1967年、兵庫県神戸市。 キズキと直子は幼馴染みで、ずっと仲良く過ごしていました。 高校時代、キズキと親しくなったワタナベは、その縁で直子とも親しくなります。 ワタナベの目から見ても、キズキと直子はとても仲の良い恋人同士に見えました。 キズキと直子、そしてワタナベの3人は、貴重な青春時代をいつも3人で過ごします。 まぶしい時代です。 ワタナベはキズキの恋人である直子に、ひそかに想いを寄せていました。 かといって、奪うつもりなど微塵も考えていません。 そのくらい、キズキと直子は一緒にいるのが当たり前の光景だったのです。 ところが…キズキはある日、目張りした車の中にガスホースを引き込み、排気ガスを車中に引き込んで自殺しました。 取り残されたワタナベと直子は、キズキの喪失感に深く苛まされます。 キズキをはさんで3人でいたために、ワタナベと直子は2人でいると、「キズキの不在」を却って思い知らされました。 そのまま、ワタナベと直子は少しずつ疎遠になります。 キズキの死を忘れたいワタナベは、東京にある大学を受験し、高校卒業後は上京しました。 誰も知らないところで、キズキの死を忘れたかったのです…。 その頃の大学は、安保闘争で学生運動が盛んでした。 大学の寮に入ったワタナベは、同室の男が学生運動にのめりこんでいるのを知ります。 男に誘われても、ワタナベの心は動きませんでした。 その当時ワタナベは時間さえあれば読書にふけっていました。 あとの時間は、レコード店でアルバイトをしているくらいです。 正直に言うと、ワタナベは人と深くかかわるのを避けていました。 キズキのように、かけがえのない親友を得たとしても、それを失った時の悲しみを考えると、無意識に臆病になってしまうのです。 そんなワタナベが唯一、気楽に接することができる男性がいました。 永沢という男です。 永沢はつかみどころのない男でしたが、その洗練された物腰にワタナベは惹かれます。 永沢は女性にもてました。 ワタナベは永沢といることで、女性の肉体を知ります。 永沢にはハツミという恋人がいました。 ハツミは申し分のない魅力的な女性なのですが、永沢はそれでも女遊びをやめません。 永沢は吃驚するほど高貴な精神を持つと共に、どうしようもない俗物でした。 そのアンバランスさが、ワタナベを惹きつけたのかもしれません。 不思議なことに永沢のほうも、ワタナベを気に入っていました。 2人でよく行動します。 ある日、東京の公園でワタナベは直子と再会しました。 故郷ではない東京で旧知の知人と出会ったことで、ワタナベと直子は久しぶりに屈託なく会話ができます。 直子は「今度の土曜、電話かけてもいい?」と言い、それから毎週日曜日、ワタナベと直子は一緒に過ごすようになりました。
次の
ポピュラーミュージックで初めてシタールが演奏された曲です。 幻想的な雰囲気がでいて、心地よいです。 メロディもいいのですが、歌詞がとてもいいのです。 いろんな解釈ができる。 そもそもNorwegian Woodって何なんだ? ・ノルウェー製の家具説 ・knowing she wouldの語呂合わせ説 など、他にも諸説あるようですが、作者のジョンレノン曰く、「浮気」の歌らしいので、私はknowing she would説を支持してます。 訳すと「彼女にそのつもりがあるのを知っている」かな。 そこから言葉遊び的に、Norwegian Woodが出てきて、歌詞の全体の雰囲気ができあがったのではないかと想像してます。 もうひとつ歌詞の解釈で別れるのが最後の部分。 So I lit a fire 何に火をつけたんだ? ・暖炉説 ・灯説 ・タバコ説 こちらも諸説ありますが、ポールマッカートニーの説が一番詩的です。 歌詞に不気味さがまします。 このようにこの曲の歌詞はいろいろと語られています。 私も新解釈ができないかと思い、改めて、近くにあった『アンソロジー2』の歌詞カード広げます。 そこにはすでに新解釈がありました。 She asked me to stay And she told me to sit anywhere このsitの部分が歌詞。 歌詞カードではshitになっていました。 大便!! 私はknowing she would説を支持します。
次の
