経歴・人物 [ ] 生まれ。 父親の故郷であるで育つ。 を卒業する。 、文理学部中国文学科に入学するも、後に中退。 大学中退後、小説執筆に専念し、投稿生活を送る。 、「秘玉」が第3回の候補作に選ばれる。 同年、「涼州賦」でが主催する第4回小説すばる新人賞を受賞し、小説家デビューを果たす(同時受賞は、「マリアの父親」)。 、『赤壁の宴』が第16回の候補作に選ばれる。 主に中国・日本を舞台にした歴史小説や時代小説を多く発表している。 作品リスト [ ]• 涼州賦(、1992年)• 色判官絶句(、1993年) - 用ゲーム「(制作:)」の原作。 中国神武伝奇シリーズ(、1993年 - 1997年)• 開封死踊演武シリーズ(、1993年 - 1996年)• 赤壁の宴(講談社、1994年)• あなたの胸で眠りたい-長安遊侠傳-(集英社、1994年)• futo 風刀ー武季と紅燕(集英社、1995年)• 公子曹植の恋(講談社、1995年)• 花道士(集英社、1995年)• 涼月記(、1995年)• 洛神風雅(、1995年)• ジェラシー(講談社、1996年)• 暗色群生(、1996年)• 王昭君(講談社、1996年)• 西域暴雲録シリーズ(スーパーファンタジー文庫、1996年 - 1998年)• 桜子姫シリーズ• 浪漫'S-見参! 桜子姫(集英社、1997年)• DESTINY 桜子姫悲恋剣(、2006年)• 愛された悪女と愛されない美女(、1998年)• 項羽を殺した男(講談社、1999年)• 戦国哀恋記シリーズ(、1999年 - 2000年)• 風月夢夢・秘曲紅楼夢(、2001年)• 覇王残影(、2001年)• 独孤剣(、2002年)• 花残月(、2003年)• 赤いランタン 中国怪奇幻想小説集(集英社、2004年)• 元末群像異史 紅嵐記(講談社、2007年)• 皇帝秘文(、2009年)• 三国志外伝 貂蝉記 翡翠の翼 上下巻(文庫、2009年)• 小説 蒼天航路 三國志外伝 曹操をめぐる五つのミステリー(、2010年)• 女剣士 美涼シリーズ(、2012年)• 与力・仏の重蔵シリーズ(二見時代小説文庫、2014年 - 2015年)• 旗本三兄弟 事件帖シリーズ(二見時代小説文庫、2015年 - 2016年)• 隠密奉行 柘植長門守シリーズ(二見時代小説文庫、2016年 - 2018年)• 剣客奉行 柳生久通シリーズ(二見時代小説文庫、2019年 - ) アンソロジー [ ]• 異色時代短篇傑作大全(講談社、1992年)• 異色時代短篇傑作大全2(講談社、1994年)• 時代小説五十人集(新潮社、1995年)• 二十四粒の宝石(講談社、1995年)• 白刃光る(新潮社、1997年)• 異色中国短編傑作大全(講談社、1997年)• 変身-異形コレクション3(廣済堂、1998年)• 黄土の群星(、1999年)• SFバカ本 黄金スパム篇(、2000年)• 異形コレクション アジアン怪綺(ゴシック)(光文社、2003年)• 時代小説招待席 全4巻(廣済堂、2003年 - 2004年)• 花月夜綺譚 怪談集(集英社、2004年)• Ecstasy : アンソロジー (祥伝社、2005年)• 撫子が斬る 惜別姫(光文社、2005年)• 時代小説を書く(、2010年) テレビ出演 [ ]• 古代幻視紀行(2002年、NHKBS2) 脚注 [ ] [] 出典 [ ].
