプによって異なります。 DNA量、インキュベーション時間、およびグリセロールショックまたはDMSOショックへの曝露を変化させるパイロット実験では、リン酸カルシウム沈殿への長時間曝露に対する耐性を持つ細胞タイプ、グリセロールショックを使用すべき細胞タイプを明らかにできます。 パイロット実験の結果が得られたら、実験変数をさらに細かく調節することによりさらなる最適化を行えます。 これらの要素は、各細胞タイプおよびベクターの組み合わせについて体系的に検討する必要がありますが、一旦最適化すると、それ以降の全ての実験において一貫性が維持され、確実に再現性のある結果が得られます。 DNA量 DNAの最適量は、導入されたプラスミド(例: プロモーター、プラスミドのサイズ、複製起点)、導入される細胞の数、培養ディッシュのサイズ、および使用されるターゲット細胞系によって異なります。 試験を行った多くの細胞タイプにおいて、比較的少量のDNAが効率的に取り込まれ、発現されています。 実際、一部の細胞タイプでは、高レベルのDNA量がカチオン性脂質調製物に対して阻害活性を示す可能性があります。 また、毒性タンパク質をコードするプラスミドの使用や高発現率をもたらす過剰なプラスミドを使用した場合も細胞毒性が生じる可能性があります。 DNAに対するトランスフェクション試薬の比率 トランスフェクション複合体の全体的な正味の電荷量は、DNAに対するトランスフェクション試薬の比率によって決定されます。 DNA骨格中のリン酸による負電荷は、良好に複合体を形成させるためにも、負に荷電している細胞膜由来のDNA上の静電反発力を中和するためにも、トランスフェクション試薬由来の正荷電によって相殺させる必要があります。 DNAに対するトランスフェクション試薬の最適な比率は、細胞タイプに大きく依存します。 開始時点において、プラスミドDNA濃度は一定に保ち、トランスフェクション試薬の量を変化させます(例: 1:1、3:1および5:1 質量/体積比)。 この比率を維持して、添加するプラスミド量を増加させることによって、さらなるメリットが得られる可能性があります。 インキュベーション時間 細胞とトランスフェクション複合体の最適なインキュベーション時間は細胞系および使用したトランスフェクション試薬に依存します。 通常、トランスフェクション効率は脂質試薬-DNA複合体への曝露時間に伴って増加します。 とはいえ、特定の脂質試薬への長時間曝露は毒性状態を高めるため、インキュベーション時間が終了したら、細胞毒性の影響を最小限に抑えるために、遠心分離による除去や新しい培地による希釈が必要とされます。 試薬のような新しい穏和な試薬ではトランスフェクション後の複合体の除去や希釈は必要ありません。 培地の添加や置換が必要とされるカチオン性脂質試薬を使用する場合は、複合体添加後のインキュベーション時間を変化させて(例: 30分~4時間、または一晩)、この間の細胞形態をモニターします。 特に細胞を無血清培地に維持した場合は、一部の細胞系ではこれらの条件下で生存能が失われます。 細胞密度 細胞密度は全トランスフェクション効率にも影響します。 転写および最終的なタンパク質生産を達成するためには、DNAの核内局在が必要とされ、それは有糸分裂中の膜の分解と再編成に大きく依存し、細胞が活発に分裂することが必要とされます。 浮遊細胞では、確実にトランスフェクション処理に最適な生理的状態にしておくために、トランスフェクションの1日前に細胞を分裂させることを推奨します。 最適な細胞密度は、細胞タイプおよび試薬特異的な毒性に大きく依存するため、経験的に決定する必要があります。 エレクトロポレーションに影響する重要な要素 エレクトロポレーションは、パルス電圧、パルス幅、およびパルス数の主に3種類の電気的パラメータの組み合わせに依存します。 エレクトロポレーションは化学的手法ベースのプロトコールではないため、DNA濃度の影響をほとんど受けません。 しかし、リン酸カルシウム媒介性トランスフェクションのほぼ5倍以上の細胞およびDNAが必要とされます。 パルス幅は、電源の電気容量によって決定され、電源によって発生する電圧に依存して変化します。 過度の細胞死が生じる場合は、電気容量を低下させることによりパルスの長さを短くできます。 細胞を氷上に維持することで、多くの場合(特に熱を発生する高出力電源では)、細胞生存率が改善し、より効率的なトランスフェクション率が得られます(Potter et al. , 1984)。 しかし、一部の細胞系では、低電圧/高容量の条件下で、室温において高効率なエレクトロポレーションが行えます(Chu et al. , 1991)。 は、18-および24-ウェル用に最適化されたプロトコールが予めプログラムされており、数日以内に多数の接着および浮遊細胞系用の電気的パラメータを迅速に最適化できます。 また、Neon Transfection System用の細胞系特異的に最適化されたプロトコールもから簡単にダウンロードすることができ、多くの通常用いられている細胞タイプへのトランスフェクション効率を最大化できます。 【無料ダウンロード】Gibco細胞培養基礎ハンドブック 細胞培養に関する基礎情報を解説したハンドブックをご用意しています(日本語版、約100ページ)。 PDFファイルのダウンロードをご希望の方は、下記ボタンよりお申し込みください。