あの独特の文体が嫌いで、どうしても読む気にならなかったのだが、英語で読んでみるとそんなことは気にならず、楽しく読むことができた。 非常に面白かった。 村上作品に初めてチャレンジして挫折したのが学生のころだったから、30年にわたって食わず嫌いならぬ読まず嫌いの状態だったわけだ。 この小説のタイトルである「ノルウェイの森」というのは、ビートルズの「 Norwegian Wood」という曲の日本語訳をそのまま使ったものらしい。 それを知ったときに、「 "Norwegian Wood"なら、"ノルウェイの森"ではなく"ノルウェイの木"という意味なんじゃないの? "Woods"と複数形になっていれば"森"と訳してもいいけど」と思った。 どうしてこういう訳語になっているのか不思議に思ったので、調べてみることにした。 後になってわかったのだが、「 wood」という単数形でも「森」という意味になるらしい。 知らなかった。 木がいっぱいあるのが森だから、「 woods」と複数形にしなければならないものと思い込んでいた。 ただ、その思い込みが今回の誤訳の発見につながったわけだから、まあよしとしておこう。 それはともかく、元の歌詞は以下のようになっている。 I once had a girl, or should I say, she once had me... She showed me her room, isn't it good, norwegian wood? She asked me to stay and she told me to sit anywhere, So I looked around and I noticed there wasn't a chair. I sat on a rug, biding my time, drinking her wine We talked until two and then she said, "It's time for bed" She told me she worked in the morning and started to laugh. I told her I didn't and crawled off to sleep in the bath And when I awoke, I was alone, this bird had flown So I lit a fire, isn't it good, norwegian wood. 歌詞の内容を簡単にまとめると、やる気満々で女子の部屋に遊びに行った男子が肩透かしをくらい、ガカーリしながら風呂場で寝て、ガカーリしたまま朝起きるというものだ。 まあ、女子の部屋に入って酒まで飲みながら、「明日は仕事で早いから」なんて言われたのでは、ガカーリするのも無理はない。 しかし、この歌詞を読んで、なぜ「ノルウェイの森」になるのかがますますわからなくなった。 「She showed me her room, isn't it good, norwegian wood? 」のところは、部屋に男子を招き入れた女子が、自分の部屋について「どう、素敵でしょ?」と自慢しているわけだ。 これが「ノルウェイの森」を自慢しているとなると、部屋の窓から見える森を自慢しているのだろうか。 そうなると、この女子の家は森の中の一軒家ということになる。 わざわざ「ノルウェイの」と言っているくらいだから、相手の男子はノルウェイ人ではないのだろう。 ビートルズの歌だから、イギリス人と考えるのが妥当だ。 ということは、ノルウェイ人の女子がノルウェイで知り合ったイギリス人の男子を部屋に招き入れたことになる。 なんだかややこしい感じになってきた。 そんなややこしさは、この歌詞からは微塵も感じられないのだが。 これだけでも、「ノルウェイの森」というのは誤訳だということがわかる。 では、 「norwegian wood」とは何を指しているのだろうか。 最初に頭に浮かんだのは、観葉植物みたいなものだ。 観葉植物とはいっても、鉢植えのかわいらしいヤツではなくて、クリスマスツリーみたいな大きなものだ。 部屋に入ってすぐに、「 isn't it good? 」と自慢するくらいだから、かなり目立つものなのだろう。 しかし、クリスマスツリーだったら、「 norwegian wood」ではなくて「 norwegian tree」になるはずだ。 「 wood」というのは材質を表す言葉で、樹木自体を表す言葉ではない。 ということは、ノルウェイ産の木材を使った家具のことを指しているのだろうか。 「この家具はマホガニー製なのよ」と自慢するのと同じように、「これはノルウェイ産の木材を使用しているのよ」みたいな感じだろうか。 ここまではいいとして、最後の行がよくわからない。 「 So I lit a fire」というのは、何に火をつけたのだろう。 最初に浮かんだのは、タバコに火をつけたのかなということだ。 落胆した気持ちでタバコをふかしながら「 norwegian wood」を眺めているという構図だ。 しかし、それならば「 lit a cigarett」になるはずで、「 lit a fire」とはならない。 これは、やっぱりタバコではなくて別の何かに火をつけたと考えるべきだろう。 部屋の中で火をつけるといったら、コンロの火だろうか。 コーヒーでも飲もうと思ってガスコンロの火をつけたのだろうか。 しかし、これもイマイチピンとこない。 あと火をつけるものといったら何があるだろう。 この歌の舞台はきっとイギリスだろうから、部屋の中に暖炉があるのかもしれない。 ここまで考えたときに、ひらめくものがあった。 