「おおう、マジか」 バイトを終え、まかないご飯が出てくるまでの二分間。 スマホをチェックした私は奇妙な声をあげた。 長文の英語でメッセージが届いていた。 差出人は旅先で知り合ったイタリア人のガブリエラ君である。 他の言語圏の人たちは彼のことをガブリエルと呼んでいたが、彼は自分をガブリエラと発音したのだから私は彼をガブリエラと呼ぶ。 彼と仲良くなったのは私ではなく、一緒に旅をしていた父である。 だって私は英語ができないんだもの。 基本的に海外旅行は好きじゃない。 めんどうくさいから。 しかし誘われたらふたつ返事で「いいよ」と答える。 まあ、さすがにISISが大暴れしているときに幼なじみが「トルコ行こ」と言い出したときは「やだ」と即答したが。 私の英語力は中学生レベル。 なんとか意思疎通が出来るくらいだ。 旅先で知り合うのはたいてい英語のネイティブじゃない人なので、会話は成立する。 ネイティブとは話にならん。 なにあれ超早くて聞き取れない。 英文をながめていると「これが文盲か……」という気分になる。 ちょうど着替え終わったバイト仲間の大学生に「これ読んでよ」と丸投げ。 こうして私は英語を学ぶ機会を手ばなしつづけて生きてきた。 この大学生は賢いので、すぐに解読を始めてくれた。 彼はすでに大手の銀行に内定を決め、順当にいけば三十歳で年収一千万円はこえますよと普通の顔でおっしゃるマジの高学歴である。 どうか彼が悪い女の子に引っかかりませんように。 「東京に来るので、会いたいって言ってますね」 はっはーん。 そういう内容でございましたか。 もっと短文でまとめられなかったんですかねえ、ガブリエラさん? すごいめんどくさい。 そう思ったが私は心根の優しい人間なのでおことわりすることが出来ない。 とりあえず彼の要望には一切耳を貸さず、「高尾山になら連れてってやってもいい」というような内容で強行突破。 高尾山はいいぞ。 私は天狗が好きなんです。 彼はついに高尾山にやってきた。 すごい雑な英語で乗り切る私。 なんとか会話の糸口を探すガブリエラ。 お地蔵さんを見て「なんでよだれかけしてるの?」と爆笑するガブリエラ。 高尾山のてっぺんでそばをおごってくれるガブリエラ。 「これ何?」と訊いてきたので「なると」と答えたら「それアニメのやつじゃんw え? まじで?」となったガブリエラ。 ありがとう。 もう、充分です。 私は充分がんばりました……お願いだから解放してください……。 彼はハグをしてにこやかに去っていった。 最初から最後までにこやか。 旅は好きだが、フェイスブックは嫌いである。 旅先で知り合った人といつまでもつながっているもんじゃない。 思い出は美しいままが華ですよ、ほんと。
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まだミクシィが大多数の指示をうけていたころ、姉とおなじコミュニティに入っていた。 その名も「ウエンツありがとう!」。 英語がしゃべれないハーフのためのコミュニティである。 実は彼のことはファンでもなんでもないのだが、たしかにそのころから「ハーフなの? 英語しゃべれるんだ!」という無邪気な問いかけに「いや、日本語しか話せません」と正直に答えても「ウエンツと一緒だね!」ですむようになったのだ。 ウエンツ君、ありがとう。 だいぶ生きやすくなったよ。 幼なじみに「ハーフで得しないの?」と訊かれたとき、「まつげ」とお答えした。 ママの遺伝でビューラー使わずくるっくるなのである。 中学時代、先生から「やりすぎ!」と怒られた思い出のまつげなんです。 先生、私なにもやってません。 ちなみに姉は私よりも外国人顔なのに英語のテストで8点とったことがある。 人を見かけで判断しちゃいけないんだね。 ハーフで得したことはあんまない。 ときどき鏡を見て「うわっ。 まつげくるくるしてる!」と気づくくらいである。 ま、そういうのも面白いよね。
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日常で「まあ、いいか」「まあ、いいや」などの表現は頻繁に使います。 早速、「まあ、いいか」の表現について調べました。 「まあ、いいか」は、「問題ない」「大したことない」「どうでもいい」「どうにかなる」の様なニュアンスの台詞です。 oh, well 「Oxford Dictionaries」では「Used to express resignation. 」と説明されています。 「あきらめの時に発せられる」というような意味ではと思います。 「oh」が「まあ」、「well」が「いいか」というニュアンスを表しています。 [For example] 「雨が降りそうだけど、傘を忘れちゃった。 」「まあ、いいか。 従って、「何でもいいや」「まあ、いいか」の様なニュアンスとして使われます。 「whatever」を誰かに対して言うと、少し投げやりニュアンスとして受け取られますので、相手に不快感を与えない様に注意して使った方が良いでしょう。 [For example] 「あなたの言い分は矛盾だらけだ。 」「まあいいや。 状況によっては、「まあ、いいか」というニュアンスで使うこともできます。 「また妻と喧嘩しちゃった。 」「まあいいか。 See you next time!
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