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DNAワークの流れ

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一般的に環状の2本鎖構造をとり、染色体のDNAからは独立して複製を行います。 プラスミドには、薬剤に対する耐性を示す蛋白質の遺伝子を持つものやFプラスミドと呼ばれる細菌の接合を起こし他の細菌を形質転換させるものなど、さまざまな役割を持つものがあります。 細菌の中には複数のプラスミドを持つものがありますが、プラスミドには不和合性があり、複製機構が似ているものは同じ宿主の中では共存ができません。 【プラスミドの意義】 細胞増殖など菌が生育していくための遺伝情報は、染色体のDNAにあります。 プラスミドは通常の生命活動に必要な遺伝子はもっていません。 しかし、細菌が特殊な環境(高温、乾燥、高塩分など)に置かれた場合や病原性を発揮する場合などに、プラスミドの遺伝子が独自に働きます。 特に大型プラスミド(Rプラスミド,Fプラスミド)の中には、接合に関わる遺伝情報をもつものがあります。 これらと共存することにより、本来接合できない小型プラスミドも他の固体に遺伝情報を伝えることができ、無性生殖をする種の多様性において、重要な役割を果たしています。 また、プラスミドには薬剤耐性や酵素などの様々な遺伝子がありますが、作用が確認されているものは少なく、大半のプラスミドがどのような働きをしているのかはわかっていません。 このようなプラスミドをcryptic plasmidと呼びます。 【プラスミドを応用した研究】 プラスミドはその独立した遺伝子複製機構から、遺伝子組み換え操作のベクターとして多くの研究や産業に利用されています。 大腸菌を用いた遺伝子のクローニングでは、まずプラスミドを回収し制限酵素で切断します。 プラスミドと同じ制限酵素で切断した、増幅させたいDNAをDNAリガーゼでプラスミドに結合します。 このプラスミドを大腸菌に導入し、大腸菌の大量培養により目的のDNAを増幅します。 またアグロバクテリウム(土壌菌の一種)が持つプラスミドは自分でプラスミドを切断し、植物のゲノム上に遺伝子を導入する性質があり、植物の遺伝子導入において頻繁に利用されています。 【アグロバクテリウムを用いた実用例:サントリーの青いバラ】 自然界では青色のバラは存在しません。 サントリーは、青花のパンジーから花弁を青くする酵素を支配する遺伝子を取り出し、このアグロバクテリウム法を用いて遺伝子導入を行い、青いバラの開発に成功しました。

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プラスミドとは

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実験操作や概念の説明、一般編です。 今回は「DNAワーク」と呼ばれる 我々が呼んでいた 正式な名称としては「DNAクローニング」が一番当てはまると思います 操作の大枠や意義を説明していきたいと思います。 Standard Assenblyでは、あるプラスミド上の遺伝子の前か後ろに別のプラスミド上の遺伝子を繋げて新しいプラスミドを作る、ということを行います。 これは前回の記事で話した通りです。 「DNAワーク」ではこのStandard Assemblyを繰り返して目的遺伝子を含んだプラスミドを作り出すことが目標です もちろんこの方法で作り出せるのは既にプラスミド上に存在する遺伝子を組み合わせることで作ることができる遺伝子だけで、全く新しいものはこの方法では作ることはできません。 プラスミド編集のためにはそのプラスミドがある程度の量あることが必要であり、一連の実験操作の中ではプラスミドを増やす行為が必須です。 プラスミドを増やすためにはそのプラスミドが入ったの増殖を利用します。 プラスミドを増やすためにはそのプラスミドをに導入する必要があるということです。 よってDNAワークでは、プラスミドを編集、できたプラスミドのへの導入、からプラスミドを抽出、という3つのことを繰り返すことになります。 DNAワークの流れは次のようになっています。 左上から反時計回りに簡単な解説をしていきます。 詳しい解説は次回以降の記事で行います。 前の記事でも書いた通り、にプラスミドを導入する操作を行ったところで、すべてのにプラスミドを導入することができるわけではありません。 プラスミドが入っただけを選択的に培養し、状況によっては入っているプラスミドが目的のものなのかチェックし、目的のだけを選択する必要があります。 入りの固体培地とによってこれを実現します。 プラスミドAを持っていたが分裂すると、分裂してできたそれぞれのにプラスミドAが入っていることから、全体としてプラスミドAの量が増えることになります。 が十分増えたらの培養液からプラスミドを抽出します。 でプラスミドを切断することが2つのプラスミドを繋げる上で重要なことではあるのですが、やゲル抽出も基本的には欠かせません。 プラスミドを切断すると、目的遺伝子を含んだ必要な断片とそうでない側の不必要な断片ができてしまうことはわかるとおもいます。 また、によってプラスミド溶液中のすべてのプラスミドが切れるとも限りません。 このような不必要なものを含んだ溶液から目的とするDNA断片を取り出すためにとゲル抽出を行います。 A切ったやつとB切ったやつ繋げる 図中では省略されていますが、プラスミドA上の遺伝子と繋げたい遺伝子を持ったプラスミドBについても今までの操作と同様の操作を行います。 二つのプラスミドに対する操作で根本的に違う部分は切断に使うの種類だけです。 プラスミドAとBのどちらかは、どちらかはinsertになるようにを選んで切断する必要があります。 適切に切断されたDNA断片をつなぎ合わせると、目的となる遺伝子を持ったプラスミドABが出来上がります。 以上がDNAワーク1サイクルの簡単な説明です。 出来上がったプラスミドABにさらにプラスミドCの遺伝子をつなぎ合わせる必要があるなら、それらのプラスミドを使って今までの操作をもう1サイクル行います。 このように繰り返すことで最終目的のプラスミドをつくることができます。 実際にDNAワークを1サイクル行うためにかかる時間は培養時間なども含めて大体2日です 急ぐと1. 5日とかで終わることもあります。 次回以降の記事ではそれぞれの操作の具体的方法やより詳しいところの説明をしていきたいと思います。 baklajan.

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