そうか、女子から肩透かしをくらった腹いせに、ツリーを暖炉で燃やしたのだ。 それならば、最後の「 isn't it good, norwegian wood」というセリフも辻褄があう。 前の晩に女子から「素敵でしょ、ノルウェイの木なのよ」と言われたことを覚えていて、その木を燃やしながら「ああ素敵だね、勢いよく燃えるノルウェイの木は」とつぶやいているわけだ。 もしかして、おれって天才? しかし、いきなり生木を燃やすというのも少し無理がある。 生木なんてそう簡単に燃えるものではない。 目に染みる煙がもうもうと上がるだけで、一向に燃えないのが生木だ。 でも、襟裳岬では春になると悲しみを暖炉で燃やし始めるらしいから、生木だって燃えるかもしれない。 悲しみを燃やすことができる暖炉があるなら自分もほしい。 でもやっぱり、ツリーを「 wood」と表現するところに無理を感じる。 だとしたら、「 norwegian wood」というのはノルウェイ産の木材を使った家具のことだろうか。 そうなると、家具を破壊して暖炉で燃やしてしまったことになるが、いくらなんでもそこまではしないだろう。 エッチできなかったくらいで家具を燃やすなんて、そんなヤツがいたら怖すぎる。 それに、「 there wasn't a chair」となっているから、部屋の中にはテーブルはないのだろう。 椅子もテーブルもない部屋で、ほかに自慢できるような家具には何があるだろうか。 普通は、部屋の中で一番目立つ家具はテーブルだと思うけれど、そのテーブルがないとするとタンスあたりだろうか。 でも、テーブルさえない部屋で、人に自慢できるような立派なタンスなんて置いたりするだろうか。 そんなこんなで、自分の思考はここで停止した。 自分でも納得できないけれど、とりあえず「 norwegian wood」というのはクリスマスツリーみたいなある程度大きな木、ということにしておこう。 この男子は風呂場で寝たわけだから、おそらくこの歌の季節は冬ではないだろう。 冬に風呂場で寝たら、寒さで凍えてしまう。 ということは、クリスマスツリーの可能性は低い。 答え合わせをする前に、日本語の歌詞がどのようになっているかを見てみよう。 昔僕には女がいた、それとも僕が女にくっついていたと言うべきか 彼女は僕に部屋を見せてくれた、素敵じゃないか、ノルウェーの森 泊まっていってよと彼女は言い、どこでも好きなところに座ってよと続けた それで周りを見回すと、椅子なんてひとつもなかった 僕は敷物の上に座り、彼女のワインを飲みながら時間を潰した 僕らは2時までおしゃべりし、彼女が「寝る時間だわ」と言った 朝から仕事なのよと、彼女は言って、笑い始めた 僕は仕事はないからと答え、浴室まで這って行って寝た そして目を覚ますと僕は一人で、この小鳥は飛び去っていた だから僕は火をつけた、素敵じゃないか、ノルウェーの森 このほかにもいくつかあるようだけれど、いずれの翻訳も 「norwegian wood」は「ノルウェイの森」になっているらしい。 最初の翻訳につられて、後から翻訳した人たちも「ノルウェイの森」という訳語を拝借したのだろう。 女子のセリフを男子のモノローグと勘違いしたことによる誤訳というわけだけれど、プロの翻訳家としては少しばかりお粗末な解釈だ。 では、本当のところはどうなのかというと、がある。 この人は大学で英語を教えているらしく、英語力という点では自分よりも数段上だろう。 この人の説では、 「norwegian wood」というのは部屋の内装全体にノルウェイ産の木材が使われているという意味で、男子はこの部屋に火をつけたという解釈をしている。 マジで? それはちょっとすごくないですか? 女子にフラれたくらいで、いきなり放火なんてするだろうか。 あまりにも解釈が過激すぎて、自分としてはちょっと納得できない。 実際に聴いてみればわかるけれど、どこといって特徴のない、聴いていると眠くなるような退屈な曲なのだ。 こんな退屈な曲で、いきなり放火魔が出現するようなドラマチックな展開になるというのも少し考えにくい。 もう一つ、を見つけた。 面倒なので詳しい説明は省くけれど、要は、 「norwegian wood」というのは「 knowing she would」(彼女がエッチさせてくれそうだ)の語呂合わせではないかという解釈だ。 なるほど、これはまったく考えもしなかったけれど、いかにもありそうだという気はする。 少なくとも、異常な放火魔説よりはずっと説得力がある。 おそらくは、これが正解だろう。 ということで、ずいぶんと長くなってしまったが、「ノルウェイの森」という訳語は明らかに誤訳だということだけはわかった。 しかし、字面だけ眺めていたのでは絶対に正しい訳にはならないから、この誤訳を責めるのはちょっと酷かもしれない。 こういういい加減な歌詞を作ったビートルズにも、いくらかの責任はありそうだ。 いずれにしても、翻訳者泣かせの歌詞であることは間違いない。
次の