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1927年に東京の青山で生まれた北杜夫(本名:斉藤宗吉)は、小説家であり、エッセイストであり、また精神科医でもありました。 同じく精神科医であった歌人、斉藤茂吉の二男として生まれた宗吉は、親の威光による影響を受けずに活動することを望み、北杜夫という筆名を用いたといいます。 彼は自然を愛する作家でもありました。 少年時代は昆虫採集に明け暮れ、旧制高校時代は頻繁に日本アルプスへ登り、医師となってからは漁業調査船の照洋丸に船医として乗り組みインド洋から欧州を回り、またカラコルム・ディラン峰への遠征隊にも参加しています。 そんな彼の体験は、作品にもよく現れています。 木々や川、海、そして昆虫の綿密な描写は、まるで図鑑を見ているかのような鮮やかさを伴うものです。 人気を博した『どくとるマンボウ航海記』のような軽妙なエッセイや、『ぼくのおじさん』のごとき童話、そして第43回芥川龍之介賞受賞作である『夜と霧の隅で』に代表される、人間の精神の内奥に手を差し伸べるような小説まで、幅広い作品を書いた北杜夫。 2011年に東京都内の病院で亡くなるまで、その作品は数多くの読者を魅了し続け、今なお読み継がれています。 そんなおじさんですが、妙な理屈をこねてみたり、お見合いでビビってしまったり、懸賞を当てて海外に行こうとしたりと、何故か抜けていたりして憎めないのです。 最終的には、ある方法により「ぼく」とおじさんはハワイに行けることになるのですが……。 どうしようもないダメおじさんでも、そこにいるだけで空気を和らげてくれます。 こういう人の存在が許されるおおらかな社会というのは、それはそれでいいものだなあと思わせてくれる一作です。 他、少しSFチックな「雪は生きている」や童話のような「みつばち ぴい」「ローノとやしがに」など、やさしくちょっと風刺のきいた掌編が収録されています。 4位:消えない追憶が語られる『幽霊-或る幼年と青春の物語』 また、物語自体にわかりやすい起伏があるわけでもありません。 幼年期から青年期に掛けての心の動きが、自然の描写と共に、しばしば白昼夢のように語られています。 しかし、絵画のような記述が読者をとらえ、飽きさせることがありません。 お話の中に、伯父の別荘での一夏のシーンが出てきます。 そこで「ぼく」は風呂上りに、ベランダの硝子窓越しに多くの虫たちが灯りに引き寄せられて集まっているのを目にします。 光に集まる虫たちの様子なんて、虫に興味のない者からすれば、おそらく気持ち悪いだけのものでしょう。 ですが、北杜夫の筆に掛かれば、そんな光景すらがきらびやかに輝くのです。 若々しい感受性をもって語られるこのお話に、身も心も委ねてみてはいかがでしょうか。 3位:激動の時代を描く骨太な人間ドラマ『楡家の人びと』 本作はトーマス・マンの『ブッデンブローク家の人々』に影響を受けて書かれたといいますが、後にご紹介する『どくとるマンボウ航海記』にも、ブッデンブロオクの家を観に行ったというくだりがあります。 また、序盤で楡家の三番目の娘の桃子が歌っている歌は『ぼくのおじさん』収録の「赤いオバケと白いオバケ」にも出てくるもので、こうした繋がりが随所に見られるのも楽しい部分です。 自分が体験している時代ではなくとも、どこか懐かしさを感じさせてくれる北杜夫のおおらかでありながら緻密な筆致は、この大河にも似た物語のうねりと合わせ、必読ともいえるものでしょう。 大がかりな人間ドラマを堪能したい方には、是非読んでみて頂きたい一冊です。 このように述べると、ある種の感動話のようにも思えますが、史実が示す通り、その内容は暗く重く、陰惨ともいえるものです。 たとえば、医師の一人であるケルセンブロックの無謀ともいうべき治療は、患者の多くを廃人にしてしまいます。 また、日本人の患者であり、ユダヤ人の妻をもつ医師でもある高島も、不幸な結末を迎えます。 何よりも恐ろしいのは、これが完全な作り話ではなく、1941年以降にドイツで実際にこうしたことが起きていたということでしょう。 歴史上の出来事を下敷きにして作者が人間の尊厳を厳しく突き詰める本作は、人類にとっての普遍的な問いを示しているようにも思えます。 他にも、山の断崖にて生と死が幻のように交錯する様を描く「岩尾根にて」など、奇妙な味わいを噛み締めることのできる作品集です。 1位:船旅したくなる!ユーモアエッセイ『どくとるマンボウ航海記』 船酔いや便秘に悩まされた話、道に迷った話、ブッデンブロオクの家を観に行ってみて期待外れだった話など、失敗談の類もいろいろ出てきます。 ですが、失望したり失敗したりといったエピソードですら面白おかしく読めるように書いてあるのは、さすが北杜夫というべきです。 随所に語られている風景描写の丁寧さ、的確さは、やはり実際に旅をし、また幼少期より自然に慣れ親しんできた彼の観察力の賜物でしょうか。 旅行記というものは、読者の行ったことのない場所についても語られるものですから、読んでいてどんなところなのかというイメージを伝えてくれるかどうかは非常に大事です。 この『航海記』は、その点において実に優れたものだといえるでしょう。 「くだらぬこと」「取るに足らぬこと」こそが面白いのだと、よくわかる一冊です。 多才さというのは、幅の広さでもあります。 北杜夫の作風というのは、有名な「どくとるマンボウ」シリーズの影響のためか、ユーモアに満ちた軽妙なものだと思われがちかも知れません。 ですが、大自然を前にして身を打たれるような、清冽な湧水に似た文章もまた北杜夫の持ち味の一つです。 そのどちらも力強く書けるのが北杜夫の魅力なのです。 これを機に、彼の様々な作品を味わってみるのはいかがでしょうか。
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243 ページ43 「俺と戦うってこと? ミツじゃ俺には敵わないよ」 「わかってる」 おそらく玉森は昼から血を飲んでいない。 それでも勝てるとは思わない。 だがすべてを掛けて、藤ヶ谷と俺の心を守りたい。 「まさか死ぬ気なの?」 「……覚悟はしてる」 「北山!」 後ろから聞こえる声に一瞬視線を向け、すぐに向き直った。 「死ぬほど俺と契約したくないの……グループが駄目になっても……」 俺の覚悟は玉森は傷付けるだろう。 それでもどうしても譲れない。 「……ごめん」 謝ってもどうしようもないことは分かっているが、それしか出来ない。 「……ミツ、許さないよ。 絶対に許さない」 玉森の暗い声と同時に、目がじわじわ赤くなるのが分かる。 話し合いなんかで解決出来るとは思っていない。 俺にとって藤ヶ谷が唯一なのと同じように玉森にとってのそれが俺なら、簡単に聞き入れてくれなんて言えない。 「たまが大切だってことは変わらない。 それだけはわかって欲しい」 恋愛感情じゃないだけで玉森は大切だ。 俺がバケモノだって知っても、ずっと一緒にいてくれた。 玉森以上に優しい人はいないと思った気持ちに嘘はないし、感謝の思いは消えない。 仮に俺がいなくなっても、玉森があとで俺に疎まれていたと思うようなことがないようにと願った。 「そんなのいらない!」 きっと今の玉森には何を言っても伝わらないだろう。 だけどいつか伝わる日がくればいい。 ……俺は本気で戦う 「藤ヶ谷、下がってろ。 絶対出てくんな」 「北山……!」 藤ヶ谷自身どうしたらいいのか分からないのだろう。 俺だって、この選択が正しいのかなんて分からない。 だがもう俺にはこの方法しかない。 「……俺を選ばなかったこと後悔して」 向き直ると玉森は真っ赤な目でそう言ったかと思うと、床を蹴って飛び掛かってきた。 すんでのところで躱すと玉森は宙で体制を変え、一瞬足を付いたと思うとすぐさま向かってくる。 発症するまでとはまるで違う体の使い方に驚いた。 玉森が戦ったのはこの前が初めてだろうし、その時だって戦ったというより力で捻じ伏せたようなものだ。 経験なんてなくても体が思う通りに動き、力を発揮してくれる。 この作品にコメントを書くにはログインが必要です - わーーラストの3人で、ってFくんの言葉ですか?もう一度読み返したら…!ともかく此処から先の遠い未来、星月夜6も楽しみで仕方ないです。 素敵なお話ありがとうございます。 5時間前 id: - 息もつかせぬ場面が続いてましたね…!読み進めるたび思わずこちらもグッと力が。 躊躇なく首から、と如何に違うかの書き分けも好きだったです。 最後まで見届けます楽しみです! 5時間前 id: - ああ、Kさん…なんて大きな愛なんでしょうか T-T そして終わるのが寂しいです。
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